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西山森林整備の取り組みについて(令和元年度)

  • ID:10027

西山の豊かな森林環境の保全や育成を推進するために、森林所有者、地域住民、企業、NPO、大学、行政などが連携して、平成17年6月に西山森林整備推進協議会が設立されました。

協議会では『つなげたい  みどりの西山  未来の子らへ』というキャッチコピーのもと、森林整備の設計書となる「西山森林整備構想」を策定しており、長岡京市が行う森林整備も、この構想に沿って進めています。

→協議会について詳しく知りたい人は、西山森林整備推進協議会のホームページ(別ウインドウで開く)

→西山森林整備構想について詳しく知りたい人は、西山森林整備構想のページ

令和元年度の取り組みを紹介します

森林整備事業

令和元年度は、平成30年度の台風で大きな被害を受けたエリアについて、災害復旧を兼ねた整備を行いました。

人工林、二次林(天然林)、竹林の整備箇所については、林内の風倒木の処理などを併せて行い、5.55ヘクタールを整備しました。これにより、令和元年度末までの累計森林整備面積は306.73ヘクタールになりました。(西山の森林総面積約800ヘクタール中)

また、歩道沿いやボランティア団体の活動地を中心に、台風などによる風倒木を景観や安全面を考慮し、約76.24立方メートル(材積)伐採しました。

人工林の整備後の写真

整備後の人工林

二次林(天然林)の整備後の写真

整備後の二次林(天然林)

竹林整備

全国的に深刻な問題となっている「放置竹林の拡大」を止めるため、平成27年度から、人工林や二次林へ拡大している竹林の最前線をライン上に伐採する取り組みを継続的に実施しています。

また令和元年度からは、西山に点在する拡大竹林において竹を面的にすべて伐採し、元の森林の姿に戻す整備(除伐)がスタートしました。

竹林整備後の写真

整備後の竹林(除伐)

京都西山再生プロジェクト

ふるさと納税活用事業として、平成29年度よりスタートした京都西山再生プロジェクト。令和元年度は、 22件1,339,000円の寄付がありました。ご協力いただいた皆さまありがとうございました。

整備事業では、キャンプ場周辺の渓畔林に設定した「水辺の森」において、台風による風倒木の処理などの災害復旧を行いました。今後は、生物多様性に富んだ森を目指し、植樹やシカの食害対策を行っていく予定です。

また、平成29年度に植樹を行った「カブトムシの森」「オオムラサキの森」において、苗木の生育のための下刈りや地拵え、歩道整備を行いました。


水辺の森

整備後の水辺の森

11月9日(土曜日)には、プロジェクトの寄付者を対象とした「秋の西山満喫ツアー」を開催しました。当日は、9名の参加があり、西山の自然を体感していただく良い機会となりました。

秋の西山満喫ツアー集合写真

秋の西山満喫ツアー

二酸化炭素の削減に寄与しています

森林には地球環境保全機能があり、森林整備を行うことで、二酸化炭素の吸収量を高める効果が期待されています。
長岡京市では毎年、森林整備面積に対しどれだけの二酸化炭素が吸収されるかという算定を公益社団法人京都モデルフォレスト協会に依頼しており、令和元年度の整備により、15.77トンの吸収が認められました。これにより、平成18年度~令和元年度に実施した森林整備による累計吸収量は1519.51トンになりました。



林道・作業道等の整備

森林整備をした後の木材を活用するためには、まず伐採した木材を、山から運び出さなければなりません。そのための林道や作業道、施業路を整備することも、森林を保全するために必要なことの一つです。

令和元年度は、浄土谷作業道八町線に支線93mを新たに開設しました。さらに、台風などの大雨により崩れた立石林道や浄土谷作業道の修繕を行いました。

 

施業路の写真(人工林エリア)

開設した施業路

林道復旧の様子(布団かご)

林道復旧の様子

木竹資源の利活用

長岡京市では、平成23年11月に「公共建築物等における長岡京市産材の利用促進に関する基本方針」を策定し、森林整備により搬出した伐採木等の地産地消を積極的に進めています。

令和元年度は、人工林の整備で搬出した間伐材を、市広報板や西山再生プロジェクトのネームプレート、その他公共施設の備品に利用しました。

また、昨年度に引き続き、薪と薪ストーブの購入者に対する補助を行いました。薪は1束あたり200円の補助を設け、444束の売り上げに対し、440束分の補助申請がありました。


市広報版

市広報版として使用

自然環境調査・植生調査

  • 日本自然保護協会のモニタリング1000里地調査を継続して実施しました。(第3期調査期間:令和元年度~5年間)
  • 森林整備予定地の生物・環境調査を、ボランティアの皆さまの協力を得て実施しました。希少な動植物などの生育が報告された場合は、それらに配慮した整備を行っています。

啓発事業

西山森林整備推進協議会では、年間を通して西山の自然に触れられる様々な企画を開催しています。

令和元年度は、台風被害の影響により、毎年10月に実施している森林ボランティア行事及び西山ファミリー環境探検隊(秋の部)が、新型コロナウイルス感染症の影響により、森林ボランティア養成講座が中止となりました。


西山ファミリー環境探検隊

四季を通して西山で様々な体験をすることで、自然のすばらしさを感じていただく親子対象の環境教育事業「西山ファミリー環境探検隊」を3回開催しました。(台風被害により1回中止となりました。)
参加者数は延べ35家族、102名。西山で活動されている団体や大学生ボランティアの方に協力いただき、西山の季節を感じられる充実した内容となりました。

また、当事業が環境省の教育体験活動優良事例に選出されました。(環境省ホームページ

西山ファミリー環境探検隊の写真

春の自然観察

西山ファミリー環境探検隊の写真

冬のバウムクーヘン作り

西山ふれあいワークショップ

木のぬくもりを身近に感じてもらうため、12月21日(土曜日)に西代里山公園にて京都府内産のヒノキをつかったDIYワークショップを開催しました。

当日は9組19名の参加者が、のこぎりやはんだごてを使いながらオリジナルのまな板作りに取り組みました。

講師:ホリモク株式会社

ワークショップの写真

ワークショップ作業風景

完成したまな板

各イベントでの活動PR

西山を市民の皆さんに身近に感じてもらうため、環境フェアや長岡京市農業祭等のイベントブースに出展しました。

恒例の自然工作コーナーは、常に順番待ちの人が並んでいるほどの盛況でした。また展示ブースでは、平成30年度の台風被害と復旧の様子について現場の写真やデータを紹介し、防災のためにも森林保全が必要であることを訴えました。


環境フェア展示写真

自然工作コーナー

環境フェアの様子

展示コーナー

啓発看板の修繕

平成22年度に竹林内に設置した看板が台風により破損したため、修繕を行いました。

看板の写真

修繕した啓発看板

環境教育事業

  • 市教育委員会主催の環境教育事業で、市内の小学校が西山及びその周辺での環境教育を企画・実施しました。実施にあたっては、西山森林整備推進協議会に参画するボランティアの皆さんに、自然観察や工作のお手伝いをしていただきました。
  • 4月には、小学校の新任教員を対象に、学校での西山環境学習に活かしてもらうためのオリエンテーションを行いました。
  • 神足小学校では、ドングリの木の実をポットに植える作業を行いました。生長した苗木を山にかえすために、一年かけてどんぐりを育ててもらいます。また、図書館に設置している薪ストーブの火入れ式を行いました。
西山での環境教育の様子

西山での環境教育

火入れ式の様子

薪ストーブ火入れ式

様々な財源を活用しています

森林の持つ公益的機能(地球温暖化の防止、水源涵養、災害防止など)は、私たちに広く恩恵を与えるものであり、適切な森林整備を進めていくことが、市民の安全で快適な生活を守ることに繋がります。

森林環境譲与税

森林のもつ公益的な機能を国民全体で支えるため、平成31年4月1日に「森林環境税及び森林環境譲与税に関する法律」が施行され、令和6年度から国民一人当たり年1,000円が課税されることになっています。また、令和元年度から市町村に先行して森林環境税が譲与されています。

令和元年度に本市では、譲与税を財源として利用間伐、施業路の開設及び復旧、拡大竹林の線的整備などの森林整備事業や、市内産木材の利用推進を行いました。

京都府豊かな森を育てる府民税

平成28年度に創設された京都府の「豊かな森を育てる府民税市町村交付金」を活用した整備活動も進んでいます。令和元年度は交付金を活用し、道沿い等の危険木処理、拡大竹林の維持管理事業を実施しました。また、西山森林整備推進協議会の啓発等の事業に対し補助金を交付しました。


今までの取り組み