教育委員会令和4年9月定例会会議録
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教育委員会会議録
1.日時
令和4年9月28日(水) 午後3時から午後3時50分
2.場所
市役所 第1委員会室
3.出席者
教育長 西村文則
委員 福澤秀夫
委員 京樂真帆子
委員 大下和徹
委員 盛永俊弘
4.出席説明員
教育部長、教育総務課長、教育総務課担当主幹、次長兼学校教育課長、学校教育課総括指導主事、生涯学習課長、
生涯学習課担当主幹、文化・スポーツ振興課長、文化・スポ-ツ振興課主幹、文化財保存活用課長、中央公民館長、図書館長、北開田児童館長
事務局職員 教育総務課課長補佐、教育総務課主査
5.傍聴者
なし
6.開会
(西村教育長)
開会を宣言する。
7.前回の会議録の承認
承認・署名
8.教育長諸報告
(教育長)
新型コロナウイルス感染症について。国において、新型コロナウイルスへの対応と社会経済活動の両立をより強固なものとしたWithコロナに向けた新たな段階に移行することとされ、全数届け出の見直しが9月26日から全国一斉にスタートしたところ。京都府の「BA.5対策強化宣言」も25日をもって終了した。
こうした中、本市においても府の通知を踏まえ、学校では原則として濃厚接触者の特定を行わないことや自宅療養期間が短縮されたことなどを先日、各校から保護者あてに通知するとともに、改訂ガイドラインを各校のHPに掲載したところである。
児童生徒の感染状況だが、夏季休業期間中に490人近くの新規感染があり、2学期に入ってから350人ほどの新規感染があった。
ただ、2学期当初は2つの小学校、1つの中学校で学級閉鎖を行うなど厳しい状況だったが、9月中旬以降は新規感染者数も減少してきている。
引き続き、基本的な感染防止に努めながら、少しでもコロナ禍以前の学校教育活動を取り戻していければと考えている。
本市と村田製作所との包括協定に基づいて、試験実施ではあるが、長岡第八小学校と長岡第二中学校の各教室にCO₂センサーを付けていただいた。CO₂濃度を測定し、換気が必要な状況になるとアラームが知らせてくれるもので、感染防止につながることから、たいへんありがたく思っている。
8月25日、英語暗唱大会が開催された。一昨年は中止、昨年は無観客開催だったので、観客ありで実施したのは3年ぶり。例年より多い、2年生27人、3年生8人、計35人の発表があった。
8月26日、始業式が行われ、2学期が順調にスタート。
8月29日、9月議会が開会。一般質問が9月2日、14日、文教厚生常任委員会が9月8日、決算特別委員会が9月13日、総括質疑が9月20日に行われ、9月26日に閉会。
9月4日、「たそがれコンサート」が、9月10日には「名月の宴」が、どちらも3年ぶりに開催され、演奏する側、聴く側ともに良い機会となった。
9月8日、全国市町村教育長・教育委員研究協議会がオンラインで開催され、京樂委員、大下委員が出席。
9月18日、中山修一記念館20周年イベントとして、京樂委員のコーディネートのもと、中山修一先生のお人柄やご功績に触れながら、長岡京発掘の半世紀の歩みを振り返り、未来へつなぐ思いについて、トークショーが行われた。大変興味深い内容であっという間の1時間半だった。
9.行事・会議結果報告
(各所属長諸報告)
(行事・会議報告資料に基づき説明)
(質問・意見等)
(委員)
8月25日、教育支援センター開催の中学生の英語暗唱大会において、皆さんの頑張りを聞かせていただいた。2年生が27名と多く、以前聞いたときよりもレベルが上がっているように感じた。3年生は以前と変わらず、非常に大変立派だと思う。
日本では、日常的には、英語に接する機会が少なく、自分で意識して努力していかないと英語力は落ちていくと思う。継続して英語力を磨いていっていただくようにお願いしたい。
GIGA研修について。ICT教育に苦手意識を持っておられる先生方もおられると思う。教員によって教え方やICT機器の活用の仕方で大きな差が出るのではということが心配。研修等によってカバーしていただけるようにお願いしたい。
(事務局)
ICT教育の中心となるリーダー育成研修と、ICTの使い方に関する研修を実施している。校内研修も積極的に実施されている。また、ICT活用のサポーターが2名おり、各校を巡回して授業の支援や使い方の助言を行っている。
(委員)
研修・教育をしていただいている方がリーダーシップをとって、レベルを引き上げていっていただきたい。また、教員が多忙である中、そういった活動ができる時間を作っていただくよう、管理職主導でお願いしたい。
(委員)
文化財について。長岡京市の発掘現場を見ていると、大学生がいるように見えないが、大学と共同で発掘されているのかどうか教えていただきたい。
おそらく、大学の授業を優先する必要があり授業期間中は発掘に出られないと思われるが、現状はどうか。
(事務局)
現状として、発掘に参加している大学生はいない。一方で、現場を知りたいという学生がいることも認識しており、今後の人材確保の視点からも、大学との連携を模索していきたい。
(委員)
例えば夏休み期間中に集中的に来てもらうということも含め、大学生の研修の場になるといいと思うので、ご検討お願いしたい。
次に、9月8日に開催された、市町村教育長・教育委員研究協議会について、そこで出た話を幾つかご紹介をしたい。
私が参加した分科会は、「地域と学校の連携・協働について」と「部活動のあり方について」であった。
まず、「地域と学校の連携協働について」、長岡京市と栃木県壬生町、埼玉県寄居町、滋賀県守山市、山口県長門市、大分県宇佐市のグループでの協議だった。滋賀県守山市と長岡京市を除いては、過疎化が課題であり、子どもの人口が減少していて、かつ、地域住民が高齢化している中で、どのようにコミュニティスクールを運営したらいいのかというところが課題であった。そういう地域の方々は、例えば地元で長く行われているお祭りに子どもたちに参加してもらい、いろんな世代の交流ができたことを評価していた。
その中で取り組みが進んでいると感じたのが、山口県長門市である。長門市では、コミュニティスクールを運営するにあたり、そのコーディネートを公民館が行っているという紹介があった。学校と地域をつなぐ中間点に公民館があり、公民館の持っている人材バンクを活用して、コミュニティスクールを運営している。その公民館が学校同士をつなぐことによって、活動地域を広げることもできるなどのメリットが紹介されており、参加者はとても興味深く聞いていた。本市でも、学校運営協議会の活動をこれから充実させることだろうかと思うが、公民館の力を借りることも、一つの方法ということをご紹介したいと思う。
それから、「部活動のあり方について」。これも、過疎化の話の中で、自分たちの学校だけで部活動ができないという状況の地域が多かった。
群馬県館林市、千葉県茂原市、岡山県赤磐市、長崎県大村市は人口減少が進んでいるということで、特に運動系の部活動でチームを構成する必要がある種目では、一つの学校ではチームを作ることができないため、近隣の学校、或いは市町村の枠を超えて、合同チームを作っているということが紹介された。その時、課題になるのが、「子どもたちがいかに安全に移動するか」ということで、自転車で移動できる範囲でチームを作るということが大原則だが、それができない場合には、保護者が車で送り迎えをしているということが紹介され、負担が大きいと感じた。一方、合同チームを作ることによって、指導者不足が解消できるというメリットもあることが紹介された。後の全体会でも、このチームのことが話題になり、合同チームで全国大会などの出場資格が与えられるようになるということで、みんなが安心していた。将来直面する課題であるかもしれないので紹介する。
(委員)
全国市町村教育長・教育委員研究協議会に私も参加させていただき、「部活動のあり方について」「教育の情報化について」の分科会に参加させていただいた。
部活動のあり方では、地域で部活動をサポートしてくださる方を見つけることが共通の悩みと感じた。部活動の軽減化自体は、時間を減らすことにより可能だが、顧問の先生の労力を減らすために地域のサポートの方の協力を仰ぐことが必要。地域のサポートの方が来られても、学生との間を繋いでいくために、一時的に顧問の負担はある。いろんなハードルを越えながら定着をしていくと思うので、一朝一夕にいくものではないという結論であった。
教育の情報化については、オンラインの接続率や、Wi-Fiのパケット通信費の負担に関する話題が出たが、本市の状況を確認させてほしい。
また、心身的な障がいで学校に来られない児童生徒へのオンライン対応について、オンラインで出席と言えるのか、オンライン会議システムがフリープランだと一定時間で切れてしまうといったことが話題になったが、本市の状況はどうか。
先日、長岡第四小学校の四年生を対象に、出前授業として、2時間ほど総合学習の授業を行った。テーマは地球温暖化について。
事前にもらっていた質問で一番多かったのは、「楽にCO₂を減らすにはどうしたらいいか」という内容で、すごく印象的だった。地球温暖化がどういうことなのか、水の大切さ、ごみのリサイクルの重要性などを、クイズなどを交えて話した。
私の方からは家族が同じ部屋で過ごすことが一番効果的だと思うということ、続けていくことが大切であるということ、その二つを強調したつもりである。
これからの地球温暖化対策は彼らにかかっているが、どんな未来がいいかと思うか質問してみた。一つは、技術革新が進んだ「ドラえもん」のような未来(早い電車、車、スマートフォン、お金はかかるがおいしい食べ物、個人を大切にする)、もう一つは、「となりのトトロ」のような未来(自然と親しみ、山や海、動物と触れ合う、必要な分だけ買う、地域の人とみんなで過ごす)。
結果は、「となりのトトロ」が7割ぐらいであった。事前に温暖化の話をしていたので、そのバイアスがかかったのかもしれないが、私自身が子どものころは「ドラえもん」と思っていたので、子どもたちの意識もちょっと変わってきているのかなと思った。
(事務局)
通信費については基本的に各家庭の負担。経済的に負担が困難な家庭にはWi-Fiルーターを貸し出しているので、接続率は100%である。
(事務局)
オンラインでつなぐだけで教育効果があがるか不明である。出席要件に関する文部科学省のハードルも高いので、心身的な障がい等で学校に来られない児童生徒へのオンライン対応については、今後の課題である。
無料アプリを使用したオンライン会議システムの時間制限については、発想を変えて30分程度のカリキュラムにしたり、別のシステムを使用する学校も増えている。
(委員)
長期欠席者には、学校に来られるようにする努力も必要かと思う。
(委員)
校則の問題である。今秋、文部科学省が12年ぶりに改訂する『生徒指導提要』の内容では、とりわけ校則問題がマスメディアでも取り上げられ注目されている。その公開されている改訂案には、校則を「学校のホームページ等に公開しておくこと」や「決まりの意義を理解し、児童生徒が主体的に校則を遵守するようになるため、制定した背景についても示しておくこと」などが提案されている。そこで、この校則問題を本市の各小中学校ではどのように考えているのかをお尋ねする。
(事務局)
校則について、本市において、行き過ぎた校則はないと考えている。
制定した背景については、中学校では一部であるが掲載しており、ある程度生徒も納得しているのではと思っている。
(委員)
市内の現状がわかった。後日、市内14校の実際の校則を、教育委員にも紹介していただければ有り難い。
2点目は、保護者からの集金業務のこと。最近、「集金業務をキャッシュレス化・自動化するプラットフォームの活用」という新聞記事を目にした(教育新聞、2022年9月1日)。このプラットフォームの活用により、学校の集金業務にかかる時間の劇的な短縮(月30時間が30分程度に)、保護者にとっては、支払いがクレジットカード決済、コンビニ振込、電子決済サービスに対応しているので、現行の現金持参や口座振替にない大きなメリットがある、と説明されている。学校で現金を取り扱わないことは、さまざまなトラブルや不祥事の未然防止にもつながる。現在の活用状況は、まだ、保育所や学童保育、学習塾などが中心のようだが、埼玉県の公立小学校での導入事例も紹介されている。今後、学校における集金業務のキャッシュレス化を進展させるため、関連情報を入手しながら、学校と一緒にこのテーマの検討、研究を進めていただけたらと考える。
(事務局)
費用対効果も含めて検討する必要がある。
10.報告事項
・予備費の充用について
(事務局)
中央公民館の冷温水発生機修繕に不足が生じたため、予備費を充用して対応した。
修繕期間中は記念文化会館の利用がなかったため、記念文化会館の冷却水を利用することで、中央公民館の冷房運転を止めることなく対応した。
11.次回定例会までの行事・会議予定
(事務局)
行事会議予定について(9月29日から10月19日)資料に基づき説明。
12.その他
なし
13.閉会
(教育長)
午後3時50分に閉会を宣言する。