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市長と語る“対話のわ” 令和元年9月27日(金曜日)

  • ID:9271

令和元年9月27日(金曜日)京都中小企業家同友会

日時

令和元年9月27日(金曜日)午後6時30分から

場所

長岡京市総合交流センター 学習室

テーマ

これからの長岡京市について

参加者

30名

対話録(要旨)

(仮称)中小企業振興条例の制定を検討している。

中小企業の振興を図るための条例になる。なぜ今取り組んでいこうとしているのか、中小企業が振興しているという状況は一体どういった状況なのか、長岡京市の現状と課題、市が進めているまちづくりの方向性、どのような地域、条例をめざしていくのかを皆さんと共有しながら、一緒に考えていきたい。

条例制定に向けた検討準備会を作っている状況。イメージを共有していただく参考になる話をしていきたい。

 

これから少子高齢化が進み、人口が減少していく中で、長岡京市の人口8万人をしっかり維持していかないといけない。

長岡京市の産業という面からみると、平成13年と平成28年を比較した時に、事業者数は、小売、飲食が減少し、医療、福祉が増加している。介護保険などの新たな制度ができた結果と考えている。不動産業は横ばい。日本全体でいえるのかもしれないが、建設業、製造業などは微減となっている。

 

働いている人数というと、製造業が落ち込んでいる。企業がこの15年くらいでリストラ、再編した結果ではないかと考えている。働いている人が減少しているということは、長岡京市に住んでいる人口が減っていることにつながる。このことは商売の機会の減少にもなると考えている。

市内の事業者数、年間販売額も縮小している。この状況の中で、RESAS(後記の注釈参照)地域内循環のマップを生産面からみると、付加価値を生み出しているのは、2次産業3次産業が多い。

【※注釈:RESASリーサス(地域経済分析システム)は、地方創生の様々な取り組みを情報面から支援するために、経済産業省と内閣官房(まち・ひと・しごと創生本部事務局)が提供。】

 

他市と比較すると、長岡京市は製造業2次産業で付加価値を生み出している割合が多い。これは、大手企業が集積している結果であると考えている。

長岡京市の所得は高い。家計にお金は入ってきている。しかし、支出(個人消費)の面からみると、域外に流出しているというのが長岡京市の構造である。稼いできたお金が、長岡京市で使われずに市外で使われているということになる。

長岡京市の住民が使ったお金と、長岡京市(内)で使われたお金の割合を見てみると、85.6%となっている。京田辺市は100%を超えており地域で使われているお金が多いということになる。京田辺市などは、市外で使われるお金より市外から入っているお金が多いということがいえる。

これから考えていかなければならないのは、地域に住んでいる我々が、もう少し地域の中でお金を使えるような、使いたくなるような仕組みを作っていかなければならないということである。

 

中小企業振興条例で目指していくべきところで、特に事業者と共有していきたいのは、今まで市外へ外食に出ていた人が少しでも地元(市内)で食事をしてもらえるようなそういう魅力を作っていくことが重要になってくる。

もう一つは、地域内の消費全体量を拡大することが必要になってくる。そのためには市外から人に来てもらわなければならない。「交流の拡大」は市政の戦略目標に掲げている一つである。人に来てもらうことによって地域の中でお金を使ってもらうということが重要になってくる。

「地域内でお金が循環する仕組み」と「市外から人に来てもらい消費の拡大につなげていく」という2つの仕組みが重要になってくる。

中小企業振興条例の検討準備会として7月から会議を開催し、現在アンケートの取りまとめをしている。

先ほど話した2つの仕組みが重要になってくる中で、具体的な施策では、今年、企業立地促進条例について一部改正を行った。今までは工場を誘致するというのがベースにあり、長岡京市の東側のエリアというイメージであったが、業種では物流や工場だけでなく、宿泊業を追加した。指定地域についても、阪急長岡天神の周辺のまちづくりを進めている中で、中心市街地についても宿泊業や企業本社の誘致をイメージしながら進めている。

雇用の増加につなげ周辺市街地の誘客数を増やしていく。誘客数が増えることで商売にもつながっていくと考える。これまで中心市街地に企業を誘致するということはあまり重きを置いてこなかったが、これからこの周辺の地域のまちづくりを進めていく中で、企業誘致の対象地域として進めていく。先日、阪急長岡天神駅西口に新しいホテルがオープンした。市外から人に来てもらう中で、地域でお金を使ってもらうことが期待できる。

今回、地元加算の項目も追加した。備品等を地域内業者から購入した場合は助成額を上乗せする。地域内で購入することについてインセンティブを設けた。地域外から人を呼び込みながら地域内循環を生み出す仕組みを構築している所である。

 

そして大河ドラマ、明智光秀が主人公の「麒麟がくる」の来年度の放映が決定した。明智光秀が主人公なのでどこまで長岡京市にスポットが当たるのか不明だが、一つのチャンスとして様々な情報発信をしていきたい。市外から人に来ていただく観光の大きなチャンスと考えている。観光消費額が少ない中で、少しでも伸ばしていけるように、様々な事業者に声をかけている。11月2日に勝竜寺城公園のリニューアルオープンを予定している。

 

ふるさと納税について、今まで返礼品は行っていなかったが、長岡京市も(期間限定で)返礼品を行うことになった。地元の企業に声掛けを行い20社くらいの応募が来ている。地元の人が地元でお金を使いたくなるまちづくりを目指している。地域に来ていただきながらお金を使ってもらう仕組みや仕掛けを皆さんと一緒に考えていきたい。こうした、まちづくりのイメージを持ちながら、中小企業振興条例の中でどういう状態を目指していくのかを考えていきたい。

 

これからのまちづくりの中でソフト面ももちろんであるが、ハード面にも取り組んでいかなければならない。町から市になって約半世紀、まち自体も老朽化をしてきている。老朽化したものをどう更新していくか。まち全体の新陳代謝をはかっていかなければならない。具体的な例として市庁舎の建て替えがある。その他にも阪急長岡天神駅周辺の再開発がある。これから計画をしていく段階である。どのようにしていけばお金を使っていただけるまちづくりになるかということで、エリアマネジメントという考え方を共有していきたい。エリアという一区画まとまった地域で同じベクトル、コンセプトを合わせてまちづくりをしている所が多く、外から見ても魅力的である。しかし、よくよく見てみると商店街としては一つの個店、事業者である。基本的には個人が自由に行ってよいものであるが、みんなが一緒になって一つのイメージを作り出していけば、エリアマネジメントをして、より価値が上がってくるのではないかと考えている。地区を単位としてエリアを考える。ポイントは民間主導で、官民が連携する。何より大事なことは、「自分ごと」として考えること。エリアマネジメントをすることにより、自分が所有する資産の価値を高めることにつながる。行政の税金で事業を考えてしまうと、「他人ごと」になってしまう。

たとえば、ニューヨークのタイムズスクエア、これは大都市であるが、日本でも柏市など多くの例がある。全部日常の風景である。道路として公共が管理している部分と、いろんな店を出している部分がある。公共が管理していると難しい部分もあるが、民間であればできることも多くある。民間というのは一企業ではなくていろんな商店が出資をしながらまちづくり管理会社が管理を行っている。

メルボルンの例ではもともと道路だったところを、商店が並んでいる通りに変えた。

エリアマネジメントは商売をしている人、住んでいる人が自分たちで資金を出し管理をして方向性を決定している。どのようなエリアマネジメントをしていくかが重要になってくるのではないかと考えている。

 

庁舎の建て替えは、来年から着工する予定である。1期工事、2期工事で計画しているが、1期目の建物が5階、2期目が8階である。市庁舎の広場をつくろうと考えている。この広場をなるべく広くとっていきたい。産業文化会館の機能を移転しようと考えている。加えて保健センターの機能も市庁舎に取り入れることを考えている。一つのメッセージとして、人が集う、産業文化会館や保健センターをまちの中心である市庁舎に集約することにより、広場に人の集いを生み出していくことを想定している。広場がどのように活用されるかが重要になってくる。

バンビオ広場でサマーナイトカフェなど様々なイベントが開催されている。雰囲気はとても良いし、長岡京市の一つの風景になっているが、本当は特別な日ではなく、日常になればよりよいと考えている。バンビオ広場は公園なので色々な制約がある。

阪急長岡天神駅周辺のまちづくりも計画する中で、ハードの整備だけではなく、駅前広場ができた時に、どのようにして広場を活用していくのかが重要になってくると考えている。

単なる広場として使うのか、もう一歩踏み込んで使っていくのか、どのように使っていくのかを皆さんと一緒に話していきたい。エリアマネジメントを実際に本気で取り組んでいくとなると、地元に住んでいる人、商売をしている人が主体となって考えていくことが不可欠となる。BIDという制度がある。カナダで始まった制度だが、地域の人がお金を出し合って事業体を作り、全体としてイベント、プロモーション、清掃管理をするものである。鉄道を連続立体交差したり、公園を整備したりするなどは、行政しかできないことである。その上で、どのようなまちづくりをしていくかを皆さんで考えていきたい。両者がかみ合っていけば、魅力的なまちになっていく、長岡京市はそのポテンシャルがあると考えている。地域の事業者の方とベクトルを合わせて考えていきたい。

 

 

 

 

≪意見交換≫

【参加者】

市の中心地域、アゼリア通りに賑わいをもっていきたいのは分かったが、その地域から外れたらどうなるのか。(セブン商店街はエリアに入っていない。)

 

【市長】

行政が整備をしていく直接的な範囲ではないが、エリアマネジメントで考えた時にセブン商店街は十分エリアに入ってくると考えている。人の流れの方向性として重要な位置になると考えている。

 

 

 

【参加者】

エリアマネジメントの話が出たが、一つのイメージを打ち出すこと、カラーを出していくのが行政の役割になってくるのではないか。

 

【市長】

難しい問題であると考えている。ワンコンセプトでやっていくのであれば市が打ち出していくべきであるが、一方でリスクがある。エリアを区切ってでもコンセプトがあって賑わいが出て来れば他のエリアも真似するのではないか。ワンコンセプトというよりは多くの人が関わって考えていくことが大事になってくるのではないか。

 

 

 

【参加者】

はっぴぃバスを増やすことは可能なのか。

 

【市長】

現在コンパクトシティという発想で考えている。周辺からの移動をどのように考えるかが重要になってきているが、バスの増便は難しいのではないかと考えている。増便することにより、利用者が増えることにはつながらない。一つはタクシーが重要になってくると考えている。配車アプリなどの仕組みもでき始めているのでそれらも含めて活用していきたい。

 

 

 

【参加者】

道の駅的施設に温泉(スーパー銭湯)を作ってほしい。

 

【市長】

道の駅的施設の中で、現状、民間事業所に事業をするかどうかを調査している。温泉として市が条件を付けるのではなく、事業者が温泉を必要とするかどうかである。道の駅的施設を行政が運営するわけではないので、事業者がどのように考えるかである。

今年度中に一定の方向性は出していきたい。

お問い合わせ

長岡京市対話推進部秘書課秘書係

電話: 075-955-9500

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