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第3回(仮称)自治振興条例検討委員会 議事録

  • ID:12327

開催概要

会議の様子の写真

日時 令和4年3月1日(火)午後6時30分~8時30分

場所 産業文化会館1階大会議室

出席者

(敬称略)

  • 委員 10名 福嶋浩彦、中田華寿子、長谷 忍、山下忠史、山本 治、植田利江子、田中昭美、藤野勝弘、西垣 亮、五島圭子
  • 市事務局 自治振興室 藤田室長、田邉室長補佐、赤松主査、今北主事
  • 構想日本 石渡、平山

欠席者

(敬称略)

  • 委員 1名 福増久美子

主な論点

  1. 市長あいさつ

    皆さんの考える互助・共助のルールを定めていく条例にしたい。来年度が市制施行50周年、次の50年を見据えて、互助・共助の仕組みをしっかりとしていきたい。

  2. 市事務局の考え方説明

    自分ごと化会議を通じて、より多くの市民を巻き込み共助の協力者を増やしたい。この条例をきっかけにまちづくりの担い手が動きやすい、安心・安全のまちづくりを目指していきたい。

  3. 意見交換

    ア まちづくりの担い手たちの関係性

    次の関係性について、福嶋会長から説明

市民等についての説明図

イ 意見交換 条例骨子(案)の項目ごとに委員の意見を聴いた。主な意見は次のとおり。

(委員)他市の例にある自治基本条例ではないのか?

 ➡(市事務局)そうではない。理念の条例としたい。

(委員)「共助がまちづくりの基盤である」を前提としているが、実際の市民の認識はどうか。

 ➡(委員)若い人を中心にその意識は薄い。「共助」の必要性を学校教育で教えるべきではないか。みんなで考えたい。

(委員)条例骨子(案)の言葉が難しい。誰にでも分かる優しい言葉にしたい。

 ➡(会長)検討する。

(委員)条例名称が長くて覚えられない。

 ➡(会長)今後、略称を考えたらどうか。

(委員)担い手づくりが大事。一言前文に入れてほしい。

 ➡(会長)そうしたい。

(委員)若い人のつながりは柔軟性がある。コミュニティも緩いつながりがよい。

(会長)「自主防災会」はどこに入るのか。

➡(委員)「地縁団体」に入ると思う。自治会の中の自主防災会という組織。自主防災会も緩いつながりで自分のやりたいことを尊重することが大事。

(委員)前文の「みんな」という言葉に工夫が必要。「自分」も「みんな」に含まれることがイメージできることが大事。

➡(会長)組織に入るのは嫌だけど活動はしたい若い人も多い。その人たちを取り込む工夫が大事。「みんな」に空白の中高生や大学生が含まれるように工夫したい。

(委員)自治会には次の4要素があり、これを守る必要があるのではないか。①他の自治会と重複しない独自の地域を持っていること。②生活上の諸問題の解決にあたる。③その地域に住んでいるみんなが参加する。④その地域を代表して行政に意見する団体である。

 ➡(会長)その4要素を壊さなければ自治会の未来はないと思う。

(委員)この条例骨子案は、何も縛りがない。共助でやると言っているだけで、これで条例になるのか疑問。

 ➡(会長)理念を示す条例であるということを第1回で話をした。だから、市民等に対しては何も強制せず「期待する」という表現で、行政に対しては「すべきこと」という形とした。

(委員)「豊かな共助と多様な連携」は手段であって目的ではないのではないか。

 ➡(会長)言われてみればそのとおり。「豊かな共助」のある状態、「多様な連携」のあるまちを目指す条例が正しいかもしれない。

(委員)ボランティア団体の解釈が人によって異なる。ボランティアを無償か有償かで判断される方が多い。無償で働いている団体と捉えられがちだが、まちのために頑張って社会貢献活動を行っている団体は有償でもボランティア団体でなはいか。

 ➡(会長)良い言い方がないか、みんなで考えたい。

(委員)自治会にもいろいろな考え方の自治会がある。地縁団体、市民活動団体など、条例の「定義」によってどこまで引き込めるかを考えると面白い条例になる。

 ➡(会長)「(Ⅳ)地域における共助」に「共助」だけでなく「多様な連携」を加えるべきだと気づいた。

(委員)条例に若い世代の共感が得られるようなことを盛り込みたい。

 ➡(委員)型にはめるのではなく、若い世代を巻き込むのでもなく、若い人達の活動に巻き込まれるのが大事ではないか。「共助」が未来をつくると考えている人が結構いる。そういう若い人に自分ごととしてとらえてもらうためにも「定義」の言葉に工夫が必要。

 

以上、条例骨子(案)の「前文」から「(Ⅳ)地域における共助」までの各項目について意見交換し、次回は、引き続き「(Ⅴ)市民に期待する役割」から意見交換することとした。

次回について

  • 引き続き事務局骨子案について意見・議論を行っていく。

◆内容

開会

中小路市長) 本日は忙しいなかお越しいただきありがとうございます。新型コロナの影響等で延期を繰り返しており、この会議の1回目からも感染と収束を繰り返しながら、自分ごと化会議についてもやり方や日程についても変更せざるを得ないこともありました。改めて条例策定に向けてみなさんのお力を貸していただきたいなと思っています。感染状況は少し落ち着いて市の感染もだいぶ減っているが京都全体でまだまだ高止まりしていてまん延防止も延長になるのかなと。いずれにせよ感染対策をしっかりしながら日々の行政を行っていきたい。1回目でもお伝えしたとおり、申し上げたいのは「互助」「共助」「公助」という中で、「互助共助」の必要性や定義だったりルールだったりを深めていくための条例にしたいと申し上げました。その前提としては「互助共助」を支える力が弱まってきているのではと。そのときから今日にいたっているが、コロナ状況というのはなおそれに追い打ちをかけているなと。地域の活動も、集まりも、顔と顔をできるだけ合わせるなという世界なので、やることすらできない状況が2年続いた。2年・3年あいたものを元に戻すのは馬力がいるし、今まであったものがなくなってしまうという懸念もある。なおさら「互助共助」ということの大切さを考える必要性がなおさら増してきていると考える。骨子になる部分というのをみなさまにお示ししながら議論いただくが、骨子はスタートラインにたったところ。忌憚のない意見をもらいながら進めたい。本市は市政施行50周年。次の50年に向けた一歩だが、先人が作り上げた「互助共助」を次の50年にも守っていけるような条例にしたい。ご協力をお願いいたします。本日はどうぞよろしくお願いいたします。

議事

(1)骨子案について

市事務局) 骨子案について事務局・市役所の思いをお話します。「1 条例の性格と目的」一行目にも記載している通り、長岡京市がより良い街となるためには「地域の支え合い」が重要です。長岡京市でも、従来から多くの人たちの手で「まちづくり」が行われてきました。自治会はもちろん、子育てや環境など、テーマ型の市民活動団体も活発ですし、行政もこれに支援し、連携し、ともにまちづくりを行ってきました。しかし、自治会加入率の減少などからも、地縁的なつながりに必要性を感じていない人、負担感から地域ごとに関わりたくない人は増えているのが現状です。

この条例を策定する機会、「自分ごと化会議」などを契機に「地域の支え合い」である「共助」の考え方の協力者を増やし、「共助」「まちづくり」の担い手が動きやすい「安心・安全で住みやすいまちづくり」を目指していきたいと思い、条例制定へと動いています。市の最終目標は「より多くの人にまちづくりに参加してもらう」ことですが、条例で主に定めることができることは「行政ができること」です。そこから、条例では行政のすべきこと、みなさんに期待すること、そして行政ができる「仕組みづくり」や「環境づくり」について、を中心に定めるような骨子を提案いたしました。もちろん、これは事務局が考えたものですので、ここから「もっとこういう話を入れたほうがよい」「これは条例に入れるべきではない」「ここは条例というよりも事業として具体的に別途考えたほうが良い」などということを議論いただければと思います。よろしくお願いいたします。

 

  • 構想日本より骨子案の説明。

 

(2)意見交換

 

福嶋会長) この場の議論について、通して一遍に議論するよりも、区切りながら議論していきたい。やってみながら。遠慮なくいろんな意見をいただければ。
しかし、ポイントになる説明だけ加えておきたい。条例は、「この条例ではこの言葉はこの定義です」というのをきちんとする。議論の前にこれを確認したほうがいいかなと。

  • 市民→個人を表している
  • 地縁団体→自治会・コミュニティ協議会など
  • 市民活動団体・非営利法人→社団法人や福祉法人も含む
  • 事業者→企業など

以上の4人の登場人物を「市民等」と呼ぶ。市民というと個人の市民だが市民等というと、全部を表す。それから、行政も含めて登場人物全員を「まちづくりの担い手」という。

また「協力・連携」がポイントで出てくるが、2種類ある。

  • 市民等が「協力・連携」する場合(共助における協力・連携)
  • 行政と市民等が「協力・連携」する場合(公助と共助の協力・連携)

 この2種類の協力・連携があるという整理をさせていただく。

 この定義を変えたほうがいい、という議論もありだが、今はこう定義しておく。また、条例骨子案の基本的な性格としては、私の作った言葉だが「ラブレター条例」だと思っている。共助を豊かにしていこうというとき、民間がどんな目的で何をやるかは、民間が自分で決める。だから共助を条例に取り込むときに、あなたはこれをしなさい、と書くと変になる。市民等に役割を押し付けるのではなく、条例として共助を豊かにするために、それぞれにこれを「期待」しています、と。そして、その活動をしてくださる市民等を行政は支援します、というようなラブレターの条例だと理解をしている。期待する条例となっているので、共助を条例に組み込めるのだと思っている。ということを最初にお話させていただく。そういったことを含めて大いに議論してほしい。トータルで議論したいという方はいますか。では一応区切って議論をしていきます。

 まず、条例の性格と目的、条例の名称と、骨子の基本的な考え方。それをうけての前文について議論していきたい。

 

藤野委員) 2点事務局に質問がある

  1. この条例は、市のウェブサイトを見ると、他市で自治基本条例・まちづくり条例といわれていると書いてあるが、今の骨子案などを見るとそういったものとは違うのかなと感じたが、そういった理解でいいのか。
  2. 市の「市民協働のまちづくり指針」との関連はどうなのか。

 

市事務局) 1について、他市でいう「自治基本条例」は条例の最高規範などと言われているが、本市では理念条例ということでこの内容でよいと考えている。

2について、指針は、協働についての指針だが、協働の言葉を変えれば「協力・連携」。条例ができたあとに必要があれば、改定していこうと考えている。

市ウェブサイトに「自治基本条例」と書いていたのは、当初方針が決まっていなかったため。最終的に他市で自治基本条例とよばれるものにはならないと決まったので、HPの修正が必要。

 

福嶋会長) 「自治基本条例」は市民が行政をどう動かすか、というのが基本となる。それとは異なる条例と考える。まちづくり指針は、市民等と行政についての指針であるため、今後また条例に基づいて必要があれば直していくということですね。

形式的な部分となるが、2以下では、「市民活動団体・非営利団体」となっているが、前文・1では「市民活動団体」単体となっているので、修正が必要。

力が低下してきている、というのが、核家族化とか意識の変化とか、地縁団体が難しくなっているという理解でよいですか。市民等全体だとNPOなどはよりがんばっているような気がするし、事業者がだめになっているとも思わない。特に自治会が社会の変化のなかで厳しいよという意味でしょうか。

 

市事務局) 主に自治会を中心とした地縁団体もだが、市民活動サポートセンターから、今ある団体の高齢化があると、若い方で活動されている方もいるが、市民活動団体も高齢化が進んでいると聞いている。

 

福嶋会長) 市民活動団体も世代交代が進んでいないと。

 

中田委員) 共助がまちづくりの基盤であるというのが条例の大前提だと思うが、ここにいらっしゃる方々は認識があると思うが、市民の方々はすでにこういう認識をお持ちなのか。さらっと書いているが、認識はどうなのか。

 

長谷副会長) 鋭いご指摘。「共助」というシステムが高齢化社会の中で必要で、重要視されなければならないが、実態としてはなかなか人の面倒をみるという気持ちの余裕がないのではないか。高齢化ということでご自身も体力がないという実態もある。我々年寄りだけでなく、若い方、これから社会に出ようという方、小さい方、自治・自治会というものが長岡京市に本当に必要なのであれば、今回骨子案にどこかに言葉が入っていないかと期待していたが、入っていなかった…最も重要なことは小さい時からの教育だと思います。私自身も学校で自治とか自治活動という教育は受けた記憶がありません。そのまま社会人となった。ある一定の年齢を超えてからそういうこと意識ができたという感じ。一般の方の思考回路がそうじゃないでしょうか。年を重ねるにつれて、自治とは、自治会とは、なぜ自治が地域にとって大切なのかと、子どもの頃から順を追って教えていくということが、担い手を育てるということにつながると思っている。教育問題を自治体の条例で決められるものか分からないが、自治そのものを見直すためには、小さいころからの教育が必要だろう。ただ、一つの条例にそこまで取り込めるのか。テーマとして大きすぎると感じる。しかし、小さい時からの教育というものが絶対必要だろうと。なんらかの形で自治に対する教育を取り込めるシステムが導入できるのであれば、まずはそれから始めていただきたいと思う。

 

福嶋会長) 今言われている「教育」は学校の教育ということか。親が家庭で教育したり、社会的な、地域の中で教育したりということもあるが。

 

長谷副会長) 学校での教育のイメージ。ほとんどの自治会で子供会がある。自治会の主要な行事は子ども主体で自治会が後押ししてやる、ということが多い。しかし残念ながら、自治会に未加入の方も子供会にのみ入るというアンバランスな状態もある。子どもが小学校を卒業すれば自治会との縁も消える。本来そこからが教育のタイミングとしては大切であろう。

 

西垣委員) 自治会のことはよくわかるが、このくくりでいえば、条例の性格や目的は良くわかると思う。条例は名称について。骨子の説明はどちらでもとれる文言だなと。もう少し具体的に言ってほしいなと思う。読めばわかることではなく、どういう形でこういう文言になっているとか説明してほしい。条例はこれでいくよ、と。

骨子案に書かれている条例の性格と目的はよくわかると思います。

 

福嶋会長) 自治の大切さは子供会などで自治の学ぶのがいいのかなと私は思うが、学校で、ということになれば、教育の部分については、行政のやるべきことの部分で議論をしていくということでよろしいですか。条例の名称はいかがでしょうか。

 

西垣委員) 自治振興条例という言葉は頭に入ったが、今回の名前は長くてなかなか覚えられない。めいっぱい入れている。よく分からないので、正式名称はこれでもよいがもう少し短くできないか。通称でも。豊かな、とか多様な、とか。

 

福嶋会長) たとえば共助と連携の条例とか。

 

西垣委員) 共助と連携をめざす条例、とか。なんでも。

 

山下委員) 長谷さんのご意見と話が似ているが、目的と基本理念に関わることだと思う。名前よりもまず大切なこと。肝心なこと。これには、すでに団体や担い手ができあがっていて今すぐ何でもできるみたいに書いてあるが、そんなことはない。ボランティア団体も老人会も崩壊寸前。担い手づくりというのを基本理念の4つ目に入れてもらえたら。運用かなにかで入れてもらえるのであれば別ですが。前文にきれいなことを書いても仕方がない。担い手が一番重要な部分かと思う。

社会福祉法人とかは事業者ではないのですか。

 

福嶋会長) ここでの整理は非営利団体。事業者は企業などをイメージしている。変えた方がよいという意見であればそれはそれで。市民活動の難しさは身に染みてわかっている。行政のやることなどの中で、文言を入れてはと思う。前文に具体的な話というよりはと。

 

山下委員) 前文に大切なこととして担い手づくりの部分も入れた方がいい。仕組みづくりというのはいったい何なのか、専門家から教えていただきたい。

 

福嶋会長) 具体的に市が何の事業をやっていくのか、というのは条例に箇条書きするのは難しい。前文に担い手づくりが大事だという一言を入れたほうがいい、というご意見でよろしいでしょうか。地縁団体は自治会が中心となっているが、市民活動団体でも高齢化が進んで大変だということ。私は最近、30代や大学生と活動を一緒にしていて感じるが、固定した「団体」をつくって会員になってというのを避ける傾向にある。ゆるい集まりで、というのが多い。単に後継者云々というよりは、活動のスタイルを今の時代に合わせて次の世代ができるスタイルに変えていくというのが必要だと思うが、どうか。

 

田中委員) おっしゃるとおりで、私たちは長岡京に転入された方を歓迎会・交流会をして、歓迎された方がまた次の迎える側になる。マーケティングを入れたようなことをしている。おっしゃったように、私も法人格を持っていない。7年くらい市民活動として活動して、補助金などをもらっている。私も含め、組織に所属したくない、何かに縛られたくない、というのはある。何かに属したくはないけど、地域の役に立ちたいという人は多い。毎日SNSを通して私はこういうことができるといういろいろな相談がくる。その中で感じることが、何か団体に所属よりは自分ごとで考えて何かをやろうとしている人は多いなと。行政と私も一緒にやらせていただいていて、今は長岡京市の広報の裏面を担当している。広報紙を見ている市民っているのかなと思うことが多かったので、市民の目線で長岡京市を見たときに、こういう情報がほしいよねというところから、記事を広報担当と企画して取材していろんな市民を巻き込んでページを作っている。SNSにもつながるように、市民が長岡京市の情報が通りやすいように、動いている。子育て世代は、自分たちが生活しやすい情報を得たいと考えている。自分たちで何とかしようとして動いている。今は6チームいる。対象別などにグループができていて、それに対して市から補助金をもらったりしてやっている状態。NPO法人とか一般社団法人も考えたが、その枠・何かの団体を作ると、出ていきたくなる。PTAも同じ。やりたいことではなく決まったことをしなければいけないのが嫌。今自分たちが必要なことを、自由な発想で、自分たちのやりたいことをやっていくという形であればどんどん自主的に動いて勝手にチームができていろんなことができる。会社みたいな動きができる。でも、しばると出ていきたくなる。自由な発想でゆるいつながりの「コミュニティ」だなと。

 

福嶋会長) ということは、「市民活動団体」という名称ではなく、ネットワークとかコミュニティという名称も入ったほうが自分のことだ、という感じがするのかもしれない。

 

田中委員) 若い方も地域のために何かしたいという人は多いし、自分の力を試したいという人も多い。長岡京市に帰ってきて自分の街に何かしたいという人。コミュニティが今の時代に合っている単語かなと。

 

福嶋会長) ハチドリの会さんは自治会のないところで活動されていると聞きます。

 

山本委員) 自治会がなく、地域のつながりをどうしたらいいかと、民生委員の立場でサロンを立ち上げた。自治会があったとしても、高齢化、加入者が少ない。一人暮らしの方が非常に多い。民生活動をしていても、一人暮らしの高齢者がすごく増えてきている。家族がいても一人暮らし。結局、私は家族の世話になりたくないのやという人も多い。親子関係が薄くなっているということも感じる。

 

福嶋会長) いろんな議論をしながらすすめたい。自主防災会はどこに入りますか?

 

植田委員) 地縁団体に入るという理解。自治会の中に自主防災会が入っているので。

田中さんがおっしゃっていたように、ゆるいつながりで自分のやりたいことを尊重するが大切だなと思っている。自主防災会の活動でも、役を決めると引いてしまわれる方は多い。この事業やりますから、こういうお手伝いしてくれる方、と声をかけたらいろいろ意見が出て、手伝ってくださる方は多い。毎回自主防災会の会議に出るのはしんどいけど、それだけなら手伝うよという方は多い。やりたい、で手を挙げてくれる方がいたら勝手にグループができるのは同意。こういうのやりたいけどやり方決めてないと相談すると、あっちからこっちから意見と協力者が出て勢いができて活動できる。この通りにやらないと、と説明するとその時点で引いてしまう方がいる。高齢者の方になると役員を引き受けてしんどくなったときに、次助けてくれる人、引き継いでくれる人がいなくてそれが怖くて役員をしたくないという方がいっぱいいる。家族が近くにいたとしても、違う自治会。

もう少し話が戻るが、中学校~結婚して世帯を持つ間が、自治会との関係の空白期間になる。そこでつながりを持って行けば、家庭を持った時にも自治会活動に戻ってきてくれるのかなと。たとえば夏休みに自治会活動に参加してみようという呼びかけのようなこともいいのかなと思った。

また、前文の最後の文で「みんな」という言葉があるが、すべての年齢層でだとわかるような、みんなはどこの年齢層かわからない。大人から子どもまで、みんなで協力して、どの世代も「自分の年齢が入っている」と感じる単語で、まちづくりをしていくんだよと、訴えることがあるのかなと思いました。全員が自分のこととわかるような文言に置き換えてもいいな、と思った。中学生も高校生も、自分のことだと思えるように。

 

福嶋会長) 骨子案の意識は、「みんな」では年齢を想定していなかったが、年齢を記載されたほうが実感がわくのではないか、ということですね。空白の中高生・大学生らにも呼びかけられていると気づいてもらえるように、と。

よく安易に、高齢化と若い人に関心がなくて、と言ってしまうが、若い人も組織はいやだけど活動はしたいと。新しいスタイルでみんなが参加したいと思えるようどうするか、が課題だなと。骨子案にはそこが入れ切れていないなと。

 

長谷副会長) 自治会に求められる、自治会である所以の4つの要素というのを本で読んだ。①独自の地域を持っている。②その地域で発生する諸問題を受け、解決にあたる。③その地域に住まわれている人が全員参加。そして、①~③があるがゆえに、④その地域を代表する、行政に対して意見する団体である。と書いてあった。そうなると、問題対処機能、親睦機能、施設管理機能(道路や公園、集会所)、を持たないといけない。自然環境保護なども。特定の問題に対して何かしましょうか、ということを自治会は言えない。すべてをしなければいけない。日夜自分たちができる範囲でやるのが自治会。若い人からみたら、自治会の活動は、おもしろくなくて当たり前だと思います。ただ、それをいかに魅力のある活動にして若い人が集まっていくようにしていくのかというのが自治会が努力する方向だと思う。本当にさまざまなことがある中で、よほど面倒見のいい人間じゃないと自治会の役員になれない。自治会の実施事例で多い順に言うと、清掃美化、ごみ収集、お祭り、スポーツ、文化活動、道路管理、防犯活動、慶弔、高齢者福祉。こういうのがほとんど。若い人があつまってきてくれそうなのはお祭りだったりスポーツだったり。私の自治会でも地蔵盆とかお餅つき大会には来てくれる。その時だけ。その地域に住んでいるんだから、という気持ちもあったが、今はそういう気持ちになれない人も多い。自治会の組織率が下がっているのもわかる。それをなんとか自治会に対する意識を高揚させる、知識を与えたりと。

 

福嶋会長) また自治会の項目でも議論していきたいなと思う。今きいていて、もしかしたらその自治会の4条件も壊さなければ、変えていかなければ自治会の未来がないのではないか、と思った。自治会の方針に基づいてこの日に、というのと、自由なメンバーで好きな日に、となると、参加しやすさが異なると思う。

 

五島委員) 根本のことから骨子をいただいてから読んで考えていたが、自治振興条例から骨子案で名称が変わったが、条例という言葉に引っかかっていまして。条例というのは、地方自治に任された約束事というのがイメージ。最後まで読んでいっても、協力・共助でやっていこうということだとなると、これが条例と言えるのか、というのが疑問。市民のみなさんに何かをお願いするわけでもなく。最初に私が考えていたのは、長岡京市に転入されて、住んでおられる方に自治会に入っていただくハードルを下げるような内容になるのではないかと思っていた。条例という言葉で縛るのはどうなのかなと、骨子を読み直して思った。何もお願いをしていない。できたらしてほしいな、という条例。縛りが無い。門戸はひろくなるのかもしれないが。法律的に詳しいことはわからないが、条例という言葉のニュアンスから、市民のみなさまに対してもう少しくらい、縛りがあってもいいのかなと思ったが、骨子からはくみ取れなかった。結論は出ていないが、感じたことはそう。長岡京市として、こうしないといけない、というようなことがあってもいいのではないか。

 

福嶋会長) 正しい読み方であると思う。何も強制はしていない。条例を必ず制定しないという事項は、市民に義務を課す、権利を制限する場合。その場合は必ず条例を制定しなければいけない。ただ、今回の条例はそういうものにはせず、理念条例にしていくという話。条例があるからあなたは自治会に入らなければいけない、というものではない。ただ、お願いをしていないという点については「期待すること」ということで整理したという理解かなと。行政に対しては、「するべきこと」と、市民に対して行政は必ずこういうことをしてくださいねということを書いている。そういう考え方で骨子案はできている。

実際にどうしていけばいいか、は大事なところなので今後議論していきたい。今の段階でほかにあるか。

 

藤野委員) 名称の部分で、「豊かな共助」の「豊かな」とはどういう意味かなと。あと、「共助と多様な連携をめざす」とをいっているが、「共助と連携」は手段なのではないか。手段を目指すのかな?と。名称が言葉足らずな感じを受けます。

 

市事務局) 言われてみれば言葉足らずだなと感じた。「豊かな共助」のある状態、「多様な連携」のあるまちをめざす条例が正しいかもしれない。名称がさらに長くなってしまうが、手段が豊かに多様にあるまちを目指すという条例かなと思います。

 

福嶋会長) 用語の定義で、住基と関係人口と説明がされたが、住基とは住民基本台帳のこと。住民登録している人だけではなく、市民に、通勤・通学、不動産をもっている納税者も含む人口を指すが、事務局から関係人口について補足を。

 

市事務局) 「市民」と聞くと、一般的には住んでいる人だけをイメージすると思いますが、今おっしゃられた通り、長岡京市に何かの理由で頻繁に来られる方も含まれる。観光の用語でも使うが、長岡京市に興味関心を持って関わってくださっている方などすべての方をイメージして関係人口と書いています。

 

福嶋会長) 「行政」の中に市の執行機関と書いていますが、市長のほかに教育委員会、選挙管理委員会、農業委員会などの行政委員会も入っています。教育の議論もありましたが、教育委員会も「行政」の中に入っています。防災会は地縁団体だよ、と。市民団体はコミュニティとかもっと言い方を変えられないかなというのが今まで出てきた意見でしょうか。

基本理念について移ります。山下さんから基本理念について、先ほどのお話を再度お願いします。

 

山下委員) 名称も理念も特に問題はないと思います。担い手づくりというのは難しいなと。それを議論してもらわないとわからないなと。

 

田中委員) ボランティア団体という言葉について、「ボランティア」という言葉は、解釈が難しい。人によって解釈が全然違う。例えば社会貢献活動みたいな。何が社会貢献活動でボランティアかわからないが、ボランティアという単語についての印象が時代で変わっているなと。「ボランティアですか」とよく言われるが、「社会貢献活動」ですと答えている。捉え方によって違うが、「タダで働いている」というイメージになる。ただとか有料かとか関係なく人のために動けばボランティアとなるのか、とか。ボランティア団体と書くとただで働いている人という印象にならないか。そこまではできないが、社会に貢献したいという人たちはいるので、そのすみわけというか言い方があればなと。

 

福嶋会長) ボランティアより社会貢献活動、という話になると、条例に出てくるほかの皆さんも社会貢献活動団体となるので、そこだけに使うとややこしくなりそう。ほかにいい言葉がないかなと。かつては有償ボランティアがあるかないか、などという議論もありましたが、みんなの印象はたしかにバラバラ。良い言い方がないかみんなで考えたい。

 

西垣委員) ボランティアという単語について考えたことがなかった。目的について、自治会をよくご存じの方の、これからの自治会どうあるべきかという話が、活動しやすくなるというのが目的かなと。次の世代・下の世代は長谷委員や山下委員の言うことが通じない。「わしの世代はこうだった」と言っても価値観がちがう。若い社員に「決算のときに徹夜した」と言っても「それは自慢ですか?」と言われる時代。そういう人間を、どう自治会に近づけていけるかという話。田中委員は自治会に入っていないよということだったが、新しくマンションがあるところと昔からの地域でも考え方が違う。そこからどこまで引き込んでいけるか、ということを盛り込んでいけると面白い条例になるかなと。巻き込み方が昔と今で違う。SNSなど、スマホでなんでもできる時代。私なんかの世代はスマホをうまく使えない人間。時代の流れでいうと2世代扱うものがちがう。地縁団体・市民活動団体、どれだけ活動しやすい環境を作れるかということが目的なのかなと。そのへんをどうすればできるのかなと。定義にどこまで落とし込んでいけるか。最終的には地縁団体・市民活動団体、なかにはボランティア団体NPO社団法人非営利団体も含めて落とし込んでいくのかなと。という思いです。

 

福嶋会長) 巻き込まれるのはみんな嫌いなのかなと。最近はSNSでこれやろう、というので人が集まってきて、主催者も分からないようなものもある。私はそれが居心地の悪いような気がしたが、それが当たり前の世代もあると。

市民活動団体、非営利団体のなかに、そういう団体もイメージに入るような言葉を入れ込もうと。

条例上の作りの話だが、目的の部分で、まちづくりの基盤である「共助」により…と共助だけになっているが、「多様な連携」も加えた方がよいのではないかということに気が付きました。タイトルに合わせて。

では次に、Ⅳ)の「地域における共助」については、どうでしょうか。共助は街づくりの基盤だよと強調しているところ。

 

五島委員) 「地域において互いに助け合うこと」と定義します、と。結局やはり地域とのつながりですよね。近所や自治会町内会の方とわかりあってないと難しいことだと思う。市に住まれる方、地域に住むということへの拡がりが協力や連携にもつながっているのかなと。新しいマンションでも同じ。新築のマンション増えてきているが、同世帯の方とつながって…自治会という定義づけがだめなのかな。役をしないといけないから、いやだと。名前や定義から考えていかなければいけない時期なのかもしれない。これを定義しようとすると、何か名称がいるのかも。

 

福嶋会長) 「地域」ということばも大きく幅がある。自治会のエリアから地域コミュニティ協議会では小学校区単位。ここでの地域はほぼ市域全部かなと。そこで、人と人とのつながりが大切なのだと。

 

中田委員) 最初に共助が必要だと市民の人は認識しているのかと問いましたが、みなさんの話をきいていて、若い方々の中で、集まり方は柔軟性があるが、地域をなんとかしていこうという意識を持っている人が結構いる。そこには、そういった形で「共助」が未来を作っているということを考えている人がたくさんいるんだな、日々活動されている方がいるんだなということを知れて可能性を感じた。話は戻って言葉の定義のところになるが、「あ、これ私のことだ」と今風に「コミュニティ」というか、内容にもよると思うが、共感できる単語や良い方「これだったら今私がやってることも当てはまるね」「一緒にやっていきたいな」と自分のことと思えるような言葉を盛り込んでいければよりいいのではないか。より若い人にも自分ごと化として捉えてもらうためにも。今のでは堅いので。

 

福嶋会長) 何か具体的に文言があるか。

 

中田委員) みなさんおっしゃる通り、巻き込むことは大事。今まであるもの形あるものをそのままやって、というのは絶対に共感してもらえない。これわからないから教えてよ、と気軽に若い人たちに頼れる仕組みづくりか環境づくりか、コミュニティには必要だと思うので、そのニュアンスを足してもいいのかなと前面に出してもいいのかなと思う。

 

福嶋会長) 知恵を絞ってもらって、いい言葉を探したい。

 

田中委員) 企業さんと話したことがあるが、「市民活動ってなんだ?」と。補助金などを申請するときには行政用語として使ってるという印象だが、ふつうの市民さんに話すときには「市民活動ってなに?」となる。決まり事を決めるときには行政言葉を使う必要があるのかもしれないが、本当に自分ごと化してもらおうと思うと、小学生でもわかるような言葉が本当はいいのではないか。

 

福嶋会長) 私も行政の語り口を超えるのが、この条例の課題かなと思っている。

現在、Ⅳ)まで行った。次回は具体的にそれぞれに期待するところの項目に入ることになる。

いろいろと良いご指摘をいただきましたが、これをどのように条例にしていくかが悩ましいところ。引き続きよろしくお願いします。

 

事務連絡

市事務局) 次回開催日は3月16日午後6時半から同会場産業文化会館で。


閉会