○長岡京市における法令遵守の推進に関する条例

平成16年3月5日

条例第1号

目次

前文

第1章 総則(第1条―第8条)

第2章 職員等からの公益通報の処理(第9条―第14条)

第3章 不当要求行為等への対処(第15条―第18条)

第4章 補則(第19条・第20条)

附則

公平かつ公正で市民にわかりやすい行政運営は、市政への市民の理解と信頼を高めるうえで極めて重要である。

そのためには、公平公正な行政の基礎となる法令遵守の精神を常に追及し、行政活動の中にその主旨を反映させるよう努めなければならない。また、そうした法令遵守の努力を組織的に支え、保障する仕組みが必要である。

このような認識の下に、長岡京市は、市政の透明性の向上及び市民の信頼確保をめざして、行政組織における法令遵守の推進を図るため、この条例を制定する。

第1章 総則

(目的)

第1条 この条例は、本市の行政組織において法令遵守を推進するための行動規範の確立及びその制度的保障について必要な事項を定めるとともに、市民に対して法令遵守への理解と協力を求めることにより、職務の公平かつ公正な遂行を図り、市政に対する市民の信頼を確保することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 職員 次に掲げる者をいう。

 市の職員であって地方公務員法(昭和25年法律第261号。以下「法」という。)第3条第2項に規定する一般職に属するもの及び同条第3項に規定する特別職に属するもの(議会の議員を除く。)

 その職務に係る名称のいかんを問わず、に掲げる者に準ずる職務を行っていると認められる者

(2) 職員等 次に掲げる者をいう。

 職員

 労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律(昭和60年法律第88号)第2条第2号に規定する派遣労働者であって市の事務又は事業に従事しているもの

 市が委託契約、請負契約その他の契約を締結している者(以下「受託者」という。)が行う当該契約に基づく業務に従事する者(下請事業者等の市と直接の契約関係にない者に雇用されている者であって受託者が行う当該契約に基づく業務に従事するものを含む。)

 地方自治法(昭和22年法律第67号)第244条の2第3項の規定により市が指定した者が行う市の公の施設の管理業務に従事する者

(3) 法令遵守 職員が法律、条例、規則その他現行の法令に基づいて行政を執行することを基本に、日常業務の中で公平公正な職務の遂行について正しい選択と決断を行うことをいう。

(4) 公益通報 不正の利益を得る目的、他人に損害を加える目的その他の不正の目的でなく、公益を守るために、職員等が、市又は職員(一般職に属する職員及び特別職に属する職員(非常勤職員を除く。)に限る。第3条において同じ。)の法令違反行為が生じ、又はまさに生じようとしていると思料することについて通報することをいう。

(5) 不当要求行為等 違法行為の要求(不作為の要求を含む。以下この号において同じ。)その他職員の公正な職務の遂行を妨げる行為又は暴力行為その他社会常識を逸脱した手段により要求の実現を図る行為であって規則で定めるものをいう。

(職員の責務)

第3条 職員は、公務員としての法令遵守の重要性を深く認識し、市民全体の奉仕者としての立場を自覚して、常に公共の利益の増進をめざして公平公正な職務の遂行に努めなければならない。

2 職員は、職務の遂行に当たって、市民その他市政に関わりのあるすべての者に対して業務に関する説明を十分に行い、法令遵守について理解と協力を得るよう努めなければならない。

(管理監督者の責務)

第4条 管理監督の立場にある者は、自己の管理監督下にある部署において法令遵守の推進を図るため、部下職員の公平公正な職務の遂行について適切な指揮監督及び援助に努めなければならない。

(任命権者の責務)

第5条 法第6条に規定する任命権者(以下「任命権者」という。)は、その権限の下にある組織において法令遵守の推進が図られるよう、効果的な職員研修を実施するとともに、法令遵守の推進を図るための庁内体制の整備その他必要な措置を講じなければならない。

(市民等の責務)

第6条 市民は、地方公共団体を構成する一員として常に本市の行政運営に関心を払い、職員による公平公正な職務の遂行について理解し、協力するよう努めるものとする。

2 何人も、職員に対して不当要求行為等をしてはならない。

(法令遵守委員会の設置)

第7条 本市における法令遵守体制の確立を図り、公平公正な職務の遂行を確保するため、長岡京市法令遵守委員会(以下「委員会」という。)を設置する。

2 委員会は、法令遵守について識見を有する者の中から市長が選任又は委嘱する委員5人以内をもって組織する。

3 委員の任期は、2年とし、再任を妨げない。

4 委員会は、この条例に規定する具体的任務を遂行するほか、次に掲げる事項を担任する。

(1) 広く法令遵守について調査、研究するとともに、必要に応じ任命権者に意見を述べること。

(2) その他この条例に基づき法令遵守の推進を図ること。

5 委員は、職務上知り得た秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も同様とする。

6 この条例に定めるもののほか、委員会の組織及び運営について必要な事項は、規則で定める。

(法令遵守マネージャー)

第8条 市長は、市の組織における法令遵守の状況を管理させるため、市長直属の法令遵守マネージャー(以下「マネージャー」という。)を置くものとする。

2 マネージャーは、委員会の参与として委員会の任務の一端を担うとともに、職員の日常的な法令遵守に関する相談、職員等からの公益通報に関する受付・相談及び不当要求行為等への対処に関する相談に応ずるものとする。

3 マネージャーは、職務上知り得た秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も同様とする。

第2章 職員等からの公益通報の処理

(公益通報及び相談)

第9条 職員等は、公益通報の必要があると認めたときは、速やかにマネージャーを通じ委員会にその内容を通報するものとする。

2 職員等は、マネージャーに公益通報に関する相談をすることができる。

(公益通報を行おうとする職員等の責務)

第10条 公益通報を行おうとする職員等は、できる限り確実な資料に基づき、誠実な態度をもって行うよう努めるものとする。

(委員会の任務)

第11条 委員会は、第9条第1項に規定する公益通報を受けたときは、当該公益通報の内容の真否及び重要性について速やかに調査し、その結果を市長及びその他の関係する任命権者(以下「市長等」という。)に通知するものとする。

2 委員会は、前項の規定により市長等に通知する場合には、第14条第1項に規定する市長等が行う措置について意見を述べることができる。

(正当な公益通報を行った職員等の保護)

第12条 正当な公益通報を行い、又は公益通報に関する相談をした職員(以下「通報職員」という。)は、当該公益通報を行い、又は相談したことを理由として、人事、給与その他職員の身分及び勤務条件に関していかなる不利益な取扱い(事実行為を含む。以下同じ。)も受けない。

2 正当な公益通報を行い、又は公益通報に関する相談をした職員等(通報職員を除く。以下「通報者」という。)は、当該公益通報を行い、又は相談したことを理由として、いかなる不利益な取扱いも受けない。

3 通報職員(法第4条第1項に規定する職員に限る。以下この項及び次条第1項ただし書において同じ。)は、正当な公益通報を行い、又は相談したことが理由と思われる不利益な取扱いを受けたときは、公平委員会に苦情相談を行うことができる。この場合において、通報職員が正当な公益通報を行い、又は相談した後に受けた不利益な取扱いは、他に特段の事由がない限り、当該公益通報を行い、又は相談したことを理由としてなされたものと推定する。

4 通報職員及び通報者に関する情報は、非公開とする。

(任命権者の責務)

第13条 任命権者は、通報職員又は通報者が前条第1項又は第2項に規定する不利益な取扱いを受けたとき又は受けるおそれがあると認めるときは、その回復又は防止のために必要な措置を講ずるものとする。ただし、通報職員が同条第3項の規定により公平委員会に苦情相談を行った場合には、その処理又は決定を経た後に必要な措置を講ずるものとする。

2 任命権者は、公益通報に係る事実がないことが判明した場合において、関係者の名誉が害されたと認めるときは、事実関係の公表その他関係者の名誉を回復するために必要な措置を講じなければならない。

3 任命権者は、第1項に規定する必要な措置を講じた後、通報職員又は通報者が公益通報を行い、又は相談したことを理由として不利益な取扱いが行われていないか適宜確認するなど、通報職員又は通報者の保護の徹底を図らなければならない。

(公益通報に係る措置)

第14条 市長等は、第11条第1項の規定による委員会の通知を受けたときは、当該通知における公益通報の内容の真否及び重要性の程度に応じて、公益通報に係る違法行為を停止し、又は適法な状態に回復するために必要な措置をとるとともに、再発防止のために必要な措置を講じなければならない。

2 市長等が前項に定める措置を行う場合は、第11条第2項に規定する委員会の意見を尊重しなければならない。

3 市長等は、第1項に定める措置を行ったときは、その内容を、利害関係人の秘密、信用、名誉及びプライバシー等に配慮しつつ、通報職員又は通報者に対し、遅滞なく通知するよう努めるものとする。

第3章 不当要求行為等への対処

(職員の義務)

第15条 職員は、不当要求行為等があったときは、これを拒否しなければならない。

2 職員(市長(水道事業及び下水道事業の管理者の権限を行う市長を含む。)及び特別職に属する職員(非常勤職員に限る。)を除く。)は、不当要求行為等があったときは、直ちに上司及び所属長(以下「上司等」という。)に報告しなければならない。

(上司等の義務)

第16条 上司等は、部下職員から前条第2項に規定する報告を受けたときは、直ちに、当該報告に係る不当要求行為等の内容に応じて部下職員の公正な職務の遂行を確保するために必要な指導及び援助を行わなければならない。

2 上司等は、前項の場合において、当該報告に係る不当要求行為等によって公正な職務の遂行に重大な支障が生じるおそれがあると認めるときは、速やかに当該報告の内容を委員会に報告しなければならない。

(委員会の任務)

第17条 委員会は、前条第2項に規定する報告を受けた場合において、当該報告の内容に関して不当要求行為等に該当すると疑うに足りる相当の理由があると認める場合は、速やかに必要な調査を行うものとする。

2 委員会は、前項の規定による調査の結果を市長等に通知するものとする。

(不当要求行為等に対する措置)

第18条 市長等は、前条第2項の規定により委員会の通知を受けたときは、当該通知に基づいて、不当要求行為等の行為者に対して文書で警告を行うものとする。

2 前項の場合において、市長等が不当要求行為等の再発を防止するために必要と認めるときは、規則に定めるところにより、行為者の氏名、警告の内容その他の事項を公表することができる。

3 市長等は、競争入札の参加資格を有する業者に対して第1項に規定する警告を行った場合は、別に定めるところにより当該業者に対し指名停止その他必要な措置を講ずることができる。

4 市長等は、不当要求行為等への対処に関する行動指針の作成、不当要求行為等に対処する体制の整備その他職員の公正な職務の遂行を確保するために必要な措置を講ずるものとする。

5 第11条第2項及び第14条第2項の規定は、前各項の規定による不当要求行為等に対する措置について準用する。

第4章 補則

(運用状況の公表)

第19条 市長は、委員会から通知を受けた公益通報及び不当要求行為等の件数及びそれらの主な内容について、毎年度公表しなければならない。

(委任)

第20条 この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。

附 則

この条例は、平成16年4月1日から施行する。

附 則(平成18年3月31日条例第5号)

この条例は、平成18年4月1日から施行する。

附 則(平成19年3月30日条例第2号)

(施行期日)

1 この条例は、平成19年4月1日から施行する。

附 則(平成28年12月26日条例第42号)

(施行期日)

1 この条例は、平成29年4月1日から施行する。

附 則(平成30年3月30日条例第5号)

この条例は、平成30年4月1日から施行する。

長岡京市における法令遵守の推進に関する条例

平成16年3月5日 条例第1号

(平成30年4月1日施行)

体系情報
第1編 規/第6章 法令遵守
沿革情報
平成16年3月5日 条例第1号
平成18年3月31日 条例第5号
平成19年3月30日 条例第2号
平成28年12月26日 条例第42号
平成30年3月30日 条例第5号