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第3回地域公共交通協議会議事録

  • ID:13964

日時

令和5年11月27日(月曜日) 午後3時00分から午後4時30分

場所

長岡京市役所 新庁舎(1期)    会議室402

出席委員

計19名:小林会長、土井副会長、末永副会長、大庭委員、田中委員、依田委員(代理)、筒井委員、石川委員(代理)、野口委員(代理)、中井委員、村上委員、忠津委員、畑委員、中田委員、木原委員(代理)、田中委員、日高委員(代理)、東委員(代理)、澤田委員

欠席委員

計2名:阿瀬委員、石崎委員

幹事

計4名:澤田統括官、木村環境経済部長、能㔟健康福祉部長、舟岡教育部長

事務局

坂出課長、藤田総括主査

傍聴

3名

議事

1.開会

2.会長挨拶

3.議案

長岡京市地域公共交通計画(素案)について

<事務局より説明>

【会長】

・ ただ今のご説明の内容について、ご意見やご質問等を伺ってまいりたい。施策について、皆様からいいアイデアがあれば、頂戴したい。事務局から情報をお示しいただいているが、いかがか。

【副会長】

・ 2つ意見を言わせていただく。122、123ページはすごく大事なことだと思うが、自動車分担率という項目がある。ご承知の方も多いと思うが、人々が外出するときにどういう手段を使うか、自動車を使う割合が自動車分担率、歩く割合が徒歩分担率になる。

・ 自動車分担率を買物と通院に限って、現在、買物45.1%を40%に、通院34.6%を30%にする目標を立てているのは、これでいいと思う。ほかにも、例えば、親や子どもを送迎している風景が多く見られるが、できたら送迎しなくてもいいようになるとよい。資料の前のページに、送迎の割合がどれくらいか分析しているが、パーソントリップ調査における分担率のデータを見ると、自動車から仮に1%を公共交通にシフトすると、バスなら3、4割の利用者が増えるくらいの量に値する。

・ 買物では、45.1%から40%にする目標になっているが、具体的にどのように転換を図っていくのかが見えない。買物や通院だけでもないわけで、できるだけ自動車利用を控えて、歩く、自転車を使う、あるいは、公共交通を使って移動することを市の全体方針の中で挙げられているわけなので、それに合わせた施策を打っていきたい。

・ 資料では、何となく精神論的に書かれているだけなので、例えば、先ほど申し上げたように、買物でも送迎してもらわなくても、自分で行けるように、時間帯を決めて、介護施設に対する公共交通のサービスを上げていくとか、通院についても同様で、今、非常に大きな病院ができたが、できるだけ自動車ではなくて、公共交通を使ってもらえるようにしていくべきだと思う。

・ どういう施策をするから、どんな目標値にするというように、全部でなくてもいいと思う。施策が動き出せば、市民の皆様が協力してくださるので、その目標に向かって進んでいくことになるので、ぜひそういう目標を持ってほしいと思う。

・ それから、124ページにも目標値がいろいろと挙がっている。鉄道の利用者数を上げることは難しいかもしれないが、鉄道へのアクセスをよくすることによって、利用者数を増やしていく。一方で、人口減少があるため、それが影響してくるのではないかという話もあるが、人口減少を除いた分で、鉄道利用者がどういう割合になっているか、割合で示していくと、増加しているかどうか、見えてくると思う。鉄道事業者にも協力していただくことも、コミュニケーションを図っていくための材料になると思う。

・ 路線バスも同様で、150万人から200万人に増やすとあるが、50万人を増やすために、どうするのか。先ほどの買物と通院だけでなく、何かプラスしないと成り立たないと思う。通学・通勤も関係するかもしれないので、もう少し細かくデータを見ながら、施策をどう打っていったらいいのか、数値を見ながら考えていくことが施策を動かしていくことになる。どういう施策を打ったら、どういう結果になるのか、資料の前のページに入れ込んでほしい。

・ 話があちこち飛んで申し訳ないが、前半のボリュームが多すぎるので、もう少しコンパクトにして、後半に反映したことをできるだけ前半で取り上げていくようにしたい。基礎的な知識はすごく大事なので、例えば、長岡京市の交通の現状みたいなものは、別冊と言うか、計画とは分けて描いていくのもいいと思う。

【委員】

・ 今のご意見に関連して、質問する。124ページの基本目標の数値で、路線バスの利用者数、現況150万人から5年後に年間200万人と50万人を増やす目標になっている。どういう取組と一緒にしていくのかを併記しておかないと、目標を設定したものの、スタートして、そのために何をするのかという話になっても困るのではないかと思う。具体的な施策と関連付けていく必要があるかと思う。目標値をどういう意図で設定されたのか、追加してご説明いただけるとありがたい。

【事務局】

・ 説明が足りなくて、申し訳ない。124ページの路線バスの利用者数は、非常に大きな数字に見えているが、関連する内容としては、121ページをご覧いただきたい。参考目標として、収支状況を挙げている。2023年度の見込みを1として、5年後の目標値を1.3と設定している。およそ2023年度の収支率は、約80%が想定されるのではないかということで、令和4年度に行った再編のときも同様で、基本的に収支均衡を目指していくため、収支均衡に向けた目標値として、5年後を1.3と設定させていただいている。正確には、1.25という数字になろうかと思う。

・ 124ページについては、収支均衡、つまり、収支率が整うかたちでの利用者数を考えたときに、現状の見込み150万人という数字がどのくらいであれば、均衡するのかを考えて挙がってきたのが、200万人という数字になる。いずれも関連指標というかたちになっているが、利用者数も1.3倍程度となる200万人を挙げさせていただいている。

・ 実際、コロナ前の利用者数としては、年間で200万人を超えていたが、3割減という非常に厳しい状況が続いている中で、現状としてあくまでも見込みではあるが、150万人という数字を挙げている。

・ 先ほどからご指摘いただいているように、施策との関連も確かにはっきり示していない。また、5年間で50万人を増やしていくことの具体化ができていないことについては、ご指摘のとおりかと思う。もう少し何かないか、考えさせていただきたい。

【委員】

・ そういう意味では、阪急バス長岡京線の収支状況と連動していることは、よくわかった。ただ、施策を推し進めないとその目標は難しいのではないかと思う。一方で、鉄道駅の利用者数は現状維持になっているが、なぜ現状維持なのか。バスに関しても、関係者が多いので、ご承知かと思うが、概ねコロナ前の8割程度で、それ以上に増えていない。維持するのもかなり難しい状況の中で、増やす目標値は果たして現実的な目標値なのかどうか、ちょっと気になる。

【事務局】

・ 実際に数値設定にあたって、交通事業者のご意向も踏まえ、どういう指標が適切か、維持がいいのか、向上を目指していくのか、お聞きしながら、数字を置かせていただいている。ご指摘いただいたように、バスのほうが増加目標になっていて、鉄道とタクシーのほうは現状維持になっているため、基準が合っていない、方向性が合っていないように見えるので、調整できるかどうかというのもあるが、どれがいちばんいいのか、ご意見を頂きながら検討していきたいと思う。

【委員】

・ 会長から質問をというお言葉をいただくが、本日もらった資料で、どこを質問したらいいのか、わからない。事前に資料を読んでいれば、質問できるかもしれないが、今日、資料が配られて説明していただいたのでは、何を質問していいのか、本当にわからない。事業者の方はよくわかっていると思うが、われわれは市民代表として来ているつもりだが、質問の仕方がわからない。その辺を考えていただければありがたい。

【事務局】

・ 内容が非常に複雑であることと、今回、資料の配布がぎりぎりになって、遅れたことをお詫びする。今回、協議会でもいろいろなご意見を頂けると思うが、パブリックコメントに向けて、本日のご意見のほか、庁内での調整も行っているところなので、整理していきたいと思っている。協議会が終わった後も、何かお気づきの点、ご意見等があるようなら、事務局までお寄せいただければと思う。どうぞよろしくお願いしたい。

【会長】

・ 他の市町村について、正直に言うと、この計画案よりももっと厳しい実感を持っている。資料を拝見していたら、長岡京市はよく頑張っているという思いが強い。日頃、皆様が感じていることをぜひお聞かせいただきたいと思う。

・ 12月の終わりに、大阪府の金剛バスが廃業される。大阪府の南の路線バスは今、対応の努力を必死でされておられると思う。もう常にバスがあると思う気持ちは持たない。鉄道が繋がらない、駅まで行くのに長時間も待つなど、バスがないような状況になってきている。

・ 高齢化社会というより、長寿社会という言い方のほうが好きだ。この問題がいちばん深刻に出てきているのは、田舎ではなく、大都市のように思う。日常感覚と言うか、それを資料に反映できているかどうか、いちばん気になる。

・ 過疎地に行くと、バスは毎日ではなく、決められた曜日しか来ないような状況になってしまっている。むしろ、西日本の過疎地は平均年齢が若返ってきていて、ご老人がもう住んでおられない。ベビーブームの人たちが後期高齢者になるような時代で、若い頃に故郷を離れて、大都市に移ってしまっているので、田舎にはお年寄り自体がおられない。年金の収入が自治体としてはないので、本当に維持するのが大変である。それで、平均年齢が下がってきている状況である。

・ 根本的な仕組みと言うか、ここ10年、どうやっていくか、みんなの知恵を集めて、必死に考えていかないといけないと思う。やるべき施策としては、担い手の育成がいちばん難しい。われわれバスを使う側の努力と言うか、バスを利用してほしいとか、いろんな市民の努力等で、すごくいろんな知恵がいると思う。

・ 供給する側からしたら、本当に担い手不足はある意味で、どうしようもないと言ったら、怒られてしまうが、運転手になりたいと思わないといけないが、思わない。では、交通セクターだけの問題かと言うと、日本中全体がもう労働者不足に陥っている。いちばん深刻度合いが真っ先に出てきているのが、公共交通と物流の世界だと思う。公共交通協議会だけで議論して済む問題ではなく、日本社会全体の問題として起こってきている。

・ その中でも、何とかわれわれの努力でできる範囲のことは、やっていかないといけない状況に置かれているというのが、正直な実態ではないか。あと5年、10年先のことを考えて、自動運転等、新しい技術革新もあるとは思うが、それはそれで準備していかないといけないが、それだけで問題を解決してくれるわけでもない。できる範囲の中で、いろんなことを探していくしかない。

・ 第8章の施策メニューには、日本各地でいろいろとやられていて、長岡京市で利用できる対策が集められていると思う。それも皆様で一緒に考えてほしいという面もある。こんなことができるのではないかというアイデアが欲しい、知りたいというのが、行政の本音ではないか。

・ コロナのときには、大変だと思ったが、外には出られなかったので、気にしていなかったが、コロナが終わって、いよいよとなったときに、私も年を取ったので、しんどくなってきて、思ったようには改善されていないと言うか、ひょっとしたら、前よりひどくなっているのではないかという生活の実感を持っている。

・ 維持できるというのは、素晴らしい目標だと個人的には思う。後ほど、大山崎町域内の路線バスの話の中で、もう少し厳しいことが出てくるが、そういう感覚の話をぜひ聞かせていただければと思う。

【事務局】

・ 今おっしゃっていただいた、担い手が社会を支えるというのは、非常に重要な視点かと思っている。施策の中に入れるのか、指針や理念の中に入れていくのかという点があろうかと思うが、頂いたご意見を反映させていきたい。

【委員】

・ 去年、この協議会に参加させていただくまでは、厳しさの実感としてわかっていなかった。バスをよく利用する方であれば、便数が減ったとか、乗客数が減ったとか、感じられたかもしれないが、私はバスを今のところ利用しないので、全然知らなかった。いろいろと聞かせていただいて、新聞でも全国的にバス路線が減っていくことを読むと、大変なことが起こっているとやっとわかった。

・ この前のアンケートでも、どんなことが実施されたら、バスを利用するかを聞いたときに、自分が使いたい時間帯にバスがあるとか、停留所が近くにあるとか、普通の要望が寄せられていたが、それがいちばん難しいという状況にある。

・ では、そのためにどうしていくのか。以前から資料で見るような広報で取り上げたりされていたが、私は全然知らなかった。状況を解決できないにしても、どんな問題があって、どうしようとしているのかという情報を知らせてほしい。完全に解決してから市民に知らせるのではなく、市として考えている情報を小出しにしていかれてもいいのではないか。

・ 長岡京市はすごくコンパクトなまちなので、元気であれば、自転車でどこへでも行ける。特に電動自転車ができてからは、坂の上まで上れる。ただ、私も自転車に乗っているが、必ず自転車に乗れなくなる時期が来るので、いざバスに乗ろうと思っても、バスがないというのは、本当に困る。これはみんな共通の思いなので、やはり情報発信をこまめにしていっていただきたい。

【会長】

・ 完成してから情報を出すのではなく、こまめに出す。ただ、出し過ぎても問題がある。いろいろと考えて、情報の出し方というのもあるだろうし、いろんな工夫が必要だと思う。

・ 私も4年前に自動車に乗るのをやめたが、免許証を返納しようと思っていたが、返納するのをやめて、自動車を注文した。7月に注文したが、まだ納車の見込みが立っていない。いろんな問題で、生産が行き詰っているような状況にある。車の維持費が高いから、タクシーに乗ればいいと思っていたが、タクシー会社が整理されてしまって、どうしようもない状況である。限られた所だけ走ると言うか、細い道は乗れないから、諦めて市内の広い道だけを走り、もう少し駐車場も広くしてほしいと思っている。

・ ただ、免許返納したらいいのだが、数値目標だけを言われると、私も正直、つらいところがある。やはり、どうしても自動車を使わざるを得ない人もおられると思うので、検討してもらいたいと思っている。

【委員】

・ 滝ノ町はご承知のとおり、交通空白地である。阪急バスの80系統の1本だけが走っている。町内の皆様はどうされているかと言うと、北東の端にあるので、市役所や病院等、市内で動くのが非常にしにくい。

・ 通勤・通学の人は、阪急電車の西向日の駅とか、向日台団地まで歩けば、阪急バスの路線バスがJRの向日町駅まで通っているので、駅まで行ったりしている。唯一ある80系統の路線バスに乗って、通勤の朝だけJR長岡京駅まで行って、帰りの便が少ないので、別のルートで帰ってくる。

・ いちばんありがたかったのは、コミュニティバスのはっぴぃバスを3系統にしていただいたので、乗りやすくなったことである。公共交通会議でいろんな施策をしていただく中では、コミュニティバスの充実を図っていただいているのがいちばんありがたい。

・ 担い手不足について、最近、私も向日台団地からJR向日町駅まで阪急バスを利用しているが、女性の乗務員がたいへん多くなってきた。阪急バスでは、女性乗務員の割合は、10人に1人くらいか。

【委員】

・ そこまでも達していない。

【委員】

・ 丁寧に運転されていて、案内も非常に柔らかくて、感じがすごくいい。女性は、勤務時間等を考えていただければ、担い手として働きたい方がおられるのではないか。私としては、会長が言われたとおり、長岡京市に住んでいる人間としては、公共交通が充実していて、便利な所に住んでいると実感している。

・ 滝ノ町地域でできることとしては、コミュニティバスのはっぴぃバスにできるだけ乗ろうということで、町内誌を毎月1回出している。公共交通の施策等を皆様にご案内したところ、コミュニティバスが改善され、よかったという高齢者の声を聞いている。ぜひいろんな工夫をして、便利なまちを継続していきたいという思いを会長と同様に持っている。

【委員】

・ 昨年度から、この会議に寄せていただいている。昨年は毎日、サークル活動等でバスを利用していたが、この4月からは通勤し始めた。通勤に使う時間帯は、通学の時間帯とほぼ同じか、ちょっと遅いくらいなので、立命館高校の学生がたくさん乗っておられるので、後ろの乗降口からは乗れなくて、前扉から車いすで無理矢理乗って、途中のバス停で誰かが降りるときには、一旦降りて、また乗る。調子のバス停でたくさん降りるときに、また後ろから乗って、JR長岡京駅まで通勤している。

・ その路線の短い間、京阪淀駅~調子~阪急西山天王山の間だけが混んでいるので、本数を増やしてほしいとは言わないが、学校専用のバスというのは、ないのか。西山天王山までしか行かないバスをもう1本だけ入れていただくだけで、その先に行きたい乗客が困らなくて済む。学校側にもう少し早く登校するようお願いするとか、時間帯をずらしてもらえたら、ありがたい。車いすで乗ったり降りたりを2回ほどするので、バスが遅れてしまうので、困っている。

・ 寄せてもらっているお客様ではないが、市民代表として役に立っているかどうかわからない。今年から資料が膨大で、協議会になってしまったが、資料を熟読させていただいて、勉強していこうと思う。

【会長】

・ 担い手不足のことで言いかけていたが、この国の仕組みと言うか、社会の有り様を、時間がかかるかもしれないが、変えていかないといけない。イギリスは40~50年前にこの問題にぶつかってしまったときに、すべての学校で同じ時間にスタートする必要性はないだろうと、学校の始業時間を変えた。あるいは、病院の診察時間と、公共交通の時間を合わせてコーディネートした。そういう社会の仕組みを臨機応変に変えていった。

・ 日本はそういうコーディネートがなかなかできない。DXとは言うが、そういうことから変えていかないと担い手の問題は、根本的に解決できないと思う。今日、明日に解決できる問題ではないが、そういう声をぜひ積み上げて進めてほしい。

【副会長】

・ 工場の始業時間等、草の根から変わっているところもあると思う。大きな工場が全国にあるので、一律の8時から始業にすると、働く人がなかなか集まらない。なぜかと言うと、若い人は免許を持たないも結構いるので、電車とバスで行かないといけないが、それでは始業時間に間に合わないので、結局、どうしようということになっている。

・ 滋賀県の工場には、電車の時間に始業時間を合わせたという全国でも珍しい例がある。そうすると、働く人も増えたことで、電車の利用者も増えて、みんなが喜んでいる。そういう事例がまったく表に出ていなくて、話を聞きにいくとようやくわかってくる。

・ 会長がおっしゃったように、社会の仕組みが必要に迫られて変わっていく所が結構ある。できたら皆様と意見交換をしていくと、実際やっている人たちは大したことないと思っているが、実は大切なことなので、それが共有できたらと思う。

・ もう1つは、公共交通は本日の話でもそうだが、比較的に高齢者の乗り物という感じがあると思う。先ほど自転車に乗れなくなったら、バスに乗れるようにしたいというのは、本当に切実な話だと思う。

・ 実は免許を持たない人が世の中にはたくさんいて、高校生や、何かの都合で運転できない人も結構いる。そういう人たちの移動手段を支えていくのは、基本的な話である。利用する需要の人たちの話だけではなく、運転する供給の人たちを増やしていくといった、社会全体で支え合う役割をお互いに認識し合うといったように、バス・鉄道を見ていただくと、すごくありがたい。現に公共交通が走っているから、もういいやというようになると結局、知らない関係のまま終わってしまって、いざ使うという考えから切り離してしまうことにもなる。

【会長】

・ 答えが1つというわけではなくて、地域によっていろんな答えがあると思う。これだけで長岡京市の問題がすべて解決するものではない。本日、いいご意見を頂いたので、それを踏まえて、どんな解決策があるのかを考えて実行していく、協議会はそのためにある。

・ このとおり、資料には、総合的なことが書いてあるが、実施していく上で起こってくるいろんな問題への肉付けが必要で、これで完成というわけではない。修正と言うか、フォローアップをして変えていくという意味で、後ろの施策メニューというのは、ものすごく大事なので、いいアイデアが欲しいと申し上げたのは、そのためである。これは現場ごとに解決していかないと、公共交通の問題は仕方ないので、ぜひ協議会で続けて検討し、実践していく場にしていきたい。

【委員】

・ 担い手不足の話が出たが、どこの協議会でも、毎回この話になり、京都運輸支局でもどうしたものかと困っている。会長がおっしゃったとおり、今すぐ解決できる策はなくて、もがいているところである。

・ 宣伝になるが、京都運輸支局として、運転手確保のためにPRを考えている。1つは、乗務員のイメージと言うか、ニュースを見ていても、苦しいみたいな話ばかりである。前向きに乗務員になりたいという明るい気持ちで目指していただくイメージづくりが大事だと思っている。

・ 先ほど情報発信が足りないというご意見もあったが、行政は苦手で、どのように情報発信したらいいのか、悩んでいる。とある大学と連携して、情報発信の仕方を若い学生の視点も含めて進めていこうと検討している。その方々と協力しながら、運転手確保のためのイベントを年明けくらいにやろうと準備している。まもなく公表する。

・ この協議会でも検討していくが、何か暗くなると、あまりいいアイデアが出てこないので、楽しく考えると言うか、利用促進も同様だが、無理矢理乗るというものでもないので、どうやったら楽しく交通を使えるのか、どういうイベントをしたら、乗るきっかけになる等、楽しく考えることが大事と思っている。ご意見を頂けたら、ありがたい。

【委員】

・ 2点ほど事例をご紹介する。1つは、自治体は周知が不十分なので、もっと公共交通の問題を市民の方にご理解いただく必要があるのではないかというご意見があった、木津川市では、『公共交通だより』を市民だよりに併せて発行している。A4で1枚の両面で、「今、公共交通はどういう問題を抱えているか」「とにかく公共交通を使って、お出かけしよう」という情報提供をされている。もう10年近く取り組まれていて、市民の方々にご理解いただく1つの手段として有効ではないかと思っている。

・ もう1点、向日市では、私の関わっている会議の開始時間が10時からではなく、10時15分からとなっている。定時開始が多いが、なぜ10時15分からとなっているかと言うと、コミュニティバスに乗って市役所に来てもらうと、ちょうどいい時間になっている。公共交通をご利用することを考慮して、かつ、そのことについての会議をするという比較的に時間調整がしやすい部分だと思うので、1つのアイデアとしてあることをご紹介させていただく。

【委員】

・ 担い手不足の話をずっと聞かせていただいて、先ほど京都運輸支局からも出たように、事業者としても明るい話題を紹介できなかった。

・ 前回の会議か、ほかの協議会だったか記憶は定かでないが、バスの運転士は、朝夕の通勤・通学の時間帯に必要になることが多く、昼間はバスのニーズが低く、便数が少ないことが表すとおり、運転士の業務も少ない。そのため、ラッシュの時間帯だけ働く勤務形態がある。人によっては、家で農業をやっていて、昼間に家に帰って畑を耕す方がおられたり、朝が早い代わりに、昼過ぎに終わって、昼からは自由時間のような勤務をする方もおられたりする。

・ バスの勤務はシフト制なので、明日の勤務がどうなるか、不安になるかと思う。1カ月くらい先までシフトが決まっているので、予定が組みやすい。中には、土日はどこに行っても混んでいるから、平日に休みが欲しい方はそういう働き方を選ぶこともできる。

・ バス運転士の仕事の魅力を取りまとめて、行政機関と連携してうまく周知して、担い手を確保していきたい。

・ 利用者を増やす話について、先ほど自動車分担率がかなり高くて、数パーセントがバスに転換してくれるだけで割合がすごく変わってくる。小学生向けの乗り方教室をさせてもらっているが、ご家庭でバスの乗り方を習ったという話をされて、それをきっかけにして、家族みんなで出かけることになるかもしれない。小学校で乗り方教室をするのであれば、授業参観のときに保護者の方にも聞いていただくとか、1つの行為で少しでも多くの方に現状を知っていただくような取組ができればと思っている。

【委員】

・ タクシーの運転手が少ないとよく言われているが、正直なところ、マスコミが言い過ぎていると思っている。コロナで2割くらい減っている。みんな忘れてしまっているが、コロナの期間中は外出していない。3年間、交通事業者はほぼ無収入で、多少なりはご利用があったが、コロナ前と比べて8、9割減で過ごしてきた。国からの支援が多少あったにせよ、給料はほとんどない。倉庫からお米を出して、従業員に分け与えているような状態だった。3年間、何とか生き残ってきた。

・ 今、コロナ禍が明けて、普通の世の中になって、タクシー・バスが少ないと。私は何をおっしゃっているかと思う。みんなで潰したのに、何を言うのか。生き残っただけありがたいと思っていただきたい。ちょっと偉そうに言うと、そうなる。

・ 実際に担い手不足という話がある。タクシーのほうは運転手が増えてきている。マスコミが、足りない、少ないとあまりにも言ってくれたおかげで、全国から若い人が京都に集まってくれて、稼げる状態になってきた。稼げる状態になった1つの要因は、タクシー車両がたったの2割減ったから。市場のお客様はそれほど変わらないのに、車が減ったから、1台あたりのお客様が増えた。

・ もう1つは、今年の5月に国土交通省の認可をいただいて、京都市では6年ぶりに約15%の値上げをした。これによって、1人あたりの売上が上がり、給与もそれなりに改善した。この評判が広がって、だんだん少しずつ増えてきた。

・ 地域公共交通計画は非常にいいもので、この計画に基づいてしっかりと進めていけばいいと思っている。実際、何をやりたいかと言うと、担い手が足りないのではなく、担い手に合う給料が足りない。そのためには、もっと乗っていただきたい。申し訳ないが、みんなマイカーをやめて、明日からバスとタクシーだけで生活していただければ、売上が増えるので、すぐに回復するが、それは非現実的である。

・ この協議会に限らず、どこの協議会に出ても、自分が年を取ってマイカーを運転できなくなったときにバスがなくなると困るという話が、残念ながらほとんどで出る。ただ、ほとんどの方は運転できなくなるギリギリまで運転されると思う。今、私は乗らないけれど、バスを維持してというのは、難しい話である。

・ 今、タクシーの運転手が増えている話にヒントがあるとするなら、解決策は運賃の値上げをすることである。もちろん、大幅な値上げをすると、ますます利用者が減るかもしれない。ただ、実績を見ると、この1年間で、京都市域だけでなく、国土交通省の認可をいただいて、全国でタクシー運賃の値上げをさせていただいたケースで、お客様が減ったという話はほぼなく、値上げ率のまま増収している。

・ 値上げしたから、乗らなくなるというお客様がいなくなっていて、乗るお客様しか残っていないのかもしれない。バスの初乗り運賃が230円なら、300円くらいにしてもいいのではないか。「毎日乗っているから、値上げされたら、大変だ」といっても、本当に毎日乗っているだろうか。本当に毎日乗っていたら、公共交通は維持されているはずだが、それほど乗っていないのが現状である。

・ お客様を増やすか、単価を上げるしかない。タブーではあるが、運賃の話もこの場でせざるを得ないと思っている。バスについて、どれだけのお客様が普段の生活で利用されているのか、私はわからない。タクシーに関しては、実績が表れてきている。

・ インバウンドのおかげで利用者が増えているとはいえ、新幹線もコロナ前に比べて9割しか戻っていない。皆様が思っているほど外国人がたくさん来ているわけではない。京都観光にたくさんの外国人が来ているように見えるが、100%まで戻っていない。その中で担い手の給料を確保しながら、苦しみながらも値上げをして、それを給料に捻出して、担い手が少しずつ増加している実績をご説明した。運賃の話もタブーでなく、この協議会でいろいろと話をしていければと思っている。

【委員】

・ 本日のお話で大事なのは、125ページにもあるが、基本方針1の「幹線公共交通軸の維持」というのが、まさに持続可能なまちづくりのための交通を維持していくことかと思っている。

・ そこで、123ページに目標値があるが、自動車分担率を減らしていくとか、グランドバスの保有者数やタクシー乗継事業の利用件数を増やすというのはいいと思う。しかし、124ページの鉄道駅や路線バスの利用者数を維持ということで考えていくと、無理に目標値を上げる必要はないかと思っている。というのも、今までもそうだったが、バスや鉄道の利用者が減っていることから考えると、維持というのがいちばん大事なのではないかと思ったからである。

・ そのためにも、市民目線、つまり、市民の方がどう思っているかというのが、非常に大事になると思う。そういう意味で、125ページに基本方針2に「モビリティ・マネジメントの実践を通じた地域公共交通への理解醸成」とあるように、まさに理解してもらう施策をしていくことが大事かと思う。

・ 公共交通に対して、PRが足りていないことは自覚している。広報誌があるが、年に1回、特集記事がある程度である。HP等でもお示しはしているが、いかんせん行政のやることなので、わかりにくかったりしている。PRに力を入れてやっていかなければならないと思った次第である。

【委員】

・ この会議に3回ほど参加して、資料を見させていただいているが、現在はデータを取っている段階ではないかと認識している。会長からも話が出たが、やすらぎクラブ長岡京には2,400名ほどの会員がいて、平均年齢はほぼ80歳に近い。

・ 長岡京市でも高齢化率が約27%だったと思う。これは全国レベルでは29%と聞いているが、新聞によると、令和30年には34%になるのではないかと書かれていた。そうなると、長岡京市でも30%を超えてくるのではないか、非常に大きな問題になってくると思う。

・ 今のまま何も手を打たずに行くと、われわれ高齢者にとっては非常に厳しい状況になってくると思うので、今後、高齢化対策について、どう対応していったらいいのか、この協議会の中で議論していただきたい。

・ われわれも役員会をする都度、どういう状況になっているか説明をしている。ぜひ、今後、データが全部揃った後、各論として高齢化対策を取り上げていただければと思っている。

【会長】

・ 高齢化を見据えた問題は、中心テーマにはなるだろう。あと10年後を考えると怖い感じがするので、真剣に考えていかなければならない。ほかにご意見等はよろしいか。

・ ご意見が出尽くしたようなので、この後、パブリックコメントにかけていくことで、その結果で修正したいと思う。本日のご意見を基に修正できるところは修正して、必要であれば、委員の皆様にご相談して、計画の素案をこれで進めていくことでご承認をいただければと思うが、よろしいか。

【委員一同】

・ 異議なし

【会長】

・ ご承認いただき、感謝する。それでは、事務局にマイクをお返しする。

【事務局】

・ それでは、本日頂いたご意見等を反映しながら、これからパブリックコメントに向けた素案としてまとめていきたいと思う。パブリックコメントの実施前には、資料を皆様に共有させていただき、どのようなかたちで計画を出すか、ご案内するとともに、個別の内容については、ご相談することがあるかもしれないが、そのときにはご意見等を賜りたいと思うので、どうぞよろしくお願いしたい。

4.その他

大山崎町域内の路線バス運行について

【会長】

・ ご報告ということで議案ではないが、ご意見等があれば、伺ってまいりたい。

【委員】

・ 隣町のことなので、いろいろ言うことでもないが、勉強のために教えていただきたい。西山天王山駅ができる前から採算が悪かった路線であったと判断してもよろしいか。

【委員】

・ はい、そのとおりである。もともと小型タイプの車両で運行しているので、収支率が悪い路線である。特に大山崎町はコンパクトなまちで、JRと阪急電車の両駅があるので、もともとバスのご利用がかなり少なかった。

【委員】

・ まちはコンパクトだが、先週、大山崎町役場から大山崎駅まで歩いたが、結構時間がかかった。私は歩くのが速いほうだが、15分以上かかった。バスを使ってもいいと思ったが、バスを使わないのだろうか。歩いて駅まで行っているのか、あの狭い道を自転車で行っているのか、どういう肌感覚をお持ちなのか。

【委員】

・ 大山崎役場にお勤めの方がというご質問か。

【委員】

・ お勤めの方でも、住民の方でも。山崎には、小学校も中学校も1つしかないから、別に歩くのは苦にならないのかと思ったりもする。事業者として、どういう肌感覚をお持ちなのか教えてください。

【委員】

・ 大山崎町が交通分担率の統計を取られていないし、私も把握していない。感覚的に見て、自転車はあまり見られないので、おっしゃるとおり、歩かれているかクルマかと思っている。鉄道駅から役場まで距離があるというお話だったが、確かに職員がどうやって通っているのかと問われて、思った。山間部の役場では、自家用車で通われるのが大半なので、大山崎町も同じではないかと推察する。

【委員】

・ なるほど、バスを使ってもいいのに、車で通われているなら、不思議なまちだと思う。大山崎駅から役場までの間には、停留所が1つしかないのもおかしいと思った。

【会長】

・ ほかに何かあるか。それでは、全体を通じて、何かあるか。

【委員】

・ 本日はとてもいい議論ができて、会長の話の振り方がよかったと思う。こういう議論をこの協議会でやっていけたらと思う。これから、またご発言をいただけたら、うれしいといった感想を持った。

【委員】

・ 最後に1つだけ、ご報告したい。滝ノ町は、80系統の路線だけがあるが、1年後にはゼロになる。大山崎町はあえて反論と言うか、あまり反応が薄い。滝ノ町もどれだけ乗っているかというのはあるが、利用されている方もおられる。その辺のフォローをどうするのか。行きだけ乗っている人も結構おられて、特に6時50分の便を利用されている方を見る。

【会長】

・ いろいろなご意見をいただき、感謝したい。とりあえず、よかったと思う。これからもご発言をお願いしたいと思う。それでは、事務局にマイクをお返しする。

5.閉会

お問い合わせ

長岡京市建設交通部交通政策課交通政策担当

電話: 075-955-3160

ファクス: 075-951-5410

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