令和7年度第2回健康づくり部会会議録
- ID:15448
開催日時
令和7年10月24日 金曜日 午後2時00分から午後3時30分
出席者
委員7名:松田部会長、馬場委員、内藤委員、佐々谷委員、三重委員、金井委員 森委員(欠席:佐々木委員、北村委員)
事務局8名:こども家庭センター)センター所長、保健師長、健康づくり推進課)課長、総作業療法士長、保健師長、栄養士長、保健師、地域福祉連携室)主査
会議の公開の可否
傍聴者
なし
会議次第
1.開会
2.委員紹介
3.案件
1)母子保健及び成人保健事業の取組状況報告
2)長岡京市第3次健康増進計画策定に向けて
4.閉会
配布資料
・次第
・資料1 母子保健事業の取組状況報告
・資料2 成人保健事業の取組状況報告
・資料3 長岡京市第3次健康増進計画(案)
・資料4 今後のスケジュールについて
・資料 こども家庭センターチラシ
議事
1.開会
2.委員紹介
・出欠確認
3. 案件
(1)母子保健及び成人保健事業の取組状況報告
(2)長岡京市第3次健康増進計画策定に向けて
事務局より資料に沿って説明。以下、意見交換の要旨。
<第3章長岡京市民の健康状態の概況について>
(委員)
平均寿命と健康寿命について、京都府と長岡京市を比較すると、男性・女性ともに府よりも平均寿命が高く、数年の差しかないことは非常に良い状況である。ただ、この府と市の差については説明はないのか。集計の仕方が違うと捉えたらよいのか。
(事務局)
資料の10ページに記載しているが、市では独自算定を行っており、そのため単純な比較はできない旨を注釈として示している。
(委員)
注釈の通りということだが、現状のままの数値で十分だと感じているのか、意見を伺いたい。
(委員)
新聞等では都道府県の数値が出ることが多く、それを見ると長岡京市の数値は高いため問題ないという意味なのか。
(事務局)
単純に比較はできないが、長岡京市の平均寿命は京都府の平均寿命より長いと言える。平均寿命を上回る健康寿命の増加はみられていないため今後健康寿命の延伸に向けた対策が必要である。全国や府・市との単純比較ができないため、資料の示し方については疑問を持たれる方もいるかと思うので検討する。
(委員長)
文章の整理を行い、より分かりやすく記載することが重要である。事務局には、具体的な改善案の検討をお願いしたい。
(委員)
資料3の8ページで合計特殊出生率の記載があるが、通常の出生数であれば安定しており子どもの数はそれほど増減しないのではないかと考えている。長岡京市の出産年齢層の女性においては、ほぼ全国平均と比べて出生数が下がっていないという解釈でよいか。
(事務局)
合計特殊出生率とは、15歳から49歳までの女性の年齢別出生率を合計したものである。多少の変動はあるが、概ね維持されていると見てよい。
(委員)
この合計特殊出生率について全国との違いをどのように分析しているか。
(事務局)
先ほどのご意見とも関連するが、最終的に長岡京市に住んで、当市で出産した方の率を示している。このことは、長岡京市で出産したいと考える方々が一定数いるという評価の1つとして捉えられる。ただ、母子保健の充実のみならず、長岡京市の地域的な利便性なども要因として影響していると考えられるため完全に説明できない部分もある。しかしながら全国や京都府の平均と比較しても、長岡京市の合計特殊出生率が維持されているという点は評価に値すると思う。
(委員)
8ページの下にあるグラフについてだが、説明に値する部分の文章が本文のどこに該当するのかがわかりにくい。人口の推移と構成について、グラフの概況が説明されているが、全国的な状況や京都府内の他地域と比較して、この世代の女性あたりの出生率が高いことを記載すると良いのではないか。そういった補足があると、より内容が伝わりやすくなる。
(委員)
今の合計特殊出生率に関する補足として、京都府全体で一般的に言われている点を説明したい。京都府は都道府県別で見ると、合計特殊出生率がかなり低い傾向がある。これは分母が15歳から49歳の女性人口であり、京都市は日本の中でも学生人口が非常に多く、大学生がほとんど出産しないため分母が大きくなり、結果的に出生率が低くなるという背景がある。これを理由に京都府全体の出生率が低いことをある程度納得してきた部分もある。
しかし、全国的に少子化が進んでいる中で、京都府も同様に出生率が下がっており、これだけでは説明がつかない部分もある。実際に少子化が現実の問題であることは確かで、全国的な傾向と京都府も同じように出生率が下降していることが確認できる。ただし、長岡京市については、大学があるなどの特別な影響はないものの、比較的若い世代が住んでおり、ここで子どもを産む選択をする人が一定数いるのではないかと感じている。この傾向が合計特殊出生率の高さにつながっていると考えられる。
<第5章分野別計画及び評価指標について>
(委員)
母子保健分野において、資料3の評価指標(策定時:令和6年度、目標値:令和11年度)が示されている。基本構想「住みたい 住み続けたい 悠久の都 長岡京市」の実現には、母子保健の充実が重要である。賃貸住宅に住む人々が「ここで家を建てたい」と思えるような街づくりが、人口の安定確保につながる。さらに、近隣市町と比較して住み続けたい街ランキングなどで良い評価を得て、Hello Baby教室等が参加者に好印象を与えれば、長期的な効果が期待できる。年度ごとの達成率を出すのは重要だが、もっと長い目で見たときに住み続けたい街としての指標を考えることが大事ではないか。
(事務局)
ご意見をいただいた視点はアウトカム指標として考えられる。健康増進計画を策定する際に実施するアンケートを活用することで、幅広く住民の満足度や『住み続けたい』という意識を把握できる。毎年評価するのは難しいかもしれないが、次回の計画策定時には評価できるよう準備を進めていきたい。又、乳幼児健診でも同様の項目をとっているため、次回の部会において提示したい。
(委員)
資料3の23ページに記載された歯周疾患検診受診率(令和6年度は4.9%)について、妊婦の比率は高いが、それ以外の受診率は低いことが課題である。20歳・30歳代を対象とした広報活動が必要であり、受診率の低下を防ぐため歯科医師会と協力して啓発活動に取り組むべきである。
(事務局)
若い世代を対象とした健康づくりを強化し、歯周疾患検診等も考えて啓発にも取り組んでいきたい。
前回の23ページの評価指標の部分に国や府の参考となる数値を一緒に挙げるという意見が反映されており、分かりやすくなった。この数値により、長岡京市の現状が全体と比べてどの位置にあるのか、目標値に向けてさらに頑張るべきところがあるのか、もしくは高い水準にあるのかといった点が明確になった。
また、この評価指標には直接挙がっていないが、長岡京市の特徴として成人男性・女性の間でメタボ傾向のある人が少しずつ増えている状況がある。この成人の評価指標では、歩数や食事の項目が関連していると考える。特に『1日2食以上食べている割合』については、全国の参考値と比較すると長岡京市の住民はしっかり食事をとっていることが分かる。バランスの取れた食事を1日の中で摂取する回数が多いという点が評価できるが、次の課題として食べ過ぎの可能性や、さらなる改善点が出てくるのではないかと感じる。
(委員)
評価指標の部分について資料として非常に良くなった。ただ、長岡京市の計画策定時は令和6年度となっているが、国や府の指標はほとんどが令和4年や令和5年のものを参照している。比較する場合、年度が違う点を踏まえる必要がある。アスタリスクの説明を読めば分かるが、例えば赤字で注意喚起をする形で、資料の下部などに「年度が異なるため単純比較は避けるべきである」と書き加えたほうがよいのではないか。京都市と比較すると、長岡京市はコンパクトな町であり、人口規模も異なる。しかし、潜在化している課題を顕在化させ、ビジュアルで示している点については、長岡京市は非常によく取り組んでいると感じる。
事業の取り組み状況の報告に関しては、「アプローチを強化し登録者が増えています」と書かれているが、具体的に前年度と比較して登録者数が何%増えたのかが分かるとより説得力が増す。説明の中で、「様々な年代の方が来場しました」とあるが、例えば687名が来場したというデータを出しているのであれば、前年度の来場者数を示して「何%増加しました」という情報を付け加えることで、より具体的に成果を伝えられる。
このような改善を加えることで、市民としても行政が一生懸命取り組んでいることがより伝わると考える。
(事務局)
23ページの資料について、最新の情報を集めるよう努めているが、国の報告などはどうしてもタイムリーにお示しできないことがある。そのため、一般の方にとっても分かりやすいように、記載の仕方には今後気をつけていきたい。
(委員)
歯周病に関して、本市の実態を示すデータを示すべきである。がんについては、死因の上位に挙げられており、市民の方々も検診や予防の重要性を比較的理解されていると考えられる。歯周病についても一般的には認識されているが、本市における具体的な実態、例えばどの年齢層から増加傾向が見られるか、受診状況に基づくデータなどを記載することで、より説得力のある内容になるのではないかと思う。歯科ご専門の委員は具体的なデータや傾向などはご存じか。
(委員)
例えば歯周疾患検診を受ける方は、健康への関心度が高い方が多いと考えられる。そのため、これまでの検診データと全体の状況を比較すると、良い結果が出る可能性があるのではないか。また、他の検診においても同じことが言える。健康への関心が高い方は受診率が高いが、関心が低い方は受診することが少ない可能性がある。これはあくまで検診の結果に基づくデータであることを考慮する必要があると感じる。
(事務局)
歯科の受診率に関しては、京都府レベルでは歯科に関する詳細な調査が行われているが、現時点では市のレベルでそれに匹敵するデータを収集することは難しい。ただ、このようなデータを今後提供できるようにすることは、市民が自分ごととして捉えていただくためにも重要であるため、今後資料を収集したり作成したりすることが可能か検討していきたい。
(委員)
京都府内で府民が引っ越したいと思う場所の1位から3位に乙訓郡地域が入るという話を聞いたことがある。長岡京市が一生懸命施策に取り組んでいることは、世間一般からも評価されていると感じる。しかし、この評価に満足してしまうと、他の市に追い抜かれる可能性がある。施策をさらにブラッシュアップし、誰が見ても分かりやすい数値や均一な比較データを示すことが必要である。これにより、長岡京市の取り組みをさらに良いものにできる。
(事務局)
市民の皆様に見える形で施策を進めることが必要である。単に事業を行うだけでなく、数値的な情報を市民と共有する仕組みを作ることで、より良い結果につなげたい。そうすることで、市民がさらに頑張ろうと思ったり、取り組みに参加しようと思えるような環境を整えることが目指すべき方向である。
会議資料
資料 (PDF形式、52.77KB)次第
資料 (PDF形式、721.67KB)資料1 母子保健事業の取組状況報告
資料 (PDF形式、1.86MB)成人保健事業の取り組み状況報告
資料 (PDF形式、1.86MB)資料3 長岡京市第3次健康増進計画(案)
資料 (PDF形式、121.00KB)資料4 今後のスケジュールについて
資料 (PDF形式、421.56KB)資料 こども家庭センターチラシ(表)
資料 (PDF形式、389.48KB)資料 こども家庭センターチラシ(裏)