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第25回生活環境審議会会議録

  • ID:11868

日時

令和3年7月20日(火曜日)午前9時30分から正午まで

場所

長岡京市役所北棟4階 大会議室A

委員の出欠

白石 克孝(龍谷大学副学長・政策学部教授)

小幡 範雄(立命館大学政策科学部特任教授)

奥谷 三穂(京都府立大学 京都地域未来創造センターCOC+客員教授)

的場 信敬(龍谷大学政策学部教授)

山川 肇(京都府立大学大学院生命環境科学研究科教授)

谷村 眞見(長岡京市商工会)

八木 仁美(長岡京市自治会長会)

仙道 洋平(連合京都乙訓地域協議会)

髙坂 洋子(フードバンク長岡京)

數井 美智子(長岡京市環境の都づくり会議)

徳地 直子(西山森林整備推進協議会)

木原 浩貴(京都府地球温暖化防止活動推進センター)

小林 茂(長岡京市地産地消推進協議会)

池田 真之(市民公募)

五十嵐 真由美(京都府乙訓保健所技術次長兼環境衛生課長)

<欠席>

穴澤 裕之(長岡京市経済協議会)

瀧川 正子(長岡京市女性の会)

項目

開会

委嘱状交付

会長の選任

会長あいさつ及び副会長の任命

計画改定作業部会の設置について

これまでの経過及び今後のスケジュールについて

会長:それでは次第の7、「これまでの経過及び今後のスケジュールについて」ということです。生活環境審議会が条例上、あるいは長岡京市の中でどのような位置付けなのか、といった我々のフォーマルな役割についても少し補足をいただきながら、経過、スケジュールについて、事務局から説明をしていただきたいと思います。よろしくお願いします。

事務局:今年度から新たに委員になられた方もおられますので、審議会委員の役割及びこれまでの経過等の説明をさせていただきます。皆様審議会の委員は、長岡京市生活環境審議会規則第1条にありますとおり、長岡京市生活環境の向上等に関する基本条例という条例設置の審議会ということで、市長の諮問機関という形で位置付けられています。地球規模の環境問題から身近な生活環境に至るまで、長岡京市としてどのような政策を進めていくのが良いか、また、施策の進捗はどのように評価できるのか等について、学識者や団体等の立場の方から意見をいただくという、市長が尋ねる先の機関ということになっております。本市の環境を良くするにはどうしたらいいか、ひいては、市として環境問題に貢献していくにはどうすればよいか、皆様のご意見が市の施策の方向性を決める検討材料となりますので、ぜひ遠慮せずに忌憚のないご意見をいただけたらと思います。そういった趣旨の審議会ですので、身近な環境のあり方、今話題になっている環境問題まで、どう市として貢献していくのかについて、ご意見をいただけたらと思います。

これまでの経過ですが、資料3の「第三期環境基本計画への改定スケジュール」をご覧ください。まずは、この後審議される議事2のたばこに関する審議ですが、緑の文字を追いかけて見てください。令和2年の8月に喫煙のあり方について諮問を行いました。先ほど申し上げましたように、市としてどうしていくべきか尋ねたということですね。その趣旨としては、改正健康増進法の全面施行、また、たばこに関するお困りごとが市に寄せられる中で、市としてどんな施策をしていくべきかということですね。11月と3月に2回議論を行いました。審議の要点は、この後議事2のところで詳しく説明しますが、おおまかに言いますと、駅前等に一定の区域を定め、喫煙を禁止ということではなくて、再度重点的に啓発を行っていこう、そのための指針を作ろうということが議論されました。その素案を一度お預かりして、令和3年の5月に、市としてパブリックコメント、意見公募を行い、市民の方や利害関係者の意見を募集しました。ここからが今日の話ということで、パブリックコメントの結果を受けて、答申の内容を確定させようという議論になります。議論が尽くされましたら、8月頃答申をいただいて、必要な調整を行った後、1月の制定を目指すというスケジュールで進めております。続いて議事3の環境基本計画の改定についての経過ですが、資料3の赤文字を辿っていただきますと、おおよその経過が分かります。計画改定作業のスタートとして、令和元年の7月9日に諮問を行いました。趣旨としては、三期計画に改定する上で、どんな計画にすべきか、計画の案そのものを答申いただくという想定で諮問しております。令和元年の11月に、こういう方向で今後議論していくべきだ、という第1段階の答申というのをいただきました。その中では、パリ協定ですとか、環境をめぐる動向が目まぐるしいので、今の二期計画の計画終期を、本来である令和4年度末から短縮し、1年前倒しして計画改定しようということが示されました。また、地球温暖化対策実行計画(区域施策編)や気候変動適応計画という環境基本計画の下位計画があるのですが、そちらを併合して一体で管理していく方がより実効性があって分かりやすいのではないかということで、それらを合体させて令和4年度から新環境基本計画としてスタートしていこうということが答申されました。令和2年度には、部会を設け、そこでの集中的な議論を織り交ぜながら、令和2年度末時点で、骨子、いわゆる設計図のようなものまでを作成しました。ここからが今日の話になるのですが、骨子に肉付けした案を今日は提示していますので、それについてのご意見をいただくということになります。そして、9月には部会ということで、専門的な議論を経て、11月にその内容を還元しまして、全体で議論を行います。そして12月に意見公募、パブリックコメントを行いまして、2月にはその結果を受けて最終的なものを決定していくという予定をしております。経過については以上です。

議事1 会議及び記録の公開について

会長:説明にありましたように、市の中できちんと条例で位置付けられた審議会という形になっています。私達の議論が行政のいろいろな、あるいは市民を巻き込んだ政策の形成プロセスに直接的な影響を与えるということです。お願いをしたいのは、これまで長くこの審議会に参加して参りましたが、いくつかの自治体と比べますと、皆さん大変活発な議論をされているというのが、本市の審議会の大変良い特徴だと思っておりますので、今期もぜひそれを受け継いで、いろいろなご意見を遠慮なくご発言いただければ良いかと思います。私も事務局の方も精一杯それを活かしたり応えたりするような運営に努めて参りたいと思います。どうぞよろしくお願い致します。議事に入っていきたいと思います。議事の1番目、「会議及び記録の公開」について、事務局から説明をお願いします。

事務局:長岡京市では、審議会等の会議の公開に関する指針で、審議会等は、原則公開となっております。審議会等の会議の公開又は非公開の決定は、審議会等の長が審議会に諮って行う、と規定されておりますので、会議及び記録の公開につきまして、ご審議願います。

会長:審議会の公開又は非公開について、皆様にお諮りしたいと思います。本審議会につきまして、指針に基づいて、会議及び記録については、公開ということにしたいと思います。よろしいでしょうか。

一同:異議なし。

会長:ありがとうございます。異議なしということで、公開とさせていただきます。本日は傍聴者がおられますので、傍聴をお認めして、入場していただきます。

(傍聴者入場)

議事2 駅前等の公共空間における喫煙のあり方について

会長:それでは、次の2番目の議事です。「駅前等の公共空間における喫煙のあり方」について、審議をしたいと思います。事務局から説明をお願いします。

事務局:先ほどのスケジュールで説明させていただきましたとおり、今日はパブリックコメントの結果を受けてどう答申書を確定させるかという議論になります。パブリックコメントの意見を見る前に、前2回の会議の要点をおさらいしておきます。五つほど要点があったと思います。資料5と6にあたります。こちらの資料は、既に意見を受けて事務局案として修正を加えたものになります。概ねこういったものがパブリックコメントにかけられたということです。そのポイントがどこだったかということですが、五つのうち一つ目は、前提として屋外での施策を考えているということです。屋内に関しては、改正健康増進法で細かく規定がされておりますので、今回お諮りしているのは屋外での施策ということになります。二つ目のポイントとしまして、現状マナーを守っておられる方が大半だろうということで、一足飛びに禁止ということではなくて、マナー啓発の再強化、啓発ですのであくまでご遠慮ください、というお願いベースにはなりますが、啓発を強化していこうということが挙げられます。ただ啓発していこうというだけですと、実効性がどうか、というのがありますので、指針と区域を定めて重点的に啓発していこうとしており、それが二つ目のポイントになります。三つ目は、たばこに起因する問題というのは、受動喫煙やポイ捨てということがすぐ思い浮かびますが、子どもへの火傷などの心配もあるということで、受動喫煙の防止という限定的な言い方ではなくて、路上喫煙被害の防止、その中に受動喫煙やポイ捨てもあるという表現で指針を作っていこうということが挙げられます。四つ目は、民間敷地における喫煙所についても配慮いただく努力が必要だろうということが議論されました。最後に五つ目のポイントは、喫煙所をどうするかです。現状審議会での案としては、新規で新たに追加で作るということは必要ないだろうという形で意見をいただいております。と言いますのは、長岡京市の駅前等は狭隘である、場所がないということと、今回一定区域を定めるわけですが、区域の外であればマナーを守って喫煙いただくことは問題ありませんので、限定的に制限をお願いしているということなので、区域の内外を問わず追加で喫煙所を作るということは必要ないのではないかという議論になっております。ただ、JRの東口については、今既存の喫煙所がございます。こちらについては、マナーの現状を考えれば、撤去ということには慎重にならざるを得ないので、当面はあった方がいいのではないかとの議論でした。ただ現状では、煙が大通りに流れるという課題があるということなので、今後JR東口駅前のリニューアル工事の予定をしておりますが、その際に可能であれば、課題を克服した更新ができれば望ましいということで素案をいただいております。駅前工事の詳細はこれからになりますので、現時点で改修再設置ができるのか、できないのかということは、今の時点では明言できないことになります。可能であればグレードアップして課題を克服して更新するのが望ましいという素案をいただいております。

こういった素案に対してのパブリックコメントの結果を次に見ていきたいと思いますが、それが資料の4になります。意見のポイントと回答のポイントを絞って説明させていただきます。通し番号2、3。区域について二つの意見をいただいておりました。一つ目が阪急長岡天神駅から乙訓高校へ通じる道路部分を加えてほしいというものです。資料8の地図で言うと、紫色の線の部分になります。こちら、駅との人の往来や、中心エリアから伸びる学校の正門までということを、線を引く上での基準といいますか、ポイントに置いておりますので、そういう視点で見れば区域に加えてもいいのではないかという事務局案を示させていただいております。三つ目の意見は、西国街道を指定に加えるべきということで、こちら地図上で言いますと、JR長岡京駅西口を出まして最初の角を左に曲がると旧西国街道、次を曲がると新西国街道ということになります。どこまで線を引くのがいいのか、明確な判断基準を設けるのが非常に難しいと思いました。先ほど説明しました駅との人の往来とか、概ね学校の正門前までという考えに照らして考えると、ここまで線を引くのは、区域を増やし過ぎてしまうのでないかということで、ここは原案通りにさせてくださいという回答にしております。エリアは一定限定しているからこそ重点区域だということもありますので、ご理解くださいという回答になっております。続いて意見の4番から6番までまとめていきます。資料5の指針の中に二重線で消しているところがあると思います。ここは、自動車に乗っている場合については特に問題視しないという文脈で書いていたのですけれど、自動車に乗っていたとしても、窓を開けてたら煙が漏れるとか、車についてのみ詳しく書いているけれど、自転車やバイクであれば囲われていない分、受動喫煙を受けますよね、という意見をいただきました。乗り物に関連付けた状況というのは、多様なケースが考えられます。今回の指針の趣旨は、望まない受動喫煙をはじめとする様々な問題を起こさないということですので、そのことを明確化していれば、自動車に関してのみ細かく書く部分というのは、いらないのではないかということで、二重線で消す案を今回提示させていただいております。続いて7番8番9番で、語句を補完してほしいということです。路上喫煙の被害の中にどんなことがあるかということで、受動喫煙であるとか、火傷とか書いている中に、火災を含めてほしいという意見がありましたので、加えております。8番も語句を加えてほしいという意見だったのですが、例示が多くなり過ぎるのではないかということで、原案どおりにさせてくださいという回答になっております。9番では民間にも配慮を求めるという中で、スーパー以外にもコンビニを例示してほしいということだったので、これについては加えるという変更を行っております。意見の10番11番は表現、語句についてなのですが、「マナー意識という言葉は使わないでください。一方的加害なので社会規範であるべきです。」ということです。指針は公表して市民の方と共通理解を持った上で施策を進めていくものなので、使われ方として定着しているマナーという言葉を使わせていただいております。11番についても原案通りさせてくださいということでその理由を書いています。続いて意見の12番から18番をまとめていきます。喫煙所をもっと増やしてほしいという意見を複数いただきました。これに対しては、公有地について言えば、密閉型の喫煙所となると財政負担と効果ということを考えると難しいだろうと。密閉型でないとなると、煙が流れ出るということを考えると、長岡京市は狭隘なので、適地が不足していると言わざるを得ないということです。既存の喫煙所の改修再設置でも場所があるだろうかどうだろうかという段階ですので、新規の追加についてはなおさら難しかろうということです。そもそも、区域を定めて重点的に啓発していくという方向で議論していますが、区域の外であれば、マナーを守って喫煙していただくことは問題ないとしていますので、区域の中、外限らず、新たな追加設置は必要ないという回答をさせていただいております。続いて19番20番です。重複する意見は飛ばしますが、19番①被害という文言の削除を要望ということで、喫煙行為自体が問題視されかねないということです。ただ、今回防止しようとしているのは喫煙行為そのものではなく、一部のマナーを守らない方の行為に起因する被害であることからご理解くださいという内容になっております。④加熱式たばこは本指針の対象外とすべきという意見もありました。改正健康増進法では、一定、一般的なたばことは違う措置がなされています。ただ、異なる措置とはいえ、改正健康増進法において一定の制限は課されていますので、その状況に鑑みて、加熱式たばこも含める、原案は元々含める形になっているのですが、そのまま含めるという形にさせていただくという回答です。⑤の意見は区域の指定にあたってはこういうことを考えていただきたいという意見です。20番の意見の中でたばこ税を活用してはどうかということで、他にもたばこ税を活用すべきという意見をいただいておりました。これに関しては喫煙者の方に納めていただいた貴重な財源です。また、たばこ販売店の皆様の努力の結果でもありまして、大変感謝致しております。現状たばこ税は一般財源ということで、各種公共サービスに既に有効に活用させていただいておりますので、ご理解くださいという回答になっております。続いて21番から23番ですが、喫煙所は必要ないという意見をまとめております。既存の喫煙所については、現状からの悪化を危惧するので、今あるものの撤去には慎重にならざるを得ないと。ただ今の時点で改修して課題を克服した上で再設置できるかどうか、工事の詳細が決まってこないと分からない部分もありますので、可能であれば今後の駅前の改修事業の中で対応を判断して参りますという回答にしております。24番、効果検証をどうするのですかという意見です。こちら客観的に指標を設定することが困難なことから判断基準などを公表することは予定していません。また、そもそも今回の指針の狙いは喫煙者のマナー向上はもちろんなのですけど、喫煙に起因する問題に対する市民の意見の醸成ということでもあります。前回の議論の中でも、委員からの意見で、市民運動的な機運を高めていくべきという意見もありました。今回指針を制定することで、まちが良くなったとか、あまり変わらないとか、これまで関心を持ってこなかった方も、こうしたテーマについて意見を持つようになれば、その段階で、今回の施策で良かったのかということを検証するということが出てくることもあり得ると思います。続いて25番は罰則付き条例を作ってはどうかということでしたが、マナーを守って喫煙されている方が大半だろうということで、まずは指針という形で啓発強化を行っていくとしています。次は三次喫煙についても防止していただきたいという意見です。三次喫煙というのは、たばこを吸った方がおられて、服に残留物質などが残って電車に乗られると、周りの人がそれを吸い込んでしまう、それが三次喫煙なのですけれど、一定の学説があると承知しておりますが、実効性のある規制を設けることが現時点では困難だと思います。科学的知見の蓄積と市民、国民の理解促進が待たれます。最後28番、これまでとは異なる意見ということで、禁煙支援についても言及すべきだという意見をいただきました。こちらについては、喫煙行為は個人の意思によって行われるという形で指針の中にも書いておりますので、それと同時に、この指針の中に同時に禁煙支援について言及するということは考えておりませんという回答になっております。以上、個々の意見を見てきました。最後に変更点を確認していきたいと思います。資料5の指針ですが、アンダーラインを引いていますので、変更箇所が分かるかと思います。1.目的の2行目、路上喫煙等による望まない受動喫煙の「望まない」を加えました。次の行に火傷・火災等の被害のないという形にしました。アンダーラインを引いています。続いて2.定義の中で、車についてのみ詳細に書いているのは指針の体裁としてバランスを欠くということで、二重線部分を削除しております。3.役割の市民等の2行目、他人に望まない受動喫煙又は火傷・火災と、アンダーライン部分を加えております。続いて資料6の変更点を見ておきたいと思います。この資料は考え方をまとめたものです。1.はじめに、のブロックの下から3行目。「…掲げられており、望まない受動喫煙」の「望まない」を加えています。裏面に行きまして、上から7行目、「望まない受動喫煙や美化環境汚染」の「望まない」を加えました。3.喫煙施設の取り扱いについて、の【JR長岡京駅東口に設置されている既設の喫煙所】のブロックの下から2行目、「スーパーやコンビニなどの事業者に対して」という形に変えております。資料8の地図は先ほど見ていただいた通りです。

共通理解をしておきたいのですが、資料8について、こちらの地図自体は、前回も申し上げましたとおり、いただく答申の範囲外として考えております。あくまで今後市として設定していく中でのイメージ共有ということで提示しています。と言いますのが、市内の道路事情に詳しい市民の委員の方もおられれば、そうでない方もおられる中で、どこどこ小学校の前の道の歩道が狭いとか、ここは民地ではないかといった個別の道路事情といったこともありますので、イメージは共有しつつ、区域については市として定めていくいうことで思っております。今回ご提示させていただいた主に資料4.5.6について、パブリックコメントの回答はこれでよいか、最終答申の内容はこれでよいか、主にそういった点について、ご議論いただけたらと思います。また周知期間についても、今回提示のスケジュールでは7月に施行としていますが、前回の会議で、周知期間はどれだけいるだろうかという意見もありましたので、それについてもご意見をいただけたらと思います。

会長:ありがとうございました。意見交換をしていきたいと思います。指針そのものの文章から市長への答申の書類までの一連の書類、それから重点的に啓発を行う区域の地図、これも参考資料とはいえ非常に重要なものとなりますので、併せて意見をいただきながら確定させるべきものは確定させていきたいと思います。それとパブリックコメント29件の意見が寄せられたということで、最近の中では比較的多いのではないかと思います。市民の皆さんからパブリックコメントして寄せられた意見に対しては、一通り検討して、意見にあたるものは回答を作り公開することになっています。今後審議会で議論する他の議事についても、計画などの策定にあたっては、同じようなプロセスを辿っていきますので、その点ご理解をいただいた上で、今回の案件の回答については市から原案を提示いただいておりますので、何か回答の文言についてご意見があれば、議論をしたいと思います。まず全体としてガイドラインから市長への答申までの資料5.6.7についてご意見があれば出していただきたいと思います。パブリックコメントを受けて修正があれば修正していこうというのが今日の提案のベースです。

A委員:パブリックコメントでたくさんの意見をいただいて、いろんな方の意見が分かって、まず一つこうしたことをすることが市民意識の醸成にもつながっていくのかなと感じました。資料5と6の扱いなのですが、資料5の方は指針ということで、資料6は考え方をまとめたものですとのことでした。資料6は非常に具体的に書かれています。その中で、ポイ捨てについて、資料6には詳しく書かれているのですけれど、指針の方にはポイ捨てという表現はなくて、目的の2行目のところに「美化環境汚染」と書いてあるのみです。役割の「市民等」のところにそれが書かれていないというのが気になります。市民の皆さんは、自分達はどうしたらいいのだろうと思ったら、ここのところを見られると思うのですけど、受動喫煙、火傷・火災ということに加えて、美化環境汚染というのもここに一緒に入れておかれた方がいいのではないかと思います。表現の問題だと思いました。と言いますのも、資料8の区域図で、乙訓高校から長岡天神駅までのルートは私がほぼ毎日通勤で使うところなのですが、この案件が始まってから時折ポイ捨てのたばこのフィルターの数を数えて歩くようになりました。なんと平均してこの通りだけでも25本から30本の吸い殻がほかされていまして、空き箱も2、3個あったりということで驚きました。はっきりと路上喫煙とポイ捨てをやめましょうというように打ち出した方がいいのではないかということです。以前の審議会での意見で、市民意識の醸成が大事だということに触れました。それから現状マナー違反が見られるとのことでしたし、パブリックコメントでも様々な意見があるわけですが、そのために市としてはどのような啓発をされていくのかなということが気になります。指針を設けました、それを公表しました、その次だと思います。通学路を意識して重点区域を考えられるということであれば、一つのアイデアなのですけど、小中学生にポスターを作ってもらう、大人に向けてマナー違反だよと言ってもらう、そのような仕掛けもご検討いただければと思います。

会長:何点か指摘がありましたが、重なるような意見もあるかと思いますので、引き続き意見がありましたらいかがでしょうか。

B委員:内容的には賛成なのですが、表現の部分で、「美化環境汚染」という言葉が、通常使われない言葉で、分かりにくいのではないかと思います。たばこのポイ捨て等、もう少し具体的な言葉にした方がいいのではないかと思いました。そのように見ると、今の文脈だとつながりがもう一つ良くないかなと思いましたので、望まない受動喫煙、火傷・火災、例えばたばこのポイ捨てという感じで、少し文言整理をした上で書いていただけるといいのかなと思いました。

会長:今、大きく議論をしなければいけないところはガイドラインそのものですね、これは一種の、法律ではないですが、法律的な文章になりますので、なかなか馴染みにくい言葉が入っていることはあるのですが、「美化環境汚染」という言葉だけで説明していいのかという指摘でした。これは前にも議論が出てきたかと思います。A委員から出てきたところは、3番の役割の、市民のところに、美化環境汚染に関わるような文言が入っていないことが、逆にマナー向上という話の議論と少し重なっていないのでないかという指摘でした。まずこの2点について、決着をつけていこうと思います。美化環境汚染、これをどうするかということで、日常的に頻繁に使われる言葉ではないのですが、行政文書の中ではよく出てくるというような意味であるのなら、行政用語として受け入れられるだろうと我々は思ってきたのですが、事務局としてはどうですか。何かただし書きで書きますか。文言を改めますか。

事務局:まず、「美化環境汚染」というのは、イコール「ポイ捨て」のことを想定して書いています。これを作った時にはポイ捨てという言葉が行政用語としてどうかなということで、こうした表現にしたわけですが、その後いろいろ確認しましたら、「長岡京市まちをきれいにする条例」という、既に施行されている条例の中で、「ポイ捨て」という表現を使っておりましたので、美化環境汚染をポイ捨てにそのまま置き換えても問題ないかと思います。

会長:美化環境汚染という言葉に広い意味を含んでいるのかどうかは分かりませんけれど、主たる問題がたばこの吸い殻等のポイ捨てですね、空き箱も含めた、ということであれば、ポイ捨てに置き換えましょうか。そうさせていただければと私も思います。3番目の市民の役割のところですが、今のポイ捨てという言葉で、加筆した形の表現にした方が、目的の遂行、誰がどういう役割を果たすのか明確になるのでいいのではないかと、これももっともな気がしますので文章を足しましょう。

事務局:そのように修正します。「路上喫煙等の被害」の中にポイ捨てや受動喫煙が既に含まれているわけではありますけれど、指針は市民と共有するため、分かりやすいことが必要なので、例示で受動喫煙やポイ捨てといった路上喫煙等の被害の防止に努めなければならない、というように、例示して分かりやすくするということはいいことだと思います。

会長:ということで、今の2点については、既に資料5にいろいろ線が入っていますが、同じように変えさせていただきます。文言については、一任いただければと思います。ほか、資料5以外のところも含めて意見ございますか。

C委員:パブリックコメントのところでお願いしたいのですが、12番から15番のところです。21番のご意見で、コロナ対策ということで喫煙所が三密になるのではないかということで、保健所としても意見を申し上げたいと思います。現在、コロナ禍真っただ中ということで、徐々に乙訓管内でも陽性者が増えているところでございます。この4月から6月の3カ月で約400名の患者が出ておられます。そんな中、喫煙所は密閉しないと外に煙が出るということですが、密閉をすると、そこでもし陽性者が出たら、そこにおられた方が全て濃厚接触者という可能性があり、感染のリスクがある場所になります。ですから、今お考えのように、新しく駅前の開発とともに喫煙所の設置についても検討する方向でということでございますけれど、その際には、これからアフターコロナ、ウィズコロナの時代でございますし、また新たな感染症ということも考えられますので、たばこの害だけではなく、感染防止の観点や、喫煙者ご自身の健康のために、そういったものを作るときには十分に注意していかないといけないかなと思います。

  それと、資料5の市民等の役割の中で、あえて「喫煙場所での喫煙においても」という文言が入っておりますが、これをあえて書く必要があるのかどうか少し疑問に思いました。コロナ禍の状況を踏まえ、喫煙所そのものがこれから存在していくものなのか、陽性者となれば喫煙する方の重症化が懸念されますので、慎重に進める必要があると思います。

会長:ありがとうございました。パブリックコメントの回答の書き方ですが、今出たところについてレスポンスがあればお願いします。

事務局:喫煙所の設置の意見に対する回答のところで、コロナは一過性のものではないかとかいう反論があるのではないかということで、今コロナついて、市の回答では一切触れておりませんでした。しかし、今改めてご意見をいただいて、密閉型喫煙所は、今の案では、「財政負担と効果を考えると」としか書いていないのですが、コロナ禍で学んだことを踏まえ、三蜜対策であるとか、そういったことを考慮すると、という趣旨の文言を加えてもいいのかなと思いました。

もう一つご意見をいただいている資料5の指針の、(2)市民等のところですね。「喫煙場所での喫煙においても」というのをなぜあえて書いているかということですが、確かに公の喫煙所はJR東口のみなのですが、いわゆる民間敷地における喫煙所を想定してこういう文言を残しておきたいという意図があるのです。と言いますのも、多いか少ないかは分からないですが、市民からのお困りごとの声として、例えば居酒屋の前の民間の敷地なのだけれど、屋外に灰皿が置いてあって、そこで喫煙されると結局大通りに面しているので、公道に煙が流れて、何とか市としてしないのかという意見をいただくことがあります。ここは民間の敷地とはいえご協力ください、配慮くださいということが言えるようにしておきたいということです。喫煙場所においても、こういう望まない受動喫煙等の被害を生じさせることのないよう配慮しなければならないということで、これを根拠にご理解を求めるということができるように、この文言を残しているということですので、ご理解いただけたらと思います。

会長:三蜜という言葉をそのまま使えるかどうか、文書として書かれるときには、感染防止とかそういうような言い方で書き加えていただくということにして、喫煙場所のところについては今ご説明があったとおりなので、ここは原文のままでいきたいと思います。先ほどの事務局のレスポンス、とりわけパブリックコメントに対する回答を見ていただければ分かると思うのですが、まず1回これで市民の新しい状況の元での意識醸成ができるような努力をしてみようというのがこのガイドラインの大きなテーマであります。この先、次に何があるのか、このまま進むのか、あるいは喫煙所の問題であったり、過料を課すような厳しい路上喫煙の防止をすべきだというようになっていくのか、どうなっていくのかというのは、おそらくいろいろ議論が続くという前提のガイドライン、指針であると私は受け止めています。今の段階でどうしたらいいか、今の段階ではこうですという書き方のパブリックコメントの回答になっていますので、そういう言い方でいいのかということについて、皆さんの意見もいただきたいと思います。私としては、とりあえず、ずっと10年20年これでやっていこうというようなものにならなくても問題ないのではないかと思っています。先ほど啓発をどうやって進めていくのですかというA委員の意見もありましたけれど、やはり重点的な啓発やマナー意識の向上みたいなものとか、いろいろな議論が出てくる中で、どこが対立線になっていくのかとか、最後見えてきた段階でまたいろいろな議論が出てくると思っています。ですので、この段階で全部きちんとカバーして答え切るというのはなかなか仕切れないと思いますので、いくつか宿題や課題が残る形で構わないのかな思っていますが、そういう書きぶりでいいのだろうかということで、ご意見があればそこについてもご発言いただければと思います。全体として事務局と打ち合わせしたときのトーンはそういう形で書こうという形のトーンになっています。その点ご了解をいただいた上でご発言いただけたらありがたいです。いかがでしょうか。

会長:ほかなければ、今日の議論を踏まえて先ほど幾点か修正しますということを申し上げましたので、修正を加えた上で、一連の書類を完成させたいと思います。修正の書きぶりについては、会長、副会長と事務局に一任いただければと思いますが、いかがでしょうか。

D委員:資料6、7にあります既存の喫煙所の件ですけれど、マナースポットと呼ばれていますが、あそこについて、存否も含めて今後どうなるか分からないというようなこともあって、当面というようなことになっているかと思いますけれど、パブコメの方でも随分やっぱり喫煙所についてはやっぱり残してほしいとか、必要であるというところのご意見もあったかと思います。私も1カ所で大丈夫かと思いますけれど、JR駅東口につきましては、なんらかの形でそこに誘導していく、あるいはここをきちっと使ってくださいという形で、被害を少しでも少なくするというようなことも含めまして、対にするというようなことを書いておられますけれど、やはり存続の方向が伝わってほしいなというように思って参りましたので、そのことについて、そういう受け止め方で、これで十分伝わるというように思ってよろしいのでしょうか。

会長:ここについて、増設新規設置、そういったことはもうやめようということは、これまで既に確認しています。もちろん事業者側がいろいろ事業施設の中でやられることについては、いろんな形でご相談することはできると考えておりますが、積極的にそれを市としてお願いするということにならないということになると、現状の施設だけだということになります。その現状施設をどうするか、ここで正確な言い方にならないかもしれませんが、2段構えの言い方になってます。まずは施設をやめようとか、廃止しようということを審議をしたわけではないということです。ただ、現状に問題点があるという指摘ははっきりあるので、それをどのような形で対処できるのかということで言うと、恐らく我々が今ここで、それだけ単独事業でやるということを示すことはあり得ないですから、次の駅前の整備のタイミングがあるということなので、その全体の議論の中で駅前をどうするかというのは、いろいろな形で意見を聞くことがあるかもしれませんので、その中でちゃんとしたものを作ろうとか、あるいは問題を改善するようにしてくださいというようなことで固まっていったら、そこで改良なり、設置変更なりの議論が出てくるのだろうというように、2段構えで考えていったということです。D委員の言われたような方向性が明確になっているかと言われると、先の議論に委ねるという書き方にするという趣旨の意見があったものですから、こういう文章になりました。ただ、ここの審議会としましては、基本的にJR長岡京駅の既存施設の更新につきましては、一定考える必要があるだろうというのが前提なので、先の議論に100%任せますということではありません。それは委員のおっしゃったような趣旨の理解でいいと思っております。財源も含めて確保してやりますということまでは、ガイドラインで打ち出すべきことまでにはなっていないので、また別の事業計画の中での話として紹介させていただくこともあるだろうと思います。事務局これでいいですか。

事務局:はい。ご説明いただいたような趣旨で市としても考えております。

会長:よろしいですか。ほか追加で発言ありますでしょうか。

E委員:資料6の考え方の資料の2番の最初の行なのですけれど、「喫煙者には路上喫煙等に際して、他者への思いやりを持った責任ある行動を求めていくことが重要であると考える。」という一文は、趣旨があいまいになると思います。やってはいけないことをやらないでくださいねという話をしているところに、「思いやりを持った」ということを入れてしまうと、それはどうなのかなという気が致しました。それでこの文言をなくしても文章は伝わるので、こちらはあえて書く必要はないのではないかなという気がしているのですけれど、ご検討いただければと思います。

会長:資料6の2番目のところの最初の段落ですね。他者への思いやりを持った責任ある行動という形で書いてあるところは不要ではないのかというご意見であります。削る議論もあるとすれば、他者への思いやりという言い方が、委員のご意見だとふわっとした感じで、趣旨が伝わりにくいのではないかという趣旨です。単純に責任ある行動を求めていくというように書けば、はっきりしてしまいますが、そこまでやるとまた表現全体のガイドラインのあり方が厳しくなり過ぎているということであれば、少しやんわりするということで、こういう表現を継ぎ足すということもあるのですが、この書き方を変える必要はどうでしょうか。委員の皆さんで意見のある方はおっしゃってください。

会長:パブリックコメントを見ていても、喫煙者側の嗜好の活動をきちんと守ってほしいというニュアンスと、喫煙者が責任を持った喫煙行為になっていないことに対する議論、さらにはそもそも喫煙行為を公の場所でやるものじゃないというきつい議論まで、いろいろなバリエーションがあったと思います。ここでは喫煙者に対してどういう表現でお伝えすることがいいのかということであります。私の意見を述べさせていただきますが、先ほど申し上げたように、今後厳しい言い方に替えなければいけないという議論にこの後なっていくことがあるかもしれないし、また、逆に取り立ててそういうことを言わなくてもみんなが非常にきちんとしたマナーを守るような世の中、市民の風潮に変わっていくかもしれないし、ということを考えれば、この段階では喫煙者に対して少しふわっとしたような思いやりみたいな言い方でいったん書いておくことはいいのではないかなと思うのです。

F委員:E委員がおっしゃったように、他者への思いやりというのと、責任ある行動、これら二つが並んでいないような気がします。他者への思いやりを持った行動とするか、責任ある行動とするか、どっちかがなくてもいいような気がします。その二つ合わせているから意味合いとして少しおかしいかなという気がします。どちらかを優先するとか、あるいは二つ入れてもいいかなと思いますが、ニュアンスがどうなるかだと思います。それは事務局で決めていただければ大きな問題はないのかなという気もします。

会長:分かりました。今のF委員の話ですが、私はふわっとした伝え方をしてもいいのじゃないかと思ったのですが、おっしゃる通り、文言だけを見ると他者への思いやりを持った責任ある行動という文言自身がクリアではないというE委員の指摘なのだろうと思います。従って他者への思いやりを持った行動というのか責任ある行動というだけにするのか、二つのうちどちらかを重点に置いて書くかという議論にしたいと思います。どちらで行くか事務局、この場で決めますか。

事務局:今いただいた意見というのは、実はパブリックコメントの11番に関連する意見かと思っていまして、「『喫煙者には、他者への思いやりを持った責任ある行動を求めていくことが重要であると考える。』とあるがこれは誤りだ。」意見者のその理由は、書いてある通りなのですけれど、他者への思いやりといった道徳とは関係がないという意見をいただいています。それに対する市の回答が、このままでいけるかということになるかと思います。今F委員おっしゃったとおり、思いやりという言葉を使っている一方で、責任ある行動ということで、一見同じように聞こえて同じではないのではないかということだと思います。今の案の回答は、まず望まない受動喫煙はあってはならないことですと。そのことは、まずは喫煙者が守らないといけないことだという前提で、指針も考え方の資料も書いてあると思うのですね。そういう意味で喫煙者に路上喫煙等に対して他者への思いやりを持った責任ある行動を求めていくことが重要であるとしています。この文脈であれば、思いやりであるとか、責任ある行動の言葉のどちらかでもいいのかな思うのですが、まずは喫煙者が当然考えてもらわなければいけないことですよ、ということを伝えています。ただ実態として、他の方に影響を及ぼしているということなので、市として施策を打って出ると、そういう回答になっているわけです。

会長:了解しました。パブリックコメントの回答の表現も改められることになりますので、ここについては他者への思いやりを持った行動ではなくて、責任ある行動というように文章を片方だけにします。とすれば、このパブリックコメントに対する回答もそのような形で責任ある行動に限定する形で修正します、というような形で回答すればいいのでしょうか。

事務局:すいません、補足させてください。資料7をご覧いただきたいのですが、資料7は答申書の体裁に整えただけなので、資料6とほぼほぼ一緒です。ただ資料7の一番最後の「終わりに」というところをご覧ください。「当審議会としては、路上喫煙等による」と続きまして、「お互いが思いやりをもって暮らすことができる社会」としています。また、そもそもの諮問の中でも、「喫煙者と非喫煙者の共存」ということを言っていたかと思いますので、確かに責任と思いやりと一見反する言葉ではあるのですが、共存というような思いも込めて、思いやりというのを残すということでもいいのかなと事務局としては思うところです。

会長:では当初言っていたように、今の段階で言うと、どちらにどういう問題があるという言い方ではなくて、互いがある程度は思いやって受容しようというようなところから提案していくということになっていることですので、市の方の意見は、責任ということを前面に出すよりは、思いやりのあるところを前に出して、それは喫煙者も非喫煙者も同じような形で接していただきたいということですね。ですからパブリックコメントの回答もこのままの方向になるということで、思いやりなどということではないのだということに対しては、そういうことではない、というガイドラインになります。一貫性という点で、逆に思いやりを残した方がいいっていうのが市の意見ですね。F委員、その方向で残しましょうか。今どちらかで決めてくれということだったのですが、市の方の意見としては、回答書のことも含めて、まずはそれぞれの立場の人は、それぞれ思いやりながら、まちとしての意見を醸成していこうということなので、思いやりは残していく方向でいきましょう。思いやりを持った責任あるという日本語がどうしてもおかしいという議論が後で市の中でもあれば、後ろの責任を消す形で、思いやりの方を残してほしいという提案で進めたいと思います。

F委員:全体として路上喫煙の防止ということになっていますから、責任という感じは捉えることができますので、その中に思いやりという優しいというか、そういう言葉があってもいいと思います。

会長:はい。文章を明確化する方向で変えさせていただく際には、思いやりの方を選択させていただきたいと思います。いろいろとどのような立場に立つのか微妙なところがあるような論点だったと聞いていて感じましたけれど、いずれにしても喫煙に対して、段々ときちんとしたコントロールをかけていこうというのがスタートラインにはありますので、そういったことでご理解いただければと思います。

G委員:今の話、結論はそれで結構かなと思います。反対するわけではありませんが、たばこを吸う人も吸わない人もお互いを尊重しようというのは結構かと思いますが、路上喫煙、公共空間においては責任が発生するというところは、たばこを吸う吸わないの尊重とはまた違う次元の話なんだろうと感じました。結論として変えろという話ではありませんが、今後の取り組みに関して、そういう趣旨が伝わっていくといいなと。公共の空間であればもう一歩踏み込んだ話があってもいいのかなと感じたところです。

会長:今気がついて見れば少しあいまいだったなという感じには見えると思いますが、先ほど申し上げましたように、一定のあいまいさを、この後市民の中でもんでいただくというようなところです。方針がやがてもっとクリアになる時期が来るだろうというのが私の思いではありますので、その点少し段階的な議論のお許しをいただくということで、今のG委員の発言を受け止めさせていただきました。

H委員:先ほどの文言の他者への思いやりを持った責任ある行動を求めていくことが重要であるというところが議論になっていたと思うのですけど、先ほどG委員がおっしゃいましたお互いが思いやりを持って暮らすことができる社会が実現されることを望むという、将来的に望むという形になっております。ところが資料6の2のところの文言では、他者への思いやりを持ったということです。私もどちらかというと他者への思いやりを持った、というのは入れた方がいいと思います。ただ、文章としておかしいということであれば、提案ですが、他者への思いやりを持ったというのを最初に持ってくるのではなくて、責任ある行動を求めていくことが重要であるという、本質的な言い方できちんとした後に、他者への思いやりを持つことも前提、といったことを、どこか別のところに入れるという、文章の構成を少し変えてもいいのではないかと思いました。

会長:思いやりを残す方向でいこうという市の提案について、そこはそれでいこうと思いますが、文章としてどこに入れたら、思いやりがある社会を本市の中で作っていこう、という文脈と重なっていくのかです。責任をあいまいにする形でその言葉を使うわけじゃないというような指摘は、今日繰り返しなされております。ですので、文言をこの段落のどこかに分離してはどうかと。思いやりを持った行動、そして責任ある行動というように並列にしてもいいと思います。一つの句の中に入れてしまわない方がいいということかなと聞いていました。

I委員:先ほど思いやりと責任という言葉を別にというご意見がありました。私の考えとしては、この路上喫煙に関しては、まずポイ捨てであったり火災であったりという責任の部分と、副流煙という思いやりというか配慮の部分と、両方が入っていると思います。思いやりという言葉がいいかは分からないのですが、思いやり、あるいは配慮というのと、責任というのは並列になるのかなと思います。資料5の市民等の役割のところの最後で「配慮しなければならない」と、「配慮」という言葉が入っていますので、他者への配慮と責任ある行動みたいな言葉の置き換えができるかなと思いました。

会長:ありがとうございました。では、事務局と私と副会長の方で、何らかの形で文章を少し改めながら、ただ内容としては両方ともの側面を残しておこうということにします。責任と思いやり・配慮というような内容は残していこうということです。一度文章を直したものを皆さんに後日認めていただく形にするというよりも、我々に一任いただく形でと思います。今後の審議を考えたら、またこれだけで議論する時間はありませんので、今のところ、だいたい皆さんのご意見とか、どういう根拠で、というのは分かりましたので、事務局と正副会長の方で引き取らせていただいて、文章を改めるという方向で了解いただけますか。

ありがとうございます。ではそのようにさせていただきます。いろいろ今日議論しました。パブリックコメントも含めてだいぶこれで修正が加わったということで、市民の皆さんにとってもこの審議会にとっても審議を重ねてきたことの意味というのは、こういうところに出るのだなと思いました。この方向で市長に答申書をお渡ししたいと思いますが、日程等については調整をしなければいけません。そこについても正副会長にお任せいただいて、私あるいは副会長が代表して答申書を市長にお渡しするという形で進めさせていただきたいと思いますので、ご了解ください。では1部をこれで終了ということで、いったん休憩にしたいと思います。

議事3 第三期環境基本計画の本編について

会長:再開をしたいと思います。本日第2部議事の3「第三期環境基本計画の本編」についてということであります。前回3月の審議会では、骨子までを作っておりました。今回はそれに肉付けをした本編ということになります。本編の原案につきまして、事務局から説明をいただきたいと思います。

事務局:議事3の説明をさせていただきます。まずは前回の審議会のおさらいになりますけれど、3月の審議会では骨子までを作成しました。資料9のような形ですね、ご覧ください。ただし、今回本編を作成するにあたって、こうした方が説明しやすくなるな、という点については、既に修正を加えた状態になっていますので、3月の状態のものと全く同じものではございません。見た目で特に変わっていますのが、4章と5章の順番を入れ替えているという点になります。まず4章で基本となる縦の四つの柱、気候変動、資源循環、環境共生、都市環境という部分について先に説明して、ただ縦の考えだけでは、今求められているSDGsという分野横断的な貢献には不十分なので、第5章の分野横断視点が必要ですよという、こういう順番の方が本編を書いていて説明しやすいと思いましたので順番を入れ替えております。また、これまで議論してきた施策の見出しの部分の変更ですと、4章の赤文字の部分になります。主にいろんな環境施策が必ずどこかに拾えるように、「等」をつけたりといった変更です。あと少し様変わりしているのは、柱の4都市環境の⑷環境美化の推進・住みよい生活環境の維持ということで、ここに⑸環境リスクへの備えとマナーの向上というのがあって、その中に環境調査の推進とか環境保全に係る啓発とかがあったのですけど、本文を書いている中で内容が重複している部分があるなと思いまして、⑷にまとめ整理する形ですっきりさせたというところを変えております。基本的にこれまでの議論の流れを変えるような変更ではないかと思います。

前回のおさらいに戻りますと、第5章の青い部分について多くの時間を使って意見が交わされたところです。四つの青い横断的視点、ゼロカーボン社会を目指しとか、環境と調和のとれたという部分の2行目に①環境ビジネスの創出とかみどりと歴史のまちづくり、COOL CHOICEの推進という2行目があるかと思います。この2行目がない状態が前回まででした。多くの委員の方から、横断的視点の理念はいいのだけれど、これをどう四つの柱の基本施策に活かすのか、その具体性が見えてこないと、理念はいいのだけれど、理念が理念のままで終わってしまうのではないかという趣旨のご意見をたくさんいただきました。ここまでがおさらいになります。

そこで、横断的視点の具体性ということで、京都府の環境基本計画も参考にしながら、この2行目として、①とか②というものを新たに加えました。資料10をご覧ください。左が第二期環境基本計画、右が第三期環境基本計画です。赤文字は第二期環境基本計画からの変更点を示しています。左の二期計画を見ていただくと、一番下の5番目に、「協働・環境学習・エコアクション」という、柱の1から4とは少し趣旨の異なる「人づくり」とか「人結び」といった部分がありまして、それを二期計画では5番目という形式で整理して具体的な施策にまで落とし込んでおりました。三期計画の方では、柱の5番目という形式ではなくて、分野横断的に貢献していくのだというメッセージを兼ねて、先ほどの資料9の青い横棒のような、縦と横という整理を、今回はしているということです。とはいえ横の横断的視点も、前回ご指摘のとおり、施策レベルの具体性がなければ、理念が理念で終わってしまうかもしれないということで、資料10の右半分の一番下のように、分野横断的視点・施策とでもいうような形で、具体的な整理を行ったものです。今回その中身についても本編の中で説明しておりますので、後ほどご紹介します。

ここからは資料11を使って説明します。最後の資料編のところはまだ作成中ですけれど、概ね最終的に作る冊子の形に近づけてご用意しました。まず全体の構成を説明した後、最も大事な施策の中身についてポイントを絞って説明したいと思います。今回、中身について説明を行うわけですが、いただくご意見としましては、施策的なこと以外のことでも構いません。例えば、もっと分かりやすくするにはどうしたらいいかとか、そのような意見でも構いません。市民や事業者、団体の方と協働して環境の取り組みを進めていくためには、この計画自体もイメージを共有できることが大事ですので、内容もそうですが、見せ方の部分についてもご意見をいただけたらと思います。

まず全体の構成です。1ページから基本的事項としまして、計画の期間であるとかの基本的なことが書いてあります。4ページには環境の範囲ということで、環境と一口に言っても非常に広いので、定義がなされています。これは第二期環境基本計画のときに定めましたので、そのまま踏襲しております。5ページが理念ですね。「つむぎ織りなす 環境の都 長岡京」これは第一期環境基本計画のときから引き継いでいるものです。6ページは、それを実現するための七つの理念ということで、これも基本的に一期計画から引き継いできていますが、⑥みんなが参加して、一緒に計画を作り、実践し、継続的な活動を目指します、というところは、語句の追加を行っています。団体さんの活動について継続性の課題があるという声がアンケートでもいただいているので、「継続的」というのを加えております。7番目として、「持続可能な社会を実現するための教育、人づくり」だったのですけれど、人結び、人同士を結び付けるというのもポイントだとかねてから言われてますので、その語句の追加をしています。基本的には一期計画から引き継いでいるものです。8ページからは、環境基本計画を論じる上で、背景であるとか、そういった部分の説明が要るだろうということです。13ページは地球温暖化の現状ということで、今回環境基本計画の下位計画である地球温暖化対策実行計画(区域施策編)についても合体するという形にしていますので、温暖化対策実行計画にあたる部分です。温暖化について詳しく、世界の状況、日本の状況、長岡京市の状況という流れで説明しております。17ページには、長岡京市の現状ということで、温暖化対策実行計画の進捗、言わば中間総括もこの本編の中でしていこうというものです。そして、20ページが削減目標です。温暖化対策実行計画を環境基本計画に併合する以上は、温室効果ガス削減目標が必須になります。表のとおり、2030年度目標を2013年度比46%削減ということで、国が最近表明した削減目標に合わせています。23ページからが、第二期環境基本計画を進めていく中で、どんな事に取り組んだかと、そこから見えてきた課題ということです。そして第4章、第5章、第6章ということで続きます。

それでは第4章から基本施策のポイントを絞って説明させていただきます。31ページ、基本施策は縦の四つの柱でした。その一つ気候変動対策に関して、⑴の①再エネを導入するという中で、屋根貸しモデルとか、そういった最新の手法についても検討・研究を進めていこうとしています。②は一事業所として、市としての姿勢を示すということで紹介しておきたいのですが、2行目の「また」から、「公共施設で使う電気についても再エネ由来の電気を段階的に導入していき、施設の特性を踏まえながら、長期展望として再エネ100%による事業運営を目指す。」としています。長期展望ですので、2030年時点で100%を実現するということではないのですが、市の姿勢としてこういう方向で舵を切っていこうということです。③の自立・分散型エネルギーの地域づくり、これもキーワードかと思います。続いて32ページ、⑶の①ここも一事業所としての取り組みの話ですが、エネルギー効率の高い公共建築物の整備ということで、公共施設を新たに整備するときなどには、CASBEEやZEBなど、環境性能に関する評価を持つ指標を意識するほか、雨水とか井水など環境性能に配慮しますとしています。ZEBに関しては、コスト等を含め実現可能性を客観的に検証できるような事業の進め方をしていくということで、この部分、まさに今庁内で調整をしているところで、今後書きぶりが変わる可能性もあります。さらに前進するような書き方になるのか、逆に一歩引くような書き方になるのか、検討を進めております。委員の皆様にも、新庁舎の関係でZEBについては過去ご意見をいただきました。その時点では新庁舎は既に動き始めた後だったということでした。ここに書いていますのは、今後の施設について、こういうスタンスで進めていくということです。委員の皆様にもご理解いただきたいのは、ZEBについてかなり調べていきますと、かなりハードルは高いようです。環境部署としては、ZEBというものを検討していきたいということではあるのですが、長岡京市の職員で建築士の資格を持っている者等にも先進事例を調べてもらったりする中で、受注できる業者が限られたりとか、ZEBとなると間取りがだいぶ変わるといったことがあるようです。一般的には開放的な間取りになると空調負荷がかかってZEBから遠のいてしまうということなのですが、では検討するために間取りを2パターン作るのかということになると、それなりの設計コストが余分に数百万円かかりますよと、ヒアリングベースで聞いたりするようなこともあって、非常にハードルが高いことが分かってきました。ただ我々としてもどうやったらできるか具体的な議論を始めたところでもありますので、安易な目標を書いてしまうということにも慎重になっているという事情をご理解いただけたらと思います。同じページの一番下の次世代自動車ですが、それについても導入を進めていこうということです。33ページには、⑸気候変動への適応ということで、新たなテーマを盛り込んでおります。34ページの資源循環のところで言いますと、⑴①食品ロス・プラごみ削減ついても今回頭出しをしております。また、別計画である一般廃棄物処理基本計画の方を、現在、別部署で改定中でありますので、そことの整合も図りながら書いていくこととしています。37ページ環境共生ですが、⑴②生物多様性というのがキーワードになっています。第二期環境基本計画のときにも生物多様性という言葉はありましたけれど、それ以後、非常にこの言葉が注目されるようになってきておりますので、頭出ししております。続いて4の都市環境のところです。40ページの④グリーンインフラというものを検討していこうということも盛り込んでおります。⑶②まちなか博物館ネットワークの整備です。3月の審議会の資料では、「ふるさと資料館の整備」というようなハード整備的なことが書いてあったのですが、そうではなくて、長岡京市には多くの歴史的資源とか名所旧跡がありますので、そういったものをつないで、まち全体が博物館というような、そういったまちづくりをしていこうというように舵が変わってきていますので、そのように文言を修正しております。一番下の空き家問題もここ最近注目されていますので、空き家についても言及しているということです。

続いて第5章の分野横断的視点、ここが今回新しいところなのですけれど、43ページの図を見ていただくと、縦の4本の柱、気候変動、資源循環、環境共生、都市環境があって、それに横ぐしを刺していますよということで、ゼロカーボンとか環境と調和のとれた、とかがあります。そして分野横断的に貢献して、環境の枠に捉われず、経済・社会へも貢献していこうと、まさにSDGsの理念に掲げるように、分野横断的に貢献していこうという、分野横断的視点ですよという形で書いております。続いて44ページから具体性の話なのですけど、真ん中、四つの柱×横棒=という形で見せていますけど、「環境ビジネスの創出・拡大と基金の有効活用」ともう一つ「グリーンコンシューマー」ということで書いています。これが具体性の部分でして、環境ビジネスの創出とはどういうことかと言いますと、よく環境への取り組みは経済にとってマイナスと捉われ勝ちなのですが、そうではなく、新たなビジネスチャンスと捉えることできれば、環境への取り組みは加速するということです。長岡京市はそういった環境ビジネスの創出を目指す事業者を応援しますよとしています。続いて顔の見える消費の拡大というのは、例えば地元商店にお金が落ちにくくなっているという中で、環境の取り組みをする事業者を支援する中で地元にもお金が落ちて、そうすることでコミュニティが希薄になっていた部分が再び戻ったりとか、そういったことにつながるのではないかということです。分かりやすいのは農産物の地産地消ですね。まさにフードマイレージ、食べ物の輸送にかかるCO2を減らせるという環境の部分だけじゃなくて、地元経済循環とか、顔の見える消費という分野横断的な意義があると思います。そういったものを促進していこうという施策です。46ページ、「環境と調和のとれた新たな地域の魅力を創造するまち」ということで、ここでは「みどりと歴史のまちづくり」というのが一つ目ですね。長岡京市はみどりのまちとか歴史のまちと言われます。そこで、単純に緑化面積を増やすとか、歴史文化資源を守るというだけじゃなくて、それをまちづくりに活かしていくのだということです。例えばみどりであればグリーンインフラを活用することで災害対策をしつつ、緑地が増え、まちの魅力にもつながる。同じように「気候変動への適応と地域の魅力創造を両立するまち」これも考え方は一緒ですね。気候変動への適応と言うと、なんとなく仕方なくやるみたいな後ろ向きなイメージが多いかもしれないのですけれど、適応せざるを得ないのであれば、それと同時に地域の魅力を高める工夫ができないものか、という考え方をしていきましょうということです。48ページが「COOL CHOICEの推進」と「ごみの出ない暮らし方の推進」ということです。COOL CHOICEというのは温暖化対策だけじゃなくて暮らしやすさにもつながるというまさに分野横断的なキャッチコピーなので、それを一層推進していこうということです。ごみの出ない暮らし方というのは、ごみを減らすというのはもちろんなのですけれど、ごみのあまり出ない暮らし方というのは、生活様式としてもいいのじゃないかということですね。今新型コロナウイルスの流行で、これまでの常識を変えていこう、新しい生活様式をしていこうという考えが広まってきていますけれど、これについてもごみを減らすということだけじゃなくて、同時にそれが暮らしやすさにもつながるというような啓発の仕方ができれば、よりごみも減っていくのじゃないかということです。最後50ページ、4「持続可能な未来を築く人が育ち・学び・人がつながる環境の都」というのは、人づくりとか人結びのところです。①中間支援組織と連携して団体さんを支援するとか環境学習の機会の提供ということで、学校現場は主体的に環境の取り組みをするような授業が行われていますけれど、それプラス地元西山を使った体験学習とか教育機関と連携した取り組みが必要だということです。③地域の中で環境を考える学び合いの機運ということで、行政が環境問題に対して啓発を行うのは非常に重要です。一方で行政から市民への一方通行の啓発だけだと、啓発がどれだけ心に響くか、どれだけ浸透するか、広がっていくかといった点で課題があります。行政からの啓発がどこか遠いことのように思えてた人でも、お隣さんの声であれば、身近な「自分ごと」として受け止められるといったことがあると思います。そういった市民同士、市民から市民への啓発を促進していきたいというように思います。52ページ最後の説明ですが、人結びSDGsモデルプロジェクトということで、先ほどの分野横断的施策を体現するような、協働が事業の下支えをしているような象徴的な事業を取り上げていくというものです。ねらいとしては、環境問題に主体的に取り組む担い手の支援・育成、また、市民が参画する活動の見える化による環境問題の自分ごと化です。要は市民から市民への啓発推進を一層加速しようとするもので、その具体例を示しています。⑴ゼロカーボン社会を目指し環境に優しくというところでは、排出権取引を活用して事業者と市民を結び付けられないかとか、事業者と連携したペットボトルの水平リサイクルができないかといったことを掲げています。⑵環境と調和のとれた新たな地域の魅力のところは、まさに西山森林整備推進協議会活動が当てはまるだろうと思います。協議会の方では、平成28年度からふるさと納税を活用して森林整備を行うという事業を始めていまして、人々の思いが地域の魅力を守り育てているという点で、誇るべき協働事業の例かと思います。⑶エコライフと暮らしやすさを両立するまちのプロジェクトとしては、マイプラレディ運動の拡大ということを挙げています。今市役所の方で、「マイプラレディ運動」というのをやっていまして、マイ(私の)プラ(プラスチック類は)レディ(自分で準備)ということで、いわゆるマイバッグマイボトル運動ですね。オードリー・ヘップバーンのマイフェアレディと音をかけているものです。レディの綴りは当然違いますが。そういう標語を作って今まさに取り組んでいますので、これを対外的にも広めていきたいということです。最後⑷持続可能な未来を築く、人が育ちというところでは、地域内での異なる団体間の交流の機会を作っていきたいと思います。団体さんの抱える悩みとして、高齢化で団体の活動を伝えていくことが困難だというのがあります。一方で、これからの社会を担う若い人達の環境教育が重要だと言われています。これを結び付けるということができれば若い人たちにとっては環境教育、人を育てる、人が育つということにつながると思います。56ページにいきまして、地域の中には自治会とか校区という非常に熱心に活動されている、力のある地縁団体がたくさんあります。その中で行政が出前ミーティングに行くというようなこともあるのですけれど、例えばテーマ型の環境団体さんなんかが地域で行われる勉強会で講演をしたりとなったら、市民から市民への啓発となり、環境の取り組みが市民レベルで広がっていくのではないかと、そういうことを手伝っていきたいというものです。説明は以上です。

会長:ありがとうございました。今日議論したものが9月の計画改定作業部会でいったん集中的に議論され、そして11月にまたこの本体の審議会に返ってくるということになります。そこでまた皆さんに議論をいただくというような全体の流れですので、今日のところで全てを詰め切らなくても構いません。作業部会にここを宿題にしてくれというような言い方でも構わないので、その点を踏まえて発言いただけたらと思います。いかがでしょうか。どの場所でも構いません。

J委員:作業部会への宿題も含めてということだったので、気になったところをいくつか挙げます。まず一つに、今日は暫定版の環境基本計画ということですが、長岡京市としては市民の方に読んでもらうようにというのが大前提になっているかと思います。そういうようなことでは、もう少し分かりやすくする配慮が必要かなというのが全体的に思いました。例えば12ページのグリーンインフラのところで、そもそもグリーンインフラが何なのかということです。分かる人はこれで分かるのですけど、グリーンインフラが何ですかというところも、一言最初に説明がいるかと。グリーンインフラ自体の定義が定まっていないということもあるかもしれませんが、説明は必要かなと思います。5章のところの説明ですが、書いてある内容自体は置いといて、ひたすら文章ばかりなので、一般の市民の方は読めないかな、きついかなと。何かメリハリをつけて、それはデザインで何とかなる気はしますけど、そのあたりの工夫が少し必要かなと思います。デザインで言えば25ページくらいからのところで、現状と課題のところの課題のところについては、市民の人達にはぜひアピールしていきたいところだと思うのです。そういったところのデザインで、いかに課題がこれだっていうところを見せられるか、というところはポイントになるのかなと思います。おそらくしっかり固まった時点で、それなりにデザインは考えていかれるのだろうと思いますが、今気になったので、ここは挙げておきたいと思います。第4章の成果指標のところなのですけど、一つ目二つ目気候変動対策と資源循環くらいはいいかなと思ったのですけれど、3番目の環境共生のところの成果指標が、この一つだけだと、せっかくいろいろな項目が書いてあるにも関わらず、測れないことが多いなというのが印象です。都市環境の成果指標もシンボリックなものを一つ挙げたということかもしれませんが、成果指標ということであればもう少しここは検討が必要になるのかなというような感じがしました。もう1点だけ、5章の横断的なものに関係するポイントだと思うのですけれど、横断的なところをやろうとすると、どうしても重要になるのが、58ページにもある庁内体制とかパートナーシップの形成とか、このあたりになると思います。ですので、庁内体制のところは特に行政計画だとしっかり書くべきところだと思うのですけれど、ここの体制が全然まだはっきりしていないと。それは今後の課題として横断的なことをやっていくために庁内としてどういうような体制を作るのかといったところは、しっかりと考えていって、できれば載せたいなというような思いがあるります。パートナーシップの形成についても、もう少し具体的に考えていければいいのかなというように感じました。

会長:ほかにも何か指摘があれば出していただいて、今後の作業課題をここでいろいろ出してください。全体の作り方とかといったところについても意見があれば遠慮なくお出しください。

A委員:今のJ委員のご意見の中にもあった箇所で、4の都市環境について、資料9で見ていただきたいのですが、ここについては前回も意見を言わせていただいたのですが、以前は頭出しのところに快適で安心な都市環境づくりとあったので、それはもうどうなのだろうということで、意見をさせていただきましたところ、都市環境というすっきりとした修飾語無しの文言に変えられたので、あとは説明しだいかなという印象を持ちました。しかし、その指標なのですけど、住民一人あたりの公園面積の増加というのは、以前から指標の一つに上がっていたものがそのまま上がっていると思うのですけど、ここの都市環境というのは、3の環境共生の、元々ある自然、長岡京市の山・川という自然環境をどう守るかというのとは別で、4の都市環境というのは、長岡京市に住み始めた人間が造ってきた環境だというように捉えられます。そう考えたときに、公園面積の増加という指標だけで足りるのかなというのが疑問です。例えばこれを緑地面積であるとかに変えればどうかなと思います。公園としたときには、行政が作る公園でしかなくなってしまうのですが、⑴身近な緑の創出というのは、住民の方が家の庭とかベランダに花を育てたり緑を創出したりということも含まれると思いますし、街路樹を増やすということも考えられるわけですから、公園だけではなくて、緑地面積というように変えられないかご検討をお願いできればと思います。第5章で、長岡京らしい自然と歴史を活かしたふるさと愛着があるような、という表現があったと思うのですけど、長岡京市というのは西山のみどりと歴史というのがあるのですけれど、もう一つ忘れてしまっていますが、地下水というのが豊かに下にあるわけです。それが今は、「ガラシャおもかげの水」とかいうことで、自由に汲めるところもあるのですが、もっと地下水を利用して、温暖化の対策、アスファルトを冷やすとか、まちなかに水路空間を造るとか、あるいはミストシャワーなんかを出して冷やすといった形でアピールができるのではないかと思います。ですので、例えばこの身近な緑の保全・創出のところに、水辺空間の創出といったものも入れるといいのかなと考えたところです。⑵の都市環境に配慮したまちの整備というのも、これも少し言葉がおかしいのかなと思います。都市環境というのは人間が造ったものなので、それに配慮したまちの整備というのは言葉がつながっていないように思います。ここは環境と調和の取れたまちの整備と言ってはどうかなと。人間の住む環境に配慮したというのはおかしな言葉なので、そうではなくて、元々ある3の長岡京市の自然環境と調和のとれた人工空間の整備、まちの整備と言った方がいいのではないかと思いました。あと、⑷のところで、「環境保全に係る啓発」となっていますけど、以前に意見として啓発だけではなくて、学校教育と社会教育も大事だというような意見を申し上げたと思うのですけど、それは最後のご説明の第5章で自主的にやってもらおうというような形になったようにお見受けしたのですけど、この柱の中に社会教育や学校教育という言葉をどこかに入れられないだろうかというように考えます。

会長:成果指標をどうするかということは、早い段階で掘り下げておかないと、なかなか修正しにくくなりますので、ほかにも成果指標のところで意見があればぜひご発言ください。

K委員:成果指標の話が出ましたのでお尋ねしたいのですけど、3の環境共生で、西山のCO2吸収量1,667t-CO2ということなのですけど、森林というのは通常放置していても成長してCO2を吸収すると思います。今回のこの吸収量というのは、人為によって何か森林に働きかけたから、ここまで伸びるということで、PRの意味で書いてあるのでしょうか。何もしなくてもCO2を吸収するということがあるので、何か働きかけたことによってこれだけCO2の吸収量が増えたのだという、そういう書き方をされるなりした方が、一般の方には分かりやすいのかなと思いました。

会長:ほか発言、指摘ありますでしょうか。今出てきたところは、今後作業部会のところで意見交換しながら、こういう解決でどうだろうかということで、もう一度みんなで11月に議論ができるような状況にしたいと思います。反映できる工夫、部分がだいぶあるのかなと聞いていて思いましたので、それを踏まえて部会で作業致します。

G委員:たぶん作業部会での議論になろうかと思いますが、13ページのところで、地球温暖化について説明がなされているのですけれど、基本的には計画全体を通して気候変動という言葉で統一されているかと思います。国の方でも、環境教育等促進法で、環境教育の中でも地球温暖化ではなく気候変動という言葉を使っていくという方針が明確に打ち出されている中で、用語を気候変動に統一した方が説明としても分かりやすいのではないかというのが提案です。ほかの京都府とか国の計画がどうなっているのか、そこらへんとの整合性をどうとるかというとこで宿題にさせていただければと思います。また、20ページのところで、削減目標が46%削減と書かれていますが、国は46%以上という表現をしていて、31ページでも46%以上という表現をされているので、ここは統一が必要かなと、細かな点ですけど申し上げました。最後に作業部会への宿題ということになろうかと思いますが、31ページの気候変動に関する成果指標が、最終的には2013年度比で46%以上ということになるということには全面的に合意なのですが、ここに至るプロセスとして、もう少し細かい進捗管理が、例えば3年ごと5年ごとにしていけるようなブレイクダウンしたような評価指標があった方が、施策も打ちやすくなるし、成果というのも見えやすくなるかなと。そのあたり今後の議論になるかと思いますけども、申し添えさせていただきます。

会長:「気候変動」という用語でいった方が、今後の対応がしやすくなるだろうと私も思いますので、そこは根本的な用語選択をもう一度し直すような議論を重ねたいと思います。

B委員 今回の計画の本文を見てて、建築環境というのが位置付けられているということを初めて知ったのですけど、今の素案の中に建築環境が位置付けられていないような気もして、そのあたりどういうふうに考えられているのかなと思いました。それを意識したときには気候変動対策のエコ建築の普及の中でエコで快適な建築の普及みたいにすることで一定組み込む可能性もあるかなと、ZEHということもあるので、そのあたり検討いただいたらどうかというのが1点です。それからもう一つは、気候変動関連ですけども、コンパクトシティの話で、立地適正化計画を長岡京市も立てていらっしゃると思うのですが、その話が今のところ全然見えない感じがします。横断の3の「エコライフと暮らしやすさを両立するまちづくり」の中に位置付けられるのじゃないかというように思いました。その辺り、部会での検討かもしれませんが、検討してはどうかと思いました。あと、指標の話なのですが、緑地面積はいい案だなと思ったのですけども、むしろ3の環境共生の指標にした方が、環境共生としてしっくりくるかなと。本当は生物多様性指標が環境共生の指標としてはいいのだろうと思うのですけど、なかなか難しいかもしれないときに、むしろ代替指標としてそういうものがあるかもしれないと。都市の生物多様性の関係で言うと、市民とかが、生物多様性関連の各事業にどれだけ関わるかというところも重要なポイントかなと思いますので、話は変わりますけれども、むしろそういう活動への参加度合いというか参加人数とか、そういった指標というのも可能性としてあり得るかなということで、これも成果指標の議論の中で、検討いただければなと思いました。

会長:ありがとうございました。そろそろこの議論を閉めないといけません。最後の進捗評価の報告書を完成させなければいけないので、この議論については継続がありますので、今日のご意見をいただいたことを踏まえて、今後部会で作業を進めていくということで、ここではご理解をいただければと思います。最後の議事に移らせてください。

議事4 第二期環境基本計画実施計画令和2年度評価について

会長:議事4「第二期環境基本計画実施計画 令和2年度評価」について、ということでありますが、事務局からまず説明をお願い致します。

事務局:資料は12の冊子になります。現行計画は第二期環境基本計画になるのですけど、それの進捗管理ということになります。35ページを見ていただきますと、本日皆さんにいただいた意見のうち、評価に関わる部分や、今後のご提言といった内容は、市の考え方とセットでまとめて、最終的に市のホームページで公開されます。市民の方と共有しながら計画を進行管理していくという趣旨で公開しているものです。1ページ目はハイライトですね。環境フェアをラジオを使ってしましたということで、今日来ていただいているJ委員やG委員にもご出演いただきました。続いて評価なのですけど、全体的に新型コロナウイルス感染拡大防止によって、イベント関係が中止なったということが多くて、成果指標、客観的な指標ということで判断すると、△が多くなっております。4ページ、エネルギーを大切にするまちづくりの中で、再エネの比率は順調に推移しております。一番下に行きますと、薪ストーブの助成申請がなくて、薪購入の方もゼロということです。薪購入補助の方は、補助対象となる薪の供給自体が、長岡京市森林組合の方で止まっているという説明を前回させていただきました。ただ、薪の方は、今は広葉樹の薪だけを長岡京市森林組合で販売しているのですけども、針葉樹の方も検討できないかということで、前向きな検討を進めておりますのでご紹介しておきます。5ページの右上、小水力発電機というものを水道施設に2機目を導入しました。こちら官民連携で事業者さんの協力を得まして、水道管に発電機をつけることで発電するというものです。9ページの右下、はっぴぃバスの利用者は、まさに新型コロナの影響が如実に表れています。グラフを見ていただくと、大幅に下がっているということになります。11ページ、電気自動車の充電器を新たに中央公民館に設置しました。地元企業の椿本チエインさんから寄贈いただいたということで、非常にありがたい話をいただいて、電気自動車の充電器が増えたということをご報告申し上げます。12ページ、ごみの関係で言いますと、公立の保育所と小中学校の給食残渣ですが、こちら全校ようやく再資源化の軌道に乗ったということをご紹介します。また、ごみの関係、全体的に指定ごみ袋制度のことに触れていますけれど、令和3年の2月に本格施行されましたので、データとしては、来年度の評価のときにごみの減少が分かりやすく見えるのではないかと思います。17ページの森林CO2吸収量です。先ほどK委員の方からご質問があったと思うのですが、長岡京市は森林整備を行っております。森林整備を行うことによって、森が普段吸収する量以上に、よりたくさんのCO2を吸収することができるとされております。一定合理的な計算の方法がありまして、それを目標に掲げているということです。森林をきちんと整備すれば、それだけたくさんのCO2を吸収するので、それが目標になっているというものです。22ページの公園面積の方も、今のところ成果指標は順調に推移しております。31ページの西山ファミリー環境探検隊ですが、コロナの関係でイベント自体は中止にしたのですけども、代わりに記念冊子を作ったということをもって、△ではなく〇にさせていただいています。それでよいでしょうかということですね。32ページの方も同様の考え方です。ほとんどイベントができなかったので、参加者数というところで見れば△なのですけども、コロナ禍の中、ラジオやホームページを使って環境フェアを行ったという前向きな取り組みを踏まえまして、事務局案としては〇にさせていただいております。それでよいでしょうかということです。説明は以上です。

会長:ありがとうございます。何か意見がございましたらお願いします。今日これは確定をする形にしたいと思います。意見を出していただければ直ちに反映させていきたいと思います。いかがでしょうか。

会長:毎年行う評価の作業です。初めて委員になられた方は、見ていただければと思いますが、第二期環境基本計画をスタートさせたときに定めた指標が、現実の施策やまちの取り組みと合わなくなってきたりということがあります。しかし、根本的な修正は計画改定のときにしましょうということでしてきましたので、どうしても◎がつかないものが出てくるのはやむを得ないとか、これまでいろいろな議論がありました。

F委員:特に意見ということではないのですが、新型コロナということが文章の中には非常にたくさん出てきます。ハイライトの部分であるとか、そのようなところで、今年度は新型コロナが非常に多く関わって、いろいろな影響があったというのをどこかに入れて、そして本文の中に入っていくという体裁はどうでしょうか。あるいは、最後の33ページの表のところで少し触れるということでもよいかと。

会長:ではハイライトのところに入れましょうか。やはり後々歴史的な行政文書として見た時に、この時はコロナが蔓延した年だったんだ、それでこういうことになったんだっていうのは、後々の記録として見たときに意味があると思います。今委員の提案がありましたように、ページ内の工夫はしないといけないと思うのですが、2020ハイライトのところに、新型コロナでいくつかの取り組みの制約があったということを紹介しながら、それでもいろいろな努力をしたということで結んでいただいたらいいかなと思います。ほかに何かご提案、ご意見ございますでしょうか。よろしいですか。

会長:では、議論いただいたところの修正を加えて、この進捗報告書を確定させたいと思います。今のコロナ禍の記述については、事務局、会長、副会長に一任いただければと思います。これで確定してよろしいでしょうか。ありがとうございます。以上で、本日の案件は全て終了致しました。最後に事務局からの連絡があればお願いします。

その他

事務局:今年度環境フェアの案内。

会長:市からの連絡でした。以上をもちまして、本日の審議会を終了したいと思います。

※委員名のA、B、C等は発言順に付番しているもので、他の会議録の委員と一致するものではありません。


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