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令和4年度 第2回長岡京市立図書館協議会会議録

  • ID:12890

日時

令和4年8月31日(水) 午後2時~午後3時30分

場所

長岡京市立図書館 3階 大会議室

出席者

委員

寺尾委員、井狩委員、十倉委員、小山委員、遠藤委員、夘滝委員、小林(辰)委員、比果委員、(委員名簿順)


事務局

西村教育長、木下館長、馬淵係長、五十棲総括主査、菅沼主査


欠席者

委員

小林(茂)委員、田中委員

傍聴者

案件

(1)長岡京市図書館協議会委員の任命について

(2)令和3年度図書館事業報告について

(3)令和4年度図書館事業計画について

議事

1 開会

(教育長挨拶)

 会議に先立ち、今回の会議より新たな任期となり、ご継続の方、新任の方ともに2年間お世話になりますが、どうぞよろしくお願いいたします。

 本日の会議では、令和3年度図書館事業についての報告と共に、令和4年度の図書館事業の計画について、委員の方に協議いただきたい。

 さて、コロナ禍以前の日常に徐々に戻りつつあると思われたが、7月に入り、全国で新規感染者が急激に増加した。本市においても、7月後半より、新規感染者数が1日100人を超える日が続き、更なる感染拡大に最大限の警戒が必要と思われる。

 コロナ禍における子どもの読書環境について、東京大学Cedep(セデップ)*が調査をされた。

                     *(東京大学大学院教育学研究科附属発達保育実践政策学センター)

その調査では、

・読書時間や読み聞かせ時間がコロナ前に比べて増えた家庭が多いこと

・テレビや動画などスクリーンタイムと言われる時間が読書時間以上に増加したこと

・読み聞かせや読書時間が減ったとする家庭の比率は1割程度であるが、減った理由として「図書館が利用できなかった。外出の自粛と書店やショッピングセンター等の休業によって本を買いに行けなかった

などの報告があった。

 その報告から、学習院大学文学部の秋田喜代美教授は、「経済的に厳しい家庭においては、図書館へのアクセスができなくなることが、子どもの本との出会いに直接影響を与えていることがうかがえる。」と検証されている。

 このように、家庭の経済格差が子どもの読書環境に影響されると報告されており、コロナ禍においても、図書館は子どもの読書環境の確保に努め、また市民の皆様の情報収集の場、学びの場として公共図書館の役割が機能できるよう今後もしっかり取り組んでいく。

 また、昨年度からの取り組みとして、この協議会でも協議いただいた「蔵書計画」を策定した。これを基盤にこれからの図書館の蔵書冊数や蔵書構成について計画的に管理していく予定である。

 市民に寄り添い、気軽に利用できる図書館となるよう努力していく。

 今後とも図書館の運営に、ご支援ご協力をお願い申し上げ、開会の挨拶とする。

2 議題

(1)長岡京市図書館協議会委員の任命について

 教育長より任命書交付

 委員・事務局の自己紹介後、教育長公務により退席

 会長選出

 長岡京市図書館設置条例施行規則第11条に基づき、委員の互選により夘滝委員が会長に、十倉委員が副会長に推薦され、承認された。

(会長挨拶)

 ご継続の方、新たな委員の方ともに2年間よろしくお願いします。

 委員の皆様は、図書館に関わる仕事をされている方や関心を持っている方など色んな立場の方がいる。それぞれの立場から長岡京市民のニーズを捉え、図書館に対して条例に定められている任務を果たせていけるよう、自由に意見を出して話し合える協議会としていきたいと考える。

 事務局説明後、質問を中心に議事を進行した

(事務局)図書館年報(令和3年度)をもとに統計報告

(2)令和3年度図書館事業報告について

・運営方針の3本柱を実現するため、図書館運営を行っている。

 1.生涯学習の中核施設として、市民サービスに努める。。

 2.図書、その他の資料を介して、市民の教養、調査研究、レクリエーションに資し、その自己啓発と暮らしに役立てる。

 3.親しみがある、気軽に利用できる運営に努める。

・令和2年度比で、令和3年度は個人貸出冊数19%増、貸出者数15%増、予約受付冊数は12.6%増であった。令和2年度は24日間の休館日があったことも影響している。

・「総合交流センター」での返却本回収冊数23%増であった。午前8時30分~午後10:00までの利用が可能であるため、利便性の良さが増加の要因と考える。

・蔵書構成は、全資料数は253,000冊、構成比率は、一般書65%、児童書35%である。

・分類別図書冊数は、文学(小説)37%、政治・経済・法律・教育といった生活に密着している社会科学は11.5%、そして絵本が11.8%を占めている。長岡京市の特徴である。

・相互貸借は他の図書館から資料を借りて利用者に貸出したり、本館の資料を他館に貸出することである。令和2年度より借受は約1,000件、貸出は約100件の増であった。

(会長)

 貸出冊数、貸出者数、予約受付冊数や返却本回収冊数等、サービスの評価に用いる主要な数値が全体に増えている。傾向として何かあるか。

(事務局)

 令和3年度の予約冊数の統計では、携帯(スマホ)からの予約冊数が、WEB(パソコン)からの予約冊数より増え、令和2年度と比べて携帯(スマホ)とWEBの数値が逆転したことがわかる。

(会長)

 令和3年度の利用状況について、京都府下各図書館でも同じ傾向なのか。

(事務局)

 現在のところ、数値として把握できていない。

(会長)

 長岡京市だけでなく、京都府下の図書館等の動向も意識していただきたい。

(事務局)図書館年報(令和3年度)をもとに行事報告

・コロナ禍で中止になった行事もあったが、赤ちゃんから大人向きの行事を、一昨年に引き続き人数制限などの制約をかけて実施した。

・読書講演会は、歴史研究家の笠谷和比古氏と長岡京市在住の児童文学作家あまんきみこ氏を招き開催した。

・館内ディスプレイでは、テーマを決めて本の展示を行った。

・「よもたの」さんによるカイコのテーマ展示では、実際にカイコの世話までしていただいた。「長岡第6小学校読書感想文」作品展示をした。

・施設見学は、毎年市内小学校10校の2年生を対象に図書館見学をしている。

(副会長)

 文庫連絡会が主催した行事もコロナで中止となったものがあったが、7月と3月は実施できた。コロナ前と比べると、母と子の参加から父も加わり家族で参加という形に変わってきた。

(委員)

 子たちが頑張って書いた読書感想文が展示されていたことは、次の意欲に繋がり大変良いことである。

 校内でオススメの一冊を展示する取組みをしていたが、校外にも出せる取組みを考えていきたい。

 図書館での行事は、アナウンスを強化し参加人数が増えることを希望する。

(委員)

 校区が子どものみで来るには少し距離があるため利用が難しいが、学校の図書委員会の取組を図書館でも展示してもらえたら、足を運ぶきっかけとなれば良いと思う。

 年配の方も利用される大活字本の蔵書冊数が増えることを希望する。

(委員)

 各種行事報告を聞き、興味深い催しがたくさんあった。市民になかなか伝わっていないように感じるが広報はどのようにされているのか。

(事務局)

 市の広報誌や図書館のホームページをはじめ、JR長岡京駅と阪急長岡天神駅にポスターの掲示、本庁での市制モニター、などで広報をしている。コロナ関係で人数制限を行っていたため、参加人数も少なくなっている。引き続き、PRしていくように努める。

(委員)

 行事や展示など、魅力ある図書館に向けて頑張っていることがわかる。今春、民生児童委員の展示を見に来ていた。裾野を広げる良い企画であったと思う。図書館は学びの場、情報の場であり、気軽に来れる図書館を目指して欲しい。

 小学校2年生の施設見学はどのような感じなのか。

(事務局)

 2~3つのグループに分けて、1時間半~2時間の予定で館内見学から始めるグループと前もって質問を受付けていた回答と説明を聞くグループに分かれてすすめている。館内見学では、図書館の秘密と題して、ブックポストの裏側や閉架書庫にある動く書架と名付けた電動ラックを見てもらって楽しんでもらっている。最後に1人1冊本の貸出しをして帰ってもらっている。

(委員)

 見学後、子どもたちはまた本を借りに図書館に来ているのか。

(事務局)

 校区によっては子どもだけで来れないこともあるが、続けてまたくる子の中には、声を掛けてくれる子もいる。図書館を身近に感じてもらえるきっかけになったと実感する時である。

(委員)

 2児の父親として紙芝居など利用しているが、子どもたちが興味をもつ行事がこんなにあることを知らなかった。周りにも広げてぜひ参加していきたい。あまんきみこさんの講演会などの機会がたくさん増えることを希望する。

(委員)

 私も含め、市民の方に周知できていないことは残念である。図書館に足を運べるよう盛り上げて欲しい。

(会長)

 大活字本を増やすことを希望する意見が出たが、館の考え、状況を示してほしい。

(事務局)

 昨年購入した大活字本は72冊である。視覚障がいの方だけでなく、高齢者の方も利用してもらって人気がある。大活字本を扱う出版社が少なく、高価であるため、計画的にベストセラーは購入するよう努めている。

(会長)

 出来る範囲で一人ひとり利用者に寄り添った丁寧な市民サービスを願う。

 行事はPR不足なのか。委員自身も広報していきたい。

(事務局)

 先ほどの広報方法に加え、市のLINEや乳幼児向けの行事は子育て支援サイト「ながすく」へも行事案内を活用している。

(会長)

 色々と努力されているが、なかなか伝わらないのは残念である。

 令和3年度の事業報告の説明を受けたが承認ということでよろしいか。

 令和3年度の事業報告ついて承認された

(事務局)「令和4年度行事予定(資料1)」及び「令和4館内ディスプレイ(資料2)」をもとに説明

(3)令和4年度図書館事業計画について

・行事開催については、事前予約制、体温測定、ソーシャルディスタンスをするなど昨年に引き続きコロナ対策を講じて実施。

・読書講演会は、5月28日に児童文学作家の富安陽子氏を招き大盛況に終わった。昨年に引き続き歴史研究家の笠谷和比古氏をガラシャウィークの10月29日に招いて講演会の予定である。そして今週末の9月3日に長岡京市市制50周年記念事業の一環として、長岡時代の細川藤孝についての講演と連歌体験ワークショップも企画している。

・今年度初めての事業として、「絵本で楽しむ英語のいっぽ」と「あかちゃん絵本の相談会」を企画している。

・テーマを決めて展示する館内ディスプレイは、特集をしているため、利用者に手に取りやすくなっており、1つのPR方法と考えている。

(副会長)

 「読書ボランティア養成講座」は、初級と中級に分けられているが、要望があって分けられているのか。

(事務局)

 1つは初心者向けの講座ともう1つは対象を限定しない講座である。後者の講師は経験を積んだボランティアの方に指導できるため、中級としている。

(委員)

 長岡京市は子育て世代が多い印象があるが、これから親になられる方など子どもとの絆を深めたいと考える方への啓発はしているのか。

(事務局)

 「読書ボランティア養成講座」は、身近な人に読んであげる方向けに役立つ内容となっているので、ボランティアの方以外でも絵本の選び方・読み方など参考にしてもらえる講座である。

(委員)

 2階の児童スペースを利用することが多いが、カウンターに職員がいないことがあり困ったことがある。

(事務局)

 職員に周知し、今後気を付ける。

(会長)

 各委員からいろいろな発言があった。これからもしっかり意見を出しあって、会議を進めていきたい。

 今年度の新たな予定を含め説明を受けたが、承認ということでよろしいか。

 令和4年度行事予定について承認された

(事務局)

 図書館は建築34年が経過し建物は老朽化が激しく、毎年建物内外を修繕している状況である。今年度は大きな修繕工事はないが、今後、修繕工事の内容・日程等が決まり次第報告するのでよろしくお願いしたい。

 熱心なご議論ありがとうございました。次回協議会は、令和5年2月の予定。