世界における日本の男女共同参画 ~ジェンダー・ギャップ(男女平等)指数2022~
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世界各国の男女平等の度合いは?
令和4年7月、世界経済フォーラム(World Economic Forum:WEF)が「グローバル・ジェンダー・ギャップ報告書2022(The Global Gender Gap Report 2022)」を公表しました。
この報告は、毎年、世界各国における「経済」、「政治」、「教育」、「健康」の4分野14項目のデータから、男女平等度合いを測る「ジェンダーギャップ指数(Gender Gap Index:GGI)」を算出し、総合点で順位付けしたものです。
得点が「1」に近いほど、男女格差が少なく、平等ということを表し、0が完全不平等、1が完全平等を示しています。
今回の報告によると、1位は13年連続となるアイスランドで、最も男女が平等に近い国となりました。
北欧諸国は、差が出やすい「経済」と「政治」分野において、高い得点を得ていることが、総合順位が上位となる要因と考えられます。
順位(昨年順位) | 得点 | 国名 |
---|---|---|
1位(1位) | 0.908 | アイスランド |
2位(2位) | 0.860 | フィンランド |
3位(3位) | 0.845 | ノルウェー |
4位(4位) | 0.841 | ニュージーランド |
5位(5位) | 0.822 | スウェーデン |
116位(120位) | 0.650 | 日本 |

日本の総合順位は146カ国中116位
2022年版の日本の総合順位は、得点0.650で、146カ国中116位(昨年は、得点0.656で、156カ国中120位)でした。順位は上がっていますが、評価対象の国数が減っています。G7諸国(日本、フランス、アメリカ、イギリス、ドイツ、イタリア、カナダ)の中では、昨年に引き続き最下位となりました。
4つの分野別では、それぞれの特徴がみられます。
経済分野は、121位(昨年117位)と、依然として低い順位でした。項目別では、「所得の男女平等」の項目は100位、「管理職における男女平等」130位であり、得点は0.564(昨年0.604)でした。
教育分野は、21ヵ国同列の1位(昨年92位)となりました。項目別では、「識字率」「初等教育」は昨年に引き続き1位を保ち、「中等教育」の項目が新たに1位となり、得点は1.000(昨年0.983)でした。
健康分野は、63位(昨年65位)となり、「出生児の男女割合」の項目は昨年に引き続き1位、「健康寿命」は69位であり、得点は昨年と同じ0.973と高得点を保っています。
政治分野は、139位(昨年147位)と、4つの分野の中では昨年に引き続き一番低い結果となりました。「国会議員の女性割合」の133位、「閣僚の女性割合」120位の項目の低さは顕著であり、得点は昨年と同じ0.061でした。
これらの結果から、日本では、「経済分野」及び「政治分野」における女性の参画が引き続き課題であると考えられます。
日本の分野ごとの順位及び得点は、下表のとおりです。
世界順位1位のアイスランドの得点とともに掲載しています。(括弧内は昨年の値です。)

経済
項目 | 日本の順位 | 日本の得点 | アイスランドの得点 |
---|---|---|---|
経済活動への参画機会 | 121位(117位) | 0.564(0.604) | 0.803 |
労働参加の男女平等 | 83位( 68位) | 0.750(0.840) | 0.875 |
同種業務の給与における男女平等 | 76位( 83位) | 0.642(0.651) | 0.812 |
所得の男女平等 | 100位(101位) | 0.566(0.563) | 0.731 |
管理職における男女平等 | 130位(139位) | 0.152(0.173) | 0.630 |
専門職・技術職における男女平等 | - | - | 1.000 |

教育
項目 | 日本の順位 | 日本の得点 | アイスランドの得点 |
---|---|---|---|
学歴 | 1位( 92位) | 1.000(0.983) | 0.993 |
識字率 | 1位( 1位) | 1.000(1.000) | 1.000 |
初等教育 | 1位( 1位) | 1.000(1.000) | 0.998 |
中等教育(中学校・高校) | 1位(129位) | 1.000(0.953) | 0.971 |
高等教育(大学・大学院) | - | - | 1.000 |

健康
項目 | 日本の順位 | 日本の得点 | アイスランドの得点 |
---|---|---|---|
健康と生存率 | 63位(65位) | 0.973(0.973) | 0.964 |
出生児の男女割合 | 1位( 1位) | 0.944(0.944) | 0.944 |
健康寿命 | 69位(72位) | 1.039(1.040) | 1.008 |

政治
項目 | 日本の順位 | 日本の得点 | アイスランドの得点 |
---|---|---|---|
政治への参画 | 139位(147位) | 0.061(0.061) | 0.874 |
国会議員の女性割合 | 133位(140位) | 0.107(0.110) | 0.908 |
閣僚の女性割合 | 120位(126位) | 0.111(0.111) | 0.667 |
女性国家元首の在位期間 | 78位( 76位) | 0.000(0.000) | 0.966 |

男女共同参画に関する国際的な指数
このほかにも、男女共同参画に関する国際的な指数として、「ジェンダー開発指数」や「ジェンダー不平等指数」があります。
これらの指数の説明や順位など、詳しくは「内閣府男女共同参画局のホームページ(別ウインドウで開く)」をご覧ください。

だれもがいきいきと「自分らしく」暮らせるまちを目指して
すべての人が、性別にかかわりなく個人として尊重され、ともに責任を担い、自らの意思によってその個性と能力を発揮することのできる「男女共同参画社会」の実現は、人権尊重と持続可能な社会の発展の意味からも、最重要課題です。
長岡京市では、平成22年10月に「長岡京市男女共同参画推進条例」を制定し、性別による差別がなく、すべての人の人権が尊重される「男女共同参画」のまちを目指しています。