平成22年度第2回長岡京市平和ビジョン懇談会議事録
- ID:1608

日時
平成23年2月3日(木曜日)午前10時~午前11時10分

場所
長岡京市役所会議室2

出席者
川北会長(学識経験者)、秦会長代理(女性の会)、安田委員(自治会長会)、藤井委員(老人クラブ連合会)、佐伯委員(原爆被災者の会)、永澄委員(マスメディア関係)、吉田委員(マスメディア関係)、伊藤委員(公募市民)、星野委員(公募市民)

欠席者
中嶋委員(済生会京都府病院)、中野委員(戦没者遺族会)、高橋委員(労働者団体)、岡委員(小中学校長会)

事務局
丹羽企画部長、森政策推進課長、厚地、坂内

傍聴者
なし

議事
1.会長挨拶(要約)
全国自治体の財政状況が厳しい中、平和の取り組みはすぐに効果が表れるものではないが、長岡京市で継続して取り組んでいけるのは良いこと。エジプトや中東情勢も複雑で、日本も中期的にみると周辺諸国との関係が難しくなってきている。我々は日常の中で国際関係を良くしていく方向で考えたいと思うので、よろしくお願いします。
2.平成22年度平和施策報告
3.平成23年度平和施策(案)
事務局より資料説明。内容ごとの委員の意見は以下の通り。
<平和フォーラムのすいとんについて>
(平和フォーラムで提供する戦時食「すいとん」が美味しすぎる点について子どもたちに誤解のないよう真実を伝えてもらいたいという意見を受けて)
- すいとんの味は、これまでも老人クラブ連合会から指導を受けて、だしを昆布・カツオから煮干しに変えたり、その煮干しも少ししか使わず薄味にしたり、小麦粉をふすま入りのものに変えたりと工夫を重ねてきた。「まずくて食べられない」という子どももいるが、美味しいという感想があるのも確か。大勢にサービスする際に、説明を一人一人に出来ないところが残念である。
- いつから始まったのか?何を伝えたくて始まったのか。それによって工夫の仕方が異なる。今の食事とのギャップを感じてもらうことだろうか。本当に伝えたいことがどれ程伝わっているのか。
- すいとんは平和フォーラム開始初期から提供している。
- 戦時中の日常生活を知ってもらうため。食べ物が一番わかりやすい。食べ物以外にも着る物で当時の暮らしを感じてもらうアイデアもあった。
- 老人クラブ連合会では、小学校でモンペや防空頭巾を見せることがある。
- 食糧難の時代、お腹をふくらすためには汁物が良かった。
- 今作るすいとんは野菜からの甘みが出て美味しく思う。
- 来場者に無理してまずいものを食べさせる必要はない。まずい物を無理に食べさせたら子どもは二度と来たくなくなる。すいとんの味は今のままでも、昔はお米が食べられなかったとか当時の献立を展示で示すとか、視覚的に工夫できる。
- 当時は、今のように食べられなかったことを伝えたい。
- すいとんは当時の主食でおかずではなかったが、副菜として捉えてしまう可能性はある。主食だった、これだけしか食べられなかったことを伝える。
- 1日3食も食べられないとか、せっかく作った米は戦地へ送られたと聞く。
- 当時の1日の献立や一週間のメニュー紹介などを展示で示す。お米もない、おやつもない、食べる物がなかったということが分かるように。
- 農家の人も米がなかったとか、散りばめて伝えていきたい。
<平和フォーラムのプログラムについて>
- 今年度の参加人数は多かったようだ。方向性は良いと思う。
- 来年度も高校生の参加は得られそうか?参加者が楽しそうで良かった。
- (事務局)来年度の参加について各校へお願いし了解を得ている。出演者の応援に友達が来ることを期待したい。
- 大学生の参加はどうか。
- (事務局)なかなか難しい。
- 無理に呼ぼうとするより、参加型、巻き込み型が良い。来てもらうのではなく、やってもらうような働きかけを工夫すると良い。
- 平成23年度は京都府下で国民文化祭が開催される。コラボレーションできないか。
- 来年度のメインプログラムに平和コンサートはどうか。ピアノ演奏と憲法、詩を組み合わせた公演を聞いた友人が良かったと言っていた。
- 新たに市民の想いを伝えるコーナーを設置してはどうか。グループを公募して、平和のイメージを展示等で表現してもらう。行政のみではワンパターンになるので、いろんな発想を見られて面白いと思う。
- 過去の「漢字一字の平和メッセージ」もいろいろな発想が面白かった。
- 一筆啓上の手紙のように、平和に関するテーマで募集して優勝作品を決めるものはどうか。川柳や俳句など。
- (事務局)高校の参画案にも、短歌というアイデアがあった。
<平和ポケットブック1.(案)について>
- (事務局)神足空襲の紹介。ホームページに掲載し、学校で利用してもらったり、興味のある人に読んでもらえるようにしたい。今後、他のテーマでの作成も考えている。
- 小中学校で平和学習はあるのか?
- (事務局)人権学習の一環で取り組まれることがあると思う。小学校中学年の社会科の副読本「わたしたちの乙訓」には神足空襲と平和祈念碑のことが掲載されている。
- ポケットブックは、ホームページから印刷するだけでなく持って帰れるようにしてもらいたい。ホームページ利用者は限られるので。
- ポケットブックの2弾3弾として、市内戦跡の紹介や体験談の紹介も考えられる。
- 小学生向け、中学生向け、大人向けと作り分けるのは?
- (事務局)中学校以上で習う漢字にルビをふり、どの世代にも使ってもらえるようにしたつもりだが、低年齢層が活用したい場合は、別のものを作る必要があると思う。
- 小学生も自分たちで工夫して感動するような研究、発表を行っている。理解はできるだろう。
- まずは高学年が読めれば良いのでは。
- 配るだけでなく、どう使うか。一番大事なところ。力を入れてもらいたい。地図は面白く見る人が多いので、良いと思う。
- 観光マップにも平和祈念碑を明示すれば良い。
- 長岡公園内の戦没者追悼之碑も知られていない。
- 史跡の一つとして観光スポットの中に入れてしまう。市外の人向けになるけれど。
- 冷蔵庫に貼れるようにするとか。自治会の回覧に入れるとか。
- 平和ポケットブックの活用について、小中学校にも積極的に周知してもらいたい。
<啓発策全般について>
- リタイア世代は熱心に史跡を巡る人が多い。地元の歴史の掘り起こしによる新しい発見は子どもに伝えたいと思うはず。戦跡を明治期以降の史跡として残すのに、時間や知的好奇心、行動力がある世代のパワーを逃す手はない。
- ふるさとガイドの会に戦跡を入れたコースを紹介してもらっては。
- 長岡京市の歴史の一つとして、戦時中のことを知るきっかけとなる。埋もれた戦跡を発掘できるかもしれない。
- 生涯学習課や商工観光課との連携を図っていく。
- 団塊の世代を巻き込む。
- グループで活動している人たちを捉まえる。市内にも小グループはたくさんあるはず。
- 第二次世界大戦以外の戦争に目を向けても良いのでは?
4.閉会
事務局より事務連絡。
企画部長から委員の任期満了に伴う2年間の活動のお礼を伝える。