教育委員会令和7年7月定例会会議録
- ID:15290
1.日時
令和7年7月16日(水曜日) 午後3時00分から午後4時1分
2.場所
長岡京市立図書館 大会議室
3.出席者
教育長 西村文則
委員 京樂真帆子
委員 大下和徹
委員 盛永俊弘
委員 生嶌 匠
4.出席説明員
教育部長、教育総務課長、教育総務課主幹、学校教育課長、学校教育課総括指導主事、学校教育課主幹、生涯学習課長、生涯学習課主幹、文化・スポーツ振興課長、文化・スポーツ振興課主幹、文化財保存活用課長、中央公民館長、図書館長、教育支援センター所長
事務局職員 教育総務課 総括主査
5.傍聴者
なし
6.開会
(教育長)
開会を宣言する。
承認・署名
8.教育長諸報告
(教育長)
まず、米国アーリントン短期交換留学に関して。アーリントン訪問団の市民報告会が6月27日(金曜日)に開催され、訪問団16人の中学生が、ホストファミリーや訪問先の学校等での人々との交流や、現地の自然や文化に触れることを通して、感じたこと、学んだこと、新たに芽生えた将来への思いなどを報告してくれた。
そして、7月7日(月曜日)にはアーリントン高校の生徒20人と引率者3人からなる訪問団が来日し、市役所への表敬訪問や、長三小、長四中、乙訓高校、西乙訓高校での児童生徒との交流、寺院等の観光を行った。そして、本日、米国に帰国する。この間、温かくもてなしていただいたホストファミリーや交流プログラムを実施頂いた学校、関係者の皆様にお礼申し上げる。
次に、緊急開催された全国及び京都府の教育長会議の報告である。最近、盗撮をはじめ教師による児童生徒への性暴力等事象が続いており、児童生徒の健全な育成に向けて真摯に頑張っている大半の教員や学校、ひいては学校教育への信頼を損ねることにならないか危惧されるところである。そこで、文部科学省は7月10日(木曜日)に全国都道府県及び政令市教育委員会教育長と会議を行い、翌11日(金曜日)には京都府教育委員会が府内市町村の教育長と会議を行った。そこでは、各市町村・学校で服務規律の確保を徹底すること、教職員の意識を高めるための研修の実施や更衣場所の定期的な点検の実施、児童生徒が相談しやすい体制の構築など、具体的な防止策等について共有したところである。
また、14日(月曜日)には文部科学省による給特法改正の説明会が全国の市町村教育委員会教育長を対象に行われた。法改正の趣旨は、教員に優れた人材を確保する必要性に鑑み、公立の義務教育諸学校等における働き方改革の一層の推進、組織的な学校運営及び指導の促進並びに教員の処遇の改善を図るため、1.教育委員会に対して業務量管理・健康確保措置実施計画の策定及び公表等の義務付け、2.主務教諭の職の新設、3.教職調整額の基準となる額の引上げ、義務教育等教員特別手当の内容に関する規定の整備等の措置を講ずるものである。今後「公立学校の教師の勤務時間の上限に関するガイドライン」の改定が予定されており、それを踏まえて、本市においても、業務量管理・健康確保措置実施計画の策定を進める。
その他の会議について。6月26日(木曜日)には全国市町村教育委員会連合会の今年度1回目の研修会がオンラインで行われ、選択したテーマに基づいて文科省の行政説明、グループ協議が行われた。7月1日(火曜日)には今年度第1回のスポーツ推進審議会を開催し、関連事業に関する報告、第2期スポーツ推進計画の具現化に向けた協議等を行った。また、4日(金曜日)には校長会議を、15日(火曜日)には教頭会議を開催し課題の共有を行った。
市民向け講座について。6月28日(土曜日)に乙訓寺を会場に文化財保存活用地域計画講演会「昭和大礼の建物の下賜と乙訓寺客殿」が京都市文化財保護課の原戸喜代里 氏を講師にお迎えして行われ、翌29日(日曜日)には中央公民館を会場に長岡京市民講座「子どもの発達と睡眠を考える」が大阪大学大学院教授の毛利育子氏を講師にお迎えして行われた。どちらも参加者の満足度の高いものであった。
8.議案
・第12号議案 長岡京市公民館運営審議会委員の委嘱について
・第13号議案 長岡京市地域学校協働本部委員等の委嘱について
(教育長)
まず、「第12号議案 長岡京市公民館運営審議会委員の委嘱について」説明を求める。
(事務局)
・第12号議案「長岡京市公民館運営審議会委員の委嘱について」
このたび団体から選出される委員の人事異動に伴い、その後任を委嘱する必要があるため提案するもの。任期は、令和8年5月31日まで。
(教育長)
質問、意見等はないか。
(意見なし)
(教育長)
特に、意見等が出なかったため、採決する。
まず、第12号議案「長岡京市公民館運営審議会委員の委嘱について」、承認いただける委員の挙手を求める。
(全員賛成)
(教育長)
全員賛成。よって、第12号議案は可決された。
次に、「第13号議案 長岡京市地域学校協働本部委員等の委嘱について」説明を求める。
(事務局)
・第13号議案「長岡京市地域学校協働本部委員等の委嘱について」
人事異動に伴い、その後任を委嘱する必要があるため提案するもの。長岡京市PTA連絡協議会からの推薦委員に交代があったため、新たに1名に委嘱をする。任期は令和8年3月31日まで。
(教育長)
質問、意見等はないか。
(意見なし)
(教育長)
次に、第13号議案「長岡京市地域学校協働本部委員等の委嘱について」、承認いただける委員の挙手を求める。
(全員賛成)
(教育長)
全員賛成。よって、第13号議案は可決された。
10.報告事項
・児童室の一般開放日の拡大について
(事務局)
児童室の一般開放は、公民館が行う子育て世帯に対する支援のひとつとして実施している。これまでの「毎週金土日とお盆時期の午前9時から午後5時まで」から、「月曜日の休館日を除く毎日午前10時から午後5時まで」に拡大する。
一般開放日の拡大について、継続的な周知活動を行っていく。
(教育長)
質問、意見等はないか。
(意見なし)
・長岡京市部活動地域展開検討委員会の設置について
(事務局)
本市の部活動の地域展開に向けた基本的な考え方やしくみなどについて、外部有識者等の意見を聴取することを目的に設置した。7名の委員でスタートし、必要に応じて子ども等関係者の意見を聴くことも想定している。年3回開催予定。
(教育長)
質問、意見等はないか。
(意見なし)
11.主な行事・会議結果報告
(各所属長)
行事・会議結果(6月19日~7月16日)について報告。
12.次回定例会までの主な行事・会議予定
(事務局)
行事・会議予定(7月17日~8月27日)について説明。
13.意見交換
(委員)
私からは2点。
学校訪問は暑い日だったが元気に学習している姿を拝見した。
学校教育で気になったこと。AIの活用について。
タブレットを使用し発表する授業では、児童がAIの答えをそのまま言ってしまうことに疑問を感じた。AI利用の便利さはもちろん理解しているが、学ぶとはどういうことかと考えさせられた。
トライアンドエラーで失敗や成功をするのが学びだと思う。今後AIとの付き合い方が議論になってくる。いずれ文科省も指針を出すのではないかと思っている。
「Moshi-Mosu第7号」が駅前にも置いてあり手に取った。長岡天満宮屋根の檜皮葺き替えについて書かれていた。写真も檜皮葺の雰囲気や葺き替え作業の様子がよくわかり良かった。文化財に触れる機会、冊子で情報がわかるというのも大事なこと。これからも情報発信を続けて欲しい。「Moshi-Mosu第7号」の反応を教えていただきたい。
(事務局)
市民から直接反応はないが、配架した冊子が減っていることは確認している。
まず手に取っていただけるよう表紙一枚目には力を入れている。
タイミングを見極め、適切な情報を正しく市民にお伝えしていけるようにしたい。
(委員)
市町村教育委員会研究協議会にオンラインで参加した。
「いじめ・不登校対策」のテーマで議論した。本市でも活用されている心の健康観察アプリは好評で、他市でも使われているところがあった。
ところで、本市のいじめ等対策指導員はどなたが派遣されているか確認したい。
(事務局)
本市の元校長を派遣している。
(委員)
もう一つは「地域と学校の連携・協働」のテーマだった。すくすく教室、中学校教育支援事業の話等をした。あらためて、学校運営協議会と地域学校協働本部の関係性を教えていただきたい。
(事務局)
学校運営協議会は、学校の運営について話し合う組織。地域学校協働本部は地域の方が主体となって学校と協力して行う活動を進める組織。その二つが両輪となって地域の子どもたちの学びを支援していくもの。互いの連携のため、委員の多くが併任している。
(委員)
私からは質問が2つある。
1つ目は、全国の小学校で広がっている「チーム担任制」のこと。
そのメリットとデメリット、及び、本市の現状と今後の方向性を教えてほしい。
(事務局)
メリットは、複数の教員がかかわることで多様な視点で子どもをみることができる。保護者対応を複数で対応できる。ベテランと若手が組み、若手育成にもなる。
考えられるデメリットは、問題が生じたときに責任の所在があいまいになることや、チーム編成の難しさが考えられる。現状としてはチーム担任制までは行っていないが多くの小学校で交換授業を行っている。昨年はチーム担任制の研修も行っている。今後は、学校の意見を聞きながら、状況を踏まえて考えていきたい。
(委員)
説明でメリットとデメリットがあることを理解した。
今後、各校で、教育と授業の質を高め、学校の信頼を深めるという視点で、このテーマを柔軟に検討されることを期待したい。
2つ目は、全国で導入が広がりつつある「スクールロイヤー」のこと
これも、そのメリットとデメリット、及び、本市の現状と今後の方向性を教えてほしい。
(事務局)
メリットは、学校運営における法的リスクの回避、いじめ、体罰に対する迅速な相談、保護者対応の円滑化であり、大きなデメリットは今のところはない。
本市でも配置しているが、十分に活用できているとは言いがたいところがある。
現在、法務相談体制の充実に向け、小中各1校がモデル校となり弁護士で現役私立高校教員の先生にいつでも助言を求められる体制を組んでいる。今後は全校対象にできるようにしていけたらと思う。
(委員)
詳しい説明をいただき現状がよく理解できた。
私は、文部科学省が公表している「教育行政に係る法務相談体制の整備等に関する調査結果」や「教育行政に係る法務相談体制構築に向けた手引き」を読み、このテーマの重要性を再認識した。
引き続き、迅速な問題解決のため、法務相談体制整備の研究も深めてほしい。
(委員)
チーム担任制とはどのようなものか。
(事務局)
学級担任を1人の教員が受けもつ従来型の「固定担任制」と異なり複数の教員で弾力的に担任を受けもつもの。期間によって担任を変えるなどしている自治体もある。
(教育長)
京都市教育委員会では数年前から研究を進めており、たとえば3人で2クラスをみるというような「チーム担任制」は、働き方改革にもつながり児童生徒や教員の状況に応じてうまく体制をまわせるなど効果が大きいと聞いている。
本市も校長会で情報共有をしながら進めていきたい。
(委員)
新聞で、向日市で長岡宮をつくるために古墳2基が壊されたことがわかったという記事をみた。そこは京都府の埋蔵文化財調査センターが発掘調査をしたと書いてあった。
京都府埋蔵文化財調査センターと長岡京市埋蔵文化財センターはどのような関係にあるのか。
(事務局)
府の管理地や大規模調査は、府が発掘調査を行う。
(委員)
新庁舎移転後、図書館にある文化財保存活用課のスペースはどう活用されるのか。
(事務局)
公共施設の再編整備についてプロジェクトチームを立ち上げ検討中である。
(委員)
以前から長岡京市には小中高生に対する自習室が不足していると感じている。図書館と自習室の親和性が高いのではないか。
最近のトレンドでファストフード店や商業施設のフードコートなどで勉強している流れがある。人の動きがある中での自習室も必要なのではないか。
(事務局)
今後どのように活用するのか、改修も含め考えているところ。
自習室としては、こらさやバンビオ、北開田児童館の学習室がご利用いただける。
若者の居場所づくりととらえるのか、学習できる環境の確保を整えるのかそのあたり含め考えていきたい。
14.閉会
(教育長)
午後4時1分に閉会を宣言する。