教育委員会令和3年6月定例会会議録
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教育委員会会議録
1.日時
令和3年6月23日・水曜日 午後3時から午後4時5分
2.場所
市役所 会議室7
3.出席者
教育長 西村文則
委員 福澤秀夫
委員 京樂真帆子
委員 盛永俊弘
欠席 大下和徹
4.出席説明員
教育部長、教育総務課長、次長兼学校教育課長、学校教育課総括指導主事、
学校教育課主幹、文化・スポ-ツ振興課長、文化財保存活用課長、中央公民館長
事務局職員 教育総務課 課長補佐
5.傍聴者
なし
6.開会
(教育長)
開会を宣言する。
7.前回の会議録の承認
承認・署名
8.教育長諸報告
(教育長)
新型コロナウィルス感染症について。4月25日に発令された緊急事態宣言が6月20日に解除され、6月21日から7月11日までまん延防止重点措置に移行した。5月19日に開催予定だった教育委員会定例会を書面開催とした。また、5月28日に予定されていた京都府市町村教育委員会連合会定期総会も書面開催となった。
学校教育活動への影響だが、緊急事態宣言が延長されたことを受け、5月から6月にかけて行われる予定だった修学旅行と林間学習は秋に延期。また、プール指導については、近距離での指導が避けられないことや、健康診断が6月中に終わらない状況があることから中止とした。
なお、中止していた部活動については、生徒に感染防止のためのルールを守るよう徹底したうえで、5月24日から再開し、段階的に緩和をしてきた。
学校教育活動以外への影響では、5月25日に予定されていた聖火リレーは公道での実施をやめ、府立京都スタジアムで実施された。また、中止していた学校開放事業は6月21日に再開、夜間の利用を制限していた公民館も夜間の制限を解除している。
ところで、熱中症の防止に関しては、5月28日に「新型コロナウィルス感染症対策の基本的対処方針」が変更されたことを受け、同日付で、文部科学省から事務連絡が発出された。その中に、「運動時のマスク着用」という項があり、「運動時にはマスクの着用は必要ないこと、特に、呼気が激しくなる運動を行う際や、気温・湿度や暑さ指数が高い日には、十分な呼吸ができなくなるリスクや熱中症などの健康被害が発生するリスクがあるため、十分な感染症対策を講じたうえで、マスクを外すこと」等の記載がある。本市においては、6月9日に文部科学省の事務連絡を踏まえ、特に熱中症の防止に努めるよう各小中学校長に徹底した。
市議会は6月10日に開会し、16、17日には一般質問、昨日22日には文教厚生常任委員会、本日午前に予算審査常任委員会が行われた。24日に本会議が行われ閉会となる予定。
9.行事・会議結果報告
(部長諸報告)
(行事・会議報告資料に基づき説明)
(質問・意見等)
(委員)
コロナ禍で、教育委員会事務局も学校運営の現場も苦労されていることと思う。宣言は解除されたものの、ワクチン接種率は未だ低く予断を許さない状況。これから夏にかけて大変ではあるが、換気やマスク着用など、学校でも引き続き感染予防の徹底をお願いしたい。
熱中症に関連して、マスク着用は必須ではないと通知されているようだが、特に小学生では自らSOSを発することは難しい場合もあるので先生方は注意していただきたい。学校で起きる熱中症の半分は体育授業、半分は部活動によるものだという。部活動の中でも、野球、ラグビー、柔道、サッカー、剣道に多いようだ。これらの部活動では特に注意をし、水分補給もしっかり行ってほしい。
暑さ指数を測定するWBGT計は、各学校に設置されているのか。
(事務局)
前回の校長会において、こまめな水分補給のほか、特に小学生は教員からマスクを外す声掛けを行うことを指示したところである。
WBGT計は全校に設置している。指数に応じ、運動の中止や、屋外運動を避けて体育館での軽微な運動への変更などの対応を行っているが、部活動においては一律中止ではなく、休憩や水分補給をこまめにとったり、激しい運動を避けたりするなど状況に応じて対応している。
(委員)
大会が近い場合など、無理をしてしまう生徒もいると思うので、十分に気を付けてほしい。
(委員)
人権教育について。今朝の新聞に、本市のパートナーシップ宣誓制度について記事が掲載されていた。教育の現場でも多様な性への理解が進んでほしい。小学生で性への違和を感じる子もあり、それがいじめやからかいにつながることもある。理解不足からいじめが発生することのないようにしてほしい。性的マイノリティ当事者の方が、その存在が特別視されることなく、気にも留められなくなることが理想、と話されていたが、その通りだと思う。クラスに2、3人いてもおかしくないので、学ぶ機会を作ってほしい。
図書館について。科学の本に親しんでもらうよう、カイコの幼虫と関連書籍の展示があったという新聞記事を見た。物語を読むのが読書であると思っているが、書籍から科学的な知識を得、かつ生き物とリンクしながら学ぶのは面白いと思う。カイコは鳴き声や臭いがないため展示しやすいという利点もある。他にも良い素材をみつけ、科学的な発想を図書館で学べる機会を作ってほしい。
文化財について。暑い季節となり、発掘調査の方々の熱中症が心配である。炎天下の作業は重々注意し、安全な発掘調査をお願いしたい。埋蔵文化財の調査が目立つが、文献資料・文字資料についても今一度確認してほしい。市史編纂時にしっかり調査されたと思うが、その後に発見されたものもある。それらの保存をしっかりすることをあらためてお願いしたい。
(事務局)
埋蔵文化財調査については、例年以上のたくさんの現場が動いている。飲料の自動販売機や休憩コンテナの設置など、熱中症対策を講じながら行っているところである。文献資料は、市史編纂時から文化財担当課で預かっているものについては、毎年防虫処理を行っている。資料の活用については、現在、図書館とのコラボレーションで新たな動画作成を検討中である。長岡京に関することを、実際にまち歩きをして、図書館で調べ、埋蔵文化財センターで調べる、という学び方のレクチャーができるような新しい企画を考えている。
(事務局)
多様な性への理解については、5、6年前から市教委から学校へ学習に関する指示をしており、今年度も周知している。すでに行った学校も数校ある。
(委員)
私からは4点の質問・意見がある。
1点目は、「校則」について。文部科学省が6月8日に「校則の見直し等に関する取組事例について」を発出したが、市内の小・中学校では、見直しの動きがあるか。
(事務局)
文科省の文書発出に伴っての動きは特にない。以前に比べ、必ずこうしなければならない、というような校則は改善され、柔軟に対応するよう変わってきていると理解している。
(委員)
各地で制服(基準服)等のジェンダーレス化の動きも広がりつつある。ぜひ、通知文で指摘されている「必要かつ合理的な範囲」を指針に、児童・生徒、保護者と一緒に校則の見直しを検討する機会をつくってほしい。
2点目は、文部科学省から提案されている資料について。3月末には、「働き方改革・事例集」が出された。やや玉石混淆といった側面もあるが、働き方改革を推進する上で、参考になる知見・実践事例も多い。また、最近では、一人一台端末を支援する「StuDX Style(スタディーエックス スタイル)」のサイトも立ち上がっている。そこでお伺いするが、こういう資料を各学校ではどの程度、読み解き活用されているのか。というのは、この6月、市内の先生方(校長含む)と交流したら、こうした資料の存在さえ承知されていなかったからである。
(事務局)
各学校の状況は把握していない。
(委員)
ぜひ、校長会等でも紹介・啓発してほしい。
3点目は、例年、秋に開催されている市内小中学校の研究発表会のこと。昨年は中止になったが、今年度の予定はいかがか。
(事務局)
昨年実施予定であったものを、今年度にスライドして発表する予定としている。
(委員)
その際、ぜひ、オンラインやハイブリッド方式での開催も検討していただきたい。メリットは、感染症状況への柔軟な対応、教職員の移動が不要、双方向の議論も可能など。また、参観希望の教育委員のオンライン参加も検討していただきたい。なお、本日配布いただいた8月下旬に実施予定の中学生英語暗唱大会も、同様の対応の検討をお願いしたい。
4点目は、感染症拡大防止に関連して、「サーマルカメラ(非接触式体表面温度測定機)」の学校配置を検討してほしい。私の勤務先の大学では、すべての建物の入り口に設置され、学生からも好評である。児童・生徒の安全・安心のみならず、来校者への対応時(保護者参観、体育的・文化的行事、卒業式・入学式など)での活用は、児童・生徒、保護者の安心感にもつながる。
(事務局)
サーマルカメラについては、市内企業から学校への寄付の申し出があり、導入を検討中である。
10.議案
・第15号議案 長岡京市スポーツ推進審議会委員の任命について
・第16号議案 長岡京市公民館運営審議会委員の委嘱について
(教育長)
第15号議案及び第16号議案について、一括して提案理由の説明を求める。
(事務局)
第15号議案「長岡京市スポーツ推進審議会委員の任命について」。長岡京市スポーツ推進審議会委員の任期が令和3年6月30日をもって満了することに伴い、その後任の委員を任命する必要があるので、長岡京市スポーツ推進審議会条例第3条第2項の規定により、教育委員会の議決を求める。
学識経験者、市内の関係団体、一般公募、関係行政機関の職員から、10名の方々は継続して、ほか4名の方々は新たに、計14名の方々を任命したい。任期は令和5年6月30日まで。
第16号議案「長岡京市公民館運営審議会委員の委嘱について」。長岡京市公民館運営審議会委員は、令和2年4月から2年間の任期で10名の方にお願いしているが、社会教育関係者として選出いただいているPTA内の役員異動に伴い、その後任を新たに委嘱するため、長岡京市中央公民館設置条例第20条第4項の規定により、教育委員会の議決を求める。
(教育長)
質問、意見等はあるか。(意見なし)
第15号議案「長岡京市スポーツ推進審議会委員の任命について」賛成委員の挙手を求める。(全員挙手)
全員賛成。第15号議案は原案通り可決された。
第16号議案「長岡京市公民館運営審議会委員の委嘱について」賛成委員の挙手を求める。(全員挙手)
全員賛成。第16号議案は原案通り可決された。
11.協議事項
・神足小学校(北西・北東棟)防水・外壁等改修工事請負契約について
・長岡中学校(体育館・南西棟)防水・外壁改修工事請負契約について
(事務局)
神足小学校の工事請負契約については、条件付一般競争入札を行い、現在仮契約中。北西棟及び北東棟の屋上防水改修、外壁改修、内部改修及び外構整備などの工事を行うもの。
長岡中学校の工事請負契約については、同じく条件付一般競争入札を行い、現在仮契約中。体育館及び南西棟の屋上防水及び外壁改修などの工事を行うものである。
12.報告事項
・公益財団法人長岡京市埋蔵文化財センターに係る経営状況を説明する書類の提出について
(事務局)
地方自治法の規定に基づき6月議会に提出したものである。令和2年度は新庁舎建設に係るものを含め、23件の埋蔵文化財調査を実施。今年度も感染防止に注意しながら進めていく。
・京都府指定文化財への指定及び長岡京市指定文化財の解除について
(事務局)
昭和53年に本市指定文化財に指定されている勝龍寺に所在する木造聖観音立像が、この度京都府の指定文化財に指定されたため、本市文化財保護条例第5条の規定に基づき本市の指定が解除された。
立像は鎌倉初期の制作とされ、仏像の髪形や耳の形に鎌倉時代の仏師・快慶の初期作例の影響が見られ、宝珠を胸の前に持つ珍しいデザインとなっている。
(委員)
京都府の文化財に指定されることで、どういう違いが生じるのか。
(事務局)
文化財としての価値の認識が高まること、保存修理の際に、市より規模の大きい府の補助金を受けられるなど、保存・活用がいっそう進むものである。
・予備費の充用について
(事務局)
公民館前の池は、農業用のため池として利用されていたが、平成24年頃に農業としての利用がなくなり、現在は景観上の池として地下水を汲み上げている。マンガンが多く含まれていることにより、鉄管に錆びが生じて破損し、汲み上げられなくなったため、予備費を充用して修繕を行った。
・いじめ防止対策推進法第30条第1項の規定に基づく報告について
(教育長)
本案件は、市情報公開条例第6条第1号に該当するため、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第14条第7項、及び本市教育委員会会議規則第15条第1項の規定により、本案件を非公開とするよう発議する。
また、同法第14条第8項及び同規則第15条第2項の規定により、この発議に対する討論を行わないで直ちに採決することとなっているため、本案件を非公開とすることに同意する委員の挙手を求める。(全員挙手)
全員賛成。よって本案件については非公開とする。
【非公開協議】
(教育長)
以上で非公開協議を終了する。
13.次回定例会までの行事・会議予定
(事務局)
行事会議予定について(6月24日から7月21日)資料に基づき説明。
14.その他
なし
15.閉会
(教育長)
午後4時5分に閉会を宣言する。