令和7年度第2回社会教育委員会議会議録
- ID:15644
開催日時
令和7年11月13日(木曜日)午後2時30分 から同4時20分まで
開催場所
長岡京市中央公民館 講座室
出席者
社会教育委員
島袋委員長、瀧川副委員長、内山委員、田中委員、浅田委員、中西委員、
大島委員、佐藤委員、木邑委員、鵜野委員
公民館運営審議会委員長
行政側
教育長、教育部長、教育部次長兼文化・スポーツ振興課長、生涯学習課長、生涯学習課主幹兼生涯学習係長、社会教育指導員
会議公開の可否
公開
傍聴者
無
会議次第
開 会
あいさつ
案 件
報告・協議
(1)令和7年度 社会教育関係団体の活動状況について
(2)令和8年度 社会教育関係団体の補助金について
(3)令和8年度「社会教育を推進するために(案)」について
報告
(1)「生涯学習について」内山委員より
(2)京都府社会教育委員連絡協議会総会の報告
(3)近畿地区社会教育研究大会(京都大会)の報告(台風の影響により中止)
視察・協議
・「人のつながりを生みだす生涯学習、社会教育の仕組みづくり」
~ 長岡京市中央公民館視察 ~
閉 会
開会
委員長あいさつ
・本日はご多用の中、本会議にご出席下さいましてありがとうございます。平素より本市の社会教育の推進にご尽力いただいていることに感謝申し上げる。
・私事にもなり、大変恐縮であるが、少しお話をさせていただく。
・私は現在、聴覚障がいのある方とご縁があり、お付き合いさせていただいて8年程になる。耳が聴こえないので、会話は手話とメールで行っている。
・数年前の出来事。彼は、名古屋市在住の40代の男性の方。ある日突然、「助けてください」とのメールが来た。何事かと思いきや、「仕事から帰って電気をつけようとしたら、電気がつかない!今、真っ暗闇の中にいる」とのことであった。
・彼は、引っ越しして間もなくのことで、銀行振り込みの手続きが遅れてしまっていることを忘れていたようだ。ドアポケットに「電気を止めています。お電話ください」とのメモが入っていたそうだ。しかし、彼は耳が聴こえず、そして話せない。電話しようにも、できない。一人暮らしで、頼める人がいないので、私に電話をしてほしいとのことだった。
・それは大変だと思い、即、名古屋の電力会社の方へ電話した。電話が込み合っていて、何度かけても通じない。30分ほどしてやっと取ってくれた。ところが個人情報のこともあるのであろう。受付の指示に従い、代理人確認のため、いったん電話をきり、時間はかかったが、本人とメールで連絡をとった。その間、彼は暗闇の中で過ごしている。しかも真冬のことで着の身着のままで、すごく寒かったことだと思う。再度、電力会社へ電話したが、また30分程、取ってくれない。やっと通じて、事情を確認できて、しばらくすると電気がついたようだった。2時間あまり経過していた。
・私は、その会社の聴覚障がい者に対する対応の仕方に苦言を申した。おたくの会社は、公共的な機関のはずだ。健常者だけが生活しているわけではない。社会にはいろんな障がいのある方がたくさんおられる。それを考えずに、聴覚障がい者に対して、「電話をください」とのメモ一枚だけとはどういう事なのか。せめてメールアドレスでも書き添えるべきではないか。
・その苦言に、対応した方は「おっしゃる通りだと思います。上司に確実に伝えます。」ということで私は矛先を収めた。
・しかし、後で冷静になって考えてみると、私自身もメモを入れた人の立場であれば、同じことをしていたのではないか。障がい者に対する見えていなかった部分があることに気づかされた思いであった。
・もう一件、彼に学ばせてもらったことがある。私の声楽のリサイタルでのこと。
・音の全く聴こえない彼が、私のリサイタルに来てくれた。前もって台本の様なものは渡しておいたのだが、彼は全く音が聴こえないのに2時間近くどんな気持ちで歌を聴いていたのだろうか。
・数日後、彼に感想を聞いた。彼は話してくれた。
・音が全く聴こえてなかったはずなのに、彼は「私は先生の歌を聴いて、歌が好きになりました。そして思ったことは、私は生まれた時から、全く音のない世界で過ごしてきました。でも先生は、音のある世界で、しかも専門家として頑張っておられる。私と先生は、音の世界で言えば、180度も違う世界で生きています。その私がいろいろとご縁があり、お付き合いさせてもらっているという事は、私にとって奇跡に近いことです。神様が与えてくれたそのご縁に、私はとても感謝しています。」
・私にとっては、思いもかけない心からの感動の言葉だった。いろいろと考えさせられる言葉でもあった。
・さらに、学ばせてもらった言葉がある。私が彼に、「これまで本当に良く頑張ってきたね、大変だったでしょう」と、ねぎらいの言葉を投げた時、彼は「先生が思っているほど、大変ではなかったです。私は生まれた時から、音のない世界で過ごしてきました。私にとっては、それが自然な生活でした。私が思うのは、病気や事故などで、途中から耳が聴こえなくなった人が、私よりも大変だったと思います。」
・彼の謙虚さと、心からの優しさに胸をうたれた。
・私は現在、皆さんと一緒に長岡京市の社会教育委員として活動しているが、社会教育委員の一人として、障がい者サポートに関して一歩立ち止まり考えてみる必要があるのではないかということを、彼に学ばせてもらった思いである。
・長岡京市の現在の障がい者への取り組み状況を調べてみた。実にあらゆる角度から考え、市民のために活動をされておられることに頭が下がる思いである。
・市民の中には、「聴覚障がい」「視覚障がい」「吃音障がい」「身体的な障がい」等、いろいろな「障がい」のある方がおられる。私たちは、ややもすると、「障がい者」とひとくくりに考えてしまう傾向があるように思う。
・ある時、「あなたは、マッサージ関係の仕事しているのですか」とたびたび彼は聞かれたことがあり、苦笑いをしたと話をしていた。
・聴覚に障がいのある方は、私たちが想像する以上に「記憶力」「観察力」に鋭いものを持っておられる。視覚に障がいのある方は、「聴覚」すなわち音に対して研ぎ澄まされたものを持っている。現にプロのピアニスト等、一流の音楽家として活躍している方もおられる。
・望むなら、長岡京市の行政において、市民との交流を深める意味においてでも、彼らの才能を発揮できる機会がもう少しあって欲しいような気がしている。
・最後に、本日の会議は、「報告・協議」事項、「報告」事項、「視察協議」事項となっている。いつもながら皆様方の忌憚のないご意見をよろしくお願いする。
教育長あいさつ
・本日は、公私ご多用の中、ご出席を賜りありがとうございます。
・平素は、本市社会教育の推進にご支援・ご協力をいただいていることに、厚くお礼申し上げる。
・さて、この夏の甲子園で、公立高校として唯一ベスト4に進出した県立岐阜商業高校の活躍が注目を浴びた。中でも注目を集めたのが、外野手として出場していた横山温大選手。
・覚えておられる方もいらっしゃるかと思うが、彼はほぼ右腕一本でバッティングと守備をこなす、類まれな才能と努力の持ち主である。生まれつき左手の指がないというハンディをものともせず、創意工夫を重ねながら練習に励み、自身の可能性を広げてこられた。
・ひたむきな努力で高校球児として活躍する彼の姿は、挑戦すること、学び続けることの大切さを私たちに気づかせ、生涯学習への意欲を高めてくれるものと言えるだろう。
・野球を始めるにあたっては、いろいろと悩んだり、他の子どもたちと比べたりしての辛さなど、いろいろな思いを持ったと思うが、周りの方のサポートがあったと思う。本当に素晴らしい方だと思う。
・社会は常に変化し、求められる知識やスキルも変化していく。人生100年時代においては、学校教育だけでなく、社会教育の役割がこれまで以上に重要になる。横山選手のように、自ら学び、挑戦し続ける姿勢を、地域社会全体で育んでいけたらいいなと思う。
・社会教育委員の皆様には、地域住民の生涯学習を推進する重要な役割を担っていただいている。彼の挑戦する姿から学びを得て、地域社会の活性化、そして一人ひとりがより豊かに人生を送れるよう、共に力を合わせて取り組んでいきたいと思う。
・今年度、本社会教育委員会議では「人のつながりを生み出す生涯学習、社会教育の仕組みづくり」を年間のテーマとして、今後、より効果的な仕組みづくりのため、何が必要か、どのようにしていけば良いのかを、皆様といっしょに考えていきたいと思っている。
・前回は、生涯学習団体交流室をご視察いただき、いろいろとご意見を頂戴した。今回は、中央公民館をご視察いただき、よりよい仕組づくりのための忌憚のないご意見をお聞かせいただければと思う。
本日も、会議が有意義なものとなるよう、よろしくお願いする。
会議の成立条件について
半数以上の出席により、本日の会議は成立
案件
報告・協議1 令和7年度 社会教育関係団体の活動状況について
生涯学習課より説明
案件
報告・協議2 令和8年度 社会教育関係団体の補助金について
生涯学習課より説明
(委員)
・令和8年度の予算も同じくらいの額で計画されているのか。
(生涯学習課主幹)
・案ではあるが、「継続」のところは同額程度で考えている。
(委員)
・「拡大」「縮小」で増減はあるが、総額で同じくらいということか。
(生涯学習課主幹)
・2つの補助金で増額、1つの補助金で減額となるので、少し増額になろうかと考えている。
(委員長)
・学校開放協議会には補助金は出されていないのか。
(生涯学習課主幹)
・「スポーツでつくる地域コミュニティ醸成事業補助金」②で、各小中学校区の学校開放協議会に交付している。
(委員長)
・補助金の①と②は、どう違うのか。
(生涯学習課主幹)
・①は、新たに総合型地域スポーツクラブを新規立ち上げした場合に補助するものであり、②は、すでに立ち上がっている総合型地域スポーツクラブ、学校開放協議会に対して毎年補助金を交付するものである。
案件
報告・協議3 令和8年度「社会教育を推進するために(案)」について
生涯学習課より説明
案件
視察・協議
・「人のつながりを生みだす生涯学習、社会教育の仕組みづくり」
~ 長岡京市中央公民館視察 ~
視察
中央公民館長引率のもと、陶芸サークル、ふれあいルーム、市民ホール(ピアノ:ベーゼンドルファー)を視察
協議
中央公民館及び公民館運営審議会委員長より公民館報に沿い施設概要、主な取組について説明
ふれあいルーム、いろは講座、児童室一般開放、熟年生き生き講座、市民企画講座など事業の説明
公民館運営審議会とその審議の内容の紹介
(委員)
・「こらさ」は今も使われているのか。「こらさ」が使われていないなら、「こらさ」を使っているいろいろな団体が公民館に回ってくると、取り合いになってしまうのかという懸念がある。
(公民館長)
・「こらさ」は、現在使われている。
(委員)
・行事を開催するときに他の団体とバッティングして取りにくいことがある。今日も駐車場がいっぱいだったが、何かされているのか。
(公民館長)
・今日は、隣の文化会館で大きな催しがあったためと思う。市民ホールの予約については、早い目に予約していただければと思う。また、候補日をいくつか考えていただくか、時間帯によっても使用率が異なるので考慮いただきたい。
案件
報告1 「生涯学習について」
委員より報告
・本日はお時間を頂戴して、「生涯学習とは」というお題でお話しをさせていただくことになった。第1回の会議でお届けしたテキストの内容を抜粋して資料を作った。
・生涯学習は「いつでも、どこでも、だれでも学ぶこと」と言われる。一つ目には、この考え方がどのように発展したかという経緯を、資料1の年表を使って話をする。
この年表は日本と世界の生涯学習関連の流れになるが、長岡京市の社会教育の発展にも重なるところがあると思う。委員皆様の団体の歴史を、この表に書き込んでいただくなどしてお使いください。二つ目は「いつでも学ぶ」として、個人の生涯発達の視点からについて簡単にご説明します。世代別の社会教育や、世代間交流にお役立ていただくと幸いである。
・まず生涯学習と社会教育の違いは、生涯学習とは学ぶこと全て、また社会教育とは「学校の授業と、家庭以外」の場で学ぶことと言える。
まず、時代区分①は、戦後は行政、すなわち市町村が行う社会教育の始まりの時期である。憲法により「だれでも学ぶ」権利が言われ、住民に一番身近な市町村によって公民館や図書館が建てられ、学校教育以外での学習支援が始まった。長岡京市での社会教育行政の始まりにも当てはまると思う。
・青年学級は行政によって用意された学習機会で、青年団は自主的な活動になる。女性会、子供会なども組織されていった時代である。ここで「サポート・バットノーコントロール」とあるのは、戦時中の反省から、行政は各活動団体に対して環境の整備はするが、内容の統制はしないと言うこと。先ほど、各団体への補助金についてのご説明があったが、行政は施設や補助金での支援を行い活動内容については統制しない、学習指導要領がある学校教育に比べて自由度が高いのが社会教育になる。
・その後1970年代の高度成長期に入ると、行政ばかりではなく、新聞社など民間企業による教育産業が出てきて、お稽古事もスクールと言うか、組織的になってくる。社会教育が量的に拡大する時代である。この豊かさや生きがいが感じられる趣味教養の学びは、今も日本の生涯学習では主流と言える。
・さて海外では、大戦後に世界平和を目的として国連が組織され、1965年の所を見ていただくと、国連の機関ユネスコの会議が「生涯教育」を提唱している。この会議はフランスで行われ、いわゆる先進国中心に「学校以外でも学ぶように教育を統合しよう」という考え方で、日本も賛同し、ここから日本でも生涯教育がいわれるようになった。
・しかし1970年代になると、世界にはまだ学校教育がない国がある、字も読めない人がいるのだということに焦点が当てられるようになり、ユネスコの考え方が変わってくる。1970年代の表の右側、ジェルピやフレイレといった人はその思想のリーダーだが、詳しくはテキストでお読みください。
それで1985年にユネスコから出されたのが、資料2の「学習権宣言」である。英文と翻訳があるので、ご紹介させていただく。
・この学習権宣言では、学びは贅沢品ではなく、人間の基本的な権利であると唱えている。学習権とは読み書きの権利だが、イマジン、未来を考え、クリエイト、創り上げる権利でもある。文字を書くことは歴史を綴る権利であるとしている。この宣言のメッセージは、今で言う「だれ一人取り残さない」、SDGsに通じる所がある。例えば身近には、会議のはじめに教育長や委員長がお話しされたハンディキャップのある方々の生涯学習や、子どもたちの学習環境の格差改善も思い浮ぶ。
・ユネスコがこのように方向転換した頃、日本でも大きな変化が起こる。1980年代に学歴偏重社会が行き詰まりを見せ、その対抗策として「学校歴から学習歴へ」と、生涯学習が日本の教育行政の柱に加えられることになる。この時期は、役所の社会教育課が生涯学習課に置き換わっていった時代でもある。
・その後、時代は下るが、1996年には、皆様ご存じの「生きる力」という言葉が日本の教育行政に登場し、いわゆる「ゆとり教育」が開始され、学校は完全週5日制になった。子どもたちを家庭や地域に帰そうとしたとも言えるが、その後、現在の「生きる力」とはゆとりでも知識の詰め込みでもなく、知徳体をバランスよく学ぶ中で主体性や創造性を育むこととされている。社会教育の自主性が注目されている。
・ご存じのように2006年には教育基本法が全面改正されて、第13条には新しく、学校、家庭、地域の連携協力による教育が示された。その流れで、現在のコミュニティスクールや地域学校協働活動が進められていると言える。
・さて、表の最後の枠になりますが、現在のキーワードは、やはり生涯学習支援体制としての「連携・協働」である。これは、行政と指定管理者など民間との連携、また学校と地域の連携といえる。また日本の課題といえる少子高齢化や地域社会の衰退への方策として、地域づくりが社会教育の中心に据えられている。現代は学習者と支援者の境目がないという時代になっている。
・次に資料3を簡単に説明する。
左の図は、人の一生の学習を半円になぞらえて書かれた図で、の三つの区分に分けられている。そして全て「社会化」がキーワードとなっている。最初の1の子ども時代は新しいことを身につけていく時期で、成長にともなう社会化である。2の成人期は仕事や家庭に適応していく社会化である。3の高齢期は成熟にともなう社会化とされるが、この時期の社会化とは社会貢献であろうか、この研究はこれからの課題となっている。
・そして右側は人の生涯発達、ライフサイクルの図になる。ここでは一生涯を、表の左側にあるように8つに区分して、乳児期から老年期までそれぞれに乗り越えるべき課題と、成長発達があることを示している。
7番目の成人期を見てみると、生殖性対停滞と書かれている。生殖性とは受け継いでいくという意味で、今は世代継承性とも言われる。これがこの時期の課題である。受け継ぐことがうまくいかないと、停滞に陥るということ。そして、「世話」と書かれているのは、世代継承性が身についたときに得られる強さで、世話、ケアの感覚と言われる。
・今、社会では、お節介が少なくなって、社会教育の世界でも問題となっているのは、支援者不足、継承者不足だと思う。社会教育の支援者として地域や学校で活動することは、成人の時期の成長に繋がるという感覚をもって、世代間の交流などに努めていきたいと思う。
(委員)
・わかりやすい話でよく分かった。最近、AIが彼女だという方がいるということを聞いてびっくりしたし、不安である。
(委員)
・ノーベル賞受賞者おふたりの対談を読んだ。AIは便利で使用することが増えていると思う。しかし、生成AIに依存してしまうと危険で、AIに使われるのではなく、使いこなすようにしなければならないと言われているようだ。一方で、私たちの世代もAIに慣れるように学習していく必要を感じている。
(委員長)
・しゃべっていることが文章で示されている動画を見たが、文字があちこち間違っていた。信じてしまいがちだが、使いこなされることにならないようにしないといけない。
案件
報告2 京都府社会教育委員連絡協議会総会の報告
生涯学習課より報告
案件
報告3 近畿地区社会教育研究大会(京都大会)の報告
大会中止(台風のため)
事務連絡等
・委員謝礼について
閉会
会議資料
資料