教育委員会令和6年10月定例会会議録
- ID:14648
1.日時
令和6年10月16日(水曜日) 午後3時00分から午後4時06分
2.場所
図書館 大会議室
3.出席者
教育長 西村文則
委員 京樂真帆子
委員 大下和徹
委員 盛永俊弘
委員 生嶌 匠
4.出席説明員
教育部長、教育総務課長、教育総務課主幹、学校教育課長、学校教育課総括指導主事、学校教育課主幹、生涯学習課長、生涯学習課主幹、文化・スポーツ振興課長、文化・スポーツ振興課主幹、文化財保存活用課長、中央公民館長、図書館長、教育支援センター所長、北開田児童館長
事務局職員 教育総務課 総括主査
5.傍聴者
なし
6.開会
(教育長)
開会を宣言する。
福澤前教育長職務代理者の任期満了に伴う退任に伴い、「長岡京市教育委員会教育長の職務代理者に関する規則」第2条の規定に基づき、京樂委員を新たに教育長職務代理者に指名したのでここに報告する。
承認・署名
8.教育長諸報告
(教育長)
9月の定例教育委員会から本日までの間、本市の行事等について報告する。
まず、アーリントン友好代表団の来日について。姉妹都市盟約40周年を迎えた今年、5月には本市の友好代表団がアーリントンを訪問されたところであるが、この度、アーリントンの友好代表団として、タウンマネージャー、教育委員長、教育長、学校広報部長、消防署長といった5名の方が、10月2日から6日にかけて来日し、長岡京市を訪問された。教育関係者が3名おられるということで、3日には西乙訓高校、長岡第四小、長岡第二中の3校を訪問していただき、授業や給食、清掃活動など学校教育の様子を見ていただいた。そして、20年を迎えた生徒交換留学プログラムの更なる充実に向けて協議を行い、基本的な進め方について合意することが出来た。
次に行事について日程順に報告する。
9月28日には、長法寺小学校でらくしんまつりが開催され、地域、PTAのご尽力のもと、多くの児童が参加し楽しんでいた。30日には府教育委員会との懇談会が開催され、今回は、防災教育の充実をテーマに議論を交わした。10月1日には、生嶌委員に対する辞令交付が行われた。2日には校長会議を開催し、様々な課題を共有した。6日には市民大運動会が、8日には長岡第四中学校で体育大会、10日には長岡中学校及び長岡第三中学校で体育大会が開催され、11日には3日間開催される市民文化祭の開会式が行われた。また11日には、京都府都市教育長会議が南丹市を会場に開催された。
9.報告事項
・令和6年度 全国学力・学習状況調査の結果の公表について
(事務局)
今年度も昨年度と同様、小中学校ともに、全国や京都府と比較して正答数の多い児童生徒の割合が高くなっている。これは、ご家庭や地域の教育力、学校・家庭・地域の連携、学校教職員の努力、そして何より子どもたちの日々の努力の積み重ねによるものと考えられる。
なお、今年度は、教育委員の皆様のご助言をもとに、4ページに本市小中学校が授業改善に取り組んだ成果の見られる問題を例示している。
今後、この調査結果を市ホームページに公表する予定である。
10.主な行事・会議結果報告
(事務局)
行事・会議結果(9月26日~10月16日)について報告。
11. 次回定例会までの主な行事・会議予定
(事務局)
行事・会議予定(10月17日~11月20日)について説明。
(委員)
2点お聞きしたい。
10月にアーリントン友好代表団が来日されたが、交流の際には、職員の方は基本的に英語でコミュニケーションをされているのか。
(事務局)
交流の際には、職員もできる範囲内で、英語でコミュニケーションをとっている。
(委員)
もう1点は、静岡県袋井市議会からの行政視察受入れについて。視察先として長岡京市を選ばれた経緯を教えてほしい。
(事務局)
行政視察先として選んだ理由は、地域福祉連携室所管である不登校やひきこもり、就学前後の子育て支援について(大阪大学と締結した包括連携協定)の話を聞きたいということであった。それに関連して、教育支援センターからも不登校児童対策についての情報提供を行った。
12.意見交換
(委員)
私からは2点質問したい。
1点目は、性暴力事件について。「札幌市で子ども同士の性暴力事件が発生し、いじめ重大事態と認定された。」という報道があった。被害者は男子小学生、加害者は男子中学生ということで、非常に衝撃を受けた。
事件から考えるべき点についてお話したい。1つは、被害者が男子であること。子どもに限らず、男性は性暴力被害を相談しにくいと思うが、相談を受ける側としても、男性が被害者になることを十分認識してほしい。
2つ目は、加害者が中学生であり、まだ若いということ。加害者の男子は、断片的な性知識をもとに加害に及んだということである。最近は、性に関する様々な情報が様々な媒体で子どもたちに届き、それを遮断することはほぼ不可能である。だからこそ、学校教育における性教育が重要であり、改めて性教育の取組方法について考えてほしい。
3つ目は、二人がスポーツ少年団という、学校外での知り合いであったこと。今回のように、学校が被害相談の場になりにくい場合を想定して、相談できる場の情報提供を行ってほしい。例えば、京都性暴力被害者ワンストップ相談支援センター「京都SARA(サラ)」では、24時間365日電話で相談を受け付けている。
そこで質問だが、長岡京市では、教員が相談場所の情報を共有できているのか、また保護者に情報提供がされているかを教えてほしい。
(事務局)
子どもたちに配備されている1人1台端末の中に、相談窓口一覧のファイルが掲載されている。そのファイルを活用し、児童生徒は相談窓口の情報を得ることができる。
(委員)
実際に子どもたちが自分でファイル等にアクセスできるか、一度試してみてほしい。
(事務局)
本市では、中学生を対象に、長岡京市男女共同参画推進条例啓発冊子「Dreams come true(ドリームズカムトゥルー)」を配布している。この冊子の中にも相談場所が掲載されている。今後は、ファイルも含めて保護者への啓発をしていきたい。
(委員)
相談場所を提供することは大事なので、ぜひ保護者にも情報提供をお願いしたい。
次に、文化財のこと、恵解山古墳公園開園10周年記念事業について。
私も10月6日開催の歴史講演会に参加した。新聞報道では110名が参加されたとあり、大変盛況だったようだ。イズミヤ長岡京店でも、エレベーター横の良い場所で展示がされていたので、今後もこのような展示を企画してほしい。
そこで質問だが、歴史講演会、ポスター展示や遺物展示などについて、市民の反応がどうだったか教えてほしい。
(事務局)
まず、11月2日の「いげのやまフェスタ」について情報をお伝えする。
サントリーの協賛でドリンク販売やクイズラリーを実施していただき、神足ふれあい町家、なかの邸、地元のキッチンカーなども出店予定である。また、行政側ではシティプロモーションや商工業者の紹介を行うなど、古墳を通じて様々な情報発信の工夫をしている。メインステージでは、「古墳で奏でるハーモニー」ということで中学生の吹奏楽の演奏を行い、その他、火縄銃の演武なども行う予定である。
市民の反応についてだが、ふれあい町家でチラシを手に取ってもらうなど、何か感心を持つきっかけになっていると感じている。講演会のほうも130名を超える申込みがあり、SNSなどの情報を見て遠方から参加されている方もいる。このように、恵解山古墳公園開園10周年記念事業として良い展開ができていると思う。
(委員)
啓発活動が大切だと思うので、引き続きお願いしたい。
最後に発掘調査について、調査中の事故などが起こらないように、注意とサポートをお願いしたい。それと、調査現場で何が発掘されたかが分かるポスターもまた作っていただきたい。
(委員)
全国学力・学習状況調査の結果の公表の資料については、分かりやすくまとめられている。なお、スポーツテストの結果については、同じように公表されているのか。
(事務局)
現在、公表はしていない。今年度の全国結果をもとに、本市の状況をまとめている段階である。今年度から公表したいと考えている。
(委員)
コロナ禍では体力が落ちたという議論もあったが、経緯も含めて、子どもたちの体力が戻っているのがどうかも調査してほしい。
次に、タブレット端末について。学校訪問では上手に活用されている印象を持った。今年で3年が経過するが、運用状況や故障について教えてほしい。
(事務局)
令和3年度から導入して今年で4年目になるため、故障も増えている。一番多い故障は画面の割れで、キーボードの劣化も多い。あと1年半ほど修繕をしながら使用し、令和8年度以降の更新を考えている。
(委員)
私からは2点で、1点目は防災について。毎年10月最終日曜日が「長岡京市 防災の日」で、今年は10月27日。
昨今の地震や風水害などによる各地の被害状況を考えると、こうした機会に、防災意識の一層の高揚を図り、自分事として具体的な対応策を進展させるチャンスにしたい。
ところで、この件に関係して、災害時の避難所になる市内小中学校の体育館・武道場の空調設備整備の進捗状況はいかがか。
(事務局)
体育館・武道場の空調整備は、中学校4校において、今年度3月に完成予定である。
来年度は、避難所として利用される小学校4校に、再来年度は、残りの小学校に整備を行う予定である。なお、長岡第三小学校の体育館は、計画されている再整備工事で対応する。
(委員)
順調に進んでいることに感謝申し上げる。市民、子どもたちの命にかかわる施策であり、引き続き設置を推進させてほしい。
2点目は、全国学力・学習状況調査について。先ほどの報告にあったが、本市の小中学生の学力が高いレベルで推移していることに敬意を表する。
また、中学国語で大きく注目された「フィルターバブル」をテーマにした調査問題の紹介と、その難問に対して、本市が全国と比べて「正答率が高く、無回答率が低い」という結果は、各校での授業改善を反映していてうれしい限りである。学力は、「家庭の社会経済的背景(SES=Socio-Economic Status)」の影響も大きいが、学校教育課の結果分析のとおり、児童生徒、教職員、保護者の三位一体的な努力の成果でもある。
引き続き、個別最適な学びと協働的な学びの推進で、子どもたちの学力向上、そしてこれからの人生を見据えた進路実現につながるようにお願いしたい。
(委員)
1つお願いとしては、教育委員会の組織、教職員の服務監督、各小中学校の規模や特色などについて、機会のある時に教えていただきたい。
2つ目は、全国学力・学習状況調査の結果の公表について。今回の結果を受けて今後何か改善策を検討されているのか、もしくは、あくまで結果の位置付けを把握するための資料なのか、教えてほしい。
(事務局)
教育委員会の組織などについては、後日、資料を提示し説明させていただく。
(事務局)
全国学力・学習状況調査については、今回の結果を受け、児童生徒への学習指導の充実や、授業改善に活用している。
(委員)
何か改善策を立てるためには、長岡京市と似たような環境や規模の自治体を、ベンチマークに設定すると良いと思う。その自治体と比較することで、本市の学力を上げる対策がより明確になるのではないだろうか。
(教育長)
結果の公表については、文科省から、過度な競争意識が働かないよう注意しながら公表を行うよう、指導がされている。それを受け、教育委員会でも議論を重ねた上で、長岡京市では令和3年度から公表を行うことになった。京都府下では、公表している自治体はまだ少なく、長岡京市が一番詳細な内容を公表している。
そのような状況であるため、本市と状況の似た自治体をベンチマークにするというところまでは進められていない状況である。
(委員)
ご指摘のとおり、確かに、過度な競争意識を駆り立てると良くないと思う。民間企業ではベンチマークを活用することが有効なので、質問させていただいた。
引き続き、この成果と課題を検証し、子どもたちの更なる学力の向上を図ってほしい。
13.閉会
(教育長)
午後4時06分に閉会を宣言する。