令和6年度第1回障がい者ネットワーク連絡調整チーム会議 会議録
- ID:14235

日時
令和6年4月4日(木曜日)午後1時30分から午後2時40分

場所
図書館 3階 大会議室

出席者
16名
西條委員(京都府乙訓保健所)、松浦委員(乙訓歯科衛生士会)、財前委員(乙訓若竹苑)、中山委員(乙訓福祉会)、井上委員(乙訓やよい福祉会)、田島委員(京都済生会病院)、奥田委員(訪問看護ステーション連絡会)、高山委員(ホームヘルプセンター竹の里ホーム)、浅尾委員(晨光苑)、堀内委員(長岡京市障がい者地域生活支援センター「キャンバス」)、長谷川委員(きりしま苑)、山田委員(乙訓福祉施設事務組合基幹相談支援センター)、内田委員(乙訓ひまわり園)、中西委員(こらぼねっと京都)、中矢委員(NPO法人てくてく)、川内委員(健康づくり推進課)

欠席者
9名
田中委員(京都府立向日が丘支援学校)、池田委員(乙訓医師会)、佐竹委員(乙訓医師会)、眞崎委員(乙訓歯科医師会)、田中委員(長岡京市民生児童委員協議会)、井口委員(知的障がい者相談員)、富森委員(あらぐさ福祉会)、石田委員(地域活動支援センターアンサンブル)、長浜委員(乙訓ポニーの学校)

事務局
事務局:宮本障がい福祉課長、村田障がい福祉課主幹兼保健師長、山中障がい福祉課課長補佐兼障がい支援係長、本夛社会参加支援係総括主査、水野社会参加支援係主査

傍聴者
4名

議事の流れ
1.あいさつ、事務局自己紹介
課長:前課長に代わり4月から着任した。障がい福祉課の人事異動についても後ほど紹介させていただく。この会議への出席が初めてなので、会議の要綱を確認したところ、会議の目的として「長岡京市における障がい者の多様なニーズに対応する、もっとも適切なサービスを提供するため、福祉、保健及び医療における施策及びサービスについて、総合的な調整を図ること」と記載されていた。皆様におかれても日頃活動される中で、障がい福祉に関する相談等がたくさん寄せられているところかと思う。この場での情報交換等を通じて、課題共有、課題解決に向けて取り組んでまいりたい。ぜひご意見等を頂戴できればと思う。
また、会議の開催回数について、昨年度協議させていただいた通り、令和6年度から年3回の開催を予定している。回数は減っているが、できるだけ密度の濃いものにしていきたいと考えているため、皆様にもご協力をお願いしたい。
◆障がい福祉課人事異動
◆令和6年度校区担当者一覧 ・・・資料1
2.委員自己紹介
◆令和6年度委員名簿(令和6年4月4日時点) ・・・資料2
3.情報交換
<各委員より>
●「居場所」事業開始についてのお知らせ(乙訓福祉施設事務組合基幹相談支援センター)
委員:自立支援協議会の活動を紹介させていただく。精神障がい者の地域生活支援プロジェクトの中でアンケートを実施したところ、「居場所がない」という回答があった。それを受け、令和4年度に、どのような居場所があれば良いのか検討する学習会を実施した。また、令和5年度に運営費・場所・協力者について協議を行った。予算のない中であるが、場所の提供について、向日市寺戸町の来迎寺と千春会・春風にご協力いただけることとなった。また、人員についても、京都府のこころの健康推進員、ボランティアの協力を得られることとなった。
5月14日から事業を開始する。時間は固定で、来迎寺は午後3時~午後5時、千春会・春風は午後1時~午後4時の実施となる。
居場所がない人だけではなく、居場所はあるが夕方の過ごしの場がない人、また土日行くところがない人が来やすいよう、日中支援と時間が重複しないように設定した。
人が来なければニーズがないという判断になり継続が困難となるため、この「居場所」事業を知っていただき色んな人にご利用いただきたい。1人では行きにくいという人の場合は、支援者に付き添っていただく等、ご協力いただけるとありがたい。
●移動支援従事者養成研修のお知らせ(きりしま苑)
委員:
今年度も移動支援従事者養成研修を実施する。チラシの裏面が申込書となっている。今年からメールでの申込受付も開始。ご興味のある人はぜひお声掛けいただきたい。
●口腔サポートセンターについてのお知らせ(乙訓歯科衛生士会)
委員:内科等だけでなく歯科もかかりつけ医を持ちましょうという時勢になっている。受診が難しい人については訪問診療等も可能なので、口腔サポートセンターをご案内いただきたい。知らない人も多いので、ぜひご利用いただきたい。
<事務局より>
◆障がい福祉サービス等給付費の地域区分引き上げの確定について ・・・資料3
◆「新型コロナウイルス感染症に係る障害福祉サービス等事業所の人員基準等の臨時的な取扱い」等の廃止について ・・・資料4
◆報酬改定に係る「重度訪問介護における同行支援事前届出書」の様式改定について ・・・資料5
◆障害者差別解消法に伴う合理的配慮の義務化について ・・・資料6
◆基準該当障害福祉サービス(生活介護)について ・・・資料7
事務局:資料説明。
委員:資料7について。新たな登録事業所の中に、入浴ができるところはあるか。
事務局:新たな登録事業所6箇所すべて、特浴(寝たまま機械浴)もしくはミスト浴(車いすのままミストを浴びる)に対応可能な事業所である。千春会の事業所では身体障がい者、難病患者等を主たる対象者とされている。これまで受け手が不足していた医ケアが必要な人の入浴機会確保にあたっては、こちらの事業所にお繋ぎいただくと良いかと思う。
4.協議
◆令和6年度における課題や対応について
委員:人材不足、人材確保が大きな課題。それらと共に人材育成も課題である。居宅介護等の事業所では、ヘルパーの高齢化によりヘルパーの確保が困難な状態。
相談支援事業所は相談員1名で運営しているが、事業継続のための人材確保、人材育成が課題。法人全体で人材不足の中、相談を担えるスキルや経験を持った職員は既に他の役職についているが、相談支援単独で新規採用をすると赤字になってしまうので、今後の展開を描けない。
また、寄宿舎がなくなって以来、児童の受け入れ希望が増えているが、事業所で児童支援のノウハウがなく支援の組み立てに時間がかかり、現利用者とのバランスもあるため、新規の受け入れが難しい状態になってきている。
グループホームでは、入居者家族の高齢化に伴い週末の帰宅が困難になるケースが増えている。支援を要する日が増加する一方で、人材が不足しており、また最低賃金の上昇に伴って人件費も上がり、運営が苦しくなっている。土日祝の利用や通所事業所が台風や感染症の関係で休止になった際の対応について、現状は何とか対応できているが、厳しくなってきている。
人材不足が根本的な課題であると考えている。
委員:相談支援について、全体的な受け入れ量が乙訓で飽和状態。希望される人の希望されるタイミングで計画作成ができない状況が続いている。自立支援協議会でも協議されているので、皆様もご承知のことかと思う。
4月からの報酬改定についても、児童の様式が本日の時点でもまだ出ていない。4月15日までに加算の届出が必要とされており、4月の支援も既に始まっているが、実績記録表等の様式も出ていない。報酬改定に係る対応が進められないことが大きな案件の1つ。BCP策定も義務化されることとなり準備しているが、現状に即したものにしていかなければいけないということもあり難しい問題と感じている。
また、児発利用者の特定の年齢が偏る年があり、放デイの移行にあたり利用者の人数が読めず難しい部分がある。
さらに報酬改定に伴い放デイの預かり利用もOKとなったが、地域の学童に行っている人から放デイの預かり利用を希望する相談が上がってくるだろうと相談支援として懸念している。そうすると2~3年後には新規の枠がなくなってしまうという状況が見えている気がする。乙訓では基本的に月15日という支給決定の考え方になっているが、預かり利用がOKとなったことにより保護者の考え方も変わってくるかと思う。他市町村では月25日利用できるという話も出てくると、行政として放デイの支給決定をどのようにされるのか、心配されるところである。
仮に月25日の支給決定となれば、それで放デイ事業所がいっぱいになり新規受け入れは不可となると思う。既に圏域にある放デイ事業所で新規受け入れ可能なところはごく僅かで、相談支援での対応も難しい状況になっている。
委員:自立支援協議会は、圏域の様々な困りごとについて、様々な関係者と手立てを考えていく立場にある。予算がつかない中で、色々な人の協力を得なければ成り立たない。そうした中で新たなことを作り上げ、考え方をもう少し広げていけないか、日々考えているところである。福祉の中で考えていると話が通じて分かってもらえるが、分野が違うと、何かしなければならないのではないか、責められるのではないかと構えられ話を聞いてもらえないことがあり、しんどいことがある。皆様も日々お忙しい中ではあるかと思うが、自立支援協議会の活動に参加いただき、またお力をお借りしたいと思う。
委員:相談支援の待機が10名前後ある状態が続いており、相談支援のサービスが飽和状態であると感じている。
日中一時を火~土曜日に開所しているが、土曜日希望が多くなっておりニーズの高さを感じる。平日は空きがある曜日もあるので、必要な人に繋がると良いと思う。
地域活動支援センターは、現状では知的障がいのある利用者が多い。こちらも火~土曜日に開所している。昨年度末ごろから、土曜日のプログラムを不定期に平日にも開催している。調理や創作等のプログラムの人気が高い。まだ定員には達していないため、そちらも希望者と繋がれればありがたい。
委員:利用者の高齢化や医ケアの必要な利用者の増加に伴う、現場の支援量の増加や支援の難易度上昇が課題。特に医ケアの必要な利用者は個別送迎が必要な場合もあり、支援の手が必要となっている。ただ支援者を入れればいいということではなく収支のバランスもあるので、増員は現状難しい。今回の報酬改定で利用時間の長さによって単価が変わることとされたが、個別の送迎となれば利用時間が6時間未満となり、支援量が多いのに単価が下がってしまい、厳しいところがある。
他事業所と同様、ヘルパーの高齢化も課題である。
また、乙訓福祉会本部・楽苑の移転についても、物価、資材高騰により厳しい状況にある。
委員:報酬改定が一番の課題。内容が非常に複雑化している。本体報酬が減って加算の種類が増加しており、振り回されている状況。BCP等の策定もあり事務量の増加が顕著である。小さい法人であるため、職員1~2名に大きな負担がかかっている。
また、グループホームの人材不足も課題。世話人は70代が中心となっているが、募集をしてもなかなか人が集まらない。
委員:他事業所と同じではあるが、人材確保、ヘルパーの高齢化、家族の高齢化が課題。
基準該当のデイサービスについて、障がいのある人の利用も増えてきている。ホームヘルプでも同様に、障がいのある人の利用が増えている。60代で介護保険対象前の人や、4~50代の人で親の高齢化によりサービス利用を開始する人も増えている。
外出支援についても支援者が高齢化している。初任者研修を2市1町合同で実施するので、ぜひご参加いただきたい。
委員:相談支援について、ケースの数が飽和状態でキャパを超えている部分もある。
一方、一般相談で相談に乗っていないが、課題の大きい人もとても増えてきている。通常のモニタリングや計画作成もあり、課題に対する向き合い方との優先度の付け方が難しい。時間もない中で他の相談員に相談する機会も持ちにくく、どうしても個別対応になってしまい苦しいところがある。
委員:施設入所者の地域移行を進めて行く中で、入所施設としてのあり方を考えていかなければならないという話が出てきている。今のところ利用者から地域移行の希望はほとんどないが、日中活動として他事業所の生活介護を利用されている人もいる。今後他事業所の生活介護利用の希望が増えれば、小規模な事業所であるため日中支援対象の利用者がほとんどいないという状況にもなりかねず、もちろん収入も減るので、どのように施設運営を行っていくか考える必要がある。
また、例年の課題ではあるが、人員の確保がうまく行かないことも課題。法人説明会や就職ガイダンス等、大学への声掛けを積極的に行っているが、応募がほとんどないというのが現状。人員不足の現状を何とかして変えていかなければと思っている。
委員:病院でも人員不足が課題である。
相談については、高齢の人が多いが、身寄りのない人が救急搬送され入院されるというケースが増えている。これから地域とどのように繋げていくかが課題になっている。また皆さんのご協力を得たいと思う。
委員:「健康はお口から」ということがある。先程の口腔サポートセンターの話にもつながるが、人は噛めないことに慣れていまう。この人、食べられていないのでは?という人がいれば、ぜひ口腔サポートセンターにお繋ぎいただきたい。
委員:皆さんの話を聞いて、どこも向き合う課題は同じなのだなと思った。相談支援事業所は収支が赤字で、担う役割の割には、頑張りが額面で評価されない。
地域の事業所と繋がって、サポートを受け、地域で自分らしい生活を続けているケースがあり、本当にありがたい。ここに出席されている支援関係の事業所さんたちにも、日々、お世話になり感謝している。事業所間も助け合いながら、ないものを探すより意外とあるものを磨く方が、何かにたどり着けることもあると思う。
委員:新庁舎に移転して障がい福祉課や子育て支援課と隣合うワンフロアとなり、連携を取りやすい環境になった。家族や背景が複雑なケースの人が増えており、家族の高齢化による相談も少しずつ増えてきている。今年度も、役所内の連携をしっかり取りながら、事業所との連携も十分注意しながら進めていきたい。
事務局:皆様からいただいたご意見について、多くは人材不足、人件費、収支が赤字等のお話をいただいたかと思う。委員からもお話いただいたように、ここにおられる関係者の皆様が繋がっておられるということを、お話を伺いながら感じていたところである。そういった繋がりの中で障がいのある人の生活を支えていくことが必要だと感じている。
地域の中での繋がりという話もしていただいたが、こういった場で顔が見える関係づくりをしていく中で、障がいのある人の生活を支えるための地盤が作れたらと思う。皆様からのご意見を頂戴する中で、市の施策等に反映できればと思う。
5.その他
なし
閉会
※次回について 9月5日(木曜日)午後1時30分 ~ 産業文化会館 1階 大会議室
当日資料
【資料1】令和6年度校区担当一覧 (PDF形式、51.76KB)
【資料2】R6年度ネット会議委員名簿(R6.4.4時点) (PDF形式、105.28KB)
【チラシ】「居場所」事業開始についてのお知らせ (PDF形式、585.45KB)
【チラシ】移動支援従事者養成研修のお知らせ (PDF形式、472.99KB)
【チラシ】口腔サポートセンターについてのお知らせ 1 (PDF形式、509.25KB)
【チラシ】口腔サポートセンターについてのお知らせ 2 (PDF形式、465.32KB)
【資料3-1・2・3】障がい福祉サービス等給付費の地域区分引き上げの確定について (PDF形式、458.58KB)
【資料3-4】地域区分表(者) (PDF形式、515.07KB)
【資料3-5】地域区分表(児) (PDF形式、516.07KB)
【資料4-1】「新型コロナウイルス感染症に係る障害福祉サービス等事業所の人員基準等の臨時的な取扱い」等の廃止について (PDF形式、87.16KB)
【資料4-2】 「新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置付け変更後の「新型コロナウイルス感染症に係る障害福祉サービス等事業所の人員基準等の臨時的な取扱い」等について(PDF形式、278.79KB)
【資料4-3】新型コロナウイルス感染症防止のための障害児通所支援Q&A(5月29日版) (PDF形式、233.78KB)
【資料5】報酬改定に係る「重度訪問介護における同行支援事前届出書」の様式改定について (PDF形式、754.48KB)
【資料6】障害者差別解消法に伴う合理的配慮の義務化について (PDF形式、722.75KB)
【資料7】基準該当障害福祉サービス(生活介護事業所)について (PDF形式、171.71KB)