西山森林整備の取り組みについて(平成25年度)
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平成25年度の取り組みを紹介します
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森林整備事業
水源涵養や二酸化炭素の吸収など、森林が本来持っている豊かな機能を取り戻すためには、森林整備を行う必要があります。
平成25年度は、人工林、天然林、竹林の整備を行いました。西山の森林総面積約800ヘクタールのうち、平成25年3月末で、約241.24ヘクタールを整備しました。
森林整備をした面積に対し、どれだけの二酸化炭素が吸収されるかの算定を、公益社団法人京都モデルフォレスト協会に依頼しています。平成18年度~25年度の8年間で実施した森林整備により、約1324トンの二酸化炭素の吸収が認められました。
また、カシノナガキクイムシ等の森林病害虫被害を受け、枯れてしまった木を、景観や安全面を考慮して歩道沿いなどを中心に約94立方メートル(材積)伐採しました。
整備後の人工林

整備後の天然林

整備後の竹林


林道・作業道等の整備
森林整備をした後の間伐材を利活用するためには、まず伐採した木を山から運び出さなければなりません。そのための林道や作業道、施業路を整備することも、森林を保全するために必要なことの一つです。
平成25年度は、浄土谷地区にて758メートルの施業路を開設しました。さらに、平成25年9月の台風18号や大雨により、法面の一部が崩れた林道等の修繕工事を行いました。

人工林エリアに開設した施業路


木竹資源の利活用
本市では、平成23年11月に「公共建築物等における長岡京市産材の利用促進に関する基本方針」を策定し、森林整備により搬出した伐採木等の地産地消を積極的に進めています。
平成25年度は、人工林については八条ヶ池水上橋の床板、ベンチ、長岡京市議会の議場名札等への利用を進めました。竹材は、市有地に調査区を設け、チッパー処理をしたものを敷き詰め、防草効果を検証するために使用しています。
その他に、広葉樹を薪として利用していくための取り組みとして、市民対象の「薪ユーザー交流会」や「薪の販売」を行いました。

八条ヶ池水上橋の床板に使用

伐採竹をチップにして防草効果を検証
薪ユーザー交流会


自然環境調査・植生調査
- 日本自然保護協会のモニタリング1000里地調査を実施しました(第2期調査期間:平成25年度~5年間) 。
- 森林整備箇所の整備前環境調査を、ボランティアの皆さんの協力を得ながら実施。希少な動植物などの生育が報告された場合は、それらに配慮した整備を行っています。


学術研究機関との共同研究
平成21年度から、独立行政法人森林総合研究所と共同で「現代版里山維持システム構築のためのモデル事業」を進めています。これは、人の手が入らなくなった里山を維持していくために、今の時代に合った方法を確立するための研究です。研究期間は5年間であり、平成25年度は最終年度です。
平成25年度の主な取り組みは以下のとおりです。
- 皆伐地周辺のナラ枯れ木を伐採し、薪にしたものを搬出
- 搬出した薪を、神足小学校や西山グリーンハウスの薪ストーブで利用
- 5年間の研究成果を報告するための講演会及びパネルディスカッションに参加
- 研究成果をまとめた小冊子「里山管理を始めよう~持続的な利用のための手帳」が完成(別ウインドウで開く)
5年間の研究成果を発表する講演会


啓発事業

第7回 西山ファミリー環境探検隊
四季を通して西山で様々な体験をすることで、自然のすばらしさを感じていただく親子対象の環境教育事業「西山ファミリー環境探検隊」を3回開催しました。参加者数は延べ73名。西山をフィールドに活動されている団体や大学生ボランティアのご協力を得ながら、充実した内容となりました。

森林ボランティア養成講座
継続的な森林整備を進めていく上で、森林ボランティアの皆さんの存在は欠かせません。
ボランティアの増加を目的として、森林ボランティア養成講座(初級編・竹林)を3月に実施しました。作業後は、NPO法人竹の学校との交流を図りました。
※毎年秋に開催している「森林ボランティア行事」は、キャンプ場周辺の災害等により中止となりました。
ボランティア養成講座(竹の伐採)

各イベントでの活動PR
西山を市民の皆さんに身近に感じてもらうため、長岡京市農業祭や環境フェア等のイベントブースに出展しました。ヒノキの丸太切りや間伐材を使ったバッジ作りなどの体験コーナーや、工夫を凝らした展示により、西山の魅力や西山森林整備推進協議会の活動をPRしました。
西山の素材でバッジ作り(環境フェア)
巨大模型で西山を紹介(環境フェア)


環境教育事業
- 市教育委員会主催の環境教育事業で、市内全小学校が西山及びその周辺での環境教育を企画・実施しました。実施にあたっては、本協議会に参画するボランティアが、自然観察や工作のお手伝いをしました。
- 神足小学校は、学校で育てたドングリの苗木をキャンプ場周辺に植え戻す活動を行いました。また、次年度も継続的な活動とするため、ドングリ拾いとポット植え活動を実施しました。
ドングリ苗の植樹


その他
- 里山再生市民フォーラムが国土交通大臣表彰「水資源功績者表彰」を受賞
- 乙訓ロータリークラブが京都モデルフォレスト表彰(京都モデルフォレスト協会理事長賞)を受賞