教育委員会令和7年2月定例会会議録
- ID:14890
1.日時
令和7年2月19日(水曜日) 午後3時00分から午後4時17分
2.場所
市役所 会議室402
3.出席者
教育長 西村文則
委員 盛永俊弘
委員 生嶌 匠
欠席委員 京樂真帆子
大下和徹
4.出席説明員
教育部長、教育総務課長、教育総務課主幹、学校教育課長、学校教育課総括指導主事、学校教育課主幹、生涯学習課長、生涯学習課主幹、文化・スポーツ振興課長、文化・スポーツ振興課主幹、文化財保存活用課長、中央公民館長、図書館長、教育支援センター所長、北開田児童館長
事務局職員 教育総務課 総括主査
5.傍聴者
なし
6.開会
(教育長)
開会を宣言する。
承認・署名
8.教育長諸報告
(教育長)
まず、1月23日の兵庫県小野市教育委員会への管外視察研修について。今回は小野市教育委員会が、東北大学の川島隆太教授を顧問に20年に渡って取り組んでこられた「脳科学に基づく教育」について学ぶことが出来た。脳の司令塔である「前頭前野」を健康に育むことは、子どもたちを健全に育むことにつながるという脳科学の知見のもと、保護者や保育者、教育者等のベクトルを合わせ、胎児期、乳児期、幼児期、学齢期と16年間を見通した教育を進めておられ、その具体的な取組や成果等についても学ばせていただいた。本市の教育をさらに充実させるうえで大変参考になる実践であると思った。また、1192年の創建から830年あまりの長い年月を地域の人々が守り抜いてこられた国宝浄土寺の見学では、地元ボランティア「観光ガイド ひまわり」のお二人から多くを学ぶことが出来た。改めて、小野市教育委員会と「観光ガイド ひまわり」の皆様にお礼申し上げる。
会議・研修会の関係では、1月31日に京都府都市教育長協議会、2月6日には乙訓管内教育長会議、14日には乙訓教育委員会連合会教育委員研修会が開催された。17日には社会教育委員会会議とスポーツ推進審議会第3回会議を開催した。さらに4日には校長会議、18日には教頭会議を開催し課題を共有した。
行事関係では、1月26日に長岡天満宮を会場に文化財消防訓練が行われた。2月15日には人権問題研究市民集会、15日及び16日には長岡京市小・中学校美術展が開催され、多くの参加があった。
9.議案
・第1号議案 長岡京市立学校施設使用条例施行規則の一部改正について
(事務局)
市立小中学校体育館及び武道場については、冷暖房施設の整備に伴い、令和7年4月1日より、学校開放事業の各団体が冷暖房施設を利用する際には使用料を納付いただくこととなる。冷暖房施設の利用の有無は、利用日当日の気温等により判断されるものであることから、新たに冷暖房施設使用料について「使用時までに納付する」という文言の追加を行うものである。
(教育長)
質問、意見等はあるか。
(質問なし)
(教育長)
第1号議案「長岡京市立学校施設使用条例施行規則の一部改正について」賛成の委員の挙手を求める。
(全員挙手)
(教育長)
全員賛成。第1号議案は可決された。
・第2号議案 長岡京市図書館設置条例施行規則の一部改正について
(事務局)
今回の改正点は3点ある。1点目は、利用者サービスの更なる充実を図るため、貸出冊数を現行の5冊から10冊へ変更すること。2点目は、多様な性の在り方への配慮のため貸出申込書様式から性別欄を削除すること。そして3点目は、事務効率の見直しのため団体貸出申込書から押印欄を削除することである。
(教育長)
質問、意見等はあるか。
(委員)
現在の貸出期間は2週間だと思うが、貸出冊数が10冊に増えることにより、貸出期間も延長されるのか。通常は2週間で10冊の本を読むことは難しいと思うのだが。
また、貸出冊数が増えると個人の利便性は向上するが、一人が占有する冊数が多くなり、逆に全体での利便性は向上しないのではないか。
(事務局)
貸出期間は2週間のままである。
なお、今回改正に至った経緯は、絵本を借りる方から冊数を増やしてほしいという要望が多くあったためである。一般図書は10冊読むことは難しいと思うが、絵本を借りる方の利便性を高めるために改正を行った。
(委員)
人気の書籍だと待期期間もかなり長くなり、利用者によっては不便になるのでは。規則改正を行った後に、利便性が向上したかどうか、今後経過を見てほしい。
(事務局)
今回の規則改正に合わせて、図書の回転率を上げるために、貸出延長回数を3回から1回に変更する予定である。
(教育長)
第2号議案「長岡京市図書館設置条例施行規則の一部改正について」賛成の委員の挙手を求める。
(全員挙手)
(教育長)
全員賛成。第2号議案は可決された。
・第3号議案 令和7年度「学校教育の重点」及び「社会教育を推進するために」の策定について
(事務局)
「学校教育の重点」については、教育委員様からのご意見を参考に、令和6年度のものから一部変更している。変更点は新旧対照表のとおり。
「社会教育を推進するために」については、長岡京市第2期教育振興基本計画と同様の体系となっており、令和6年度のものから一部文言を変更、追記している。変更点は新旧対照表のとおり。
(教育長)
質問、意見等はあるか。
(委員)
令和6年度の事務点検評価は、現時点ではまだ作成されていないと思うが、実際には令和6年度の取組みを踏まえた上で、今回の令和7年度の方針を策定したということだろうか。本来であれば、前年度の事務点検評価を踏まえて、次年度の方針やアクションプランを決めるものだと思うので、その点を意識してほしい。
(事務局)
ご指摘のとおり、令和6年度の事業の取組み結果を踏まえ、令和7年度の方針に反映するよう意識したい。
(教育長)
第3号議案「令和7年度『学校教育の重点』及び『社会教育を推進するために』の策定について」賛成の委員の挙手を求める。
(全員挙手)
(教育長)
全員賛成。よって第3号議案は可決された。
9.協議事項
(教育長)
協議事項「令和6年度3月教育費補正について」及び「職員等の旅費に関する条例等の一部改正について」並びに報告事項の「令和7年度教育費予算について」は、本市情報公開条例第6条第5号の規定する意思形成過程にある情報で、市と協議中であり、公開することにより公正かつ適正な意思形成に著しい支障があると思慮される。
従って、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第14条第7項、及び本市教育委員会会議規則第15条第1項の規定により、本案件を非公開とするよう発議する。
また、同法第14条第8項及び同規則第15条第2項の規定により、この発議に対する討論を行わないで直ちに採決することとなっている。本案件を非公開とすることに同意する委員の挙手を求める。
(全員挙手)
(教育長)
全員賛成。よって本案件については非公開とする。
・令和6年度3月教育費補正について
・職員等の旅費に関する条例等の一部改正について
(非公開協議)
11.報告事項
・令和7年度教育費予算について
(非公開協議)
(教育長)
以上で非公開協議を終了する。
12.主な行事・会議結果報告
(事務局)
行事・会議結果(1月23日~2月19日)について報告。
13. 次回定例会までの主な行事・会議予定
(事務局)
行事・会議予定(2月20日~3月26日)について説明。
14.意見交換
(委員)
最初に教育長諸報告で紹介されたが、私も1月の小野市視察研修では、「脳科学に基づく教育」を柱とし、学力面だけでなく、社会性や心の成長にも着目した取組から、多くの学びを得ることができた。
また、数日前に開催された「人権問題研究市民集会」では、受賞作品(標語・ポスター)を鑑賞した。人権、多様性、平等といったテーマが強く心に響き、本市の子どもたちの豊かな感性と力強いメッセージに感動した。
さて、私からは1点質問。それは、働き方改革について。
以前、本市の「教育委員会事務の点検及び評価の実施に関する報告書」において、教職員の時間外勤務の推移について説明を受けた。そこで、今日は、全体的な平均値や傾向ではなく、特に顕著に改善された学校があれば、その特徴や具体的な取組内容を教えてほしい。
(事務局)
教員の勤務時間の短縮を図るために、各学校では様々な取組みがされている。例えば、学校運営協議会で地域の理解を求める、欠席連絡のアプリを導入する(来年度から全校開始予定)、会議等の情報共有の効率化を図るなど。
また、小学校によっては、校時変更による時間短縮を行い、事務作業に当てるなどの工夫をしている学校もある。ただ、中学校では部活指導があり、勤務時間の削減が難しいのが現状である。
(委員)
この質問の意図を少し補足したい。
講演先などで校長先生方と意見交換をする中で、これまでの「定時に帰るよう促しています」といった時間短縮だけでなく、働きがいや誇りといった労働の尊厳の回復を目指した学校づくりへと、働き方改革のステージが変化していると感じるからである。
本市の各学校においても、長時間労働の改善という量的な側面に加え、教職員が意欲的に働ける学校づくりという質的な側面の充実が進むことを期待したい。
(委員)
私も教員の働き方について質問したい。
教職員の労働時間や持ち帰り残業は、どのように管理されているのか。見えない部分の残業などを把握することは難しいと思うが。
(事務局)
出退勤時間はICカードで記録し、労働時間を管理している。持ち帰り事務については正直把握はできていない。数字だけでは見えない部分があるのが現状である。
(委員)
もう1点質問したい。12月に「長岡京市の教育」を配布いただいたが、この冊子の発行目的、活用方法を教えてほしい。
また、冊子の表題に「令和6年度」と記載されているが、実際には主に令和5年度の内容だと思う。12月に発行するなら、令和6年度の上半期の実績と下半期の見込みといった内容を記載すべきでは。
(事務局)
「長岡京市の教育」は、教育統計と点検評価報告書の二部構成になっている。前半部分は、令和5年度の教育行政の事業報告と令和6年度の主要施策や事業計画をまとめたもので、後半部分は令和5年度の事務点検評価の報告書となっている。一般市民向けの公表資料でもあり、議会や市職員等も資料として活用している。
(委員)
令和5年度と令和6年度の資料を比べていて、気になったことを質問したい。まず、教育予算について、昨年と比べて今年の予算が下がっているのは何故か。
(事務局)
主な要因としては、長岡第四小学校の再整備事業の影響が大きい。令和4年度から7年度にかけて工事を行う予定だが、令和5年度に最も工事費の大きい校舎建設工事が完了し、令和6年度では工事費が下がっている。
(委員)
1月に視察に伺った小野市では、教育分野の「脳科学と心の教育」にかなりの予算を使われているとお聞きした。そこで、長岡京市では令和6年度の主な施策の中に、「子どものこころの発達研究事業委託料」という予算があるが、これはどのような取組みなのか教えてほしい。
(事務局)
今年度から大阪大学との包括連携協定を締結しており、まず今年度は、脳科学に関する研修をメインに事業を行っている。教育部と健康福祉部で合わせて100万円の予算を計上している。
(委員)
もう1つ質問したい。
就学援助について、「要保護及び準要保護児童生徒援助費支給状況」の資料の中で、支給延べ人数が4,179人(令和4年度)から4,304人(令和5年度)と、前年度よりも延人数が増えているのは何故か。長岡京市の就学児のいる家庭の経済状況が悪化しているのか、もしくは、就学援助基準が変更されたのか、何か考えられる要因はあるのか。
(事務局)
延人数は少し増えているが、認定者数を比較すると、昨年度とあまり人数は変わっていない。また、今年度認定基準の変更はしておらず、特に経済状況が変わっているわけではないと思う。
(委員)
家庭の経済格差が児童の学校生活に影を落とすようなことがないように、これからも新たな政策や企画をお願いしたい。
15.閉会
(教育長)
午後4時17分に閉会を宣言する。