福祉のお仕事やってみませんか? 地域ではたらく福祉職をご紹介!!
- ID:15309

福祉のお仕事やってみませんか?地域ではたらく福祉職をご紹介!
高齢化が進み、今後ますます需要が高まっていく福祉の仕事。
しかし、需要は高まっているものの、全国的に福祉に関わる仕事は人材不足になっています。
長岡京市では介護・福祉事業所と求職者のマッチングを目的に、令和7年10月26日に「介護・ふくし就職フェア」を開催します。
多くの介護・障がい福祉サービスの事業所が参加予定です。ぜひご来場ください!
開催に伴い、募集する多くの福祉職の中から、今回、ホームヘルパーの仕事をご紹介します。
社会福祉法人 長岡京市社会福祉協議会のホームヘルパー事業所「きりしま苑」から、吉岡さん・奥西さんにインタビューをしました。
市内で活躍する2人にやりがい、苦労など現場の“リアル”をお伺いしました。
きりしま苑 吉岡さん(左)奥西さん(右)

ズバリ、ホームヘルパーとはどんな仕事なのでしょう。
(吉岡さん)介護を必要とする高齢者のご自宅に訪問して、そうじや調理など、おうちで生活する方の基盤を支える仕事です。
今後も住み慣れたご自宅で過ごしていけるように、その方の毎日を支える仕事がホームヘルパーの役目だと思っています。

ヘルパーになったきっかけについて教えてください。(きりしま苑で働くことになったきっかけも。)
(吉岡さん)きりしま苑に就職して22年目で、10年以上ホームヘルパー業務に携わってきました。もともとは、デイサービス(通所介護サービス)で支援をしていました。
働くきっかけは、もともと、資格(ヘルパー2級)を持っていたのですが、対人関係の仕事は敬遠していました。大変だと思っていたし、私自身も苦手だとも思っていたし。福祉職には今後もならないだろうと思っていました。
そんな中、もう亡くなったのですが、祖父母が京都に遊びに来て、付き添い、案内をしました。その付き添いをしている時に「楽しいな」と感じて。そこから、毛嫌いしていた福祉の仕事も面白いかもなと思い始めて、福祉の仕事に挑戦してみようと考え就職することを決めました。そのころきりしま苑で募集がかかり、応募し、はじめの3年間は非常勤(アルバイト)で仕事をしていました。
(奥西さん)私は、最初デイサービスで勤務していて、今の部署に異動になり、丸5年になりました。
きりしま苑で働く前はもともと、販売の仕事をしていました。ただ仕事を辞めて、子どもを出産してまだ小さくて。正職で働きたいと思って何か資格を取ろうと思いました。
人と接する仕事なら自分にできそうだなと思って、ハローワークに通いながらヘルパーの資格を取得しました。資格を取った後、資格を活かした業務に就きたいと思い、近くて通いやすい事業所でと、きりしま苑へ就職しました。

ホームヘルプに従事されている方々の年代は?
(吉岡さん)きりしま苑ホームヘルプでは、今、40代~70代までの幅広い年代の方々が活躍されています。昔、福祉の仕事をしていたけれど、もう少し利用者の方々のお手伝いができるんじゃないかと思い、復帰される方が多い印象です。
ベテランの方が多く、実際、どのような支援をされたのかお伺いすると、私たちには真似できない支援の工夫の数々を教えていただき、支援時間も短いのに、どうやってすればそんな対応ができるの?というような驚きを感じたりします。
(奥西さん)シフト制で、非常勤で活躍されています。曜日と時間固定で働いておられ、「水曜日のこの日であればヘルパーで入れます」というようにシフトの希望を出してもらって、現場に直接行く働き方をされています。皆さん、自分の働きやすい方法でお仕事されています。

どうしたらヘルパーになれるのでしょう。また、どのような方がヘルパーに向いてますか?
(吉岡さん)ヘルパーの資格が必要です。講義時間も長いです。私は、2か所の実地研修をして、資格を取得しました。取得まで時間はかかりますが、資格を取ることで支援の方法や介護の必要な知識を学ぶことができるので、今後のためになると思います。
ホームヘルパーに向いている人は、自分の支援の方法を見つけられる人じゃないかと思います。支援の方法はさまざまで、ホームヘルパーの手法はもちろん、利用者の生活環境もいろいろです。そんな、人それぞれの部分をしっかり掴んだうえで、新しい自分の方法を見つけることが好きな人は向いているのかなと思います。
(奥西さん)資格を取得するまでに、かなりの講義時間がかかった記憶があります。でも、取得までに実地研修をしたときに学んだことや経験したことが今も役立っているので、必要な経験だったと感じています。
どんな方がヘルパーに向いているか・・・まず優しい方ですね。相手のことを理解しようとする気持ち、寄り添う気持ちが何よりも大切だと思っています。
吉岡さん(左) 奥西さん(右)

ワーク・ライフ・バランスについて教えてください。
(吉岡さん)プライベートと仕事の両立はしやすいです。非常勤の場合は、曜日・時間固定のシフト制で働いているので、子育てや介護をしている方でも安定して働くことができます。
私は、サービス提供の管理者としても従事しています。職員へ働き方の希望について年に1回アンケートを取っていて、お子さんが小学校に上がるタイミングなど、ライフステージの変化に合わせて働き方を調整しています。
(奥西さん)ホームヘルパーとしての業務のほか、サービス提供の責任者としても従事しているので、担当のヘルパーさんが行事や家の用事などで休むときには、別のヘルパーさんが代行で訪問できるような体制を常に整えています。

仕事をするうえで心がけていること、やりがいは?
(吉岡さん)自分の考えや生活、価値観を持って仕事をしないこと。先入観から自分の知っていることだけで仕事をしないようにしています。「利用者の幸せは何なのか?」、「私はこうしたら幸せだけど、この人の幸せとはイコールではない」と思いながら支援をしてくことを心がけています。
利用者から困りごとの聞き取りをして支援をしていくことそのものにやりがいがあります。「この方はどういう方なの?」とか「いい支援ができたかな?」と考えながら仕事をしています。
(奥西さん)自分の価値観で利用者を見るのではなく、利用者の全体の生活を見て支援することを大切にしています。
あとは、楽しく仕事をしていくことですかね。支援がうまくいかない時はしんどくなることもよくあります。そうなると今後ホームヘルパーを続けていくことができなくなると思うので、業務の中で楽しいと思える部分を見つけていくことを心がけていますし、やりがいですね。

仕事をするうえで大変なことはなんでしょう?
(吉岡さん)やはり、利用者との信頼関係構築かと。家に入られることに抵抗がある人も多くおられ、そういうことも踏まえて支援をしていくためには関係性の構築は重要だと思います。
あとは、ホームヘルパーを利用することにまず慣れてもらうことがとっても重要だと思っていて、次も訪問できるように、本人へホームヘルパーの必要性をしっかり伝えることを心がけています。大変でもありますが、その部分が何よりも必要ですね。掃除の支援へ行って、次回、訪問をしたときに元に戻っていることもよくあるので、その時は「支援が悪かったのかな」とホームヘルパーの仕事は大変だなと思うこともありますが、それでも利用者の幸せを考えて支援を考えることが何よりも大切で、やりがいがあるしホームヘルパー業務の楽しい部分だとも思っています。
吉岡さん
(奥西さん)支援にゴールがあるのかなと思う時があって。みんなそれぞれ生活の土台が違うので、その生活に合わせて支援をしていくことはやはり難しいところがあります。私はこうあってほしいなと思うときもありますが、相手は違ったすることも多々あります。でも、その悩んだ時も、周りに相談したりして自分の支援の方法を考えなおし、その方法が利用者のペースにうまくはまっているなと感じられると、とてもやりがいを感じられます。その点はホームヘルパーの魅力的なところですかね。
奥西さん

最後に、福祉の仕事を目指す方に一言お願いします!
(奥西さん)実際やってみると、想像とかなり違う仕事です。「大変な仕事なんだろう」や「働きにくい」と想像しがちですが、ワークライフバランスもしっかりしているし、自分の時間を大切にしながらできる仕事です。
(吉岡さん)利用者のこれまでの人生を見せていただける唯一の仕事だとも思います。その方が暮らしてきた環境や土台を知り、そこを支える仕事。実際やってみると楽しいことも多いです。ぜひ一度挑戦していただきたいと思います。