教育委員会令和6年7月定例会会議録
- ID:14461
1.日時
令和6年7月24日(水曜日) 午後3時から午後3時50分
2.場所
市役所 会議室402
3.出席者
教育長 西村文則
委員 福澤秀夫
委員 京樂真帆子
委員 大下和徹
委員 盛永俊弘
4.出席説明員
教育部長、教育総務課長、教育総務課主幹、学校教育課総括指導主事、学校教育課主幹、生涯学習課長、生涯学習課主幹、文化・スポーツ振興課長、文化・スポーツ振興課主幹、文化財保存活用課長、中央公民館長、図書館長、教育支援センター所長、北開田児童館長
事務局職員 教育総務課 総括主査
5.傍聴者
なし
6.開会
(教育長)
開会を宣言する。
承認・署名
8.教育長諸報告
(教育長)
まず、教育委員会関係の諸会議について。6月27日には、乙訓地区小中学校使用教科用図書採択協議会第4回会議が、7月23日には第5回・第6回会議が開催された。6月28日には校長会議、7月16日には教頭会議を開催し諸課題を共有した。
次に、学校教育に関して。
長岡京市立中学校米国短期交換留学事業について。6月30日開催の市民報告会では、アーリントンを訪問した中学生が現地での経験や学んだことなどについて報告した。また、引率者からは現地での交流や取組、中学生の活動の様子などを報告された。
一方、アーリントン高校から生徒20名、引率者3名の計23名が、7月7日から16日までの10日間、長岡京市を訪れた。彼らは、受け入れ先の家庭でホームステイをしながら、長法寺小学校、長岡中学校、乙訓高校、西乙訓高校を訪問して児童生徒と交流したり、長岡京市や京都市等で日本の歴史や文化に触れたり、3日間のホストファミリーデーでは各家庭独自のおもてなしを受けるなど、日本での交流を楽しんだ。そして、生徒たちは、ホームステイでお世話になったことへのお礼とともに、皆さんに温かく接していただいた、大変良い経験をさせていただいたなど感謝の気持ちを表して帰国の途に就いた。高校生を受け入れていただいた長法寺小学校や長岡中学校の先生方には学期末の忙しい中、歓迎セレモニーや授業体験の企画、当日の運営などをしていただいた。両校の児童生徒にとっても、米国の高校生と触れ合える大変良い機会になったとお聞きしており、改めて感謝申し上げる。
次に、熱中症対策について。
環境省が今年2月27日に発出した「熱中症特別警戒情報等の運用に関する指針」には、「熱波は都道府県の域を超えて広域に発生するため、都道府県内において、全ての暑さ指数情報提供地点において暑さ指数(WBGT)35に達する場合は、過去に例のない危険な暑さであり、熱中症救急搬送者数の大量発生を招き、医療の提供に支障が生じるような、人の健康に係る重大な被害が生じるおそれがある。これらを踏まえ、まずは機械的に「都道府県内において、全ての暑さ指数情報提供地点における、翌日の日最高暑さ指数(WBGT)が35(予測値)に達する場合」に発表することとする。」とし、対象期間は「4月第4水曜日~10月第4水曜日とする」ことや、「前日午前10時頃時点における翌日の予測値で判断し、前日午後2時頃に発表する」ことが示されており、今年度から適用されることになった。
本市教育委員会では、これを踏まえて「長岡京市立学校熱中症対策ガイドライン」を6月に改訂・公表するとともに、特別警戒アラートが発令された場合の対応について検討をしてきた。そして、同アラートの発表条件となる府内8地点すべてにおいて、WBGT値が35を超える場合には本市においては35を大きく上回ることも考えられること、そうなった場合に児童生徒全員の登下校時の安全を確保することが困難になることが考えられることから、同アラートが発表された場合については、翌日学校は休校とすること、併せて放課後児童クラブも休会することと決め、先週、保護者に通知した。その際、児童生徒への啓発も行っている。
最後に、市内小中学校は19日に1学期終業式を迎え、8月26日の2学期始業式までの37日間の夏季休業期間に入った。
次に生涯学習・社会教育について。
6月29日には、文化財保存活用推進会議の企画による「地域計画『七つのものがたり』講演会」が、光明寺大書院にて開催され、天理大学・西野教授から、「『名所図会』にみる江戸時代の長岡京市と光明寺」と題してご講演をいただいた。名所図会から「社寺による参拝者の違い」や「その当時の文化・風俗」が読み取れるなど、「名所図会は絵と文章で読者に様々な情報を伝えていること」や「発行年度の異なるものから風景の変遷が読み取れること」など多くのことを教えていただいた。
また、7月1日には、社会を明るくする運動の伝達式、14日には少年を非行から守る府民運動乙訓地区大会が行われた。
9.議案
・第17号議案 長岡京市いじめ防止対策推進委員会委員の委嘱について
・第18号議案 長岡京市スポーツ推進審議会委員(臨時委員)の任命について
(教育長)
全件が人事案件となるため、一括して提案の説明を求める。
(事務局)
・第17号議案「長岡京市いじめ防止対策推進委員会委員の委嘱について」
このたび団体から選出されている委員の異動に伴い、その後任を委嘱する必要があるため提案するもの。任期は、令和6年8月1日から令和8年10月31日まで。
・第18号議案「長岡京市スポーツ推進審議会委員(臨時委員)の任命について」
第2期長岡京市スポーツ推進計画の策定にあたり、検討小委員会を設置することとし、臨時委員として検討小委員会委員を任命する必要があるため提案するもの。なお、任期は議決日より当該特別事項に関する調査、審議が終了するまでの期間。
(教育長)
質問、意見等はないか。
(意見なし)
(教育長)
特に、意見等が出なかったため、採決する。
まず、「第17号議案 長岡京市いじめ防止対策推進委員会委員の委嘱について」、承認いただける委員の挙手を求める。
(全員賛成)
(教育長)
全員賛成。よって、第17号議案は可決された。
(教育長)
次に、第18号議案「長岡京市スポーツ推進審議会委員(臨時委員)の任命について」、承認いただける委員の挙手を求める。
(全員賛成)
(教育長)
全員賛成。よって、第18号議案は可決された。
10.主な行事・会議結果報告
(事務局)
行事・会議結果(6月27日~7月24日)について報告。
11. 次回定例会までの主な行事・会議予定
(事務局)
行事・会議予定(7月25日~8月28日)について説明。
12.意見交換
(委員)
1点目はアーリントンからの交流団について。今回ホームステイを受け入れていただいた方に感謝申し上げる。
次に、明日から開催される若葉カップ第40回記念大会について。本大会は、スポーツを通じて青少年の育成に大きく貢献できるものだと思う。暑い中で、準備や実行にあたっていただく方々に感謝を申し上げる。
また、本市でも先週土曜日から小中学生が夏休みに入った。暑い日が続くので水の事故、熱中症に十分注意してほしい。
最後に、教科書採択協議について。教科書の見本は、乙訓教育局に並べてあると思うが、本市の図書館などで展示することはできないだろうか。ぜひ市民の方にも見てほしい。
(事務局)
教科書の見本の展示会は、6月中旬から7月初旬に乙訓教育局内で行っている。展示会場については乙訓地区採択協議会で協議しているため、本市だけで決定することは難しい状況である。
また、採択後の教科書については、本市の図書館でも展示し、教科書に触れていただく機会を設けている。ただ、新たに見本本(みほんぼん)の展示会を行うとなると、出版社から送付される見本本の冊数に限りがあるなどの課題もあることから、引き続き、乙訓地区採択協議会での協議が必要と考えている。
(委員)
難しいことだは思うが、皆さんにも教科書の見本を見てほしいので、今後検討してほしい。
(委員)
私からは文化財について。
1点目は、塚本古墳公園について。前回定例会でお話した後すぐに、文化財保存活用課の方が雑草の対応をされていて嬉しかった。以前もお話のあった、草刈りの必要のない方法について、ぜひ検討してほしい。
2点目は、夏場の発掘調査について。7月から8月までの発掘調査の予定件数と、猛暑対策について教えてほしい。
(事務局)
現在、4~5か所の発掘調査を行っているが、7月から8月はフル回転で行っており、今年は特に調査が過密な状況である。
猛暑対策としては、まず、夏場の休憩時間の集計をとっている。やはり夏場は休憩時間を長くとる必要があると思うので、今後データを集計して作業の標準時間の検討を行いたい。
もう1点は、現場で暑さ指数計を導入したことである。暑さ指数を意識しながら、休憩時間を取るよう心がけてもらっている。また、現場によっては扇風機やクーラーのある休憩スペースも設けている。
(委員)
ぜひ猛暑対策をしっかり行っていただき、安心、集中して発掘調査ができるようお願いしたい。
(委員)
前回定例会を欠席したので、時間が少し経っているが、学校訪問に参加した感想をお話ししたい。
今回は、ICTの活用をどのようにされているかをポイントに授業を拝見した。中学2年生の数学の授業では、板書をしっかりとりながら、理解を深めるためにタブレットを活用するなど、上手くバランスをとって授業を受けていたように思う。スムーズな展開で学生も理解しやすいのではと感じた。
次に、高知市の小学4年生が、中学校のプールで水泳の授業中に溺れて亡くなった事故について。もちろん学校や高知市教育委員会の責任もあると思うが、実際には、学校側が複数の児童を限られた人員で、安全にみることは難しいのではと感じる。溺れたらすぐに助けられる体制をとることが大事であるが、現場も大変だろう。
そのような中で、京都市等では水泳授業を民間委託にしているという話がでており、老朽化、人員不足、プロに教われる、夏に限らず授業ができるなど、メリットも多いと思う。そこで、現在の水泳授業の状況や、今後の方向性(民間委託など)について教えてほしい。
(事務局)
現在の学校の管理状況については、毎年、水泳学習が始まる前に各校の代表者に対し管理者研修会を行っている。その中で、昨年起こった事故の事例などを通して安全管理の意識を高めている。
監視体制については、本市でも、担任以外に人員を増やし監視する体制を取っている。ただ単に監視をするだけではなく、全体が見渡せるように対角線に立つ、死角が無いように立つように指導しており、学校の規模によっては、更に人数を増やして監視する場合もある。
また、小学校ではプールフロア(水深を調整できる台)を設置し、身長の低い子どもに対応したり、二人一組のバディを組んで指導を行っている。しかし、これで全てのリスクが無くせるとは思っていないので、事故を教訓にして各校に指導を行いたい。
(事務局)
プールの民間委託については、全国や京都府下でも進んできている。本市でも、現在再整備の基本実施設計を進めている長岡第三小学校では、民間委託について検討中である。メリットとしては、安全管理が高まる、泳力の向上が見込める、教職員の負担軽減などが挙げられる。本市としては、まず長岡第三小学校の方針を決めた後、個々の学校の状況を見ながらその都度判断していきたい。
(委員)
高い台から見た方がよく見渡せると思うのだが、高い台を置くことを検討されてはどうか。
(事務局)
学校によっては上から監視する台もあるが、実際には、危険なことにすぐに対応できるよう、台には乗らず監視している状況である。
(委員)
安全対策など、引き続きよろしくお願いしたい。
(委員)
私からは3点、1点目は熱中症対策のこと。
夏休みに入り中学校では部活動が終日、熱心に取り組まれているが、先ほどの教育長の諸報告のとおり、熱中症対策は命と健康に関わることなので、各校で暑さ指数 (WBGT)ガイドラインをしっかり遵守してほしい。
また、生徒には個人差やその日の体調もあるので、事故が起きないように、測定指数を過信することなく、柔軟な対応も徹底してほしい。
2点目は教師不足の件。
本市の小中学校で、講師を探しているという状況があるか。質問の理由は、私のところに、この1週間だけでもいくつかの自治体や学校から、「講師を探している、紹介してほしい」「新採教員が1学期で辞めるため、講師探しの日々が続いている」などの相談を受けたからだ。
(事務局)
今のところ、なんとか教師不足はない状況である。
(委員)
ほっとした。なお、新採教員が辞めるのは個人の問題だけでなく、職場の同僚との関係性、組織の関係性の問題も影響している。職場環境の見直し、関係論的視点からの対策を進めてほしい。
3点目は「電子図書館」のこと。
図書館にお聞きするが、電子書籍を無料で借りて読める電子図書館の計画等はあるか。
(事務局)
現在、長岡京市では検討していない。
(委員)
福知山市の市立図書館では「ふくちやま電子図書館」を運営している。新聞では、その電子図書館の昨年度の貸出、閲覧数が3年連続で全国1位とのこと。また、市内の小中学生約6千人に利用に必要なIDを発行して、朝読書、調べ学習で活用されるなど、若い世代の利用が多い。さらに、子どもに人気の本は、同時に何人でも借りられる児童書・絵本読み放題パックを導入している、と報じられている。
(事務局)
電子書籍は、コロナ禍で補助金がついたときに導入が進んだ。現在は補助金がつかなくなり、紙と電子の両方を充実させるためには予算が足りず、運用ができなくなる自治体も出てきており、課題も多い。
なお、京都府立図書館では電子図書が導入されている。長岡京市でも、希望される学校には京都府立図書館のIDが配布されるため、府の電子図書の利用を積極的に勧めている。
(委員)
初めて知ることも多く、予算面を含めて様々な課題があることが理解できた。私もこのテーマをもう少し調べてみたい。
13.閉会
(教育長)
午後3時50分に閉会を宣言する。