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平成29年度 第1回長岡京市文化財保護審議会会議録

[2017年9月7日]

ID:7057

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日時と場所

日時

平成29年7月27日(木曜日)

場所

図書館3階大会議室

出席者

委員

井上会長、國定会長職務代理、熊谷委員、都出委員、礪波委員、中尾委員、仁木委員、佐藤委員

事務局

山本教育長、荻久保課長、厚地課長補佐、橋本主査、山下主査、井内主事、白川埋蔵文化財センター事務局長

案件

  • 新出「(元亀3年・1572)9月4日付 細川藤孝書状」について
  • 平成28年度文化財保護事業の報告および平成29年度文化財保護事業の計画について

開会

  • 教育長あいさつ
  • 事務局職員異動の紹介
  • 会長の選出(会長井上委員、会長職務代理國定委員)
  • 会長あいさつ
  • 会長代理あいさつ
  • 会議成立状況の確認(委員10名のうち8名出席)
  • 傍聴者の確認(傍聴者なし)

議事

(会長)
それでは、議事に入ります。会議資料で予定されていた案件に入る前に、早急に議事の必要な案件ができたため、そちらから審議します。案件は、先般市場に出品、発見された細川藤孝書状について、です。
これは、本審議会委員が発見、直ちに現資料をご確認いただいたところ、細川藤孝が勝龍寺城在城期に発給した一次史料であり、その学術的・歴史的価値は高く、また活用に適した歴史資料であることが判明しました。細川藤孝は、室町幕府15代将軍足利義昭の家臣として上洛し、その後織田信長・豊臣秀吉・徳川家康に仕えて近世肥後熊本藩の礎を築き、現代へと続く細川家の祖であり、永禄11年(1568)以降天正8年(1580)嫡子忠興の丹後への国替えまで、勝龍寺城城主として活躍しました。
細川藤孝書状の詳細については、調査に当たった委員より、ご紹介いただきます。
(委員)
【細川藤孝書状について説明】
(会長)
ありがとうございました。ただ今、委員よりご紹介がありましたように、長岡京市に極めて縁のある細川藤孝・勝龍寺城、加えて教科書にも掲載される著名な織田信長などが登場すること、またこうした領主権力の狭間で東寺と思われる寺院の動向が生き生きと窺えることから、大変貴重な歴史資料と考えられます。
委員のご説明に、ご質問・ご意見をいただくことで審議を進めたいと思います。ご質問・ご意見はありますか。
(委員)
(資料にある金額)180万円とあるが、どのように買うのか。
(教育長)
現在、教育委員会で予算要求している。今年度長岡京市ではシティプロモーションに取り組んでおり、こうした本物の歴史資料を所有・活用して、それに寄与できないか、と考えている。そこで、みなさんにご理解・ご支援をいただきたいと思い、諮らせていただいた。
(会長)
確かに180万円は安くはない。しかし、細川藤孝の書状でかつ著名な名前も見られる。私もこの分野が専門ではないが、他の類似のものと比べても、決して高くはないのではないか、と思う。
(委員)
当日配布資料に塗りつぶした箇所があるが、ここにはどういった記載があったのか。箱書などはあったか。
(委員)
箱書などは特になく、ここには販売する古書店の評価が掲載されていたが、間違いがあったため、誤解が生じると考えて塗りつぶした。例えば、文中の「宗及」を堺商人の津田宗久と比定していたり、城米の徴収と解読しているが、私としては所領の接収と理解している。他意はない。
(会長)
内容、史料の歴史的な位置付けについては、これから研究していく必要があろう。他にありませんか。
(委員)
発見に至る過程について教えてほしい。
(委員)
販売する古書店が、発見した経緯は不明。恐らくコレクターから買い取ったもの。古書店は(販売するに当たって)目録を刊行し、20周年記念ということで特に私のところに送ってくれたようだ。こうした目録が届いた場合、自分の専門に関わりある資料がないか一覧するが、今回ここで細川藤孝書状を発見し、長岡京市にとって非常に有意義なものであるため、なんとかならないだろうかと生涯学習課へ連絡したことが出発点である。
(委員)
「長岡京市の宝」とあるが、文化財指定への動きなどはあるか。
(教育長)
それについてはまだ先のことで、まずは委員のみなさんの同意を得て、適切な保存のために動こうと考えている。
(会長)
これまでの長岡京市指定文化財を考え合わせると、細川藤孝書状が指定されてもなんら不思議はないと思うが、教育長のおっしゃるとおり文化財指定についてはまだ先の話だろう。他にありませんか。
細川藤孝書状は未だ発見されたばかりで、研究はこれから進めていかなければならないもの。ただ、長岡京市の歴史をよく示す、一級史料であるとの評価は動かないだろう。これ以上、ご質問がないようですので、審議内容をまとめたいと思います。
委員より説明・提起いただきましたように、今回の細川藤孝書状は「長岡京市の宝」と称しても良いような、稀少な歴史資料であり、長岡京市文化財保護審議会の総意として、是非とも長岡京市が購入して、劣化・毀損・紛失・散逸を防いで、今後なんらかのかたちで活用すべきもの、ということでよろしいでしょうか。
【異議なし】
(会長)
ありがとうございます。それでは、「長岡京市文化財保護条例第16条」の規定に基づき、長岡京市文化財保護審議会の意見として、これを教育委員会へ具申することとします。ついては、意見文の原案をお手元に配布しますので、ご確認いただきたいと思います。
【意見案配布】
【意見文確認】
(会長)
若干長いものになっているが、いかがでしょうか。
(委員)
こうした評価で間違いないと思うが、そもそも購入などに際して資料を評価する場合、学識経験者がそれに当たることは当然だが、形式的に言ってひとりで行うものなのか。複数で評価するのが一般的ではないのか。
(事務局)
文化庁が文化財の買い取りを行う場合も、博物館などで購入に際して資料を評価する場合も、その分野の専門家を評価委員会として複数人組織し、評価している。しかし、本市には博物館のようなものがなく、こういった仕組みはない。
(会長)
そこで、当該分野の専門家ではないが、私も現物を見に行って、委員の評価で間違いないことを確認した。
(委員)
評価する場合の仕組みについて気になっただけ。この評価そのものに異議はない。
(委員)
私も単独の評価であることが気になったため、会長にも現物を確認してもらうようお願いしていた。今後、こういった資料を評価する場合、外部委員までは難しいかも知れないが、近接する分野の本審議会委員が複数で確認するということを取り決めておいてもよいだろう。
(会長)
先程もお話しした通り、歴史的な位置づけについてはこれから研究していかなければならないが、心配されるような偽文書ではないと判断できる。今後については、歴史博物館ができた際には、それに合わせた仕組みをつくる必要があろうが、今回の細川藤孝書状については、これで大丈夫かと思う。いかがでしょうか。
(委員)
意見文が長いことを考えた場合、第三の下部の段落、この三行は不要ではないか。
(会長)
確かに、言わずもがなな箇所である。文章が長いこともあるため、ここを削除して調製することとする。他にありませんか。
(委員)
金額は古書店の売値か、予算額か。
(会長)
古書店の売値である。低くできればよいが、難しいかと思う。
(委員)
購入する場合は、手付金などをまず支払うのか。コレクターや投資目的で購入する者もいる。確保しておく必要があろうかと思う。
(会長)
古書店には待ってもらうよう話し、確約してもらっているが、委員のおっしゃる通り、そうしたこともあるかと思う。なるべく早く措置できればと思う。他にありませんか。
それでは、教育長も出席されておりますので、いただいたご意見を反映させて、後程意見具申したいと思いますが、みなさんよろしいでしょうか。
【異議なし】
(会長)
ありがとうございます。それでは、作成した意見具申書は審議会の最後で、教育長へお渡しすることとして、ひとまず次の案件に移りたいと思います。
案件は、平成28年度文化財保護事業の報告、および平成29年度文化財保護事業の計画について、です。
まずは、事務局から28年度事業報告・29年度事業計画をそれぞれご説明お願いします。
(事務局)
【28年度事業報告・29年度事業計画について説明】
【乙訓古墳群の追加指定と公有化について説明】
(会長)
ただ今、28年度事業報告・29年度事業計画、乙訓古墳群の追加指定と公有化について事務局から説明がありました。これら3件について、ご意見やご質問などはございませんか。
(委員)
京都府暫定登録文化財の進捗状況はいかがか。
(事務局)
現在、美術工芸分野については1件を除いて調査は終了しており、近日暫定登録文化財になると聞いている。その他、書跡・古文書・歴史資料分野についても現在調査中である。
(委員)
これらは、長岡京市がリスト化しているのか。
(事務局)
分野によって異なっている。共通して報告書・論文・市史などに掲載され、ある程度評価が定まったものを対象としているが、美術工芸分野については、こうした刊行物のなかから、京都府の技師が該当しそうなものを広く抽出して長岡京市へ伝え、こちらと所有者との調整のなかで、了承を得た物件を調査している。書跡・古文書・歴史資料分野、特に古文書については刊行物発刊以降も調査が進展している。京都府からは、こうした新しい成果があるなかで、長岡京市として評価しているものについて、照会を受けたため、まずはこちらでリスト化した。そのなかから、京都府が対象となるものを選び、調査している。今後、建造物分野についても、美術工芸分野と同様に進んでいく予定。
考古資料については、先日動き出したばかり。出土遺物の譲与申請が済んだか否かの照会のみで、具体的な予定は聞いていない。
(委員)
これに関連するが、勝龍寺の本尊、木造十一面観音立像は昭和52年11月3日長岡京市の第1号として市指定文化財となった。翌53年、国重要文化財に指定されたが、それに伴って市指定が解除されている。京都府暫定登録文化財にかかる調査が勝龍寺でもあり、先日京都府から暫定登録になりそうだとの連絡を受けたが、こうした場合も既に受けている市指定が解除されるのか。
(会長)
国のものになれば府指定が、府のものになれば市指定が解除されるという規定のはずだ。
(事務局)
補足すると、指定・登録についてはその通りだが、今回の暫定登録の場合については重複可との連絡を受けている。
(会長)
どちらからも補助金が出るということか。
(事務局)
京都府・長岡京市、どちらの補助金も対象になる。ただし、これまで長岡京市の補助金は京都府の補助金と連動して執行されていたが、暫定登録文化財についてははじめてのことなので、整理が必要である。
(会長)
結局、暫定登録文化財として幅広く保存のための措置をするということだろう。
(事務局)
やはり、指定・登録はそこに至るまでに時間がかかる。まずは大きく保護の網をかけよう、という趣旨だと聞いている。
(委員)
恵解山古墳公園が開園して3年目になる。維持管理でなにか問題は起こっていないか。
(事務局)
昨年度より、埴輪が破損する事例が発生している。恵解山古墳保存・活用検討懇話会でも議論していただいているところ。昨年度の破損分については補正予算を計上し、全て修繕したが、今年度も6月に2件の破損が確認された。1件については破片を接着して対応したが、もう1件については細かな破片で簡易に修繕できなかったため、一時的に養生したままとなっている。夏休み前であったため、近隣小学校・中学校の全児童・生徒には注意喚起のチラシを配布した。また、自治会では自治会回覧として住民のみなさんに周知していただく予定。子どもの公園利用者が遊びのなかで破損してしまうこともあるようなので、今年度はこうしたことがないよう啓発することと、昨年度破損が発見され、警察に被害届を提出した際に薦められた、防犯カメラの設置について検討したいと考えている。その他、利用にかかる維持管理については問題ない。
(委員)
近隣の小学校・中学校には、恵解山古墳を教材として活用、また文化財として愛護してもらう必要があろう。
(事務局)
その一つが、第八小学校による竹林整備体験で、毎年行っている。中学校では行えていない。
(委員)
見学などもあろうかと思うが、こうした取り組みのなかで、文化財の愛護精神を涵養してもらう場としてほしい。学校側へも要請をお願いしたい。また、恵解山古墳保存・活用検討懇話会とは。
(事務局)
長岡京市が立ち上げたもので、近隣の第八小学校・第三中学校・立命館中学校高校の教員、地元の久貝・勝龍寺の自治会長、ふるさとガイドの会、学識経験者の懇談の場として設置したもの。
(委員)
あくまで懇話会で、この会が中心となった保護活動はないのか。
(事務局)
事業を実施する団体ではなく、恵解山古墳に関する長岡京市の事業について議論してもらうもの。
(委員)
恵解山古墳公園は今後、活用・維持管理で様々な問題が発生するだろう。かつて「恵解山古墳を愛する人」があったが、開園とともに解散してしまった。「愛する人」が保護活動を担っていくと思っていたが、意外であった。市民が主体となって官民で活動する団体はないか。行政として、こうした団体づくりに取り組んでも良いのではないか。
(会長)
確かに、史跡は整備した後が課題である。これから検討していく必要があろう。個人的にはふるさとガイドの会などは、それに最適な団体のように思う。
(委員)
地方には、地元の人々が地域の文化遺産として、積極的に保護活動に取り組んでいる事例もある。都市部ではそういった意識が薄く、人任せになりがちなのだろうか。恵解山古墳は長岡京市域の中心にある。また実際に埴輪が破損する事例がある。行政としても、保護活動に取り組む団体づくりを検討してもらいたい。
(会長)
埴輪の破損は当然予想していたが、利活用が進むことと連動して今後増えるであろう。その折り合いをいかにつけるかは課題として検討すべき。
(委員)
イタリアは地域の郷土愛が強い。文化財はハード面の整備も重要だが、精神的なソフト面の育成も不可欠であろう。壊されては直すといったイタチごっこになる。郷土・文化を愛する心を育てることで、様々な問題も解決するように思う。学校教育にも働きかける必要がある。向日市では西岡衆について積極的に取り組んでいる。私も京都市のガイドをしているが、乙訓地域のことは知らないことも多かった。知られていない様々な魅力があり、可能性を秘めている反面、課題も多いと言える。
(会長)
近隣の市町村、外国の事例も含めて様々な情報を収集し、今後さらに「整備」を進めてもらいたい。他にありませんか。
(委員)
ふるさと資料館の現在の進捗状況はどうか。
(事務局)
進んでいないのが現状。委員にもご参加いただき、平成26年3月基本構想を取りまとめ、昨年度からスタートした第4次総合計画において、老朽化した埋蔵文化財調査センターとともに、整備を検討するものとして位置付け、生涯学習課としては鋭意取り組んでいる。しかし、庁内全体として、また公共施設の再編・整備のなかで、新たな施設を設置することは困難な状況と言える。必要性については十分理解しており、なんらかのかたちで整備につなげたいと思っている。現在、庁舎の建て替えの検討が進んでいるが、にぎわい創出の機能を担うよう議論がなされており、そこに取り入れてもらうなど、他の公共施設との複合化のなかで、整備に向けて取り組んでいる。進んでいないのが現状であるが、引き続き取り組んでいく。
(委員)
基本構想を検討した委員会では、理想的な博物館を求めるばかりで、具体性がなかった。ふるさと資料館は長年の市民の希望であり、本審議会でも早期設置を求めてきた。未だに進展がないことを考えた場合、理想的なものではなく、具体性に富んだ検討を早く進めてほしい。庁舎建て替えによって、さらに後回しになるのでは、と危機感を持っている。
(会長)
ふるさと資料館については、引き続き課題である。もちろん財政的な問題もあろう。複合化など具体的で現実的な検討を進めてもらいたい。他の市町村も同様に抱える問題である。情報収集し、進展するよう取り組んでもらいたい。他にありませんか。
以上、ご質問などないようでしたら、平成28年度文化財保護事業の報告、および平成29年度文化財保護事業の計画について、また史跡 乙訓古墳群の追加指定と公有化について、ご了承いただけますでしょうか。
【異議なし】
(会長)
ありがとうございます。
では、最後に細川藤孝書状にかかる意見具申書が調製できましたので、ただ今から、これを教育委員会への意見具申として、教育長にお渡ししたいと思います。
【意見文読み上げ】
【意見具申書を教育長へ提出】
(会長)
よろしくお願いいたします。

閉会

(会長)
それでは、今年度予定している文化財保護審議会の開催日程について、調整したいと思います。事務局からご提案願います。
(事務局)
お諮りすべき議事があれば、第2回開催をお願いしたいところですが、現在大きな案件はございません。
よって現時点のところ、今年度は今回のみの開催と予定しております。
なにか案件が挙がりました場合には、直ちに開催をお願いするご連絡を差し上げますので、その際にはどうぞ、よろしくお願いいたします。
(会長)
今年度については、案件が発生した場合のみ第2回を開催するということです。それでは、平成29年度文化財保護審議会はこれで終了といたします。みなさま、長時間の審議お疲れさまでした。

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長岡京市教育部文化財保存活用課(図書館内)文化財保存活用担当

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ファクス: 075-954-8500

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