○長岡京市情報公開条例

平成11年7月1日

条例第17号

目次

第1章 総則(第1条―第4条)

第2章 情報の公開(第5条―第11条)

第3章 審査請求等(第11条の2―第12条の3)

第4章 雑則(第13条―第17条)

附則

第1章 総則

(目的)

第1条 この条例は、地方自治の理念にのっとり、市の保有する情報を公開することにより、市民の知る権利を具体化し、市民参加による、より公正で開かれた市政を実現するとともに、市の諸活動を市民に説明する責務を全うし、市民と市との信頼関係を深めることを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 実施機関 市長(水道事業及び下水道事業の管理者の権限を行う市長を含む。以下同じ。)、教育委員会、選挙管理委員会、公平委員会、監査委員、農業委員会、固定資産評価審査委員会及び議会をいう。

(2) 情報 実施機関の職員が職務上作成し、又は取得した文書、図画、写真、フィルム(以下「文書等」という。)及び電子計算機処理に使用される磁気テープ、磁気ディスクその他これらに類するもの(以下「磁気テープ等」という。)であって、当該実施機関が現に管理しているものをいう。

(3) 情報の公開 実施機関がこの条例の規定に基づき、情報を閲覧に供し、又はその写しを交付することをいう。

(実施機関の責務)

第3条 実施機関は、この制度の解釈及び運用に当たっては、情報の公開を請求する権利を十分尊重するとともに、個人に関する情報の保護については最大限の配慮をしなければならない。

2 実施機関は、情報の適切な管理体制の整備に努めなければならない。

3 実施機関は、情報の公開と併せて市民が必要とする情報を積極的に提供するよう努めなければならない。

(利用者の責務)

第4条 この条例の定めるところにより情報の公開を受けた者は、当該情報をこの条例の目的に則し適正に使用しなければならない。

第2章 情報の公開

(請求権者)

第5条 何人も、実施機関に対し、当該実施機関が管理する情報の公開を請求することができる。

(公開しないことができる情報)

第6条 実施機関は、情報の公開の請求(以下「公開請求」という。)に係る情報が次の各号のいずれかに該当するときは、当該情報を公開しないことができる。

(1) 個人に関する情報(事業を営む個人の当該事業に関する情報を除く。)であって、当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述等(文書、図画若しくは電磁的記録(電磁的方式(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式をいう。)で作られる記録をいう。)に記載され、若しくは記録され、又は音声、動作その他の方法を用いて表された一切の事項(個人識別符号(個人情報の保護に関する法律(平成15年法律第57号)第2条第2項に規定する個人識別符号をいう。以下この号において同じ。)を除く。)をいう。)により特定の個人を識別することができるもの(他の情報と照合することができ、それにより特定の個人を識別することができることとなるものを含む。)若しくは個人識別符号が含まれるもの又は特定の個人を識別することはできないが、公開することにより、なお個人の権利利益を害するおそれがあるもの。ただし、次に掲げる情報を除く。

 法律、法律に基づく命令又は条例(以下「法令等」という。)の規定により、何人も閲覧できるとされている情報

 公表することを目的として作成し、又は取得した情報

 法令等の規定による許可、免許、届出その他これらに相当する行為に際して作成し、又は取得した情報であって、公開することが必要であると認められるもの

 人の生命、健康、生活又は財産を保護するため、公開することが必要であると認められる情報

 当該個人が公務員等(国家公務員法(昭和22年法律第120号)第2条第1項に規定する国家公務員(独立行政法人通則法(平成11年法律第103号)第2条第4項に規定する行政執行法人の役員及び職員を除く。)、独立行政法人等(独立行政法人等の保有する情報の公開に関する法律(平成13年法律第140号)第2条第1項に規定する独立行政法人等をいう。以下同じ。)の役員及び職員、地方公務員法(昭和25年法律第261号)第2条に規定する地方公務員並びに地方独立行政法人(地方独立行政法人法(平成15年法律第118号)第2条第1項に規定する地方独立行政法人をいう。以下同じ。)の役員及び職員をいう。)である場合において、当該情報がその職務の遂行に係る情報であるときは、当該情報のうち、当該公務員等の職及び当該職務遂行の内容に係る部分

(2) 法人その他の団体(国、独立行政法人等、地方公共団体及び地方独立行政法人を除く。以下この号において「法人等」という。)に関する情報又は事業を営む個人の当該事業に関する情報であって、公開することにより当該法人等又は当該個人の事業活動に明らかに不利益を与えると認められるもの。ただし、次に掲げる情報は除く。

 事業活動によって生じ、又は生ずるおそれがある危害から人の生命、健康、生活又は財産を保護するため、公開することが必要であると認められる情報

 違法若しくは不当な事業活動によって生じ、又は生ずるおそれがある支障から人の生活を保護するため、公開することが必要であると認められる情報

 事業活動によって生じ、又は生ずるおそれがある侵害から消費生活その他人の生活を保護するため、公開することが必要であると認められる情報

(3) 法令等の規定により公開することができないとされている情報

(4) 市と国又は他の地方公共団体その他公共団体(以下「国等」という。)との関係における協議、依頼等に基づいて作成し、又は取得した情報であって、公開することにより国等との信頼関係又は協力関係を著しく損なうおそれがあるもの

(5) 実施機関内部若しくは実施機関相互間又は市と国等との間における審議、協議、検討、調査、研究等の意思形成過程における情報であって、公開することにより公正かつ適正な意思形成に著しい支障が生ずるおそれがあるもの

(6) 実施機関(市長を除く。)、執行機関の附属機関及びこれらに類するもの(以下「合議制機関等」という。)の会議に係る情報であって、公開することにより合議制機関等の公正かつ円滑な運営が著しく損なわれるおそれがあるもの

(7) 市又は国等が行う取締り、検査、交渉、入札、試験、人事、争訟その他事務事業に関する情報であって、公開することにより当該事務事業の公正かつ適切な執行を著しく妨げるおそれがあるもの

(8) 公開することにより、人の生命、身体又は財産の保護、犯罪の予防、捜査その他市民生活の安全及び秩序の維持に支障が生ずるおそれがある情報

(部分公開)

第7条 実施機関は、公開請求に係る情報に公開しない部分がある場合において、当該部分を容易に、かつ、公開請求の趣旨が損なわれない程度に分離することができるときは、当該部分を除いて情報を公開しなければならない。

(公益上の理由による裁量的公開)

第7条の2 実施機関は、公開請求に係る情報に公開しない部分がある場合であっても、公益上特に必要があると認めるときは、当該情報を公開することができる。

(情報存否の応答拒否)

第7条の3 公開請求に対し、当該公開請求に係る情報が存在しているか否かを答えるだけで、公開しない情報を公開することとなるときは、実施機関は、当該公開請求に係る情報の存否を明らかにしないで、当該公開請求を拒否することができる。

(公開請求の方法)

第8条 公開請求をしようとする者は、次に掲げる事項を記載した請求書を実施機関に提出しなければならない。

(1) 氏名及び住所(法人その他の団体にあっては、名称、事務所又は事業所の所在地及び代表者の氏名)

(2) 公開請求に係る情報を特定するために必要な事項

(3) 前2号に掲げるもののほか、規則で定める事項

2 実施機関は、前項の請求書に形式上の不備があると認めるときは、公開請求をした者(以下「請求者」という。)に対し、相当の期間を定めて、その補正を求めることができる。

(公開請求に対する決定等)

第9条 実施機関は、前条第1項の規定による請求書の提出があったときは、当該請求書を受け付けた日から起算して15日以内に、情報の公開の可否についての決定を行わなければならない。ただし、同条第2項の規定により補正を求めた場合にあっては、当該補正に要した日数は、当該期間に算入しない。

2 次の各号に掲げる場合における当該各号に定める日数は、前項に規定する期間に算入しない。

(1) 前項に規定する期間に国民の祝日に関する法律(昭和23年法律第178号)に規定する休日が3日以上含まれる場合 規則で定める日数

(2) 前項に規定する期間に12月29日から翌年の1月3日までの日が含まれる場合 規則で定める日数

3 実施機関は、第1項の決定を行ったときは、請求者に対し、当該決定の内容を速やかに書面により通知しなければならない。

4 前項の場合において、実施機関は、公開請求に係る情報の全部又は一部を公開しない旨の決定を行ったときは、当該決定の理由を併せて通知しなければならない。

5 第1項の規定にかかわらず、実施機関は、事務処理上の困難その他正当な理由があるときは、同項に規定する期間を45日以内に限り延長することができる。この場合において、実施機関は、速やかに請求者に対し、延長後の期間及び延長の理由を書面により通知しなければならない。

(第三者に対する意見書提出の機会の付与等)

第9条の2 公開請求に係る情報に国、独立行政法人等、地方公共団体、地方独立行政法人及び請求者以外の者(以下この条、第12条の2及び第12条の3において「第三者」という。)に関する情報が含まれているときは、実施機関は、公開請求に対する決定をするに当たって、当該情報に係る第三者に対し、当該第三者に関する情報の内容その他必要な事項を通知して、意見書を提出する機会を与えることができる。

2 実施機関は、次の各号のいずれかに該当するときは、公開請求に係る情報の全部又は一部を公開する旨の決定(以下「公開決定」という。)に先立ち、当該第三者に対し、公開請求に係る当該第三者に関する情報の内容その他必要な事項を書面により通知して、意見書を提出する機会を与えなければならない。ただし、当該第三者の所在が判明しない場合は、この限りでない。

(1) 第三者に関する情報が含まれている情報を公開しようとする場合であって、当該第三者に関する情報が第6条第1号エ又は同条第2号ただし書に規定する情報に該当すると認められるとき。

(2) 第三者に関する情報が含まれている情報を第7条の2の規定により公開しようとするとき。

3 実施機関は、前2項の規定により意見書の提出の機会を与えられた第三者が当該第三者に関する情報の公開に反対の意思を表示した意見書を提出した場合において、公開決定をするときは、公開決定の日と公開を実施する日との間に少なくとも2週間を置かなければならない。この場合において、実施機関は、公開決定後直ちに、当該意見書(第12条及び第12条の2において「反対意見書」という。)を提出した第三者に対し、公開決定をした旨及びその理由並びに公開を実施する日を書面により通知しなければならない。

(情報の公開の実施)

第10条 実施機関は、公開決定を行ったときは、請求者に対し、速やかに当該情報の公開をしなければならない。

2 情報の公開の方法は、次の各号の情報の区分に応じ、当該各号に定めるとおりとする。

(1) 文書等 文書等の閲覧又は写しの交付

(2) 磁気テープ等 磁気テープ等から現に使用しているプログラムにより印字装置を用いて出力したものの閲覧又は写しの交付

3 実施機関は、前項に定める方法により情報の公開をする場合において、当該文書等又は出力したものが汚損し、又は破損するおそれがあるとき、第7条の規定による部分公開をするときその他相当の理由があるときは、当該文書等又は出力したものを複写したものにより公開することができる。

(費用の負担)

第11条 この条例の規定に基づく情報の写しの作成及び送付に要する費用は、請求者の負担とする。

第3章 審査請求等

(審理員による審理手続に関する規定の適用除外)

第11条の2 第9条第1項の決定(以下「公開決定等」という。)又は公開請求に係る不作為に係る審査請求については、行政不服審査法(平成26年法律第68号)第9条第1項の規定は、適用しない。

(審査会への諮問)

第12条 実施機関は、公開決定等又は公開請求に係る不作為について審査請求があったときは、次の各号のいずれかに該当する場合を除き、遅滞なく、長岡京市情報公開・個人情報保護審査会に関する条例(平成11年長岡京市条例第19号)第1条に規定する長岡京市情報公開・個人情報保護審査会に諮問しなければならない。

(1) 審査請求が不適法であり、却下する場合

(2) 裁決で、審査請求の全部を認容し、当該審査請求に係る情報の全部を公開することとする場合(当該情報の公開について反対意見書が提出されている場合を除く。)

2 実施機関は、前項の規定による諮問に対する答申を受けたときは、これを尊重し、速やかに当該審査請求に対する裁決をしなければならない。

(諮問をした旨の通知)

第12条の2 前条第1項の規定により諮問をした実施機関は、次に掲げる者に対し、当該諮問をした旨を通知しなければならない。

(1) 審査請求人及び参加人(行政不服審査法第13条第4項に規定する参加人をいう。以下この条及び次条第2号において同じ。)

(2) 請求者(請求者が審査請求人又は参加人である場合を除く。)

(3) 当該審査請求に係る公開決定等について反対意見書を提出した第三者(当該第三者が審査請求人又は参加人である場合を除く。)

(第三者からの審査請求を棄却する場合等における手続)

第12条の3 第9条の2第3項の規定は、次の各号のいずれかに該当する裁決をする場合について準用する。

(1) 公開決定に対する第三者からの審査請求を却下し、又は棄却する裁決

(2) 審査請求に係る公開決定等(公開請求に係る情報の全部を公開する旨の決定を除く。)を変更し、当該審査請求に係る情報を公開する旨の裁決(第三者である参加人が当該情報の公開に反対の意思を表示している場合に限る。)

第4章 雑則

(他の制度との調整)

第13条 この条例は、法令等の規定により情報が記録されている公文書の閲覧若しくは縦覧又は写しの交付の手続が定められている場合は、適用しない。

2 この条例は、図書館その他これに類する施設において、市民の利用に供することを目的として管理している図書、資料、刊行物等については、適用しない。

(情報の検索資料の作成等)

第14条 実施機関は、情報の検索に必要な資料を作成し、一般の閲覧に供するものとする。

(運用状況の公表)

第15条 市長は、毎年、この条例の運用状況について公表するものとする。

(審議会への諮問)

第16条 実施機関は、情報公開制度の運用に関する重要事項について、長岡京市情報公開・個人情報保護運営審議会に関する条例(平成11年長岡京市条例第20号)第1条に規定する長岡京市情報公開・個人情報保護運営審議会に諮問することができる。

(委任)

第17条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。

(施行期日等)

1 この条例は、平成12年4月1日から施行し、この条例の施行の日(以下「施行日」という。)以後に実施機関が作成し、又は取得した情報について適用する。

(施行日前の情報の任意的公開)

2 実施機関は、施行日前に作成し、又は取得した情報について、公開の請求があったときは、この条例の目的を尊重し、これに応ずるよう努めるものとする。

3 第11条の規定は、前項の規定により情報の公開をする場合について準用する。

(平成13年3月30日条例第6号)

この条例は、平成13年4月1日から施行する。

(平成16年12月28日条例第30号)

(施行期日)

1 この条例は、平成17年4月1日から施行する。

(平成19年9月28日条例第16号)

この条例は、平成19年10月1日から施行する。

(平成27年3月30日条例第4号)

この条例は、平成27年4月1日から施行する。

(平成28年3月28日条例第7号)

(施行期日)

1 この条例は、行政不服審査法の施行の日から施行する。

(平成28年12月26日条例第42号)

(施行期日)

1 この条例は、平成29年4月1日から施行する。

(平成30年12月26日条例第28号)

(施行期日)

1 この条例は、公布の日から施行する。

(令和3年3月29日条例第4号)

この条例は、令和3年4月1日から施行する。

(令和3年12月24日条例第22号)

この条例は、公布の日から施行する。ただし、第1条中長岡京市情報公開条例第6条第1号の改正並びに第2条中長岡京市個人情報保護条例第2条第2号、第3号及び第8号の改正は、令和4年4月1日から施行する。

(令和4年12月26日条例第29号)

この条例は、令和5年4月1日から施行する。

長岡京市情報公開条例

平成11年7月1日 条例第17号

(令和5年4月1日施行)

体系情報
第1編 規/第5章 情報管理
沿革情報
平成11年7月1日 条例第17号
平成13年3月30日 条例第6号
平成16年12月28日 条例第30号
平成19年9月28日 条例第16号
平成27年3月30日 条例第4号
平成28年3月28日 条例第7号
平成28年12月26日 条例第42号
平成30年12月26日 条例第28号
令和3年3月29日 条例第4号
令和3年12月24日 条例第22号
令和4年12月26日 条例第29号