教育委員会令和4年3月定例会会議録
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教育委員会会議録
1.日時
令和4年3月23日(水) 午後3時から午後3時44分
2.場所
市役所 第一委員会室
3.出席者
教育長 西村文則
委員 福澤秀夫
委員 京樂真帆子
委員 大下和徹
委員 盛永俊弘
4.出席説明員
教育部長、教育総務課長、教育総務課担当主幹、
次長兼学校教育課長、学校教育課総括指導主事、学校教育課主幹、
生涯学習課担当主幹、文化・スポ-ツ振興課長、文化財保存活用課長、
中央公民館長、図書館長、北開田児童館長、教育支援センター所長
事務局職員 教育総務課 課長補佐
5.傍聴者
なし
6.開会
(教育長)
開会を宣言する。
7.前回の会議録の承認
承認・署名
8.教育長諸報告
(教育長)
新型コロナウィルス感染症について。3月21日、まん延防止重点措置が終了。本市小中学校においても、2月には児童生徒・教職員合わせて396人の感染があったが、3月は昨日までに69人と減少傾向にある。最近では、新規感染者が0人の日もあるが、昨日は7人となるなど、完全に収束とはいかない。引き続き防止対策を徹底しながら、少しでも平常に戻れるよう取り組んでいきたい。
議会関係について。2月18日に3月議会が開会。2月25日・28日に一般質問。3月 3日、文教厚生常任委員会、3月16日、予算審査常任委員会で総括質疑。昨日、来年度予算等の議決を得て閉会。
そのほか、2月28日に教職員管理職人事異動の内申に係る臨時教育委員会を開催。 3月4日、校長会(オンライン開催)、13日、長岡京展表彰式。3月15日は中学校卒業式が、18日には小学校卒業式が行われ、委員の皆様にも出席いただいた。
9.行事・会議結果報告
(各所属長諸報告)
(行事・会議報告資料に基づき説明)
(質問・意見等)
(委員)
感染症拡大以降出席できない状況が続いていたが、3年ぶりに小学校卒業式に出席した。卒業生たちの態度は立派なものであり、日頃の教員の皆さんの努力、また、ご家族の努力に感謝申し上げたい。この2年間、コロナ禍で大変な中、教員の皆さんには授業や学校行事をはじめ、現場で非常に尽力いただいたことにあらためて感謝する。
今年度、本市の学力状況調査の結果を公表した。今回初めてのことであったと思うがどのような反応であったか。
(事務局)
手元に資料がなく正確なアクセス数はわからないが、ホームページの記事にアクセスされた方は一定数あったようだ。電話等、教育委員会へ直接の言葉としての反応はなかった。
(委員)
市の広報紙に一部でも掲載することで、市の教育に興味をもってもらえるのではないか。子育て世代だけでなく、高齢者にも意見をいただければと思う。今回から公表したのだから、全部でなくとも市民の皆さんに知らせていければと思う。
(委員)
平和教育について。ロシアによるウクライナ侵攻に端を発する戦争が勃発し、今も爆撃が続き、この時にも亡くなる方がおり、避難する人々も増えている。90年前の満州事変で、日本が世界からどのように見られていたのかを追体験する思いだ。子どもたちの中には、このニュースの映像で心につらさを抱えたり、平和教育をしていても戦争がなくならないではないか、と疑問に感じている子もいたりするようだ。あらためて平和教育の意味を問い直し、考えていきたい。また、報道はウクライナ側からばかりで、ロシア側の情報がわからず判断ができないのだが、いかなる理由があろうと、戦争は絶対的な悪であると子どもたちには学んでほしい。平和はもろいものだからこそ守らねばならないし、戦争が始まってしまったとあきらめるのでなく、どうすれば防げるか、止められるかを学んでほしいと思う。
かつては、夏に平和教育を行っていたと思うが、本市の平和教育はどのように行われているのか。
(事務局)
以前は夏休みの登校日に行っていたが、今は登校日を設けていないため、夏休みではなく、社会、道徳、特別活動の中で行っている。
(委員)
子どもたちも、これを機会に知りたいと感じていると思うので、平和に関する教育を行っていってほしい。
文化財について。最近建築ラッシュで、事前の埋蔵文化財調査がされている。発掘調査こそが文化財保護の原点であり、生命線であるので、しっかりと行ってほしい。
また、古文書の保存が気にかかっている。最近、ネットオークションで、なぜこのような貴重なものが出品されるのか、というものを目にすることがある。江戸時代の文書だけでなく、近代以降の文字資料の保護にもぜひ意識を向けてほしい。市民の皆さんにも、文献資料の意義を啓発する機会を作ってもらうとよいと思うが、いかがか。
(事務局)
最近、長岡京に関する資料ではないが、ネットオークションで手に入れた資料に何が書かれているのか教えてほしい、と相談に来る方もおられることから、ネット上に流通している現状は確かにあると思う。
現在、文化財保存活用地域計画策定のために資料の掘り起こしをしているが、近代の文献資料の調査研究について、十分ではないと認識している。さまざまな文字資料の保存についても啓発は重要であり、ネット上に流通させないよう、まずは相談してもらえればと思っている。
(委員)
文化財に関し、気楽に相談に行ける体制を作ってほしい。
図書館について。先ほど報告にあった蔵書26万冊というのは素晴らしい数字だが、除籍に関してはどのような議論になったのか。
(事務局)
蔵書26万冊のうち、9万冊ほどがこの5年間、全く人の手にとられていない状況である。司書によると、かつて蔵書はできる限り除籍しない方針があり、例えばパソコンの1995年版のOSに関する本が残っているなど、明らかに有用でない書籍が5万冊はあるという見立てである。よって、26万冊のうち5万冊を除籍し、司書の目が行き届く市民の利用にふさわしい本棚(開架、閉架書庫、保存書庫)にしたいと考えている。図書館協議会でも、そのような内容であれば除籍でよいであろうと意見をいただいているので、検討した内容を、4年度に提示したい。
(委員)
蔵書数を減らすことに重きをおくことがあってはいけないので、安心した。確かに、そういった書籍であれば本市が保存する必要性は低いと思う。
(委員)
小学校の卒業式に出席した。校長から一人ひとりに証書が渡され、厳かでよい卒業式であった。担任が名前を呼ぶが、最後に名前を呼ばれたのが支援学級の児童で、6年間一緒に過ごした先生が涙ぐんで名前を呼んでおられたのが印象的であった。子どもたちの6年間の成長を感じた。
PTAについて。年度末を迎え、決算の時期である。規模縮小の中、どのように会費が使われているのか。ここ数年はコロナ禍で集めた会費の支出が少なくなり、各学校のPTAから児童生徒への還元が行われたりしているが、そろそろ通常どおりの運営になればと思っている。
(事務局)
コロナ禍で活動が縮小されているため、決算時に工夫がいると感じている。
(委員)
この3月、私が勤務している教職大学院を本市の現職教員が修了する。その院生が、過日「中学校における教員の働き方」のアンケート調査結果を分析した修論を提出した。このアンケート調査には、本市の中学校教員の約9割が回答しており、本市の働き方改革を推進する上で貴重な論文となっている。
特に私が注目したのは、「本市教員の働き方の意識(仕事のやりがいなど)は、何に影響を受けるのか」の分析である。
結論を紹介すると、仕事のやりがいなど働き方の意識が低下するのは、「学校内での勤務時間が長い」「部活動の負担(特に女性教員が強く感じている)」ということ。
反対に、仕事のやりがいなど働き方の意識が高まるのは「教材研究や授業準備の時間確保ができたとき」ということを統計的な処理をふまえて分析している。
この調査分析は、今後の本市の働き方改革を進めるうえで、極めて重要な視点を示唆しているのではないか。
つまり、働き方改革は、“定額働かせ放題”と揶揄される教員の長時間労働の是正だけでなく、授業づくりへの支援などが本丸ということである。
関連して、文部科学省も次の学校現場の喫緊の課題は「カリキュラム・オーバーロード(過積載)の問題」だと発信している。
そこでお伺いするのは、こうした本市教員の調査結果をふまえて、いかに問題解決していくか、ということ。
定数増による持ち時間の軽減が見込めない中で、難しい問題ではあるが、本市の学校教育の質の向上にとって密接不可分といえる。
また、「イメージできないものはマネジメントできない。ゴールがイメージできないものは、課題解決ができるはずがない」という視点もふまえて、この問題にどう切り込んでいくのかが問われていると考える。
(事務局)
教材研究の時間など、やりがいを感じる時間にアプローチすることが必要で、単に事務量を軽減するだけではストレスは減らないのだろう。そういう視点を持って対応していくべきと改めて感じた。
(事務局)
多忙な中、教材研究を熱心に行っている若手の教員もいる。体を壊しては元も子もないので、バランスをとっていく力が必要だと感じる。
(委員)
紹介した論文は、一時点のスナップショット的な調査である。また、本市の小学校教員には同様の調査が実施されていない。
今後、教育委員会としても、パネルデータ(複数時点での調査)で本市の実態を可視化し、 エビデンスに基づいて学校現場支援の情報を発信することも必要ではないか。
なお、データ分析を検討されるのであれば、私も可能な限り協力したい。
10.議案
・第3号議案 長岡京市スポーツ推進委員の委嘱について
(教育長)
提案理由の説明を求める。
(事務局)
スポーツ推進委員の任期満了により、その後任を委嘱する必要があるため提案するものである。スポーツ推進委員は、市民スポーツの普及・推進をするため、スポーツ基本法に基づき教育委員会が委嘱をしている。別紙名簿のとおり14名の委員に委嘱したく、議決を求めるものである。なお、任期は令和4年4月1日から令和6年3月31日まで。
(教育長)
質問、意見等はないか。
(委員)
校区によって委員がいない校区があるが、何か理由があるのか。
(事務局)
全校区で委員委嘱したいと考えているが、仕事等を理由に退任された後に後任がみつかっていない校区がある。人選ができれば、委嘱していきたい。
(教育長)
質問は尽きたようなので、承認いただける委員の挙手を求める。
(全員挙手)
全員賛成。したがって、第3号議案は原案どおり可決された。
・第4号議案 長岡京市文化財保護審議会委員の委嘱について
(事務局)
文化財保護審議会委員の任期満了により、その後任を委嘱する必要があるため提案するものである。任期は、令和4年4月1日から令和6年3月31日まで。
(教育長)
質問、意見等はないか。
(意見なし)
(教育長)
承認いただける委員の挙手を求める。
(全員挙手)
全員賛成。したがって、第4号議案は原案どおり可決された。
・第5号議案 長岡京市文化財保護条例施行規則の一部改正について
(教育長)
提案理由の説明を求める。
(事務局)
今回の改正は、文化財等補助金の適正かつ円滑な事務処理の推進を図るため改正するもの。
主な改正点は、2点。
1点目は、文化財の管理、修理、保存等に要する経費に対する補助金の交付について、現状に則し、千円未満の端数の取り扱いの明文化や、交付にあたっての条件を精査するとともに、それに伴う様式の改正を行う。また、京都府の補助金において、近年の災害等により、危険木の伐採、剪定等についても対象を拡大していることから、これを参酌し、本市の補助対象に加えるもの。
2点目は、文化財保護審議会において、会長の任期を1年としていたが、委員任期と同じ2年での運営が慣例となっていることから、実態に則して変更するもの。
施行日は令和4年4月1日。
(教育長)
質問、意見等はないか。
(意見なし)
(教育長)
承認いただける委員の挙手を求める。
(全員挙手)
全員賛成。したがって、第5号議案は原案どおり可決された。
11.次回定例会までの行事・会議予定
(事務局)
行事会議予定について(3月24日から4月20日)資料に基づき説明。
12.その他
・職員の異動について
13.閉会
(教育長)
午後3時44分に閉会を宣言する。