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教育委員会令和4年12月定例会会議録

  • ID:13205

教育委員会会議録


1.日時

令和4年12月27日(火)  午後3時から午後5時5分


2.場所

市役所 第1委員会室


3.出席者

教育長 西村文則

委員 福澤秀夫

委員 京樂真帆子

委員  大下和徹

委員 盛永俊弘


4.出席説明員

教育部長、教育総務課長、教育総務課担当主幹、次長兼学校教育課長、学校教育課総括指導主事、学校教育課主幹、生涯学習課長、文化・スポーツ振興課長、文化財保存活用課長、中央公民館長

事務局職員 教育総務課 課長補佐


5.傍聴者

10名(請願趣旨説明者1名を含む)


6.開会

(教育長) 

開会を宣言する。


7.前回の会議録の承認

承認・署名



8.協議事項

・健康診断における着衣での実施希望に関する請願について

(教育長)

11月22日火曜日に、「子どもたちの安心できる健康診断を目指す会」から署名を添えて、請願の提出があった。本日は、「子どもたちの安心できる健康診断を目指す会」の方にお越しいただいているので、請願の趣旨についてご説明をいただきたい。

 

(子どもたちの安心できる健康診断を目指す会)

我々の会と、教育委員会の皆さんは同じ思いでここに座っていると思う。健やかな健康を目指す子どもたちのため、ストレスのない学校生活が送れるためにこの席にいると思うので、よろしくお願いする。

まず、我々「子どもたちの安心できる健康診断を目指す会」の要望事項について説明をさせていただく。

最初に、一般質問での答弁でもあったが、待合時や、健診を受けるまでの過程においては、脱衣場でのパーテーション設置なども配慮し、生徒同士や教師に対してのプライバシーが守られていることは我々も認知しているので、そこについての要望はない。

また、前提として、我々は全生徒に対して着衣を求めるものではなく、あくまで基本は上半身裸での健診を前提に、希望者に応じて着衣できるようにしていただきたいという要望である。全ての生徒に着衣と言っているわけではない。また、ジェンダーの観点から、女子生徒だけでなく、男子生徒を含めた着衣を求めている。

署名活動の中で、着衣について反対される方が一定数いることも理解している。その理由は、教育長の発言のとおり、見落としの不安があるというところである。そういった観点から、保護者自身が着衣についてよく理解した上で、希望者に応じた着衣を要望している。

そして、我々が要望している着衣で守ろうとしているのは、生徒のプライベートゾーンの保護である。プライベートゾーンというのは人に見られたくないところだが、今回で具体的に言うと、乳首のあたりになると思う。校医、養護教諭であっても、赤の他人にプライベートゾーンを見られたくないという生徒が多数いることを、署名活動の中でも聞いている。中には嫌な思い出として早く忘れたい、トラウマになっている、という声もある。そういった生徒の心情を守りたいと我々は考えている。

実は私の娘からも、小学校から高校までの12年間、本市の公立校に通う中で実際に体験し、やはり嫌であったと聞いた。校医の中には、目を閉じて聴診器をあててくれる方もいるが、凝視する方もいる。そうした経験の中で、非常に嫌な思いをしたと娘自身も言っていたので、そういった声は少なくないと感じている。

では、なぜ着衣が必要かという点で、大きく2点ある。

一つは、先ほど申し上げたとおり生徒の羞恥心を守るため。校医、養護教諭であっても、不要にプライベートゾーンをさらす行為はプライバシーの侵害にあたるのではないかと考えている。

もう一つは、盗撮、デジタルタトゥーからの保護。以前から事件になっている盗撮については、デバイス(機器)が小型化、高性能化し、巧妙化している。そういったところを考えると、これまでの仕組みでどこまで保護できるのかということを、我々は危惧している。最近明るみになったのは2件ほどだが、これが本当にそうなのか。校医や養護教諭だけでなく、その学校に入るすべての人間が仕掛けられないようにできるのか、というと、そこはなかなか難しい点があると考えている。そういった可能性を踏まえても、隠すということに対し、何らかの手立てが必要なのではないか。

また、教育長が一般質問で答弁されていた、健診において首が見えないことでアトピーを、肩の位置が正確に見えないことで側弯症を見落とす可能性があるということについては、我々もそのように考えている。また、アトピーや虐待に関し、肌の状態を詳しく見るということで、正確な診断のためには上半身裸での健診が必要であるといわれていると思う。

健診には、大きく二つのフェーズがあると考えている。

一つは、胸に聴診器をあてる診察。もう一つは、背中や肩の位置などを見る側弯症検査。体操着を着用して健診すると肩の位置がわからなかったり、ブラジャーに関しては、肩紐のタイプならまだしもスポーツタイプのものは特に検査の正確性がとれなかったりするため、今のやり方はプライバシーに配慮ができていない。それぞれメリットとデメリットがある。

そういった観点で、一言で「着衣」といっても、皆さんが理解されているもの、教育委員会の方が理解されているもの、我々が要望しているものはすべてバラバラだと思う。そのため、我々がどういうことを要望しているかというのを具体的に見せたいと思うが、よろしいか。

 

(教育長)

はい。

 

(子どもたちの安心できる健康診断を目指す会)

皆さんおそらく見たことがある方もおられると思うが、これはラップタオル(バスタオルが円筒状になるよう、ゴムやスナップボタンを取り付けたもの)と呼ばれるものである。よくプールの授業で使われるもので、これを採用している学校もあると聞いている。

(着用して見せる。脇の下からがタオルに覆われている状態)

こういう形で、プライベートゾーンを隠した状態から、前部分を開けて診断をする。この場合、横からでないと胸部分は見えない。この状態で聴診器をあてていただく。次、側弯症の場合は、校医に対して背中向きの状態で、腰の位置まで下げれば、背中全体を見ることができる。終われば上に戻せば、プライベートゾーンを守ることができる。健診時間の点でも、校医に対する負荷も軽減できるのではないか。

こういった案を我々はいくつか出してきて、何が最適なのか、ということを議論し、最終的に教育委員会の判断をしてほしいというのが我々の要望であった。

この健診の議論の中で、嫌なら健康診断を集団で受けず、外部の機関に行き自費で受ければいい、という意見も出ていたが、それは学校保健安全法に基づいた権利を侵害する発言であり、我々は言語道断だと考えている。また、男性は男性校医、女性は女性校医に診察を受ければよい、という現実離れした意見もあった。これは、医師の男女比率の違いの現状を理解せず、その現状を変えるのに非常に負担がかかるようなことを平気で発言されるような状況も見受けられる中、我々が要望している内容が正しく伝わっていないことが非常に危険であるという思いから、今回、請願とし、説明の機会をいただけたことは我々にとってありがたい機会だと感じている。

私からの要望事項に関する説明は以上である。

 

(教育長)

ただいまの説明に対し、委員の皆さんから質問はあるか。

 

(委員)

先ほど見せていただいたラップタオルについて、実際に採用している学校の情報はお持ちか。

 

(子どもたちの安心できる健康診断を目指す会)

長岡京市内で1校あると聞いている。ただ、おそらくルール化はされていないため、首部分から着用した場合、結局は大きく広げないと診断ができず、プライベートゾーンが守られないということがあるので、私はルール化が必要だと思っている。この位置に着用して、何センチ持ち上げる、といった規定がないと、採用されていても結局見せることになるという話も聞いている。

 

(委員)

ラップタオルは、入手しやすいものということでよいか。

 

(子どもたちの安心できる健康診断を目指す会)

そのとおりである。

 

(委員)

あとで学校教育課の方から現状について発言いただければと思っているが、先ほどのラップタオルは複数採用されているようであり、一つの提案だと思う。先ほど側弯症検査の方法として示されたのは背中側だが、検査では前屈をして横から見る必要がある。ラップタオルは一つの提案だが、少し議論があるのではと思う。

 

(子どもたちの安心できる健康診断を目指す会)

ゼロかイチかという話をするのでなく、なるべく見えない配慮について考えていく必要があると思うので、そういった改善点や今後どのようにしていくか、というのはこの協議の中で、もっとルール化していけばよいと考えている。

 

(委員)

もう一点、今趣旨説明をされた話の内容というのが、我々が前もっていただいている要望書であるとか、9月議会での議論の内容と、少し内容が違うところがある。

今日の説明については理解できる。今日の話の中で、男子の児童生徒についても説明があったが、今は男子も上半身をプライベートゾーンと考えるべきではないか、という意見があり、それはジェンダーレス水着にも表れている。なので、今回は女子生徒だけの問題でなく、すべての児童生徒が対象だと話されたが、それをぜひ私たちも前提にしていきたいと思う。恥ずかしいと感じている児童生徒すべてを前提に考えていきたい、と思っていることはお伝えしておく。

 

(委員)

一つ確認したいのだが、請願の要望事項の中には、「着衣での実施をしていただけるよう協議を願います。」とあった。

今日の説明は大変よく理解できたが、この一文から内容を修正されているように思う。

 

(子どもたちの安心できる健康診断を目指す会)

「着衣」という一言で全てを説明している内容を、具体的に説明した。ブラジャーをつけても「着衣」だし、シャツを着ていても「着衣」。

 

(委員)

「着衣」と「脱衣」という言葉で話すと、完全な脱衣と完全な着衣の間に様々な解釈や実態があるのではないか。そこを、会の皆様は想定しているということでよいか。

 

(子どもたちの安心できる健康診断を目指す会)

我々としては、その具体的な案を先に説明するより、協議の場をもって議論をすることを目指していたが、話が進むにつれ、そういった場は設けられないが、請願の中で発言が認められるというところで、今回あらためて、着衣の協議というよりは、我々が目指している方向についてわかっていただきたいという趣旨から、着衣全体の中からこういうことができるのではないか、という話をさせてもらった。

 

(委員)

私は元中学校教員だが、先ほどのラップタオル、当時はマント型、ポンチョ型と呼んでいたが、14校中何校かまでは承知していないが、私が勤務していた複数の学校では当時から採用されていた。先ほど小学校1校とお話しされたが、実態は調査する必要があるが、1校ではないはずなので、実態についてお互いに同じ認識を持って臨みたい。

 

(子どもたちの安心できる健康診断を目指す会)

共通認識とルール化をすれば、ある程度緩和できるのではないかと思う。

 

(委員)

私も、事前のイメージした意見とはすごく違っていて、このように具体的な提案を説明いただいたのは非常にいい機会であったと思っている。そういう意味では、折り合える可能性もあるのではないか。おそらく、今日すぐに結論の出る話ではないが、議論できる余地があるいう感触がある。

先ほどのラップタオルは、各家庭で用意して持参するイメージか。

 

(子どもたちの安心できる健康診断を目指す会)

基準となるものを用意して、学校側で脱衣スペースに何着か用意しておけば、必ずしも全員が持ってこなくてもよいのではないか。もし基準に当てはまらないものを持参した場合、結局役割が果たせないこともある。なので、まず学校側で用意できるとよいのではないか。

もしくは、最近はエプロンタイプといって、背面はゴムのみで前面が隠せるタイプのものもあり、それを家庭科の授業で作ればいい。それを学校に寄付すれば、問題なく使用できるかと思う。今日ラップタオルを持ってきたのは、家庭にあるものを流用できるからである。

ただ、もっと厳格にいけば、そのエプロンタイプを作って、私は「長岡京モデル」のような形で世間に広めてほしいと思っている。これで困っている学校も多分あると思う。教育長が言われた通り、体操服では正しく診断できない現状もあるかもしれないと考えると、我々がそのモデルケースを発信できるチャンスではないかと考えている。そこをしっかり協議したうえで、なるべく見えないようにし、保護に努めていただければ我々としてはありがたい。

 

(委員)

あと1点は、いわゆる「着衣」というのは、そのラップタオルで置き換えるという意味でよいのか。

 

(子どもたちの安心できる健康診断を目指す会)

議会での教育長の答弁を聞いていても、やはりメリットデメリットがある。医師の中でも判断が分かれており、どちらの意見も取り入れた上で考えていく必要があるのではないかと考えている。その中で、その両方が実現できそうな第一歩として、ラップタオルというのは一つの案として説明させていただいた。

 

(委員)

今話していただいた、エプロンタイプは私は良いなと思っていて、「金太郎さんタイプ」とも呼ぶようだ。おそらく、実際に使用している事例があると思うので、それを集めてはどうかと思う。

あと一つ確認したいのは、「着衣」にはいろんなレベルがあり、完全な着衣でできる検査というのは低用量放射線検査しかないが、それを求めておられるわけではないということでよいか。

 

(子どもたちの安心できる健康診断を目指す会)

それは全く考えていない。

 

(委員)

承知した。放射線検査は危険だと思っているので確認した。

 

(子どもたちの安心できる健康診断を目指す会)

今までどおりの健診方法で、プライベートゾーンが守られる方式であれば問題ないと考えている。

 

(教育長)

それでは、請願で提出いただいた要望書と、添付いただいている署名の中の要望、そして今日の説明の中身では、随分と表現が異なる部分があるので、改めて要望事項について確認する。

まず、請願では「長岡京市立小中学校の健康診断における上半身脱衣での実施を検討し、着衣(下着も含む)での健康診断実施の実現を乙訓医師会に求める要望書」とある。趣旨の中には、「健康診断の在り方、医師会への要望、共通理解ができるよう、児童生徒・保護者の事前の丁寧な説明をすること」というのがもともとの要望であった。

3点に整理したいと思う。

1点目は、下着を含む着衣での健康診断を実施すること。少なくとも選択できるようにすること。

2点目は、共通理解ができるよう児童生徒保護者への事前に丁寧な説明をすること。

3点目は、着衣での健康診断を乙訓医師会へ要望すること。

この3点ということでよいか。

 

(子どもたちの安心できる健康診断を目指す会)

はい。

 

(教育長)

では、今後この3点について協議をするということで議事を進めていく。

学校教育課の担当から、学校健診の現状について説明を求める。

 

(事務局)

まず、協議の前提となる「学校健診の現状」について。本市が上半身脱衣で行っている背景や実際に本市の学校で実施している健診の方法など、根拠や理由、また、問題点や課題等について説明する。

 

まず、今回の請願のみならず、なぜ学校健診で「上半身裸になる必要があるのか」、「他市では着衣で行っている学校もあるのに、なぜ本市でできないのか」といったご意見や疑問が出てくることは、もっともなことだと考えている。また、「人前で裸になる。これを恥ずかしいと思う気持ち」というのも、当然理解するところである。その上で、「なぜ、本市が上半身脱衣での健康診断を行っているか」、その理由を説明する。

平成25年、京都府医師会 学校保健委員会において、定期健康診断時の服装について、見解が示された。

そこでは、正確な健康診断を行うために 上半身脱衣で行うことを原則とし、その理由について、いくつか述べられている。

まず、ブラジャーなどの下着をつけた場合、心雑音の聴診に必要な個所が大部分隠されてしまう。特にスポーツブラなどでは、更に隠される範囲が広く、ほとんど聴診ができない。また、直前までTシャツを着て、聴診をする際にそのTシャツをたくし上げる姿勢ではだめなのか。これだと、胸部の観察範囲が狭くなり、特に首の部分が隠れるため、アトピーの所見や甲状腺の異常を見落とす原因となること。併せて、両手が肘のところで曲げられるため、同様にアトピーの所見を見落とす原因になること。また、たくし上げたシャツで頸部(首)を圧迫すると、時に、血管性の雑音が生じる場合があり、診断を誤る原因になること。たくし上げたシャツが肩のラインを隠すため、脊柱の側弯を疑わせるきっかけとなる肩の高さの左右差を見落とす原因となること、といったことが挙げられており、これらの点から、ブラジャーを着けたりシャツを着たりしたままでは十分な健診は行えないこととなる、と示されている。

また、保護者から「医者の診察では裸になったことがない」といった意見があるが、「法律に基づき全身の異常を観察する健康診断」と、「(症状の)訴えに伴う診療」とは、当然のことながら見るべき範囲が異なる。例えば、病院で普段から診ている患者に対してであれば、「喉が痛い」という症状を患者が言ったときに、必ずしもブラジャーを取る必要はないし、シャツのままたくし上げるやり方でも十分診察はできる、といったことが、述べられている。

さらに、令和元年6月に出された「京都府医師会学校保健委員会答申」がある。本日資料2として、抜粋したものを配付している。 

29ページと記載の下段「6 上半身の着衣の状況」に、京都市を除く京都府下の3割の小学校、7割の中学校において、着衣での健康診断が行われていると記載されている。

このことについて答申では、「まとめと今後の課題」として、本来上半身脱衣で実施するよう求められている健康診断が、地域によって大きな差異があり、この状態を看過していると、「他の学校では脱がなくていいのに、なぜ脱がされるのか」など、無用の混乱を惹き起こす要因にもなりかねないため、京都府教育委員会及び各市町の教育委員会に対し、「適切に是正することを望む」といったことが、求められている。

 

また、近年、見落としによる訴訟等の事案も出てきている。

平成28年から脊柱側弯症の検診が義務化されているが、他府県の市町において、側弯症の発見が遅れて訴訟になったケースがいくつかある。

報道内容ではあるが、秋田県では、令和元年度(2020)、20代の女子大学生が、当時在籍していた小・中学校等での健康診断では「脊柱・胸郭は異常なし」とされたが、後に(2018)、病院で「脊柱側弯症と診断」された。病状は以前からあったと診断され、女子大学生は各学校の健康診断が適切で無かったと主張し、市等に対して、損害賠償を求める訴訟を秋田地裁に起こしたとある。

訴訟ともなれば、学校現場、また学校医も当然巻き込まれていくことになるが、何よりも、こういった学校健診での見落としによって、数年にわたり「異常なし」と診断され、異常がわかった時には疾病が重度化していた、手術が必要となった、ということになれば、それを知った時の、子どもや保護者の辛さ、将来への不安、見落としを続けた学校健診に対する怒りといった心身の負担を考えると、教育委員会としては、そういった被害者を出してはいけないと考えている。

以上のことから、本市教育委員会においては、学校医が正確かつ適切に診察・検査を行うことで疾患を早期に発見し、治療につなげることが、子どもたちにとって最も重要なことであり、健診時に疾患を発見できずに治療の機会を逸し、将来、疾病が悪化して心身に負担がかかるようなことがあってはならない、そうした被害を受ける児童生徒を生んではいけないと考え、上半身脱衣での健康診断を行ってきたところである。

 

次に、国や他市町の状況について説明する。

最近の状況だが、本市を含む、乙訓の向日市・大山崎町においては、本市と同様「脱衣」での実施であることを確認している。 しかし、京都府下の、他市町の状況をきくと、「脱衣」、「脱衣としつつも学校医の判断で一部着衣」と、混在している状況である。

京都市では、この12月の議会において、「上半身脱衣での健診を原則とすること」、また、同じく、京都府においても、議会の場で「正しく診察するためには脱衣での健診が必要。」とそれぞれの教育長が答えており、京都市・京都府共に、「脱衣での実施の従来方針を維持すること」が示されている。

 

次に、「国の見解」について。

学校健診は、学校保健安全法に基づき実施されるものであり、健診の円滑な実施等のため、文部科学省監修で「児童生徒の健康診断マニュアル」が日本学校保健会から発行されている。

その中で、現行マニュアルの一つ前の平成22年版には、脊柱の診断の項目に、「まず、上半身を裸にして、楽な立位姿勢でまっすぐ立たせて、背面より観察することが大切である」といった脱衣をすることの記載があった。しかし、現行の平成27年度版には、「上半身裸にして」といった文言が削除されている。

なぜ、この文言が削除されることになったか、国に確認をしたが、科学的根拠をもって変更されたものかどうかは、わからなかった。

また、資料1の文科省通知(令和3年3月26日付)「児童生徒の健康診断時の脱衣を伴う検査における留意点について」では、「健康診断の実施にあたっては、児童生徒の心情への配慮と正確な検査・診察の実施を可能にするため、学校医と十分な連携の下、実施方法(脱衣を含む)について、共通認識を持ち、必要に応じて事前に児童生徒・保護者の理解を得ること。」 と記載されているが、国においては、「確かな診察ができる基準が医師によって違うため、現場(学校医)に任せている。」といった考えであるため、科学的根拠に基づく、統一した基準といったものは示されていない。

こういったことが、地域や学校によって健診方法が異なることになり、混乱を招く要因にもなっている。個々の自治体のレベルではなく、科学的根拠、エビデンスに基づく見解や、現在の運用が妥当であるのかなど、国レベルで示してほしいと考えている。

 

次に、プライバシーの保護について説明する。

先ほどの文科省の通知にも、「児童生徒等のプライバシーの保護や男女差等への配慮を行い、児童生徒等の心情も考慮して実施することが大切」と記載されている。また、同通知の別紙「脱衣を伴う検査の留意点」には、

「2.(略)発達段階に合わせた児童生徒等のプライバシーの保護に十分な配慮を行うこと。また、検査を待つ間の児童生徒等のプライバシーの保護にも配慮すること。」

「3.衣服を脱いで実施するものは、すべての校種・学年で男女別に実施する等、発達段階を踏まえた配慮を行うこと」

「4.検査の際には、個別の診察スペースの確保や、実情に応じて教職員の役割分担についても配慮すること」

とあり、ついたて・囲いや個別の診察スペースの確保といった工夫例も参考として示されている。

また、医師会の学校保健委員会においても同様に、プライバシー保護のため、「会場設営や方法に配慮する。」こととしており、「カーテンや仕切り等を利用した、裸になる際の周囲の目からの遮断や、健診の直前まで胸部を隠すためのバスタオル等の用意、記録係を女性にするなどの配慮が重要であると考える」と示されている。

 

このことを受けて、本市の小中学校で、どのように対応しているか、実際に行っている健診方法を説明する。

まず、児童生徒は、内科健診をする保健室などの部屋に、着衣のまま入室する。室内にはパーテーションで仕切られた個別の「診察スペース」と「着替えスペース」が設置されている。一人ずつ各スペースに進むため、他の児童生徒から着替えや裸を見られる心配はない。

そして、「診察スペース」には学校医と養護教諭だけがおり、周囲からは一切見られることはなく、診察直前までは、バスタオルや自分の衣服等で胸部を隠すといった配慮もしている。このように、プライバシーの保護や男女差等への配慮を行い、児童生徒の心情を考慮しながら、健康診断を実施している。

 

次に、子どもや保護者への健診の説明について。

今回の署名活動や報道を通して、保護者や多くの方が、「健診が上半身脱衣で行われていることを知らなかった」という声、また、「過去に行われていたような、検査を待つ間も、上半身裸で廊下や体育館等に整列して、順番に健診を受けている」、といったイメージをお持ちの方もいる、ということがわかった。

先ほどの文科省の通知の参考工夫例にも、児童生徒や保護者に、事前に、「保健だよりや学年通信等を活用し、正しく検査を受け、疾病等を早期に発見することの重要性について理解を得るとともに、脱衣を伴う場合はその必要性やプライバシーへの配慮を含む実施方法について、丁寧に説明し、理解を得る。」とある。

今年度、健診の日程等については全小中学校で「保健だより」を通じてお知らせしていたが、その内、「脱衣の必要性」や「健診時のプライバシーへの配慮といった方法」について記載していた学校は、小学校で4校、中学校で3校であり、すべての保護者への説明ができていたとは言えない状況であった。

健康診断は医療行為であり、子ども達にとっては健康状態を確認するための貴重な機会であるので、児童生徒の健康を脅かす疾患の見逃しがあってはならない、また、健康診断は、子ども自身が生涯に渡る健康管理と健康増進の大切さについて学び、それを実践する力を育むための教育活動の場とも言える。

「健診の目的」「脱衣の必要性」「健診時のプライバシーへの具体的な配慮」を、子どもや保護者に事前に丁寧に伝えていくことが必要であったと考えている。

この点については担当課としても反省し、周知の在り方について、今後見直しを図りたいと考えている。

 

最後に、医師会との情報共有について。

医師会からは、これまでの見解について変わりないことを確認しており、必要に応じて情報共有を行っているところである。

健診を脱衣で行うという「方針」は、医師会学校保健委員会の医学的な見解を踏まえて、本市教育委員会の責任の下で決定している。そのため医師会へ要望するものではないと考えている。引き続き、医師会とは、プライバシーへの配慮を含め、適宜情報共有をしていく。

担当課からの説明は以上である。

 

(教育長)

ただいまの説明に関し、何か質問はあるか。

 

(委員)

大前提として、新聞報道で京都府医師会学校保健会の2018年アンケート調査結果が、「上半身脱衣の状況」として円グラフになって報道された。その出典はどういった資料から入手しているか。この、裸という表現がかなり刺激的な表現となっており、私が学校現場にいたときは、先ほどの学校教育課の説明のとおり、服を脱ぐのは極力短い時間で、側弯症、その後運動器検診も加わっているが、とても配慮されていると聞いていた。その上で裸と表現されると、実態と合っていないように思う。

新聞報道の元となる出典元が、今は2022年なので、継続調査されているのか。推移はどうなっているのかが気になるところ。次回でもよいので示してほしい。

それから、脊柱側彎症の発見率・陽性率が、本市の件数は全国に比べて非常に高い。調べてみると、全国では2%台というところが多いが、本市の中学生では5~6%という2~3倍の発見率。今の本市の実施方法が功を奏しているというのか、精度が向上しているのか、そのことによって早期治療や早期対応につながっているのか否か。

あと、この健診は小中高で義務化されており、小中ももちろんだが、高校はさらに配慮が必要だと思う。その工夫の実態を知りたい。

議論する前に、着衣対脱衣、という概念があるとすれば、おそらくどの学校も子どもの心情に寄り添い、汲み取り、できるだけ脱衣の場面を少なくするなど工夫している。それを部分着衣というのか、脱衣というのか、共通理解ができているのかが議論の前に気になるところである。

 

(事務局)

調査については、本日の資料としている学校保健委員会の答申における京都府医師会調査によるもの。今回、本市の方でも各市町教育委員会に問い合わせをした。乙訓地域では医師の前のみ脱衣としているが、他では体操服の下からなど、一部着衣で実施しているところもあると聞いている。脊柱側弯症の発見率は、校医すべてが整形外科医ではないが、やはり上半身脱衣できちんと診察していただくことによる発見率になっているのではないかと考えている。

高等学校での工夫について調べてはいないが、本市では医師の手前までは最大限プライベートゾーンの保護に配慮した対応を行っているところである。

 

(委員)

どうしても受診したくない児童生徒への対応はどのようにされているのか。

 

(事務局)

まずはその気持ちがどういうものなのか、担任や養護教諭から十分に聞き取りを行っている。健診の必要性を説明し、その結果、例えば健診の時間帯の最後に受診するなどの配慮をしている。

 

(教育長)

それでは協議に入っていきたい。

まず、「下着を含む着衣での健康診断を実施すること、少なくとも選択できるようにすること」、この要望に関して協議を進めていきたい。

 

(委員)

こういう機会をいただいたので、私自身も勉強し、いろんな論文を読んでみた。「CiNii(サイニィ)」という論文、図書・雑誌や博士論文などの学術情報で検索できるデータベースで「学校検診」というキーワードで検索すると、400本以上の論文がヒットした。さらに「学校検診 側弯症」で検索すると100本程度になる。その中で、オープンアクセスのものだけになるが、確認した内容から次の話につなげていきたい。

学んだことは、日本の学校健診には長い歴史があり、学校で集団検診をするからこそ、いろんな病気の早期発見に繋がっており、非常にその成果の効果が高いということがわかった。また、学校医は内科医が多く、健診の後に整形外科につなげなければいけない。そこで、疑陽性率が変化するということがわかっていった。視診、目で見て健診するということだが、本市では先ほどの話のように、発見率の割合が高い。しっかりと診察していただいているという証拠であろうかと思うので、校医には感謝申し上げたい。

その一方で、ある論文には、他国では脊柱側弯症検査を学校健診で実施しない国もあるという事例が挙がっていた。2020年の論文だが、カナダ、イギリス、オーストラリア、ノルウェー。その背景は述べられていないのでわからないままだが、国が判断することではあるが、実施しないとなると早期発見ができなくなる危険性があり、これは問題だと考えている。

その上で、今回の着衣での健康診断の実施について考えると、プライベートゾーンを守るということは、非常に大事なことであるが、健康を守るということと対立させてはならない。プライベートゾーンも、健康を守ることも大切である。学校健診できちんと病気を発見していただくということは、引き続きやっていただきたい。その二つを対立させないための工夫として何ができるのか、ということで、先ほどのラップタオルなど、できることがあると思うが、その工夫が大事だろうと思う。脱衣での健診というものが大前提で、その上で配慮が必要だ、その配慮の度合いを議論していければいいのかと思う。

さきほどの事例の、前を隠すタイプのものは、使えるのではないかと思っている。出雲市で、体操服の腕を抜いた状態で首からかけて健診を行う事例もある。それを援用して、先ほどの「金太郎さん」タイプについての議論もできればいいのではと思う。あと、あえて「金太郎」と言っているのは、その方が男子の児童生徒にとってもあまり抵抗感なく使えるのではないかと思ってのことである。これは女性だけの問題ではないということを大前提にしたいと思っているので、すべての児童生徒たちが自分の健康を守るために、健診を受けられるようにしていければと思っている。

 

(委員)

学校生活を送るにあたり支障があるかどうか健康状態を把握する、という学校健診の目的から、脱衣か着衣か、という話になると、資料の文科省通知が見解としてまとまったものとなるのだと思う。

ただ、会の方からも話があったように、ゼロかイチかではなく、いろんな方法があるのではないかということについて検討していく必要があると思う。もう少し時間をかけて議論することが必要ではないか。

 

(委員)

ラップタオルについては、すでに採用されている学校があると話が出ている。実際の対応状況はどうか。

 

(事務局)

今年度、養護教諭に調査したところ、ラップタオルやバスタオルの持ち込み可と事前に案内しているのは3校。それ以外に、学校で用意したものを診察の前後に使用できるようにしているのが4校。どちらも、医師の前ではスナップボタンをはずして受診している。

 

(委員)

中学校の現場にいたので、女子生徒の気持ちはよくわかるし、直接その気持ちを聞いたこともあるので、会の方の説明には共感しながら聞かせてもらった。当然ながら、子どもの人権、人格、自己決定の方向性というのはこれからますます強まるということを承知している。

ただ、先ほどから何度か現場の実態をお伝えしているが、養護教諭を中心に、子どもの気持ちを汲んで最大限配慮しようと努力していることも事実。

会の方の説明も、私も最初は全員着衣を求めていると思ったが、そうではないということも発言されていたので、それならば、いろんな角度から実態を確認しながら、子どもたちが嫌な思いをしない状態を作り出すことが大切ではないか。

 

(教育長)

選択制についてはどのような意見をお持ちか。

 

(委員)

学校の健診は、時間に限りがある中で大勢の児童生徒を診察する。脱衣か着衣か、と言ってしまうと脱衣、となってしまうように思うが、やり方について、もう少し考えていく必要があるのではないか。

 

(委員)

「選択制」というのは、脱衣か着衣の選択か、それとも学校で受診するかどうかの選択か。

 

(教育長)

脱衣か着衣の選択のことである。

 

(委員)

だとすれば、その児童生徒がどちらを選んだのか、というところを知られないようにすることが実は大事である。着衣を選ぶことで、自分の体に性的違和感を持つ児童生徒にアウティングを強要することになってしまう可能性がある。選択制とするならば、そうならないために、どちらを選んだかということを知られないようにする配慮が必要である。

 

(委員)

見逃しのない、正確な診断ができるという前提であれば、私は選択制もありえると認識している。

 

(委員)

よくわからないところがある。さきほど会の方が説明された、ラップタオルを使っての受診、あれは脱衣と呼ぶのか着衣と呼ぶのか。

 

(委員)

着衣としての説明であったと思う。

 

(委員)

あの方法が「着衣」での健診ということであれば、現状も「着衣」ではないのか。

 

(事務局)

医師の前では脱衣をする本市の現状は「脱衣」という前提で、先ほど会の方からは「着衣」の提案があったと認識している。

 

(委員)

「脱衣」「着衣」の言葉から想定していることが、果たしてみんな同じ内容なのか。また、選択制とするならば、保護者がサインするという想定なのか。

 

(委員)

そこも議論の余地があると思う。小学生と中学生では対応が分かれると思う。

 

(委員)

問診表を誰が書くのかということにも関わっている。現場では、子どもが記入してくるケースもある。そのあたりも丁寧に議論していかねばならない。今日、請願の趣旨を了とするかしないか、ということではなく、ケースごとに考えて議論しなければならないと思う。

 

(教育長)

ここまでの議論をまとめると、正確な健診ということでは脱衣が必要だが、脱衣と着衣のとらえ方が人によって違っている。今日、会の方が示されたような工夫もあるのではないか、ということもあるので、1点目については今日は結論を出さずに、こんな工夫があるとか、例えば先ほど質問のあった高等学校での工夫、あるいは他府県の工夫なども含め、協議を続けていくということでよいか。

 

(全員賛成)

 

(教育長)

では、1点目については今のとおり整理をする。

2点目は、「共通理解ができるよう児童生徒・保護者へ事前に丁寧な説明をすること」について協議を進めていきたい。

 

(委員)

保健だよりの周知の状況からすると、共通理解ができるような情報提供にはなっていない。文科省通知のプライバシーを守る、というところを踏まえて、保護者や学校医も含め、共通理解をした上で議論していく必要がある。少なくとも保護者、PTAに意見をいただくことは重要だと思うし、それにあたっては脱衣・着衣の共通認識が難しいこともあるので、徹底して情報提供をした上で、意見をもらったり議論したりすることが必要だと思う。

 

(委員)

今回いろんなことを勉強していて感じたのは、専門家の意見を聞きたいということ。脊柱側弯症等々の話になろうかと思うが、保護者への専門家による講演会などを考えてほしいということと、児童生徒にもわかりやすく、出前授業のような形で専門家に説明してもらう機会の設定があってもいいのではないか

 

(委員)

健診の目的、意味をどう理解するかで変わってくる。日本側弯症学会でも、約2分の啓発動画があり、スマートフォンで見ることができる。その内容が今回の意図と合致しているかは保留するが、そうした啓発について、国や京都府の医師会に音頭をとってほしい。学校現場はものすごいジレンマに陥っている。子どもたちの声と医師会の声を聴きながら、板挟みになる。

まずは、健診の意味・目的を理解した上で、着衣に近い脱衣、脱衣に近い着衣の議論をすべきではないか。

 

(委員)

先ほどのバスタオルの件なども、市内の学校で統一されていないという状況については、学校間での統一を求めたい。

また、今回の意見で、少なくとも全校生徒に着衣を求めるものではない、というところがポイントである。そういった議論をPTAなどに投げかけ、意見を聞いてみてはどうか。その時に、賛成か反対か、でなく、建設的な意見としていきたい。会議の場では片方の意見が強くなると反対の意見を言いにくい場合もあると思うので、メールを使うなど、意見が出やすい形でできるとよいと思う。ここでの議論を聞いて、保護者の代表の方々、そのほか関係の方々がどう反応されるかは聞いておかねばならないと思う。

 

(教育長)

では、2点目についてまとめると、まず、この要望については十分受け止めて対応していく必要がある。特に、健診の目的や意義を、児童生徒、保護者に理解していただく必要がある。脱衣着衣の違いも含めて共通認識をしていくことが大切で、そのためにも啓発動画を見てもらったり、あるいはそのようなものを国や医師会に作っていただいたり、あるいは保護者への説明に専門家の方から講演をしていただく、児童生徒に出前授業をするなどして理解を深める取組が必要である。また、PTA等から意見を聴取していく必要がある。それについてはメールなど、意見を言いやすい形とする必要がある。

以上でよいか。

 

(異議なし)

 

(教育長)

では3点目の「着衣での健診を乙訓医師会への要望すること」について協議を進める。

 

(委員)

出雲市の例などあるので、乙訓医師会がどう考えられるのか、意見を聞いてみるのは大事なことではないか。

 

(委員)

要望、となると、これまでの医師会の見解がすでにある。

 

(委員)

要望というよりは、医師会の中の整形外科の専門の方はどのように考えておられるのかお聞きしたい。

 

(教育長)

では、3点目についてまとめると、医師会への要望ということではなく、医師会の見解を聞く、またどんな方法なら実施ができるのか、あくまで意見を交換して教えてもらう、という形でということでよろしいか。

 

(異議なし)

 

(教育長)

では、そういったことで提示をしていきたい。

これまで請願の要望について協議をしてきたが、請願の採択・不採択についての意見はどうか。

 

(委員)

学校健診は来年度4月から6月に実施する。もう少しPTA等も含め意見を聞いてみたら、という議論もあったので、来年度の実施に間に合うぎりぎりまで、子どもたちにとっていい方法を検討し、最終結論を出すことがよいのではないか。

 

(教育長)

他の委員も同意見のようなので、その方向でよろしいか。

 

(委員)

意見を聞く中には、学校運営協議会も含めるべきではないか。

 

(教育長)

では、今日は結論を出さず、来年4月の健診に間に合うよう、これから調査やPTA、学校運営協議会等への意見聴取、医師会の意見確認をしながらすすめていきたいということでよろしいか。

 

(異議なし)

 

(教育長)

意見聴取や調査には時間がかかることが予想されるので、それが整った段階。2月もしくは3月にあらためて議論することとしてよろしいか。

 

(異議なし)

 

(教育長)

では、そのように決定し、健康診断にかかる協議はこれで終了とする。

 

 

・令和5年度教育費予算について

 

(教育長)

本案件は、本市情報公開条例第6条第5号の規定する意思形成過程にある情報で、市と協議中であり、公開することにより公正かつ適正な意思形成に著しい支障があると思慮される。

従って、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第14条第7項、及び本市教育委員会会議規則第15条第1項の規定により、本案件を非公開とするよう発議する。また、同法第14条第8項及び同規則第15条第2項の規定により、この発議に対する討論を行わないで直ちに採決することとなっている。

本案件を非公開とすることに同意する委員の挙手を求める。

 

(全員挙手)

 

(教育長)

全員賛成。よって本案件については非公開とする。

傍聴の方は、この議題が終了するまで退室願う。終了後、再入室可能である。

 

(傍聴者退場)

 

(非公開協議)

 

(教育長)

以上で非公開協議を終了する。

事務局は、再入室を希望する傍聴希望者に対応願う。



9.教育長諸報告

(教育長)

新型コロナウィルス感染症の関係について。全国的に感染拡大の傾向にあるが、本市の児童生徒の新規感染状況は、10月は76人だったが、11月は139人と増加し、12月は23日までに220人となっている。

また、12月に入って小中学校それぞれ1校の計2学級において学級閉鎖を行っているが、早めの判断により広がりもなく、課業日の閉鎖で言えば、小学校の該当学級では2日、中学校の該当学級で3日と短い期間で再開することができた。2学期の学級閉鎖は、小学校5校で計5学級、中学校3校で計3学級となり、学年閉鎖や休校はなかった。

引き続き感染防止に努め、拡大防止のために迅速に対応していきたい。

11月18日(金)には、神足小、長四小、長六小、長八小、30日(木)には長五小で研究発表会が開催。

19日(土)には、長法寺小学校開校150周年記念式典が、26日(土)には、長岡第六小学校開校50周年記念式典が盛大に開催された。式典では、どちらの学校も長年にわたる、地域の皆さんの暖かい支援のもとで、教職員が保護者の皆さんと協力し、子どもたちを育み、多くの卒業生を生んできたのだと改めて感じることができた。

21日(月)には、社会教育委員会議が開催され、今年の事業報告と来年度の事業計画、各団体の活動に対する補助金について協議がなされた。

22日(火)には、乙訓小学校駅伝が3年ぶりに開催。洛西浄化センター内の巡回コースに変更されてから初めての開催となったが、子どもたちの頑張りが目立った。また、上位を本市の学校が占めるなど、本市の子どもたちもよく頑張っていた。

27(日)には、ガラシャロードレースが3年ぶりに開催。また、同日に環境フェア、安心・安全こども絵画展が開催され、それぞれにおいて、子どもたちの心のこもった作品が表彰された。

12月に入って、 5日(月)には12月議会が開会し、9日、12日には一般質問、16日には文教厚生常任委員会が開催され、21日に閉会。


10.行事・会議結果報告

(各所属長諸報告)

(行事・会議報告資料に基づき説明)

(質問・意見等)

 

(委員)

アーリントン短期留学の応募について。航空運賃が非常に高くなっているが、応募状況はどのような状況か。

 

(事務局)

経費は40から60万円で案内している。応募は65名。市として、燃料サーチャージ分の補助は示している。いま選考作業を進めている。

 

(委員)

2022年度の全国体力テストについて新聞に出ていた。23日に公表した内容によると、小5と中2の8種目合計点は過去最低。京都府は男女とも平均を下回った、とあったが、本市の状況はどうなっているか。

 

(事務局)

スポーツテストについては、学校が直接スポーツ庁に回答している。現在、学校からデータをとりまとめている最中であるため、まとまった後、報告する。

 

(委員)

子どもの生活習慣や、コロナの影響もある。1年だけのデータで判断しても意味がないとは思う。ただ児童生徒、保護者も含めスポーツ、運動時間を意識して増やせるようにしてほしいと思う。

 

(委員)

以前、体育嫌いに関する研究成果を紹介した後、新聞でも大きく取り上げていた。その第2弾が出た。ジェンダーレス水着の話もあるので、参考にしてもらえればと思う。

今回、「写真でふりかえる長岡京市」が作成されたが、注目点や見どころを教えてほしい。

 

(事務局)

12月19日から1000部限定・2000円で販売しており、反響をいただいている。

今回、航空写真も撮影し、「空から見た長岡京市」を50年前と今と対比できる。第2章「長岡京市のあゆみ」では、年表も使い、長岡の歴史を振り返っている。第3章「長岡京市 今昔」では、昔と今を比べ、あらためて過去の写真と同じ場所での写真を撮っている。最後に写真撮影地点図としてまとめているが、これが苦労した。これまで写真資料を網羅したものがなかったので、今回まとめることができたのは、一つの大きな成果かと思っている。

 

(委員)

この資料で今と昔の比較ができる。手に持って散歩もしてみたい。

 

(委員)

いろんなスポーツイベントが開催されており、喜ばしい。止めたイベントを再開するにはエネルギーがとても必要になるし、感謝する。

先ほど新型コロナの話は出たが、インフルエンザの方はどうか。

 

(事務局)

いまのところ、学校からの報告はない。

 

(委員)

部分的に流行っているという話も聞くので、休み明け留意してほしい。

 

(委員)

離任式について。

例年4月1日に行われるが、修了式の後などにすることはできないか。きっかけは東京都がこれまで4月1日だった教員異動の公表を年度内に早める方針を出されたことである。学校現場では、春休み中の旅行などで離任式に出席できず、中には他府県に転出する教員とはもう会えない、お別れの機会もなかった、と泣かれて困ったこともある。

人事上の課題もあると思うが、もう会うことができないとわかっている場合に、何等か配慮ができないだろうか。都道府県でやり始めた、ということは、課題があってもクリアしながら検討しているということである。課題はあると思うが、前向きに考えてもらえたらと思う。

 

(事務局)

府教委との調整もあるので、すぐには結論が出ないと思う。

ここ数年は、コロナ禍で、メールで異動状況を配信することもあった。2学期の終業式を体育館で行ったところも増えてきており、離任式も含め、できるだけ元の形態で実施していくこと、ということは提案していく予定。

 

(委員)

いまは離任式を行っていないのか。

 

(事務局)

この3年間、行っていない。



11.報告事項

 

・長岡第九小学校給食室・放課後児童クラブ等整備工事請負契約の変更について

(事務局)

長岡第九小学校給食室・放課後児童クラブ等整備工事において、給食室建築部分の杭施工に支障となる地中埋設物の撤去等を行うため、請負契約を変更する必要があるので提案したもの。2億573万9600円増額し、工期を1年延長する。

 

(教育長)

今の件に関し、質問等はあるか。

 

(質問なし)

 

(教育長)

了解いただき次に進める。

 

・令和5年度入学式の日程変更について

(事務局)

統一地方選で体育館等を投票所とするため、当初予定の日程より1日遅らせるものである。

 

(教育長)

今の件に関し、質問等はあるか。

 

(質問なし)

 

(教育長)

了解いただき次に進める。

 

・長岡京市文化財保存活用地域計画の認定について

(事務局)

計画については、現地視察、調査が行われ、12月16日に認定を受けたので報告する。審議への協力に感謝する。今後、計画に基づき事業を展開していきたい。

 

(教育長)

今の件に関し、質問等はあるか。

 

(質問なし)

 

(教育長)

了解いただき次に進める。

 

・予備費の充用について

(事務局)

市民ホール雨漏り、機械室給気ファン、消火設備修繕に不足が生じるため、予備費を充用したもの。なお、今回の修繕による休館等はない。

 

(教育長)

今の件に関し、質問等はあるか。

 

(質問なし)

 

(教育長)

了解いただき次に進める。


12.次回定例会までの行事・会議予定

(事務局)

行事会議予定について(12月28日から1月18日)資料に基づき説明。

 

13.その他

なし


14.閉会

(教育長)

午後5時05分に閉会を宣言する。 

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