教育委員会令和6年8月定例会会議録
- ID:14537
1.日時
令和6年8月28日(水曜日) 午後2時30分から午後3時30分
2.場所
市役所 会議室402
3.出席者
教育長 西村文則
委員 福澤秀夫
委員 京樂真帆子
委員 大下和徹
委員 盛永俊弘
4.出席説明員
教育部長、教育総務課長、教育総務課主幹、学校教育課長、学校教育課総括指導主事、学校教育課主幹、生涯学習課長、生涯学習課主幹、文化・スポーツ振興課長、文化財保存活用課長、中央公民館長、図書館長、北開田児童館長
事務局職員 教育総務課 総括主査
5.傍聴者
なし
6.開会
(教育長)
開会を宣言する。
承認・署名
8.教育長諸報告
(教育長)
まず、夏季に行われた大会での本市中学生の活躍について。この間、中学校体育連盟や吹奏楽連盟が主催する大会が実施され、生徒達は日ごろの練習成果を発揮し頑張った。乙訓大会、山城大会、府大会、近畿大会と次々と勝ち上がったチームや個人もあり、全国大会には長岡中学校生徒1名がバドミントン女子シングルスに、長岡第二中学校生徒1名が陸上女子1500m走に、長岡第三中学校生徒1名が卓球男子個人戦に出場した。
また、京都府吹奏楽コンクールにおいて、4中学校とも4年連続となる金賞を受賞し、そのうち長岡第二中学校が4年連続で関西吹奏楽コンクールA部門に31日に出場する。
次に、7月25日から28日の4日間西山公園体育館において開催された、第40回記念若葉カップ全国小学生バドミントン大会について。コロナ禍で令和2年度は中止となり、令和3年度以降は予選リーグの廃止による日程の短縮や入場制限などを行ってきたが、ようやく予選リーグを復活せることができた。男子は38都道府県、女子は41都道府県からそれぞれ48チームが参加し熱戦が繰り広げられた。その中で長岡京市スポーツ少年団は男子が予選リーグを突破しベスト16となった。今年も多くの方に大会運営にご協力いただき、無事に大会を終えることが出来た。そのご尽力に感謝申し上げる。
その他の行事等については日程順にご報告する。
29日にはサマーレビューが行われ、市長、副市長等と教育部の課題について共有した。8月2日には校長会議、6日には令和6年度第1回図書館協議会、9日には教頭会議を開催した。図書館協議会では、新規・継続の方ともに、新たな2年間について委員委嘱をさせていただいた。23日には中学生英語暗唱大会が開催され、2年生10人、3年生11人が参加し、それぞれが選んだ課題を思いを込めて暗唱した。個々の生徒の努力が垣間見える大変レベルの高い暗唱大会となった。
そして、今週26日から2学期が始まった。
9.議案
・第19号議案「令和7年度から中学校において使用する教科用図書の採択について」
(事務局)
中学校の教科用図書については学校教育法第34条第1項の規定に基づき、文部科学大臣の検定を受けた教科用図書を使用しなければならないこととなっている。
さらに、義務教育諸学校の教科用図書の無償措置に関する法律第12条第1項に基づき京都府教育委員会より採択事務が定められており、本市と向日市及び大山崎町が乙訓地区としての同一の採択地区となっている。
教科用図書の選定にあたり、二市一町の教育長、教育委員の全員15名と、小中学校校長2名の合計17名で構成される乙訓地区小中学校教科用図書採択協議会が開催され、調査研究員からの報告に基づき採択協議会で慎重な審議が行われ、令和7年度から乙訓地区の中学校で使用する教科用図書が選定された。
本議案は、義務教育諸学校の教科用図書の無償措置に関する法律第13条第4項及び第5項の規定により、採択協議会での選定結果どおり教科用図書を採択すること、及び選定理由を採択理由とすることについて教育委員会の議決を求めるものである。
なお、採択する教科書及び採択理由については、別紙のとおりである。
(教育長)
ただ今の提案理由の説明について、何かご意見、ご質問があれば。
(委員)
全般的に、子どもたちや先生たちが使いやすいという観点で、デジタルコンテンツの豊富さ、内容の充実さ、ページ数、重さも考慮して選ばせていただいた。
道徳の教科書は、振り返りもしやすいように別冊になっていた点が良かった。
(委員)
歴史的分野を中心に見たのだが、良い教科書を選んでいただいた。中学校は、日本の前近代史を学ぶ最後の機会となるため、中学校の歴史分野の教科書は大変重要である。今回、その点が十分配慮されたものが採択されていたと思う。
帝国書院の地図では、地理の知識と、歴史の知識の両方を一枚の絵で見ることができるという工夫がされていて、高く評価している。長岡京の地理の地形では、長岡京がどう置かれてどう変化したのかを考えられるなど、絵地図の工夫もされていた。
また今、経済的な意味での生理の貧困が問題になっているが、保健体育分野では、生理についての知識の貧困をなくすために、中学校でしっかりと学ぶことができる教科書を選んでいただいた。
(委員)
概ね、乙訓地域にふさわしい教科書が選ばれたと思う。特に数学では、前回は難易度が高かったという指摘もあり、今回は、数学が苦手な方でも確実に力を伸ばしていけるという観点でこの出版社が選ばれた。理科の教科書では、二次元コード(QRコード)が多く載っているものが選択されている。
また、全体を通して、教科書の登場人物などのジェンダーバランスもしっかり考えて選ばれており、多方面からの観点から総合的に良いものが選ばれていると感じた。この案で異論はない。
(委員)
私は、3点の観点から選択させていただいた。
1つめは、本市及び乙訓の生徒の実態に即してるか。学力保障、進路保障につながることが一番大事。
2つ目は、現場の先生が使いやすいものか。
3つ目は、少なく深く学ぶことができ、本質的な問いを考えられる内容になっているか。現行の学習指導要領では、主体的・対応で深い学び(アクティブ・ラーニング)の視点から、教科書にも学習方法を盛り込んでいるケースもあり、教科書が年々分厚くなっていると感じている。分量が少なくても応用ができる、本質的な問いを考えることのできるという点でも、適切な図書が選択されたと思う。
(教育長)
その他、質問、意見等はないか。
では、「第19号議案 令和7年度から中学校において使用する教科用図書の採択について」、承認いただける委員の挙手を求める。
(全員賛成)
(教育長)
全員賛成。よって、第19号議案は可決された。
・第20号議案「令和7年度小・中学校において使用する教科用図書(学校教育法附則第9条に規定する教科用図書)の採択について」
(事務局)
小中学校の教科用図書については文部科学大臣の検定を経た教科用図書を使用しなければならないこととなっているが、特別支援学級においては学校教育法附則第9条の規定により一般図書を教科用図書として使用することができることとなっている。
京都府教育委員会から示された採択基準及びその基準に対する基本観点に基づき、当該学年や下の学年用の文部科学省検定教科書の使用も考慮したうえで、令和7年度用一般図書一覧を参考に選定している。一般図書一覧については、別紙のとおりである。
(教育長)
次に、第20号議案「令和7年度小・中学校において使用する教科用図書(学校教育法附則第9条に規定する教科用図書)の採択について」、承認いただける委員の挙手を求める。
(全員賛成)
(教育長)
全員賛成。よって、第20号議案は可決された。
10.協議事項
・令和6年度9月教育費補正について
(教育長)
本案件は、本市情報公開条例第6条第5号の規定する意思形成過程にある情報で、市と協議中であり、公開することにより公正かつ適正な意思形成に著しい支障があると思慮される。
従って、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第14条第7項、及び本市教育委員会会議規則第15条第1項の規定により、本案件を非公開とするよう発議する。また、同法第14条第8項及び同規則第15条第2項の規定により、この発議に対する討論を行わないで直ちに採決することとなっている。本案件を非公開とすることに同意する委員の挙手を求める。
(全員挙手)
(教育長)
全員賛成。よって本案件については非公開とする。
(非公開協議)
(教育長)
以上で非公開協議を終了する。
11.主な行事・会議結果報告
(事務局)
行事・会議結果(7月25日~8月28日)について報告。
12. 次回定例会までの主な行事・会議予定
(事務局)
行事・会議予定(8月29日~9月25日)について説明。
13.意見交換
(委員)
1点目は、2学期が始まり様々な行事が開催されると思うが、残暑が厳しいという予報なので、熱中症には十分注意していただきたい。
次に、英語暗唱大会を聞いた感想をお伝えしたい。皆さん、表現力、さらに説得力などのレベルが上がっており、堂々と話されている姿に感心した。「I have a dream」(私には夢がある)はキング牧師の演説の一説であり、現在使われている教科書にも掲載されている。背景を十分に理解した上で、ぜひスピーチや英語の勉強に取り組んでほしい。
一方、英語に関する記事で気になったことが、小学校では英語の勉強が楽しかったが、中学生では大変難しくなり苦手意識を持つ子どもが増えている、という内容である。覚える単語数は、2002年は中学で900語、2012年では1200語、2020年では小学校で600~700語、中学では1600~1800語と、以前に比べて増えている。先生方も努力はしていただいていると思うが、ぜひ英語に親しみを持ってもらえる工夫をお願いしたい。
(委員)
私からは文化財について。
京都新聞8月20日の朝刊では、「郷土の歴史 各地で子ら講座」というタイトルで、京都府、向日市、長岡京市で開催された3つの講座が紹介されていた。長岡京市では、夏休み歴史教室講座として、恵解山古墳を記念して埴輪づくりをされたということだが、その時の様子などを教えてほしい。
(事務局)
定員が先着15名のところ30名ほどの申し込みがあり、大変盛況であった。当日は、まず埋蔵文化財センターの展示室を見学してから、埴輪づくりを体験していただいた。参加者全員が小学生で、非常に楽しんで取り組んでもらえることができた。
(委員)
3つの講座の参加人数は、京都府は3日間で120名、向日市50名、長岡京市15名。今回はお断りした方も多かったということなので、次回は定員を増やしてほしい。
また、作られた作品の記録や広報するなど、展示会は検討されているか。
(事務局)
今のところ展示のほうは考えてない。今回定員以上の申込みがあり、大変魅力的な講座だと分かったので、今後は人数を増やし、違った形での体験や講座も検討していきたい。
(委員)
子どもたちにとって魅力のある体験なのだと感じた。アートとして、子どもたちの作品を発表する場も設けてほしい。今後もこのような、京都の歴史を取り上げた企画を継続して行ってほしい。
(委員)
2学期が始まり、南海トラフ地震臨時情報や台風などの災害の話がでている。学校現場に限らず、もう一度マニュアルを確認するなど、適切な対応をお願いしたい。
私からは1点お聞きしたい。ジェンダーバランスの話。小中学校教育の中で、文科省等から教職員に対する指導はあるのか。また、現在の人材不足のなかでどう考えていけばいいのか、現場としての考えがあれば教えてほしい。
(事務局)
一般職の教職員の採用については、特に指導はされていない。一方、管理職については女性の比率を増やそうという動きはある。
現在の教職員数の内訳を見ると、小学校では女性の割合のほうが多い。中学校では男性の割合が少し多いが、それほど大きな差はない。
(委員)
私からは3点質問する。1点目は、熱中症対策のこと。
早くから、学校教育課が熱中症の未然防止対策を丁寧に進めて来られた。酷暑がまだ続いているが、現時点での成果と教訓はいかがか。
(事務局)
今年は、「熱中症指数が31度以上になると運動や部活動を中止すること」という通知を出し基準を明確にしたことにより、教職員間で共通の基準ができたことは大きい。その効果もあるのか、今のところ、熱中症による大きな事故の報告は受けていない。
(委員)
2点目は、小中学生の近視実態調査のこと。
文科省が2021年度から3年がかりで実施した、小中学生の近視実態調査の結果が7月31日に公表された。同じ児童を追跡した大がかりな調査で、初年度に小学1年生だった児童の近視の割合が、2年後の3年生の時点で約3倍に増加したと報じられた。この小学校低学年等で近視が急増しているという傾向に対して、本市では何か議論されていることがあるか。
(事務局)
特に議論はしていない。
(委員)
今後、校長会や養護教諭の会議で検討されたら、その内容を紹介ください。
3点目は、部活動の地域移行のこと。
このテーマに関して、京都府全体では何か特徴的な動きや進展はあるか。
(事務局)
現在、府の地域移行コーディネータ-が、各市町を調査している段階である。
(委員)
部活動は、近年、学校教育で重視されている主体性や粘り強さ、レジリエンスなど人間力を高める上でも大きな役割・機能を果たしてきた。働き方改革を進めるうえでも欠かせないテーマの一つだが、あらためて学校の役割を問い返しながら、柔軟に具体化を検討してほしい。
14.閉会
(教育長)
午後3時30分に閉会を宣言する。