第5回地域公共交通協議会議事録
- ID:14417
第5回協議会議事録

日時
令和6年7月1日(月曜日) 午前9時30分から午前11時00分

場所
長岡京市役所 新庁舎(1期)第1委員会室

出席委員
計17名:小林会長、土井副会長、末永副会長、大庭委員、田中委員、依田委員(代理)、筒井委員、石川委員、阿瀬委員、吉田委員(「吉」は「土」に「口」)、中井委員、村上委員、忠津委員、畑委員、藤原委員、井上委員、中西委員(代理)

欠席委員
岩永委員、中野委員、石崎委員

幹事
木村対話推進部長、能㔟総合政策部長、硲環境経済部長、川村健康福祉部長、中島教育部長、日高建設交通部長

事務局
坂出交通政策課長、藤田総括主査、田中主査

傍聴
5名

議事

1.開会

2.市長挨拶

3.委員の紹介

4.会長・副会長の選出
会長:小林委員
副会長:土井委員
副会長:末永委員

5.会長挨拶

6.報告

(1)長岡京市地域公共交通計画の事業評価について
<事務局より説明>
【会長】
・今報告のあった件について、ご意見やご質問があれば。
【委員一同】
質疑なし

(2)モビリティ・マネジメントの取組み案について
<事務局より説明>
【副会長】
・基本的にはこの方向でよいと思ってはいるが、例えば小中学生への実施内容として、児童クラブでの公共交通教室やきょうとエコサマー、阪急バス協力のもと職場体験などを実施することは非常に大事だとは思う。しかし、それを実施した結果、どれぐらい行動変容があったのかを確認することで、次はどういう取組みをしたらよいのか、実施した取組みのどこを修正しないといけないことが出てくると思う。これには費用もかかるので、工夫は必要だとは思うが、そういったことをぜひ続けてほしい。
・もう1つ市内事業所の話はすごく大事で、どうしても公共交通は小中学生と高齢者の方々を対象にしていると思いがちだが、事業所は生産年齢人口の人たちである。京都済生会病院は前から、様々な良い取組みをされており、車で来院されると、周りの住宅にも迷惑をかけるから、できるだけ公共交通機関で来院いただくため、病院にこられる方のはっぴぃバスの運賃を負担されている。そのような活動が実際にどういう効果を及ぼしているか、きちんと効果を把握することで関連の病院や、市内事業者との取組みを進めるための材料として、活動に取り組んでいくことが大事だと思う。
【委員】
・モビリティ・マネジメントに関して少し案内をしたい。今年度から阪急バスの沿線の小学校でのモビリティ・マネジメントの取組みで何ができるかを考え、小学校4年生~6年生を対象にした、学校の社会科や総合学習の授業の副教材として活用できる冊子を作成した。長岡京市においては、交通政策課を通して、各学校に配布いただく予定。
・事業者として何ができるのかというところで、まずバスを身近に知っていただく機会を作りたいと思い作成した。内容はこれまで話している、乗って路線を残そうであるとか、運転士や整備士などいろいろな人に支えられて公共交通は維持できているというようなこと。
・これも次年度以降、継続していきたいと思っている。またそこで出てきた意見等を整理しながらブラッシュアップしていきたいと思う。
【会長】
・事務局から何かあれば。
【事務局】
・小中学生、特に小学生向けのモビリティ・マネジメントについて、今ご指摘いただいたように、実際どのように行動が変わったかを確認していくことは非常に重要であると認識している。先ほど紹介したきょうとエコサマーという取組みがあり、阪急バスから紹介のあった副教材についても、この機会に合わせて配布することで調整している。可能であれば夏休みに入る時期に1度公共交通教室を実施し、夏休みが終わった後に第2回目をやって実際乗ったかどうかのアンケートなどもしていけたらと思っている。
・もう1点、指摘いただいた通りだが、整理をしてみると、これまでから子ども向け、高齢者向けには何か取組んできたところはあるが、現役世代向けというのは手が届いていないというのが現状。おそらく、行政だけでなく事業者の皆様も同様ではないかと考えている。具体的に何かやろうとするなら事業者と市が連携して取組んでいく必要があると思っているので、また皆様からいろいろご意見をいただきながら、そういったところにも手が届くような取組みを進めていきたいと思っているので、引き続きご指導いただきたい。

(3)阪急バス80・82系統の廃止に関しての対応について

(4)阪急バス7系統のルート変更について
<事務局より一括して説明>
【会長】
・説明のあった件について、質問があれば。
【委員】
・この件に関してもうすでに新聞等で報道されているということで、今滝ノ町では2,3人の住民から本当に廃止になるのか、と直接問い合わせがあった。中には今から反対運動をしたら何とかなるかという方もいた。私は委員として公共交通に関するいろいろな事情を以前から聞いているので、住民さんに細かく説明し、朝の通勤通学に利用されている方の足を何とか確保できるような形でお願いをしている、だから反対運動をしたら変わるとかそういう問題ではなく、もうこれはやむを得ないことであると伝えている。
・市から阪急バスの方針が決まったと聞いているので、この方向でどのようにソフトランディングしていくかというテーマになると思う。
・滝ノ町では町内だよりを毎月1回発行している。その中で、「影響が少なくなるような形で対策を考えてもらっている。できるだけ住民さんの足を確保できるようにこれからも努力していきますので、ご理解ください」というような形で案内している。
・8月頭に滝ノ町だよりで、今説明のあった内容を地域住民に知らせようと思うが、まだ早いか。
【事務局】
・こちらの内容については報道にもあった通りであり、本協議会も公開されている内容であるので、お知らせいただくことについては問題ない。
【委員】
・朝の1便の対応も含めてよいか。
【事務局】
・問題ない。
【委員】
・8月の第1土曜日に全戸配布するので、それで広報する。
【委員】
・80系統と82系統について少し補足すると、今回廃止に至った理由としては11ページにまとめられている。ご利用者が少なかったというところと、運転士不足が深刻というところである。この不採算の部分につきましては、今回市からの委託によって、対応分の収支は補填いただける。
一方でこの路線の運転士については、当社で走っている運転士に一定余力があったので、新たに運転士を追加することなく対応できたため、今回の対応案を考えるに至ったというところである。
・ただし、運転士不足は以前から話している以上に深刻化してきていると事業者としては受けとめている。後ほど報告するが、昨年運賃改定を大阪、兵庫の方で行い、それについては収支改善や運転士の待遇改善の原資として扱おうということで実施したものである。
・この春に運転士の待遇改善を行っているが、この4、5月の離職者は昨年にも増して多く出てきている。
・今後もこの運転士不足による、輸送力の調整は、長岡京市だけにかかわらず阪急バス全線で、一定行わざるをえない状況が迎えられると考えている。
【副会長】
・市と事業者で、苦しい中で何とか一生懸命取組んでいる。ただ気になるのは、例えば80、82系統の廃止を受け、朝の便を導入するが、もし利用者が減っていった場合どうするか。あるいは7系統のルートの変更についても、あまり利用されないということが明らかになってくると、次どうするのかという辺りを導入の段階で地域の皆さんと話しておくほうがよいと思う。お互いに支え合わないといけない関係になるかと思うが、共有する目標も明確になると思う。その辺りで地域住民としっかりコミュニケーションをとっていただきたい。

(5)はっぴぃバス「西の京」バス停移設について
<事務局より説明>
【委員】
・西の京は長十小で同じ自治会であり、西の京の自治会長から、この件について聞かれてきた。ようやく移設案が固まりそうで、ありがたく思っている。西の京の方も非常に期待値が高いので、ぜひ早く実現するようにお願いしたい。
【委員】
・位置変更される時期はいつごろか。
【事務局】
・現在地域の住民、特に沿道の住民に案内をし、ご意見等伺っている最中である。自治会の方とも確認をし、これが整えば、具体に設置の協議を進めていきたい。ただ、この位置変更についても本協議会で協議いただいた上で、と考えている。次回の協議会は秋以降の開催を考えているため、実際の移設はそれ以降となる。
【委員】
・移設にあたり、植栽や歩道の状況がこれでよいのかについて、府道管理者が関わってくることになる。もし変更の必要があれば、前もって協議願いたい。

(6)公共交通に関する意見や要望等について
<事務局より説明>
【会長】
・今報告のあった件について、ご意見やご質問があれば。
【委員一同】
質疑なし

7.その他

(1)はっぴぃバス運行間隔の変更案について
<事務局より説明>
【会長】
・案の議論は次回ということだが、今報告のあった件について、ご意見やご質問があれば。
【委員】
・運行時間について、案1だけが午後7時台半ばまで伸びている。現行では午後5時台であり、いつも乗ろうかと思ったら運行終了してしまっていることもある。運行時間が伸びたら、個人的には嬉しい。しかし、運転士さん的には、運行時間が長いならもうはっぴぃバスの運転はしたくないという方がいる可能性はゼロではないと思う。利用者的にはあったらいいなと思われるだろうが、実際乗るのかどうかもわからない。もっと詳しくアンケートされてから決める方がよいのではと思う。
・10分の休憩をいっぱい取るこの案1が、果たして運転士さんの健康上好ましいのか、とても心配である。
【委員】
・懸念いただいている点について、補足したい。10分ごとに細かく分割して休憩をとるという話は、この現行の午前4便午後4便のダイヤでも起こりうる。案1の2便ごとの運行ではグレーの部分が営業所に帰る時間であり、ここでとる休憩は10分だけではない。ご心配いただいた運転士の健康面というところでは、この案1、2、3はいずれも現行の4便4便の運行よりは、負担は軽減できるものとなっている。
・また、夜の時間の運行にニーズがあるのかについては、市とまた意見調整をしていけたらと思う。
【委員】
・運行間隔変更案について、例えば案1だと午後7時台まで運行することで、バスの利便性が高まる方向に行くのかもしれない。一方で、当然運転士の拘束時間が長くなり、コストが増える可能性もあるだろう。そのあたりのバランスをどうとるかがポイントになってくるかと思うので、ぜひこのご利用の状況などかんがみながら次回の協議会で決定できるとよい。
【事務局】
・運行間隔の変更案について、先ほどもあったように、いずれの案を取っても全体の運行時間は、今よりはおそらく長く、少し遅い時間まで運行することにはなろうかと思う。
ただ、現在の利用実態やそのニーズが確かにあるので、どれが一番適する形か、次回には提示できるように進めていきたい。
・また、いずれの案をとっても、費用面については今よりは増える見込みである。そのあたりも含めて、次回の協議会では説明できるように、また阪急バスとも議論をしていきたい。

(2)阪急バスの運賃改定について
<委員より説明>
【委員】
・大阪、兵庫エリアにおける一般乗り合いバスの運賃改定について、6月21日にニュースリリースを行った。長岡京市のエリアについては2019年に阪急バスの京都エリアの運賃改定を行い、長岡京線についてはこの会議の場で、2022年に協議運賃を導入した。
・今回大阪、兵庫エリアにおける運賃改定について、先ほども少し触れたが昨年の秋に運賃改定を一旦実施した。その時にも段階的に運賃の値上げを行っていくと方向性を示していたが、改めて実施日が確定したので、今回ニュースリリースを行った。
・改定理由については収支改善や運転士の待遇改善、これらの原資に充てていきたいというもの。実施日は10月1日を予定しており、長岡京線は協議運賃230円と設定しているため、運賃改定の対象ではない。長岡京市で影響が出てくるところは、通学にご利用いただいている学期定期券スクールパスと高齢者定期グランドパスの改定である。
・資料4の3枚目下段の(3)の「通学学期定期券」をご覧いただきたい。左側が現行であり、SP170、SP180・・・という区分でスクールパスを販売していて、230円の区間で実際購入いただいているスクールパスはこの中のSP340というところに該当している。この10月からは新しい区分がで、右の表SP230というところが、230円エリアの定期券の運賃になる。具体的には学年で見ると、これまでのSP340は8万7,400円だったものが、10月1日以降はSP230の8万1,800円に値下がりする。
(※一部発言の内容を修正しています。)
・グランドパスは資料4の3枚目上段(2)のところに記載しているはんきゅうグランドパス65と70である。こちらについても記載の通り、65、70それぞれで額面が値上げとなっている。
【事務局】
・参考として、資料1の27ページは、市が現在実施しているグランドパス、またスクールパスの購入補助制度である。10月から定期券の販売額が改定されるということで、この補助額も見直しが必要ではないかと検討を始めたところである。
・資料は現在の制度での補助金額だが、こちらの見直しも含めて、10月の改定に間に合うように、見直し等を含めた対応を検討していきたいと考えている。
【会長】
・今報告のあった件について、ご意見やご質問があれば。
【委員一同】
質疑なし
【会長】
・補助制度の対応については、実施したうえで改めて協議会で報告いただくということでお願いしたい。

(3)駐車場事業について
<事務局から説明>
【会長】
・今報告のあった件について、ご意見やご質問があれば。
【副会長】
・大変すばらしい試みだと思っている。ただ気になるのは、長岡京市はバスの運行について国、例えば国交省等の補助金を取っていない。しかし仮に提案のような取組みを実施すると、地方交付税交付金の関係が気になる。そのあたりも十分確認した上で進めていただきたい。
【委員】
・懸念点もあるということは承知しているが、この駐車場事業による収益を、公共交通の整備や自転車レーンの整備、歩道の拡幅に再投資する、或いは地域に還元する取組みは、とりわけ日本であまり聞かない事例だが、海外で過度な自動車量の問題を抱えているような主要な都市では、積極的に考えられているアイディアである。ぜひ前向きに検討いただきたい。
・この駐車場事業のお金を使い、公共交通に対してどのような取組みをしていくかをクリアにしながら進めていくとよいだろう。
【事務局】
・地方交付税交付金について、専門的な話だが影響がある部分も確かにあると思う。財政部局の方とも連携しながら整理して、この取組みを検証していきたい。
・また、活用の仕方について、実際の金額の規模も検証しているところである。その中で、どれだけどこに活用できるか、整理しながら報告していくので、ご意見等いただきたい。

(4)その他
【会長】
・ひと通り議論は終わったが、この機会に何かあれば。
【委員】
・報告(4)について、資料1の18ページを見ると午後2時台から午後9時台は駅へ行くバスがないということだが、反対方向が2便ある。ルート図を見ると、単純にこの2便のうちの1便を駅方向にするという対応はできないものか。
【委員】
・この2便は運転間隔もあり、1時間2便すなわち30分に1便である。そのうち1便を逆周りに振り分けると、各方向1時間に1本ずつとなる。今走っているルートの利用者に対して不便が出てくる。
・前回この運行系統を見直すときに、朝は駅方向への利用が多いエリアからの速達性を保ち、昼以降については駅からそれぞれの住宅に帰るのに速達性が保てるようにということで、運行系統を設定して、今のダイヤになった。
【委員】
・海印寺や奥海印寺が、住宅が少ないからということでルートのあり方が決まっているということか。
【委員】
・午後2時台以降東台から駅と反対方向へ行く8系統は海印寺や奥海印寺を走り、東台から駅方向へ行く6、7系統は美竹台、光風台を走っている。美竹台などの地域と比べて東台は利用が少ないというところで、便数も少ないというところ。この両ルートが交わる太鼓山から開田の間の運転間隔を何度もかんがみて、この8系統と6系統と7系統の運行系統と回り方でダイヤの間隔をそろえている。
【会長】
・その他いかがでしょうか。
【委員】
・感想だが、駐車場事業について償還が終わったというのはすごいと単純に思った。その償還が終わったので余ってきた金額を、基金を設立して公共交通機関等、交通の面に特化して使用されていくという考え方がすごくよいと思った。
・これによって、バスを利用する人も車を利用する人も、お互い支え合っているというのが、実感できると思うので、こういう取組みが全国的に広がっていけばよいと、単純に思う。
【会長】
・ありがとうございます。その他よろしいでしょうか。
【委員】
・今まで駐車場事業についての収益がどれぐらいあったか、全く意識したことがなかった。大体償還額がどれくらいで、歳入がどれぐらいあったのか、教えていただけるとありがたい。
【事務局】
・具体的な数字も今後資料で出していくことになるだろうが、当初に借り入れて毎年返しているお金が、大体規模として3,200万円ほどである。黒字は大体1,000万円ほどなので、単純計算で入出差だけを考えると次年度以降4,000万ほどの差額が出ることになる。
・ただ駐車場事業も経営上、コロナ禍のときは非常に厳しい利用状況だったため、そのあたりも見据えながら検討していく。
