市長と語る“対話のわ” 令和6年11月28日(木曜日)自治会長会
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日時
令和6年11月28日(木曜日) 午後3時45分から午後4時50分

場所
産業文化会館 1階 大会議室

テーマ
はじめに市長より「市民アンケート結果から見る長岡京市」について説明いたしました。

参加者
46名

対話(質問・意見)
〈参加者〉
少子高齢化の影響で、将来的な児童数の増加は期待しにくいのではないでしょうか。
老朽化に伴う小学校の建て替えが進む中で、将来的に見ても10校もの小学校が必要でしょうか。
また各小学校に音楽やスポーツなど、特色を持たせることで、児童が自分の興味関心に合った学校を選べるようにできないでしょうか。
〈市長〉
長岡京市では、小学校の統廃合は考えておらず、現状の10校を維持していく方針です。近年の出生数は横ばい傾向であり、子育て世代の増加により、児童数は当面の間維持されると予想されています。
学校施設は老朽化対策に加え、学童保育の需要増加に対応するため、今ある10小学校区の敷地を効率的に利用することが大切だと考えています。
小学校は義務教育であり、特色化によって教育内容に差をつけることは難しいですが、地域のすくすく教室やコミュニティ協議会による事業など、地域独自の取り組みは各校で異なるため、そういった面での特色化はぜひ取り組んでいきたいと思います。
〈参加者〉
阪急長岡天神駅の高架化事業の進捗について教えてください。
〈市長〉
長岡京市では、現在、長岡天神駅の高架化を前提としたまちづくりを進めています。
連続立体交差事業は京都府の事業となるため、市から府へ要望をしている段階で、府が実施を決めた訳ではありません。
駅西側のエリアでは、連続立体交差事業とは別に、地元地権者とまちづくり検討会議を設置し、将来のまちづくり全体を考えた案を検討しています。
駅東側のエリアは、連続立体交差事業に必要となる仮線設置用地として確保する必要があるため、暫定的なまちづくりを進めています。市が取得した用地の一部を活用し、暫定的な公園整備や駐輪場の整備を進めているところです。駅東側には、暫定のロータリーを整備することで、これまでの課題であったセブン通り周辺の送迎時の混雑状況の改善を図れればと考えています。
〈参加者〉
「交流人口の拡大」について、市長としては何が必要とお考えでしょうか。
〈市長〉
1つは、雇用による市外からの就業者の増加が有効だと考えていますが、本市の状況ではまとまった土地の確保が難しい状況です。既存企業の工場老朽化に伴う、企業流出のリスクをいかに回避するかは、交流人口を維持していくという上でも非常に大きな課題であると考えています。またオフィスビルなど、比較的小規模な誘致活動に取り組んでいくこともひとつではないかと考えています。
2つ目は、観光です。観光客誘致と観光消費額増加は課題であり、地域全体で受け入れる体制作りが重要だと考えています。
長岡京市内には宿泊施設が少なく、観光消費額が伸びない理由と言われていましたが、現在、新たにホテル建設計画が浮上しています。ホテル建設は、交流人口拡大の起爆剤となる可能性があると考えています。
〈参加者〉
空き家に若い方が入ってこられて新陳代謝が進んでいるところもありますが、空き家のままになっているところも多いです。持ち主の方に空き家が循環していくように働きかける施策を行っていただきたいと思っています。市が積極的に空き家問題に取り組み、土地利用を推進する施策を実施できないでしょうか。
〈市長〉
空き家問題はこれから切実になってくると思いますが、現状、統計上は空き家率は減少傾向にあります。
市としては、空き家の条例や計画をつくる等、取り組みを進めており、一定、流通して売買が行われ、解体後に新たな住宅が建設されるケースが見られます。一方で、条件の悪い土地の空き家は残りやすいという課題があります。そういった課題について、市では専門家によるプラットフォームを構築し、空き家所有者への活用方法の相談や検討体制を提供しています。それでも放置され、法律も改正されてしまった深刻な案件については、強制的な撤去も行えるような仕組みになっています。そうでない場合であっても、所有者を特定して適切な管理を促す働きかけもできるようになっています。
〈参加者〉
資源ごみ収集において、ガラス瓶を色ごとに分別しているにも関わらず、収集車がすべてまとめて積み込んでいます。わざわざ分別する必要があるのでしょうか。
〈市長〉
資源ごみの収集の実態については、現場に確認させていただきます。
分別の課題として、乙訓二市一町で、地域によって資源ごみの分別の仕方が異なっている点があります。長岡京市ではみなさんに細かく分別をしていただいており、最終的な処理施設にて適切に分別されていますが、他の地域では分別方法が異なるため、統一することへの課題意識はあります。現在、施設の老朽化に伴う改修を機に、乙訓全体での分別方法の統一を検討していく予定ですので、分別についてはこれからの大きなテーマのひとつなると思います。
【対話のわ開催後、確認した事項】
ビンの種類ごとにそれぞれ別のトラックで回収しているため、まとめて回収されていることはありません。ただし、ビン以外のものやリサイクルできないビンは、パッカー車でまとめて回収しているので、それを見間違いされてしまった可能性があります。引き続き、資源リサイクルのため、分別へのご協力をお願いいたします。
〈参加者〉
高台自治会では、6つの公園の除草活動を行っており、地域住民との交流を兼ねて、年2回、それぞれ150人程度の方に 参加していただいています。除草活動に来てもらおうと思うと、直接経費だけでなく、飲み物代や参加賞 などの間接経費も発生し、年間約20万円の費用がかかっています。
市からの助成金は、面積に応じて1平方メートルあたり18円が支給され、年間9万6千円を受け取っていますが、助成金の単価は10年間据え置かれており、現在の助成額では不足しています。現状に見合う金額として、助成金の単価を1平方メートルあたり40円引き上げていただきたいと思っています。
〈市長〉
助成金の単価については、庁内で検討させていただきます。
【対話のわ開催後、確認した事項】
ご要望いただいた助成金の値上げについて、助成金のうち参加者への飲み物提供などについては謝礼程度と考えており、参加賞の費用等を根拠に1平方メートルあたり40円にすることは難しいと考えています。今後とも公園維持活動を通じて身近な公園をコミュニティ醸成の場としてご活用いただけますよう、ご協力をお願いします。
〈参加者〉
高齢化が進む地域において、空き家が増加し、自治会の将来展望が厳しい状況です。特に、若い世代の転入が少ないことが課題となっています。原因として、広すぎる敷地と、それに伴う高額な購入費用、そして建ぺい率や容積率の制限により、希望する住宅を建てにくいことが考えられます。そういった基準が長年変わっていないので、見直すことはできないでしょうか。
〈市長〉
用途地域の見直しや最低敷地面積の緩和については、検討していくことができ、都市計画審議会等でご意見を伺うということになります。都市計画の見直しについては、住宅を買いやすくなるということがある一方で、既存の街並みが崩れていくというご意見もあります。両方の意見を踏まえて議論していく必要があると考えていますので、具体的な見直しの際には、ぜひご意見をいただきたいと思います。
〈参加者〉
一部の自治会で複数の小学校区にまたがっているところがあり、活動がしにくい状況です。具体的には、開田自治会の区域の中にわずかに長法寺小学校区が入っていますが、開田自治会の活動としては、主に神足と六小校区で行っています。そのため現在長法寺小学校区域になっている部分を微調整し、校区変更することはできないでしょうか。
〈市長〉
絶対にできないわけではありませんが、かなりハードルが高いという状況です。校区の変更は大きな変動が必要な際に教育委員会で審議会を立ち上げて見直すというルールでこれまでやってきているため、これをもって変更するというのは難しいと思っています。特に天神のエリアということはお聞きしていますが、現状ではなかなかハードルが高いと言わざるを得ない状況です。
〈参加者〉
点在する観光スポットを繋ぐアクセスが悪いと感じます。季節ごとに観光バスを出すことや、ハイキング道の歩道整備を行ってほしいと思います。
特に、光明寺周辺の道路は狭く、車と歩行者の双方にとって危険なため、歩道の拡幅も必要と考えますが、そういった案はありますでしょうか。
〈市長〉
駅から観光スポットへのアクセスについては、現在レンタサイクルなど、様々な取り組みを考えています。さらに歩きやすい歩道ということで、観光客や通学路としての安全確保の観点から歩道の重要性を認識し、拡幅に向けて努力しているところです。光明寺の北側道路の拡幅については、現在用地の確保を進めているため、将来的には整備される見込みです。しかし、道路の拡幅には用地買収が必要となり、丁寧に対応していく必要があるため、時間がかかるということもご理解いただければと思います。