ページの先頭です

共通メニューなどをスキップして本文へ

「CO2ゼロで行うごみ収集事業」について

  • ID:12478

 市は、令和4年4月1日付けで「2050年ゼロカーボンシティ」を目指すことを宣言しました。その実現のためには、行政や事業者等がそれぞれの役割を果たすことはもちろんですが、改めて市民の方と温暖化対策の必要性について広く共有することが重要と考えています。

 そこでごみの収集に着目しました。誰しも生活の中でごみが出ます。そして、ごみの収集に伴いパッカー車の燃料から温室効果ガスであるCO2が排出されます。

 そのCO2を、市民参加でゼロにすることを目指せば、市の温暖化対策は大きく前進します。そういった仕組みを構築するため、令和4年5月16日、市は、株式会社ボーダレス・ジャパン「ハチドリソーラー(ハチドリ電力)」及び市内ごみ収集事業者である有限会社長岡美装社、有限会社浄掃社、株式会社長岡美化と「CO2ゼロで行うごみ収集事業協定」を締結し、燃えるごみの収集から排出されるCO2をゼロにすることを目指していました。

協定締結式の様子の写真

令和4年5月16日、市役所で開かれた協定締結式

 令和4年度から始まった事業ですが、その後、事業の成立に不可欠な制度(京ーVER制度)の令和4年度末の改定により、事業の継続が困難となりました。よって、令和5年度をもって本事業を終了しました。
 結果的に短期間の事業となってしまいましたが、関係者及び市民の方の協力をいただき、一定の啓発を行うことができました。感謝申し上げます。本事業に係るCO2オフセットの成果については、本ページ最下部に掲載しています。

事業の概要

 太陽光発電設備の設置により、温暖化の原因となるCO2(二酸化炭素)排出量の削減効果が生まれます。その削減効果を客観的に認証・価値化し、ごみ収集事業者に購入してもらうことで、理屈上、CO2排出ゼロでのごみ収集を目指し、もって、温暖化防止の意識啓発を広く対外的に行う事業。

 CO2排出削減効果の認証・価値化は、京都環境行動促進協議会(事務局:京都府)が運営する「京-VERクレジット」の制度を活用することとしていました。

 ※クレジット…価値として認証された「CO2排出削減効果」のこと

事業スキームの図

①協定のパートナーである株式会社ボーダレス・ジャパン「ハチドリソーラー」による、市民の方への太陽光パネルの設置営業。

②パネルを設置した市民の方は、同意の上、「長岡京市CO2削減倶楽部」の会員となり、「CO2排出削減効果」を同倶楽部に譲渡。

※長岡京市COOL CHOICE実践補助金(太陽光発電設備と蓄電設備の同時設置)利用者からも②をいただく。

③同倶楽部の事務局を務める市が、譲渡いただいた「CO2排出削減効果」の認証・価値化の申請を京-VERクレジット事務局(京都府)に対し行う。

④認証・価値化された「CO2排出削減効果」を、市内ごみ収集事業者に購入いただくことで、理屈上、CO2ゼロでのごみ収集を目指すというもの。

⑤ごみ収集事業者が支払った「CO2排出削減効果」の対価は、市の環境基金に積み立て。

⑥市民の方は、パネル設置の対価を「ハチドリソーラー」に支払い。

⑦支払いの一部が市の環境基金に提供される。

⑧⑤と⑦の財源を、今後の環境施策に有効活用。

※株式会社ボーダレス・ジャパンについてはこちらのリンクへ(別ウインドウで開く)

事業目的

  1. 市民の方にとって身近なごみ収集に、「CO2ゼロを目指す」という仕組みを加えることで、温暖化防止の意識啓発を広く行う。
  2. 「ごみ収集事業者が支払うCO2削減効果の対価」と「ハチドリソーラーの売上の一部」を環境施策に再投資することで、新たな環境価値を生み出す。
  3. ごみ収集事業者が自社努力だけでは削減できないCO2をオフセット(相殺)することができるので、中小事業者が社会的責任を果たすことができる。

CO2オフセット見込み量

  • 燃えるごみの収集から排出される年間のCO2量:約60トン(ごみ収集事業者3社の合計)
  • 60トンをオフセットするために必要なパネル設置世帯数:約100世帯
  • 「京-VERクレジット」は、府が定める3年サイクルの期間中、クレジット創出が認められる。
  • 次の図のとおり、3年サイクルの3年目にクレジット創出量が最も多くなる。その時点で100世帯に到達する(燃えるごみ収集に係るCO2を全てオフセットする)ためには、1年あたり約33世帯の新規パネル設置が必要。
クレジット創出期間の説明図

◎環境基金への収入見込み額は、3年目に100世帯に到達するペースで試算して、

【1年目】33世帯:5~6万円程度

【2年目】66世帯:11~12万円程度

【3年目】100世帯:17~18万円程度

【3年間累計】33~36万円程度

※上記は「ごみ収集事業者が払うクレジットの対価」と「ハチドリソーラーの売上の一部」の合計

長岡京市CO2削減倶楽部について

 「長岡京市CO2削減倶楽部」は、太陽光パネルを設置された市民から提供いただいた「CO2排出削減効果」を市が取りまとめ、京-VERクレジット事務局(京都府)に対し認証・価値化の申請を行う際の団体です。(上、事業の概要図参照)

 会員は、本協定のパートナーである株式会社ボーダレス・ジャパン(別ウインドウで開く)「ハチドリソーラー」から太陽光パネルを設置された市民の方、及び長岡京市COOL CHOICE実践補助金を利用し「太陽光発電設備と蓄電設備の同時設置」をされた市民の方としていました。

CO2オフセットの成果

 「CO2ゼロで行うごみ収集事業」は短い期間の事業となってしまいましたが、令和4年度の燃えるごみ収集に係るCO2排出の一部をオフセット(環境価値で相殺)することができましたので、お知らせします。
【燃えるごみ収集に係る令和4年度CO2排出量】
 58.3トン(ただし有限会社長岡美装社分)
【長岡京市民(CO2削減倶楽部)から提供いただいた環境価値】
 8.4トン(ただし全て長岡京市COOL CHOICE実践補助金を利用して太陽光パネルを設置した方々分)
 →事業の終了に伴い、「長岡京市CO2削減倶楽部」については解散しました。
【環境価値の対価の取り扱い】
 8.4トン×単価1,000円=8,400円でごみ収集事業者に購入いただきました。(環境基金に積み立て)
 →使途を定めるには限定的な額であるため、具体的な使途は定めず、以後市の環境施策の財源として活用していきます。