平成28年度 第3 回 図書館協議会会議録
- ID:6598
日時
平成29年2月14日(金曜日)午後2時~3時45分
場所
図書館3階大会議室
出席
委員
夘滝会長
上島副会長
藤山(仁)委員
肥後委員
藤山(善)委員
荻委員
上野委員
小森委員
(副会長以下 委員名簿順)
事務局
井木館長
大前係長
三谷総括主査
五十棲総括主査
欠席
大杉委員
境田委員
傍聴者
無
案件
1. 平成28年度事業報告について
2. その他
議事
1.開会
2.会長挨拶
みなさん、こんにちは。寒い中、お忙しい中、今年度第3回目の図書館協議会にお集まりいただきありがたく思う。
図書館は考える市民をつくるところだと言われている。このことは市民の暮らしを豊かにし、まちづくりの基礎を築く確かな力でもあると思う。そして、これは自治体が公教育の場として手厚く保障すべき、必要不可欠な行政サービスであると思う。
一人でも多くの市民が図書館に親しみ、子どもの時から本に親しむことができる、また、社会の変化や地域のニーズ、課題にも応えられる、新たな環境づくりに一層の努力が必要であると思う。そのために、魅力ある図書館を目指して、長岡京市の新たな「図書館サービス計画」も策定された。その実現に向けての努力が求められていると思う。
今日はこれらにもふれながら、図書館長から今年度の事業の報告がおこなわれる。委員のみなさんが、それぞれの立ち位置から、活発な御意見を述べていただければ幸いである。
3.議題
(1)平成28年度事業報告について
会長 議題にはいりたい。事務局より説明していただく。
事務局 平成28年12月までの、貸出状況、予約冊数等説明。
会長 何か質問があればお願いしたい。
会長 予約冊数について、リクエストの件数は入っているのか。
事務局 含まれている。
会長 リクエストには、携帯やインターネットで受付けた件数は入っていないか。
事務局 入っていない。
会長 他質問がなければ、次の説明をお願いしたい。
事務局 ホームページアクセス数、行事、情報コーナーについて説明。
会長 質問はあるか。報告については、ホームページにも掲載されているので、それをみての感想でもあればお願いしたい。
委員 一般室の情報コーナーの利用がどれくらいあるのかわかるか。また、展示の効果として、展示期間中に利用者が増えたかどうかわかるか。
事務局 増えているのは間違いないが、具体的な利用数はわからない。図書館に入った場所で展示しているので、足を止めて見てくださっている利用者の姿をよく見かける。毎回、1階も2階も、100冊以上の本を展示しているが、しばらくすると冊数が減ってくるので貸出しに出ていると認識している。新刊も良いが、今まで入った本の掘り起しという意味でも展示をしている。
委員 図書館を利用して、情報コーナーの展示も見ている。単に本の貸し借りだけではなく、この展示についてリアクションをとられないのかなと思う。テーマ展示に対する感想や、展示された本を読んだ感想などアンケート形式でとられる等、リアクションをとるチャンスがあればよいと思う。
事務局 検討する。
委員 情報コーナーのテーマはどういう風に決めるのか。
事務局 2ヶ月毎に担当者を決めて、季節や話題のあるもの、関心のあるものをそれぞれ選んで決めている。オリンピックのある年には、関連のある本を集めて展示したこともあった。
会長 ただ単に本が並んでいるだけでなく、どういう本をどんな風に並べるかは、専門的な視野で職員が考えて展示している。テーマを、協議会で、提案している図書館もある。
会長 話は少しそれるが、まちづくりの核となる図書館事業に注目が集まっている。日本図書館協会公共図書館部会が「自治体総合計画等における図書館政策の位置づけ」というアンケートを実施した。「まち・ひと・しごと創生総合戦略2015」に基づくものと、各自治体が地域振興に役立てることを目的とした図書館事業についてきいている。全国1361の自治体対象に1049回答が集約された。各地方の取り組みが新聞にとりあげられ注目されている。近畿地方でも161館中、130館回答されている。京都でも、木津川市、京田辺市、南丹市、宮津市、精華町の図書館が出ている。長岡京市がさきほど事業で報告されていた内容に近い事業も回答にある。図書館の存在を市民の中に広げていくのに参考になるのではないかと思う。
委員 隣の向日市は、産業育成として、激辛で売り出している。ただ単に食べ物だけではなく、クリーニング屋さんまで「激辛の染み抜きやります」とやっていた。長岡は、竹と言っているが、あまり竹で売り出していないのではないか。竹の文化、竹細工といったことを図書館が中心とならなくてもいいから、そのきっかけづくりをして、長岡京市の産業振興につなげていければいいと思う。一時、竹炭が話題となったが、それもなくなってしまった。図書館が火付け役になればいいと思う。
会長 行政全体、町全体のこと、お金や人をかけずに工夫できたらいいと思う。
委員 情報コーナーで、中学校、高校生対象のものがない。YA向けの情報コーナーもあればいいと思う。中学生が児童室に行くのが恥ずかしい、一般室に行ってもたくさん本があって選びにくいといった声も聞く。
会長 中高生向けのサービスは、図書館サービス計画にも揚げられている。学校図書館との連携も大切なことだと思うので、今後取り組んでいただきたい。
委員 バンビオに行ったところ、「えほんであそぼ」のポスターが掲示してあった。阪急の駅にも行事のポスターが貼ってあった。興味がなかったら気付かないかもわからないが、随所にある。私たちも日頃から気にしておけば、貼ってあることが認識できる。工夫されていると思った。掲示できる場所は限られていると思うが、どんな場所ならみんなが見られるかを私たちも検討していけばよいし、私も考えていきたい。
会長 現在の取り組みにさらに創意工夫すればよいのではといったご意見が出た。図書館で、また検討してください。次にすすみたい。
事務局 図書館サービス計画の取り組みについて説明。
会長 サービス計画に基づいて取り組んでおられる現状について報告された。これについて、何か質問はあるか。
委員 以前仕事で、中学校・高校の司書の方と話した時に感じたことは、学校の図書室の位置が偏在しているということだ。図書室が行きにくい場所にある。図書室は学校の中心にあるべきだ。図書館を重要視されていないし、一般教員もあまり図書館を使った学習を考えていない。連携を考えたとき思うのは、図書館の位置とスタッフの充実である。お金の話と結びつくので、並大抵のことではないとは思うが。
会長 学校図書館の位置は重要である。図書室が学校の中心にあるという考えがあるのだが、そうでなかったり、学校図書館が、会議室や物置になっていたり機能していない状況もあった。スタッフに関しても、今年度4月から施行された学校図書館法で「学校司書」に関する条項が加わった。
会長 学校の司書の集まりと、公共図書館の人のかかわりはないのか。
事務局 月1回、非公式だが司書の集まりがある。そこでお話をさせていただくときもある。この協議会で、司書の方が代表で出てきていただいているので、この場で意見を言っていただくのはいい機会だと思う。
委員 毎月1回土曜日、集まっている。司書が14人いて、学校毎にニーズがある。
会長 学校図書館の実態を押さえて、協議会でもどうあるべきかについて考えてはどうか。
委員 図書館が良い場所にないのではといった話がでていた。普通教室と図書室の広さが違う。図書室の方がやや大きめに造ってある。場所は設計段階で既に決まっている。すぐに変えるのは難しい。長岡第7小学校は、全面建て替えして4年目で新しいので、今の図書室は2階の中央辺りにあり位置は良い。現在の小学校は、教育改革が進んでいく中で、ICTの活用がある。パソコンルームで一人一台のノートパソコンで調べ学習をするインターネットを使った学習が増えてきている。また長岡中学校では、タブレットを利用した授業をしている。電子辞書、パソコンのアプリ、電子書籍が読まれている中で、本の長所を司書の先生に指導してもらっている。低学年は、絵本の読み聞かせが好きなので、司書や、ボランティアの方にしてもらっている。図書館の利用については、たとえば4年生用に防災の本など、図書館で本を借りている。2・3年生は、図書館見学の時に貸出券を作ってもらい本を借りて利用している。
会長 活動状況がよくわかった。小中学校で、eラーニングの話題なんかもでているのか。
委員 eラーニングはわからないが、タブレットは、試験的に長岡中学校で始まった。電子黒板、パソコン。大型モニターは各教室にある。デジタル教科書も教科によって活用している。
会長 他の項目についてはどうですか。
委員 ブックポストは値段が高いと思った。あちらこちらに設置と思っていたが難しいと思う。今後は公共施設を含めてとあるが、人の流れという意味では駅も良いが、地域の中心にあるところが多い小学校や中学校を指定してもいいと思う。屋根の下に設置できるとコストも安くなるのではないか。
会長 検討しているブックポストはどんなものか。郵便ポストのようなものか。
事務局 考えていたものは、ステンレス製でそんなに大きなものではない。持って行かれないようきっちり設置してもらうとこの値段となる。
委員 夜間に利用してもらうなら、門が閉まる学校は無理かもわからない。
事務局 実際、バンビオは午前8時30分~午後10時の利用となるが、利用数は増えてきている。夜間利用できると便利であるが、時間を区切られても仕方がないと考えると、公共施設もひとつの方法かと思う。まだ具体的には考えられていない。阪急西山天王山駅は、許可が繁雑になるので不可能であったが、長岡天神駅は、実際、本を回収するときの駐車はどうかと考えると難しいのかとも思う。総合的に考える必要がある。
委員 通勤通学を考えると駅を思い浮かべられるとは思うが、家にいる方を考えると、学校や自治会館とかの方が本を返しやすいのかもしれない。
事務局 今後続けて検討していきたい。
会長 実際進めてきて、この半年間で課題がでてきた。さらに検討していただき、前向きにすすめていただきたい。
委員 2月10日の朝日新聞の記事に、「市立図書館、購入費が半減」として、舞鶴市の資料費が半減したことが載っていた。1400万円だったものが、2016年度半減して、689万円になった。福知山市の予算は、約2384万円。そう考えると、うちの予算は少ないのではないか。来年度の予算はどうなっているのか教えてほしい。
事務局 予定では約860万円弱くらいである。3月議会で承認していただかないと確定ではないが、今年と同じくらいである。予算編成に参加して、厳しい状況であることは間違いないと思った。ひとつに税収が減っていること、もうひとつは、教育部だけで考えると、中学校給食の計画、学童保育の増築に予算がまわっていること。他の部署も新規の計画があり、予算要求はしたが、現状維持が精いっぱいの状況である。
委員 同じ都市と比べて少ないと思う。図書購入費が少ないと、図書館の充実はあり得ないと思う。少しでも増やしてほしい。
事務局 来年度予算の要求は終わっているが、今後、市町村の状況など資料を添付して、予算要求していきたい。
会長 小学校はどうか。
委員 長岡京市でもふるさと納税制度があり、学校図書館の充実で、英語学習に関する本を小学校に20冊ほどいただいた。予算が切迫した中で、活用してもらった。
委員 中学校には無かった。
会長 先ほど舞鶴市や福知山市の例が出た。近隣の自治体や、京都府下の状況もある。何を基準にするかだが、「図書館の設置及び運営上の望ましい基準」の「活用の手引き」には、人口別に、資料費、床面積、蔵書冊数、職員数など目標値がでている。京都府下市民一人当たりの資料費は低い方だと思う。これらを考慮してほしい。
会長 色々と委員の方から意見をいただいた。
(2) その他
会長 委員の皆様から何かあるか。
会長 前回の図書館協議会で、総務省のトップランナー方式について、図書館にはなじまないと話がでていた。トップランナー方式の導入については、図書館の予算を決めるとき地方交付税の算定の基準にすると図書館や公民館が名指しで出ていた。11月25日、第19回経済財政諮問会議において、高市総務大臣は、図書館、博物館、公民館、児童館等の管理について、指定管理者制度導入を目的としたトップランナー方式適用については外すと明言された。理由としては、まず、地方団体の意見から、教育機関の重要性があげられ、専門的な司書や学芸員は地方団体の職員として配置するのが望ましい、長期的に育成していく必要がある。もうひとつは関係省や関係団体からの意見として、専門性、継続性の観点から、各施設の機能が果たせなくなる懸念がある。また他には、実態として図書館の指定管理者制度が普及していないなど、図書館にはなじまないと正式に外すことになった。昨年末にこういった動きがあったので報告しておく。
事務局 今年度の協議会は、本日で終わりたいと思う。次年度、6月末から7月頃を予定している。来年度、本館は30年を迎える。苦しい予算の中、開館30周年記念ということで、工夫をこらしながら、市民の皆様によりよくご利用いただける図書館をめざして色々と頑張って行こうと考えているので、引き続きご支援をよろしくお願いしたい。
4.閉会