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市長と語る“対話のわ” 令和元年7月16日(火曜日)

  • ID:9096

令和元年7月16日(火曜日)サロン・ド・てらこや、ヘルプ&ワーク蒼い空

日時

令和元年7月16日(火曜日)午前10時から

場所

長岡京市総合交流センター6階 創作室1

テーマ

これからの長岡京市

参加者

48名

対話録(要旨)

(市長)

「これからの長岡京市」のテーマの中から事前リクエストで「市役所の建て替え」、「阪急長岡天神駅周辺まちづくり整備」、「済生会京都府病院の移転」、「大河ドラマ」など、色々いただいた中からお話しするので、皆さんからもご意見いただきたい。

 

二期目の市政に突入し、一期目で議論して考えてきたことを二期目で実行していく段階へ入っていきたい。

 

「人口減少、高齢化・少子化」というトレンドでは、本市も全国と同様であるが、本市はお陰様で人口微増を保っている。

 

1つ目は、「定住促進」。人口8万人を保っていきたい。子育て支援や、高齢者支援、防災などに力を入れていきたい。

2つ目は、「交流人口」。まちの活力維持のため、観光や仕事で長岡京市に来られる方を拡大していく。

3つ目は、「まちの新陳代謝」。あと3年で市制50年の節目を迎える。まちが発展してきたが、インフラ・公共施設なども年を重ねてきた。人口8万人規模を維持していこうとしているので、公共施設やインフラの更新が必要となっていく。

3つの戦略目標を念頭にまちづくりを進めていきたい。

 

 

「市役所の建て替え」

課題は古いこと。本庁舎は、南棟以外は耐震ができていないこと。耐震補強しようとすると柱を増やしていかなければならない。そうすれば、執務スペースを減らしていかなければならないので、ただでさえ手狭な現在の市役所を考えると現実的には厳しい。建て増しの繰り返しで、バリアフリーが全然できていない。庁舎の分散も課題であった。こういう課題を解消していくためには、一定この時期に建て替えざるを得ないということになった。

 

市役所の建て替えパターンを検討してきて、費用を抑え、今の敷地内で建て替えようということになった。今の駐車場の一部と以前の京都信用金庫の敷地を使って、一期目で5階建てくらいの建物を建てる。その後、引越しをして、現在の市庁舎の一部を解体して、空いたところに二期目の8階建ての建物を建てる。分庁舎3の福祉事務所なども建て替えた新庁舎の中に含めていく。

 

今の駐車場の中に市民ひろばを作る。これまでワークショップや市民の意見をお聞きした中で、市役所は、長岡京市の中で中心的なエリアで駅からも近いので、イベントや公園のような使い方や、ゆっくりできる広いスペースが欲しいという声が多数あった。駐車場は、最終的に北側や新庁舎の地下に設けることで台数を確保していく。

 

市役所以外の老朽化した市内の公共施設について、産業文化会館と保健センターを建て替えするのではなく、新庁舎に機能を統合しようという検討をした。

南側(アゼリア通り側)の低層階側に市民が手続きで来られるような窓口(福祉部門・市民課・税務課など)を配置する。上層階には、議会や企画部門を配置する。北側の低層階には、産業文化会館と保健センター。最後に行政執務室を配置していく。

二期に分けて実施するメリットは費用面を抑えられること。デメリットは完成までに時間がかかること。仮設庁舎を採用した場合の工期は早いが、10~15億円の費用が別途かかる。

スケジュールは、一期目が令和4年くらいで完成予定。令和7年くらいで二期目が完成の予定。全体が終わるまで8年くらいずっと工事が続いていく。その間、市民には不便をおかけするが、御理解いただきたい。

 

今年の秋ごろから現在の駐車場が使えなくなり、第二駐車場を使っていただくようになる。車庫棟の解体も始まっていく。

 

 

【対話(質問・意見)】

 

(参加者)

宇治市役所では、一番高いところ(8階)に市民が憩える喫茶店がある。新庁舎ではどうか。

 

(市長)

上層階には予定していない。一階の産業文化会館や市民ひろばと一体となる辺りに、にぎわい施設(プロポーザルで決定予定)が入る予定。

もう一階上に積めば、レストランなどができないことはないと思うが、これまで色々な所でレストランをされているのを調べてみて、最初はお客さんが入られるが、しばらくするとお客さんが入られずに店舗も撤退されているような所もあるようだ。

 

市役所に来られた方には、市役所周辺の商業施設で食事や買い物をしてもらいたい。市役所の中で、すべてが完結しないように考えていきたい。

 

 

「阪急駅周辺まちづくり」

(市長)

市役所の建て替えが阪急長岡天神駅周辺のまちづくりと繋がっていくように考えていかなければならない。

 

JR長岡京駅西口再開発が完成して10年以上経つ。全国的に駅前再開発が失敗に終わることも多く、公共から(費用)補填される所も多いのだが、本市の場合は順調に推移している。民間部分の借金はほぼ返し終わり、今は市から貸したものを返してもらっている。

JR西口再開発を管理している第三セクターで、長岡京市が出資している長岡京都市開発株式会社の経営も順調で、一定利益も出されてきて、市にも配当がいただけるようになっている。

 

並行して事業実施してきたのが、京都第二外環状道路(にそと)事業である。この事業が終わったので、残っていた阪急長岡天神駅周辺事業へ着手してきた。この四年間で基本計画まできた。踏切問題、道が狭い、駅前広場がない、特急停車駅にも関わらず有効利用できていないなど、様々な課題がある。

 

地元の地権者がまちづくりをやろうと意志を持たなければ、どんな計画も進まない。開田エリアの皆さんを中心にまちづくり協議会を作っていただき、平成30年3月に基本構想を作っていただいた。

 

地元の方の協議と同時に、市全体で議論する場として、平成28年度に基本計画策定委員会という行政が中心となって商工会や自治会や障がい者団体など入っていただき、この3月に基本計画が策定された。

 

開田の土地区画整理事業は、昭和32年に都市計画決定されたものが現状活きている。エリアが非常に広い。区域を絞っていかなければ実現は困難である。駅前線の都市計画決定も昭和30年代に決定されたもの、それによると道路が線路の上を越えていくということになっている。しかし、議論してきた中で、線路が道路の上を越えていくことが望ましいという結論に至った。

 

駅を整備する中で、駅前広場が東西両方ともにいるということになり、その広場へのアクセス道路も必要となるため、どの位置に造るかの検討も行ってきた。

まちづくり全体としては、駅周辺には商業エリアや公共的機能が集約され、その周辺に住宅エリアとなるのが良いのではないか。

 

鉄道の高架化や地下化で検討したが、高架化が結論となる。地下化の場合は、掘り下げていく距離や勾配の関係で難しく、生活インフラ(配水管・ガス等)の横断も難しい。高架化の方が現実的で費用面でもより安価になる。阪急電鉄と京都府に事業化の実施をお願いしている。

 

費用や工期、土地買収の問題。実現可能なのはどの方法かということで、工事の手法も含めて、検討と協議が必要である。区画整理事業や再開発事業が関わっていく。エリアを個別に設定して権利者と協議している。

すべてが順調であったとして、最短でも令和18年度というような時間軸である。地権者等との協議が難航した場合は、もっと時間がかかる可能性もある。

随分先の話と感じるが、今ここで動いていることがなければ、ゴールは来ない。楽しみに待って前に進めていきたいと思うので、御理解いただきたい。

 

【対話(意見・質問)】

 

(参加者)

阪急の電車を地下にということは大変だという話であったが、駅東側のアクセス道路だけを地下ということはできないのか。

 

(市長)

9号線の千代原口トンネルをイメージしていただいたら良いと思うが、相当手前から距離を取って地下化している。アクセス道路の距離では地下化は難しいと思われる。また駅前広場へのアクセスということを考えると地上が好ましいと考える。

新庁舎の完成まで7年くらいはかかっていくので、その間に阪急駅前周辺整備の協議を進めていければと考える。

 

 

 

「済生会京都府病院」

(市長)

民間の恩賜財団が運営されている。済生会京都府病院は築36年。病院は約30年で建て替えされるようだ。

済生会京都府病院は経営不調が続いている。地域の医療の2~3割しか対応できていない。利用者は京都市内の病院などを選んでおられる。

地域の医療・福祉関係者と2年間議論してきた。その中で、この地域で必要なものは何かという医療ビジョンについて、救急医療、災害時医療、周産期医療、こういったものはお金もかかるので、民間病院では整備のハードルが高いため、この先、済生会京都府病院には、中核病院としての機能を担っていただきたいという議論になった。

 

移転先は下海印寺。地権者の方が、阪急新駅(西山天王山駅)ができるということになった時に、地権者がバラバラで開発するとせっかくの広いエリアが有効利用できないのではないかと、まとまって区画整理事業をされてきた。済生会京都府病院の移転先としてエリアを活用する話がまとまってきた。現在埋蔵文化財調査をしている。令和4年、移転してオープンされる予定で進んでいる。

 

土地購入と建築で160億円程度見込んでいたが、厳しいだろうと若干規模の見直しもされている。

市の支援について経過があり、済生会京都府病院はもともと京都市内にあった。30~40年前、乙訓地域の人口が急増した時代、人口10~15万人程度で市民病院を整備される自治体が多かった。市民病院を作る代わりに、済生会京都府病院を本市に誘致しようという皆さん方の決断があった。

当時、長岡京市が土地を用意し無償で貸すので、長岡京市に来て下さいという支援の形であった。

今回移転先の土地は済生会が直接取得される。そこで、これまでの土地相応分の建設資金28~30億円程度を、市は支援しようと考えている。

「コンパクトシティ」という言葉を聞かれたことがあると思う。人口が減少する時代に駅周辺の人が集まりやすい中心市街地に公共施設や機能を集約して効率的なまちづくりをしようという流れがあり、これは国が打ち出しているものである。

総合病院を駅近くへ移転するため、国の補助金活用が可能となりそうなので、7億円程度は確保できそうだ。

移転が順調に推移すれば、現行の済生会京都府病院が利用している土地は、市が売却して、これらの費用に充てていこうと検討している。

 

 

【対話(意見・質問)】

 

(参加者)

18年、20年生きてみようと思える夢を語っていただいた。

今の医療を見直さないと、人は不幸せになる。商売としては成り立たなくても、病気にならないようにということに力を入れていただきたい。新しい医療の構想・ビジョンを考えていただきたい。

国が、医療・介護で日本を発達させるという変な方針を出している。病人を作る・介護老人を作るというビジネスになっていく。

本当に人が幸せになるまちづくりをしてもらいたい。

医療にメスを入れていない。

 

 

(市長)

医療ビジネスを成り立たせるために、どんどん医療(病院)にかかりましょうという話ではない。前提として、人生100年時代、健康で楽しい日々を続けていただくことが本質である。

2025年に向けて、健幸長寿プランを進めていこうとしている。75歳以上の人口予想だが、4,000人くらいだったのが、約20年あまりで1万人を超えていく。2025~2030年にピークを迎え、その後、減少していく。2025年問題などと言われている。今でも需要に対して、医療や介護の整備が追い付いていかない。

楽しく・健康に過ごしていただくことを前提に、社会と切り離さず、今日来られているアクティブな皆さん方のような方を増やしていく。自治会や文化サークルなどを支えて頂いているのは、この年代の皆さんである。こういった機会をどんどん利用していただけるような環境を市全体として作っていかなければならない。その上で、介護や医療の体制も整備していく必要があると考える。

国に対しても声を上げていけるところは上げていくと思う。御意見ありがとうございます。

 

(参加者)

二市一町に斎場の計画はないのか。斎場は新幹線沿いなどに多いようだ。埋め立ての場所が一杯になれば、その場所を利用してはどうか。また最近では、民間がきれいな斎場も作っているようだ。

 

(市長)

「対話のわ」でも斎場に関しては、よくご意見をいただく。一番のネックは、作る場所になる。近隣の方の反対はすさまじいと思われる。

おしゃっているのは、勝竜寺のごみの埋立地のことかと思われるが、現在はまだ埋立地として使っている。勝竜寺が一杯になってきていて、燃やして出てきた灰は、今は全量大阪湾の埋立地フェニックスに入れていただいている。この度、受入期間の延長が決定した。本当は今年度から、元の勝竜寺埋立地に戻る予定であり、約10年で勝竜寺埋立地は満杯になる見込みだった。二市一町で斎場を設置する必要性については、10年先、2030年を過ぎた頃に、改めて高齢者人口推移等も含めて、見極める必要がある。税を使って整備するのが良いのか、近隣都市の斎場をご利用いただくということも選択肢としてはあるのではないかといったこともある。現状、検討の予定はしていない。御意見ありがとうございます。

 

 

(参加者)

外に出たいという施設を整備していくことが大事。散歩している途中でしんどくなる。気軽に休憩できるベンチをもっと設置して欲しい。

人口も減っていくので、他の街の人から来てもらうには、メインは長岡天満宮になるかと思うが、それだけではちょっと足りない。休みだし長岡京市へ出かけてみようと思える、つながりで色々回っていけるような整備をして欲しい。

 

(市長)

歩道やベンチの整備など進めていかなければならないと認識している。歩道を広げようとすれば、用地買収等も関わっていくので容易でないこともあるが、御意見はしっかり受け止める。

訪れたいまち、「交流人口」を増やす。もう一つは、「定住人口」を増やす。このまちに住む人、暮らしていく人を支えていかなければならない。

 

本市の財政状況は健全に推移している。これまでも再開発事業や学校の耐震化事業で10年くらい、14校すべて耐震化が完了したが、総額で100億円くらいの投資になる。

それくらいの規模の投資をして、借金をしても、きちんと返していけるという見極めができれば、本市の財政状況では、投資としては十分やっていける。

今回、庁舎の建て替えで100億程度かかる見通しだが、これができるのも、再開発の借金が完了するタイミングに当たるため、他の事業を極端に抑えることなく実施していける。しかし、考えておかなければならないのは、人口減少にどれだけ歯止めをかけられるか。その意味では、来てもらうまち、住んでもらうまちをどれだけ進められるかが重要となる。

長岡京市の税収だが、個人市民税・固定資産税で大半を占めている。法人ももちろんだが、人が住むまちというのが本市の特徴である。

30~40代の方が転入超過である。立地の良さ、環境の良さ、子育てのしやすさ、そういった面で選んできていただいている。待機児童問題、学校給食、こういった取り組みが、子育て世代から評価をいただいている。これからも子育て支援を進めていくし、高齢者の皆さんの安心安全をセットで進めていきたい。

 

 

(参加者)

産業文化会館が新庁舎に入ってくるということだが、産業文化会館1階にあるホールのようなものか、音楽を主に奏でられるホールなのか。音楽をしている人は、500名くらいが入れる規模を希望する。

 

(市長)

現行の産業文化会館をベースに、新庁舎での広さは検討している。その中でスペック・音響設備等は、これから積算していく。音楽専用というのは構想の中には入っていない。色々な用途で使えるような多目的利用が可能なスペースとして考えている。音響等の設備は、可能な範囲で進めていく。

 

 

(参加者)

人が来てにぎわうように、新観光プランの活性化、二市一町で一緒に進めていくのはどうか。本市の観光には宿泊プランがない。宿泊施設ができたらもっと良い。

 

 

(参加者)

農産物直売所の現状はどうなっているか。

 

(市長)

観光は、「交流人口」の拡大に繋がる。本市には、観光で年間120万~130万人くらい来られている。そのうち70万人は長岡天満宮に行かれる。来年大河ドラマもあるので、来ていただく方を増やすとともに、もう一つは、来ていただいた方にお金を使っていただけるような、にぎわい・地域の経済にどう繋がるかが課題。観光消費額は、本市で一人400円程度、京都市は2万円を超えている。宿泊が大きな差である。温泉施設がある亀岡市で2,000円程度。

 

宿泊施設の誘致は本市も行っている。ここ数年、京都市内のホテル不足と言われていたのでチャンスがあるのかと思ったが、今は京都市内のホテルも飽和状態になったので、苦戦している。

 

ホテル業者にプロモーションしたが、市役所の前(南側の開田保育所跡地)を駅から近いということで推したが、ホテル業界では、駅からあの距離だと駅チカ(エキチカ)とは言わないのだそう。駅の真上とか駅から直結、雨が降っても濡れないで駅からホテルまでアクセスできるのが駅チカということになるようだ。

またホテルが駅から離れている場合などは、相当程度の駐車場が必要ということだ。宿泊施設や飲食店がなければ、観光消費額は上がっていかない。

ちなみに、阪急長岡天神駅の西側にホテルができる。ホテル誘致の補助金を活用している。

 

 

道の駅的施設の現状だが、用地選定はほぼ終わっている。市の北側の京都市との境の辺り、長岡第十小学校の近くのエリアである。行政の直接運営ではなく、民間が投資してやってもいいよということであれば、次のステップへ進む。これで民間が乗ってこなければ、赤字になるような事業であればやるべきではない。その境目の調査が、今年度の状況である。観光客相手ではなく、週末に比較的近隣のエリアから住民を呼び込めるようであれば、ビジネスチャンスはあろうかと思う。

近隣で競合する施設があまりない。商圏人口を見ても、やり方次第ではうまくいく可能性は秘めている。今年度後半で今後についての意思決定していきたい。

 

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