令和7年度第1回市民参画協働懇話会
- ID:15232

開催日時
令和7年7月30日(水曜日)午後2時から午後4時

開催場所
市民活動サポートセンター(バンビオ1階)ミーティングスペース

出席者
小辻会長、真継委員、中川委員、佐竹委員、沖委員、中尾委員、岩木委員、松井委員、木村委員

欠席者
奥田委員、野田委員、田中委員

事務局
八島自治・共助振興室長、赤松係長、東出主査

傍聴者
なし

議事
1 開会
【質疑応答および意見】
2 委員紹介・会長選出
3 みんなの未来をつくるまち活補助金 令和7年度採択結果について
■事務局より上記についての説明
【質疑応答および意見】
- 申請が2回目以上の団体はあるか。
(事務局)はなさくコースでは、長岡京市里山再生市民フォーラムさんと一穂プロジェクト実行委員会さんが2回目の申請である。たねまくコースでは、長岡京わんわんパトロール隊さん、みんなの実行委員会さん、まーぶるリングさんが2回目の申請であり、長岡京市農ある環境を守る会さんが3回目の申請である。 - 申請3回目の長岡京市農ある環境を守る会さんは、主にどのようなことに補助金を使用しているか。
(事務局)農業体験を通して食の大切さを学ぶことを目的としており、農家の方への謝礼などが多くなっている。その部分をどう賄っていくかは今後補助金なしで継続していく上での課題であると思われる。 - 市民活動サポートセンターが直営になったことにより、申請内容の質の向上など効果は見られるか。
(事務局)令和6年度から、補助金の名称を「市民活動応援補助金」から「みんなの未来をつくるまち活補助金」に変更したことや、前指定管理者の熱心な指導の甲斐もあり、昨年度から徐々に公益性の理解度が上がってきている印象である。
【質疑応答および意見】
- 登録者の年齢層はわかるか。
(事務局)30~40代が多くなっている。 - 登録アカウント数1,318件のうち、純粋な市民(職員や管理アカウント以外)の登録数はどのくらいであるか。
(事務局)約500件くらいである。 - 投稿数を出しているが、同じ人ばかり投稿している可能性もあるので、投稿回数が多い人が有利にならないよう注意が必要である。また、パブリックコメントのように全てに回答しないのであれば、どのように回答が行われるか周知していけると良い。
(事務局)データの分析機能を活用し、投稿数だけでなく投稿内容の質を見極める必要があると考える。また、回答方法に関してもいわゆるパブリックコメントとの用途の違いを正しく周知できるよう進めていきたい。 - やはり使い方が難しいということもあるのか、登録数が伸びていないように感じる。
(事務局)まだ実証実験中ということもあり、あまり多くの人の目に触れられていないように感じる。知ってさえいただければ簡単に使える工夫がされているので、本導入となった際には、効果的な周知方法を模索していきたい。 - 今後Voice NAGAOKAKYOから反映されたものがあれば、ホームページ等にUPし、実現可能なものもあるという事例を周知することが重要だと思うのでご検討いただきたい。
■事務局より上記についての説明
【質疑応答および意見】
★推進プランからガイドラインに見直す際の前提条件や考え方などについて
- 推進プランからガイドラインに見直すとはどのようなイメージであるか。
(事務局)条例や計画を策定する類のものと、イベントの開催や窓口業務など事業ごとに進めていく類のものに分かれると思うが、ものによってそれぞれ市民が参画できるフェーズが違うと思われるので、具体例を挙げてできるだけ細かく想定することで、職員がセルフチェックしながら進められるものにしたい。いわば、バイブルのようなものを想定している。以前行っていた点数化して評価するという観点はなくすが、評価をやめたことで職員がやらなくなるという形にはならないように留意する。 - 推進プランの元になっている「長岡京市市民協働のまちづくり指針」については、総合計画の期間に合わせて改定をするのか。
(事務局)指針については、総合計画の期間に合わせるといった決まりはない。指針内で示されている協働の考え方は現在も変わらず軸となっているので、今のところ改定する予定はないが、その時々の社会情勢やニーズに合わせて見直しが必要であれば、今後改定する可能性はある。 - 市民評価を行うにしても、数値化を一切なくすのは難しいのではないか。数値化をしないのであれば、アンケート調査などで市民からの声やフィードバックを吸い上げることで、評価に活かすことができるかもしれない。
(事務局)数値化できる部分は数値化し、評価に活かせたらと考えている。また、数値化をしない評価方法として、現在実証実験中のヘルシンキ大学と協働で検討している評価方法(アンケートのような質問方式)も視野にいれている。ガイドラインに変えた場合に、目指す方向と合致する良い評価方法がないか考えている。 - 市民協働のまちづくりに長岡京市の独自性を加えるとあるが、どのような部分が独自性であると考えているか。
(事務局)市民の公共意識の高さや、アカデミックな部分であると思っている。事業に参画していただいた際には職員の思考の枠組みに捉われない考え方が活かされるケースもある。このように全てルールで縛るのではなく、事業ごとに裁量を持って市民の意見を取り入れることでうまくいく場合もあるという成功体験を増やしていきたい。市民と関っていく中で我々が気付いていない長岡京市の新たな独自性も見えてくるのではないかと感じている。 - 市民と行政がお互いに巻き込んで何かをするという感覚が根付いてきたように思える。
(事務局)行政が市民を支援するという目線ではなく、対等な協働のパートナーとして仕事をしたいと思っている。職員だけでなく市民にもこの認識を持ってもらえるよう今後も環境整備をしていく必要がある。 - 「職員がこのような状態を目指していく中で何ができているか」といった視点での作成を想定されているが、市民視点の目標を提示するなどはしているのか。
(事務局)市民視点の目標を掲げたようなものは現在ないため、検討したい。 - 「審議会等の市民公募委員候補者名簿登録制度」について、こちらに登録し市民公募委員となれば、「参画」はできるが必ず「協働」につながるとは言えない。市民公募委員から協働のパートナーに巻き込んでいくための仕組みなどはあるか。
(事務局)この制度は審議会や委員会などに参加していただき、計画などを策定する過程に関わってもらうということにフォーカスしているものである。「参画」は事業ごとにフェーズがあり、タイミングもそれぞれ違っているため、部分で切り取るとそう見えてしまう。市民公募委員をきっかけに他のワークショップへの参加やイベントの主催側を担ってもらえる等、「協働」につながる状態を目指している。
- ガイドラインを地域の特性に合わせて校区ごとに落とし込むことができると良いのではないか。校区ごとに目標が違っても良いと思う。
- ガイドラインを作るだけでは、具体性に欠け、進捗をイメージしにくい部分はある。定量的な部分を完全になくすのではなく、数値を活用できる部分は残しても良いのではないか。
- 数値を重視することで目標から逸れてしまう場合がある。数値だけを良し悪しとするのではなく、目標に繋がっているかという分析に使うことは効果的である。経過の途中で次の段階に進む際の分析を行うことをセットとし、その中で数値を参考にすることが重要である。また、評価に関しては、誰が行うかが重要である。これまでは自己評価(行政側が一方的に評価)をしていたが、参加型評価という、行ったことに対して受益者を含めた関係者と一緒に対話をしながら評価をする手法がある。つまり市民へのアンケートだけではなく、市民と対話を行い共に評価していく方がこのガイドラインに合っているように思える。職員にとってはガイドラインだと思っていても、市民にとっては違うかもしれないため、そのようなズレの部分は対話によって埋めていけるかもしれない。
- これまでの目標設定にある自治会の加入率に関しても、この数値が必ず地域のつながりの度合いを表せるものとはなっていない。この数値が低いからつながりが希薄化しているということでも、高いからつながりが強いというわけでもない。この数値を目標とするのではなく、自治会加入も含めた市民のつながり作りが様々な方法でできる体制を整えることが大切である。
(事務局)自治会の加入率を追い続けていくというのはもう違うということは市としても感じている。自治会加入も1つの手段であるが、現在はみなし自治会制度もあり、地域ごとの特性に合った共助のあり方を柔軟に支援できるように進めていきたい。こちらをどのようにガイドラインに落とし込めるかは頭を悩ませているところである。 - 地域ごとにどこまでできているかガイドラインでチェックするとなると、他の地域と比較してしまい、モチベーションの低下になってしまうことを危惧している。できていることを伸ばしてもらえるような仕組みがあると市民もモチベーションが上がって素晴らしいと思う。
(事務局)ガイドラインのチェック項目を必ず行わなければならないということではなく、「このような視点を持っているか」というチェックに使えるもの、いわば自分たちで何をしなければならないか考えながら行えるポジティブなものにしたいと思っている。 - 評価に係る数値はなくした方が良いと思う。数値で評価しないと不安な部分があるため、数値を追いかけたくなるが、それだと本来あるべき姿が見えなくなる。それよりも、ガイドライン上の言葉の定義を明確にし、行政と市民の認識を統一する方が大切であると思う。今まで数値で評価してきたため、なくすことは勇気がいると思うが、数値で物事を計る時代ではなくなってきている。
- ガイドライン化する際に、例えば「ワークショップを実施しているか」というようなこと でいうと、これはあくまで手段であって、必ずしなければならないことではない。そのため、手段をガイドラインの評価に入れるのは適当ではない。選択する手段の具体例のひとつとして持っておき、適正な手段がとれているかがわかるようなガイドラインになったら良いと思う。
- 例えば、自分の自治会が6点で、隣の自治会が8点だったら比較してしまい悲しくなる。点数が低いからといって何もしていないわけではなく、それぞれ工夫をして活動しており、6点取れているところを本来評価されるべきである。これを点数ではなくうまく言葉の定義でガイドラインに表現できると良い
- 他の自治体でもガイドラインを作っているところがあると思うので、参考にしてみては。何年かごとに定義など見直すのも良いと思う。また、ガイドラインが庁内に共有されていれば、各課が会議などで説明する際にも認識が統一されていてやりやすくなる。
- 市民公募委員やワークショップに参加する中で、参加前とどのように意識が変わったかということが、ホームページなどで発信できる仕組みがあると良い。それにより市民にどのような変化がもたらされたかが確認できる。参画終了後にヒアリングや意見交換会などを行い、参加者の動向を追っていけると、より意味のあるものになると思う。
- 市民公募委員の経験から言うと、その時の審議会で思ったことが全て伝えられたわけではないため、任期終了後に市民公募委員として参加して良かったことや課題だと思ったことをまとめたレポートを出したいと思った。市民公募委員の経験者にヒアリングを行い、そのような情報を集めていくことは有用だと思う。
- 見直し案の中にあるイベント実施時のアイデア募集をLINEで行い、市民に実行委員会や主催スタッフとして参画をしてもらうというのは良いやり方だと思う。市民公募委員は任期制であり、その時々で会議に参加できるかはわからないため少しハードルが高いが、イベントごとに直近のスケジュールで気軽に参加出来たら、市政に参加したいと思っている人を掘り起こしやすい。また市民の声から反映されたものがあれば積極的に発信することで、市民参画へのモチベーションが上がると思う。
- 市民活動というものはハードルが低くてもよいと思っている。いざ始めてみてわかることもたくさんある。最初に設定した目標に到達することができなくても、活動の中で副産物が得られることがあり、それが大きな財産になることがある。「市民活動を始めてみた結果、このような経験が得られた」といった副産物も拾い上げて発信できれば、市民活動を始めることへのハードルが下がるかもしれない。
- 団体の会員数にしても、100人いるとすごいと感じてしまうが、ずっと同じ100人よりもメンバーが変わりながらも30人で活性化している方がすごいのではないかと思うことがある。このように市民活動団体の目線からしても、数値では見えないところに本質的なことがあるように思える。団体活動をしていく中で、新たなつながりができることもあり、市民にとって良い傾向であるが、ガイドラインの中での表現が難しい。
- 協働とはそれぞれが同じ方向を向いていないといけないと思うが、「みんなでつながって 作ろう」という想いがぼやけていると同じ方向に向かわない。お互いが何のためにつながるかということを語れるのが理想である。その想いが同じであれば、手段が何であれポジティブな方向に向かうように感じる。
- 個別の体験事例を聞くだけでも別のことにつながる可能性があるように感じた。Voice NAGAOKAKYOがあるので、体験事例を集めることに使ってみてはどうか。そして投稿された体験事例を見ることができる場があればとても良いと思う。
■事務局より 令和6年度市民参画協働政策研究会(協働ワーキング)報告書についての説明
【質疑応答および意見】
- 若手職員のファシリテーションスキルが向上して成功体験につなげられると良い。
(事務局)上の職員の理解も必要であるため、認識を広めて成功体験を作っていきたい。 - 京田辺市と交流したことにより、若手職員に何か発見などはあったか。
(事務局)それぞれの市独自の取り組みを共有し合い、双方の刺激になった。(例:長岡京市→確定申告の時期に税務課が他課に応援を要請し協力する取り組み 京田辺市→人事マネジメント制度といい、ファシリテーションスキルなど、ある決められたテーマについての研究会に1年を通して参加させ職員をスキルアップさせる取り組み)
配布資料
1 みんなの未来をつくるまち活補助金 令和7年度採択結果 (PDF形式、63.70KB)
2 「Voice NAGAOKAKYO」実証実験の状況について (PDF形式、167.21KB)
3 「長岡京市市民協働のまちづくり推進プラン」の見直しについて(案) (PDF形式、121.75KB)
4 「市民協働のまちづくりガイドライン」体系イメージ (PDF形式、92.63KB)
5 長岡京市市民協働のまちづくり推進プラン【令和3~7年度版】 (PDF形式、841.99KB)
参考1 長岡京市市民協働のまちづくり推進プラン 令和6年度実施状況報告 (PDF形式、428.48KB)
参考2 令和6年度市民参画協働政策研究会(協働ワーキング)報告書 (PDF形式、110.50KB)