西山森林整備の取り組みについて（令和4年度）

西山の豊かな森林環境の保全や育成を促進するために、森林所有者、地域住民、企業、NPO、大学、行政などが連携して、平成17年6月に西山森林整備推進協議会が設立されました。

協議会では『つなげたい　みどりの西山　未来の子らへ』というキャッチコピーのもと、森林整備の設計書となる「西山森林整備構想」を策定しており、長岡京市が行う森林整備も、この構想に沿って進めています。

→協議会について詳しく知りたい人は、西山森林整備推進協議会のホームページへ（インスタグラムはこちら）

→西山森林整備構想について詳しく知りたい人は、西山森林整備構想のページへ

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・森林整備事業

・木竹資材の利活用

・自然環境調査・植生調査

・啓発事業

・環境教育事業

・様々な財源を活用しています

・平成18年度～令和3年度までの取り組み

令和4年度は、木々が生い茂って暗くなってしまっている森において、間伐を実施しました。また、新庁舎建替えに伴い、木材搬出を目的とした利用間伐も積極的に行いました。

人工林、二次林（天然林）、竹林の整備箇所については、林内の風倒木の処理などを併せて行い、9.57ヘクタールを整備しました。これにより、令和4年度末までの累計森林整備面積は329.43ヘクタールになりました。（西山の森林総面積約800ヘクタール中）

また、歩道沿いやボランティア団体の活動地を中心に、台風などによる風倒木を景観や安全面を考慮し、約2.84ヘクタール伐採しました。

全国的に深刻な問題となっている「放置竹林の拡大」を止めるため、平成27年度から、人工林や二次林へ拡大している竹林の最前線をライン上に伐採する取り組みを継続的に実施しています。この取り組みによって木々の方に竹が広がっていくのを食い止めています。

また、山に点在する竹林をに小範囲で皆伐し、さまざまな樹種の草木が生育する森作りを目指しています。

※竹は非常に繁殖力が強く、成長が早いため、放っておくと竹ばかりの森になっていく可能性があります。竹は木に比べ根が浅く、風に弱いため災害リスクが高く、また生物多様性の観点からも放置竹林は深刻な課題となっています。

ふるさと納税活用事業として、平成29年度よりスタートした京都西山再生プロジェクトですが、令和4年度は、12件373,000円の寄付がありました。ご協力いただいた皆さまありがとうございました。

整備事業では、キャンプ場周辺において、倒れていたスギを撤去し、「水辺の森」の新エリアとして植樹を行いました。

また、平成29年度より植樹を行っている「オオムラサキの森」においては、シカの食害が見られたので、ネットの補強に加え、一部植え替えを行いました。

さらに、鉢伏林道沿いを「いろどりの道」と名付け、シカが好まないウリハダカエデを植樹しました。

森林には地球環境保全機能があり、森林整備を行うことで、二酸化炭素の吸収量を高める効果が期待されています。長岡京市では毎年、森林整備面積に対しどれだけの二酸化炭素が吸収されるかという算定を公益社団法人京都モデルフォレスト協会に依頼しており、令和4年度の整備により、41.04トンの吸収が認められました。

長岡京市では、平成23年度11月に「公共建物等における長岡京市産材の利用促進に関する基本方針」を策定し、森林整備により搬出した伐採木等の地産地消を積極的に進めています。

令和4年度は、人工林の整備で搬出したヒノキやスギを、長岡京市役所新庁舎の内装や調度品、西代里山公園内の西山ホタルの家の看板、西山再生プロジェクトのネームプレートなどに利用しました。

日本自然保護協会のモニタリング1000里地調査を継続して行いました。（第3期調査期間：令和元年度～5年間）

また、森林整備地の生物・環境調査を、ボランティアの皆さまの協力を得て実施しました。希少な動植物などの生育が報告された場合は、それらに考慮した整備を行っています。

四季を通じて西山で様々な体験をすることで、自然のすばらしさを感じていただく親子対象の環境教育事業「西山ファミリー環境探検隊」を4回開催しました。

参加者は延べ19家族54名。西山で活動されている市民団体や大学生ボランティアの方々にご協力いただき、竹を使ったお手製ボウリング、竹ぽっくり作り、サツマイモの苗植えや収穫、自然観察会などを実施しました。

「森林整備ボランティアイベント」を実施し、竹の伐採を行いました。

当日は20名にご参加いただき、スタッフを合わせて32名で西代里山公園裏の竹林を整備しました。短時間ではありましたが、おかげさまで道沿いの竹がスッキリしました。

森林インストラクターの方々をお招きし、安全講習会と竹の伐採演習を実施しました。当日は11名の方にご参加いただきました。講習会では、伐採時の危険や注意すべきポイントを学び、その後、竹林へ移動しインストラクターの方々に指導してもらいながら竹林整備を行いました。参加された方の中には、初めて伐採するという方もいらっしゃいましたが、すぐにマスターされ、竹の集積場はみるみるうちにいっぱいになりました。

令和4年度は、長岡第六小学校の遠足にて、西山キャンプ場周辺の散策や木製ペンダント作りをしたり、神足小学校の里山体験学習において、薪割り体験、薪ストーブの火入れ式を行いました。また、長岡第三中学校の生徒さんによる竹林整備体験が行われ、伐採した竹は竹灯篭として活用していただきました。

自然についてや環境問題について学ぶ機会として、今後も教育機関と連携して取り組んでいきます。

森林の持つ公益的機能（地球温暖化防止、水源涵養、災害防止など）は、私たちに広く恩恵を与えるものであり、適切な森林整備を進めていくことが、市民の安全で快適な生活を守ることに繋がります。

森林の持つ公益的な機能を国民全体で支えるため、平成31年4月1日に「森林環境税及び森林環境譲与税に関する法律」が施行されました。令和6年度から国民一人当たり年1,000円の「森林環境税」が課税されることになっています。また、令和元年度から市町村等に対して「森林環境譲与税」が譲与されています。

令和4年度は、譲与税を財源として利用間伐、下刈り、拡大竹林の面的整備などの森林整備事業を行いました。また、西山森林整備推進協議会の啓発等の事業に対し、補助金を交付しました。

平成28年度に創設された京都府の「豊かな森を育てる府民税市町村交付金」を活用した整備活動も進んでいます。令和4年度は交付金を活用し、道沿い等の危険木の処理、台風等による倒木地の整備、拡大竹林の線的整備事業を実施しました。

令和4年度は、西山再生プロジェクトにより集まった寄付金373,000円を、「水辺の森」や、「オオムラサキの森」、「いろどりの道」事業に活用させていただきました。

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