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中小路市長の雑感日記(28年度バックナンバー)

  • ID:5727

3月31日 年度末を迎え~感謝~

心なしか市長室から見える桜の木もつぼみが膨らみ始めたようだ。

春は出会いの季節であり、別れの季節でもある。

年度末をむかえ、25名の職員が長岡京市役所を去られる。

激動の時代に奉職をされ、見事勤め上げられた方、新たな人生に向けて一歩を踏み出す方、様々な人生がそこにはあるが、長岡京市という舞台で全力を尽くしてきたことへの誇りを持ってステージを降りられる気持ちは共通しているのではないかと思う。

皆さんのこれまでのご貢献に心から感謝を申し上げるとともに、その前途を祝したい。

 

さて、平成28年度の当欄も本稿を持って最後となる。

週に一度。当欄で雑感を記すことは、仕事に追われる日々の中で、リズムを与えてくれる機会だと感じている。

今年度、一年、休むことなく当欄を更新できたことは、偏に、健康に一年を過ごしてこれたことの証でもある。

支えて頂いている職員、市民、そして家族に心よりの感謝を申し上げ、今年度の筆を置く。

 

市長室から見た桜

満開となる頃には新たな出会いが。
(昨年の満開の様子、市長室から)

3月24日 長岡京市議会3月定例会 閉会

30日間に渡り行われてきた長岡京市議会3月定例会が閉会した。

最終日の3月24日には、約269億5,300万円の平成29年度一般会計予算ほか予算関連議案、一般職の任期付職員の採用等に関する条例案、空家等対策協議会条例案等条例の制定・改正議案など、提案させていただいたすべての議案を可決・成立いただくことができた。

 

今定例会を通じて、市庁舎等再整備基本構想案や道の駅的施設の検討状況、済生会京都府病院の移転の方向性、地域資源の活用による介護・高齢者対策など、この間、庁内で議論を積み上げてきた考え方や方向性を踏み込んでお示しをし、議論をすることができたのではないかと思う。

その意味では、開会時の当コラムで「平成29年度に向けた推進力となるような定例会としたい」とした思いは実現することができた。

 

ここからは、少し頭を切り替えて4月から始まる平成29年度。そのスタートから全力で前進をしていけるよう準備をしていきたい。

新年度の人事の内示も行った。このワクワク感を、ぜひ庁内全体で共有しながら新年度を迎えられたらと思う。

 

 

3月17日 卒業おめでとう~感謝と敬意をこめて~

三寒四温を繰り返しながら、少しずつ、そして、着実に春の訪れを感じる日々。

今年もまた、長岡京市内の小学校、中学校での卒業式の季節がやってきた。

多くの子どもたちが、学び舎を巣立ち、夢と希望を胸に、人生を新たなステージへと進める。

そんなすべての子どもたちの歩みを、市としても支えていきたいと思う。

卒業生の皆さん、本当におめでとう!

 

卒業式において、その主役が子どもたちであることは言うまでもない。

一方、卒業式は、日々、子どもたちと接し、育ててこられた教職員の皆さんにとっての晴れの舞台でもある。

先日、今年度、文部科学大臣優秀教職員表彰をご受賞された長岡第九小学校の先生がその報告にお見えいただいた。団塊世代の退職等、若い教員の数が増える中、教師力養成講座やサポートセミナーを通じた人材育成にご尽力されたことなどが評価をされたもの。

こうした先生方のご努力があってこそ、子どもたちの学びと育ちは支えられている。

とかく学校現場や教員の問題ばかりに目が向きがちにある風潮がある中で、「頑張っていただいている」先生方の努力は埋もれてしまいがちだ。

卒業式は、そうした先生方へ、感謝と敬意を表する機会でもありたいと思う。

教職員の皆さん、子どもたちのご卒業おめでとうございます。そして、子どもたちを育てていただき、ありがとうございます!

 

長岡中学校卒業式

(3月15日、長岡中学校で)

3月10日 がんばれ京都サンガ

あきらめてはいけない。そんなことを感じさせるゲームだった。

 

3月4日(土)西京極。J2開幕2戦目となる「京都サンガvs徳島ヴォルティス戦」を観戦した。

今季はホーム2連戦での開幕。初戦のモンテディオ山形戦は1-2と苦杯をなめただけに、この日、勝てなければ嫌な雰囲気が続くことになる。

前半は、ほとんどチャンスもなく、正直、連携不足を感じさせる展開。今季から復帰した大黒選手にもボールが届かない。相手に幾度となく攻め込まれながらも何とかしのぐ場面が続く。

後半、早めの選手交代でカードを使い切り、局面の打開を図る。

新加入の岩崎選手(橘高校出身)が入り、少しずつボールはつながり始めたように感じるも、ゴールが遠い。

「あぁ、今日も勝てないか。」

そうあきらめかけていた後半45分。相手ゴール前に蹴りこまれたボールを、後半ピッチに立ったケヴィン・オリス選手が頭で落とし、それに合わせた闘莉王選手の劇的なゴール。会場は歓喜に沸いた。

 

今年のサンガは闘莉王選手の新加入、大黒選手の復帰に加え、橘高校で活躍した小屋松選手、仙頭選手、そして長岡京出身のゴールキーパー永井選手など、若手の選手も加入。期待も大きい。

今回の勝利で勢いに乗り、今年こそ念願のJ1昇格を果たしてほしい。

ホームタウンとして長岡京市も応援している。がんばれ京都サンガ!

京都サンガの試合の様子

闘莉王選手のゴールで盛り上がる場内
(3月4日、西京極スタジアムで)

3月3日 10月最終日曜日は長岡京市防災の日

長岡京市では10月の最終日曜日を『防災の日』と定めることとした。

 

本市では第4次総合計画の実施計画の中で、平成32年度までに、市内10小学校区での市民参加型防災訓練を同時開催することを目標と掲げている。

すでに今年度は4校区で開催をし、平成29年度に向けては6校区での同時開催を目指す。

ちなみに今年の『防災の日』は10月29日。

 

これまで総合防災訓練を10校区、毎年持ち回りで開催してきたのだが、10校区同時開催という高い目標を掲げたのには訳がある。

私自身、これまで地震や水害など様々な大規模災害の被災地を訪れ、ヒアリング等を行ってきた。

そうした経験から得られた真理は次の二つだと思う。

一つは、「地域のつながり・交流が深い地域は、災害に対して強い」ということ。

そしてもう一つは、「大規模災害時は住民の期待以上に行政は役に立たない」ということだ。

こんなことを言うとお叱りをいただくかもしれないが、こうした現実を直視し、平常時から行政と住民の役割分担をはっきりさせておくこと、そして、行政・住民それぞれの防災力を高めることが何よりも重要となる。

 

さる2月28日。各小学校区のリーダーの皆さん方が集まられ、「住民連携組織が集い、地域防災を考える意見交換会」が開催された。

こうした取り組みを重ねていくことが安心・安全なまちづくりへの第一歩だと思う。

 

 

地域防災を考える意見交換会

住民連携組織が集い、地域防災を考える意見交換会
(2月28日、市役所で)

2月24日 3月定例会が開会

長岡京市議会3月定例会が開会した。

今定例会には、平成29年度一般会計予算案を含む16件の特別会計、財産区、企業会計予算案、5件の平成29年度補正予算案などの予算関連議案のほか、訴訟関連の専決処分の承認、15件の条例制定および改正案などを提案する。

開会日の23日には、人権擁護委員の推薦や固定資産評価審査委員会委員の選任など人事関連議案4件については既に同意をいただいた。

 

予算に関する議論はもちろん、今定例会には、市庁舎建替えに関する基本構想案や観光戦略プランの見直し、立地適正化計画、小中一貫教育の研究会報告書など、この一年間重ねてきた議論の結果と方向性についてお示しをする課題も多い。

加えて、待機児童対策や来たる超高齢社会に備えた医療・介護環境の充実など、本市が直面する様々な課題も山積をしている。

その意味でも、今定例会での議論と対話を、平成29年度の運営へとつなげていける推進力にしていけたらと考えている。

 

会期は3月24日まで。本会議一般質問は3月1日、2日の両日に行われる予定。

 

 

まちづくりシンポジウム

写真は1月29日に開かれたまちづくりシンポジウムの様子。
市庁舎建替えに関するご質問にもお答えしていきます。
(1月29日、バンビオで)

2月17日 平成29年度予算案の編成を終えて

年明けから取り組んできた来年度予算案の編成作業を終え、先日、一般会計を含む予算案について記者発表をさせて頂いた。

一般会計269億5300万円、特別会計・事業会計(平成29年度からは公共下水道を事業会計化)を合わせると総額527億4400万円の規模となる。

一般会計は前年度当初比約7.8億円、3.0%の伸び。これに国の補正予算を活用した平成28年度補正予算案に前倒しした10億9900万円を加えると全体で約280億円規模のとなり、過去最高の積極的な予算の提案となる。

 

平成29年度は、私自身市長就任から3年目を迎え、これまで議論をしてきた計画を「具体化」「実行」する年だと位置付けている。

その意味でも、厳しい限られた財源の中、後年度に及ぼす影響等も慎重に判断をしつつも、事業化に当たっては、積極的な取捨選択を行えたと自負をしている。まさに「未来への投資」を行う編成となった。

 

「定住促進」「交流の拡大」「まちの新陳代謝」という3つの戦略目標をみすえ、第4次総合計画の実施計画で示したものを力強く推進していきたい。

来週から始まる長岡京市議会3月議会の中で、そのことをしっかりと伝えていきたいと思う。

 

記者発表で記者の質問に答える中小路市長

シティプロモーションを展開していくために新たに作った「かしこ暮らしっく」のバックパネルを前に記者発表
(2月16日、市役所で)

2月10日 あるもの探し

繊細なタッチの走田神社の能舞台、力強く描かれた長岡天満宮の鳥居や乙訓寺の鐘。

桜に映える勝竜寺城公園、月夜に浮かぶ細川忠興・ガラシャ夫妻像、紅葉ではない光明寺の夏もみじも美しい。

長岡京市観光協会主催の『子供写生大会』『観光写真コンテスト』の入賞作品展と表彰式が行われた。

今年度は写生494点、写真37点の応募の中から、優秀賞・特選・入選のそれぞれ18点、19点が選ばれた。

それぞれの作品は、長岡京市が誇る寺社仏閣や街並み・景観が、見事に切り取られている。

ついつい「ええとこやなぁ」、そんな言葉が口をつく。

 

まちづくりの基本は「ないものねだりではなく、あるもの探し」なんだと思う。

 

本市では、3月からシティプロモーションに本格的に取り組んでいく。

この1年余りの議論の真ん中にあったのは、自分たちのまちのことをもう一度見つめ直そうということだった。

そして、長岡京市には「良いところ」「強み」がたくさんあることを再確認することができた。

まちづくりは、真っ白なキャンパスに絵を描く作業ではない。

既にある絵の上に新しい要素を加えたり、消したりしながら、より良い作品へと仕上げていく作業だ。

今の長岡京市はたくさんのポテンシャルを持っている。

素晴らしい作品を眺めながら、その思いを強くした。

 

 

※入賞作品についてはこちらをご覧ください。

長岡京市観光協会ホームページ

 

 

2月3日 子ども議会

「ただいまから本日の会議を開きます。」

本会議場に響く議長の声。議場特有の緊張感がただよう。

しかし、いつもの緊張感とは少し違う。

この日、議員席からこちらをうかがうのは中学生たち。

市内4つの中学校から選ばれた19名の子ども議員による子ども議会が1月28日に開催された。

 

行われた一般質問では、代表8名の中学生たちが、環境への取り組み、学校施設の充実や防災対策、空き家対策、公園でのボール遊びの拡充など、独自の観点・視点から、時に写真なども交えながら幅広い質問、提案をしてくれた。

当日の進行はもちろん、私たち理事者側の答弁やその準備も本番さながら。

 

今回の質問でも、実際に車いすでの体験をする中でバリアフリーへの気づきを提案したり、ごみの現状を調査しデータとして示しながら今後の取り組み方を質したりと、自分たちで話し合い、主体的に考えてくれた内容が多かった。

その意味でも、身近な市政について「触れて」「考える」良い機会になったのではないかと思う。

参加してくれた子どもたちに心から感謝を申し上げたい。

 

 

子ども議会で質問をする生徒

子どもの視点ならではの質問や提案をいただきました。
(1月28日、市役所本会議場で)

1月27日 長岡京市まちづくりシンポジウム

今回はひとつご案内を。

今週末の日曜日、下記のとおり「長岡京市まちづくりシンポジウム」を開催いたします。

 

日時:平成29年1月29日(日)午前9時30分から(開場9時)

場所:バンビオ3階メインホール

 

今回のシンポジウムでは、本市のまちづくり審議会の会長など歴任いただいている見上崇洋立命館大学教授の基調講演、私からの本市が推進する「市庁舎整備」や「公共施設の再編」「立地適正化計画(コンパクトシティの推進)」の考え方の提案、大熊久夫埼玉大学特任教授、山下昌行商工会会長、橋本光夫長岡天神駅周辺まちづくり協議会会長などを交えたパネルディスカッションを行います。

この2年間、議論を積み重ねてきた状況を市民の皆さんと共有する貴重な機会にしていきたいと考えています。多くの皆様のご参加を心よりお待ち申し上げております!

 

 

まちづくりシンポジウムのチラシ

まちづくりシンポジウムのチラシ
市役所の建替えの検討状況などもお伝えします。
ぜひ、ご参加ください。

1月20日 雪景色を眺めながら

窓越しに聞こえる子どもたちのはしゃぐ声で目覚める。

カーテンを開ければ一面の銀世界。大喜びの子どもたちが雪だるまづくりに精を出している。

 

1月15日の日曜日。長岡京市は久しぶりの大雪となった。

警報も発令をされ、残念ながら「長岡京ガラシャロードレース(旧長岡京市民マラソン)」や「景観シンポジウム」は中止となった。楽しみにされていた多くの皆様方には、ご迷惑をおかけし、お詫び申し上げたい。

 

そんな雪景色を見ながら思い出す。

2年前のお正月も大変な大雪だった。市長選挙の直前ということもあり、今もはっきりと覚えている。

「そうか。あれから2年が経つんだな。」

先週から始まった来年度予算案の編成作業や新年公務に日々追われる慌ただしさの中で、思い出す暇さえなかったが、改めてそのことを思い返し、しばし感慨にふける。

もう2年?まだ2年?

思い出す出来事一つで、感覚はその両極を揺れ動く。

ただ一つ、この2年で色んなことが前に進んでいることは自信を持って言える。

この2年間の成果が少しずつ「かたち」になりかけている。現在行っている予算編成作業の中でそのことを実感する。

この時期の踏ん張りが、今年一年の大きな推進力となる。さあ、もう一息、頑張っていこう。

 

 

雪の西代里山公園

降り積もった雪で一面真っ白になりました。
(1月15日、西代里山公園)

1月13日 雨の消防出初式

新春を迎え年始にあたり、厳かな雰囲気の中で新たな年のスタートを肌身で実感するのが消防出初式だ。

1月8日。長岡中学校のグランドで消防出初式が行われた。

今年はあいにく雨の中での式となった。雨も降り寒さ厳しい中、長時間にわたり一糸乱れぬ規律を保ち、ご参加いただいた消防団、消防職員、自衛消防隊の皆様に心より感謝を申し上げたい。

また、大変寒い中、式典での音楽やアトラクションとしての演奏披露をいただいた長岡第四中学校吹奏楽部の皆さんにも併せて感謝申し上げる。

 

全国的に消防団員の獲得に苦労され、消防団員数が減少する地域が多い中、長岡京市においては定数通りの消防団の皆さんに活動をいただいている。

働き方や地域のつながりが変容する中、比較的若い世代の方々にも消防団に加入いただいていることは、大都市と異なり、常備消防に加え、実際に出動いただく機会も現にあるということを考えれば、地域にとって非常に心強いものだ。

今年度は、私たち市役所の危機管理部門と消防団の皆さんとの「水害時の対応図上訓練」も行った。地域に精通している消防団員の皆さんのご意見は非常に貴重である。

火災に加え、いつどのような災害が起こるかわからない昨今。

行政と消防団の連携をさらに強化させていきたい。その思いを強くした、消防出初式であった。

 

 

消防出初式での訓練の様子

雨の降りしきる中、消火訓練をする消防団。
(1月8日、長岡中学校で)

1月6日 年頭のご挨拶

皆さん、明けましておめでとうございます。

平成29年、2017年、輝かしい新たな年のスタートです。

本市においては、今年もまた暖かく穏やかなお正月を迎えることができました。皆様におかれては、ご家族ともに健やかな新年をお迎えになられましたことと、心よりお慶び申し上げます。

 

今年は長岡京市にとって、市制施行45年という節目の年を迎えます。

また、私自身、市長に就任してから間もなく2年。頂戴した任期も折り返しを迎えます。

「定住の促進」「交流の拡大」「まちの新陳代謝」という3つの戦略目標をもって、これまで積み重ねてきた対話の成果を具体的な「かたち」として示していく『前進』の一年にしていきたい。そう決意をしています。

市役所庁舎の建替えや中学校給食の実現、阪急長岡天神駅や西山天王山駅の周辺整備、待機児童対策、来たるべき超高齢社会への備え、地域防災力の向上などコミュニティの再構築といった課題への対応を、目に見える「かたち」でお示しをし、市民や議会の皆さんとの『対話』をさらに促進してまいりたいと考えております。

 

これから市制施行50年に向けた5年間の中で下していく様々な決断が、長岡京市100年に向けた向こう50年のまちのあり方を決していきます。そんな「未来への責任」を果たすべく、今年も全力で市政に邁進して参る所存でございますので、引き続き、市民の皆様のご指導とご鞭撻を賜りますようお願い申し上げ、年頭に際してのご挨拶とさせていただきます。

本年もよろしくお願い申し上げます。

年頭訓示

新たな年を迎え、職員一同全力で職務に邁進してまいります!
年頭訓示の様子。
(1月4日、市役所で)

12月28日 年末にあたり

「火の用心、火の用心」 掛け声とともに拍子木の音が聞こえる。

今年も残りあとわずか。そんな季節になった。

早いもので、年が明ければ、私自身、市長就任2年が経つ。

任期の折り返しをむかえ、これまでの様々なチャレンジを加速させ、議論を「かたち」として示していく1年にしていきたいと心に誓う。

 

今年最後の『雑感日記』を記すにあたって、この1年の日記を眺めている。

色んなことがあった1年だと感慨にふける。

あっという間に感じる1年も、こうして振り返ってみると、意外に長いもののように思えてくる。

そして、同時に、多くの方々にお世話になったことに気づき、感謝の念を抱く。

 

大きな災害もなく、長岡京市の今年も終わりを迎える。総じて「穏やか」な年だったと言ってもよいだろう。

新たな年もまた穏やかな年となるように。そして、市民お一人おひとりにとって素晴らしい年となることを念じ、今年最後の筆を置く。

良いお年をお迎えください。

 

 

12月16日 師走~慌ただしさの中で

12月2日に始まった長岡京市議会12月定例会も、一般質問、委員会審議を終え、週明け19日に閉会を迎える。最終日には、国の人事院勧告を受けた条例改正や補正予算等を追加提案する予定であり、もうひと踏ん張りというところか。

19日に長岡京市議会が閉会をすると、20日、21日、22日の3日間は、乙訓2市1町で構成をする乙訓環境衛生組合、乙訓福祉施設事務組合、乙訓消防組合のそれぞれ議会が開催をされる。クリスマスの3連休をはさめば、28日に仕事納め。師走の慌ただしさがこれから加速をしていく。

刻一刻と今年の終わりが近づく雰囲気の中ではあるが、頭の中は来年度の予算編成にシフトし始めている。

2017(平成29年度)は、今年からスタートを切った第4次総合計画で示した様々な課題認識と実施計画に基づき、「かたち」を示す一年でなければならない。だからこそ、来年度予算の要求は各部局ともに積極的な提案を求める。

これが、私が秋に出した予算編成に向けての基本方針だ。

その方針通り、要求段階では非常に積極的な提案があった。内容の詳細はまだ確認をしていないが、この間の議論が結実している事業であることを期待している。

一方で、それだけの事業を予算化するには、担保となる財源が欠かせないことは言うまでもない。今年度の状況を見ている限り、税収等を含め来年度もまた厳しい見通しを持たざるを得ない。

限られた財源の中で予算編成をするためには、事業の取捨選択をしなければならず、その選択こそが市長としての責任である。

来年は年明けから厳しい選択を迫られるだろう。その重責を全うすべく、頭の中を整理しておきたい。

 

 

大勢の人でにぎわうバンビオイルミネーション

長岡京市の冬の風物詩であるJR長岡京駅西口のバンビオイルミネーションも先週からスタート。イルミネーションへの「ふるさと納税」を呼びかけている。市民のみなさんにも協力の輪を広げていただきたい。

12月9日 あの悲しい事件から10年

平成18年10月22日。

長岡京市において当時3歳の男の子が保護者からの虐待により餓死するという痛ましい事件が発生した。あれから10年。

当時、私事ではあるが、この事件の直前に第1子が誕生し、親となった喜びで満ちていた時期でもあった。そんな中での事件だったので、その衝撃は今も鮮明に覚えている。男の子がどれほどにつらく苦しい状況の中で命を失っていたかを想像すると、今もなお憤りを禁じ得ない。

 

去る12月3日。あの悲しい事件を風化させてはならないとの思いから『児童虐待防止へのチャレンジフォーラム』が本市市役所会議室において開催をされ、多くの市民・関係者の方にご参加を頂いた。

当日は「今日の児童虐待の様相と対策」をテーマとした講演のほか、この10年間の取り組みと歩みを振り返るパネルディスカッションなどが行われた。

 

全国では未だ児童虐待によって奪われる幼い命がある。

本市においても、それぞれのケースで状況が異なるものの辛い境遇におかれた子どもたちが少なからず存在をしている。

私たちのその事実を直視し、受け止めなければならない。

行政、市民、団体すべての力を結集し、この世に生を受けたすべての子どもたちが、子どもらしくすくすくと育って行ける社会を構築していきたい。その思いを、もう一度皆さんと共有していきたいと強く思う。

児童虐待防止へのメッセージカードを作成

児童虐待防止へのメッセージカードを作成
(12月3日、中央公民館で)

12月2日 蟻の一穴をふさぐこと

12月1日。3年に一度の民生児童委員の一斉改選。

午前中には46名の皆さんの退任式を、午後からは新任50名の方を含む141名の皆さんの辞令伝達式を執り行った。

長きにわたり民生児童委員として地域福祉のために心血を注いで頂き今回退任される皆様、また、新任・再任を問わずこれからお世話になる皆様に、改めて心よりの感謝と敬意を表したい。

 

蟻の一穴。

どんなに堅牢な堤でも、蟻が開けた小さな穴が原因となり崩落する危険があることから、些細な事柄が深刻かつ重大な事態を引き起こすことを諌める格言だ。

私は、民生児童委員の仕事とは、まさに「蟻の一穴をふさぐこと」とよく似ているのではないかと思う。

私たちが暮らす日常の中に埋もれた様々な事象の中から、苦しんでおられる方、困っておられる方の声を拾い上げ、事態の悪化を未然に防ぐ。地道な訪問活動、相談に耳を傾けることは、社会全体の蟻の一穴をふさぐことに他ならない。

そうした蟻の一穴を日々ふさいでいただく方がいるおかげで、私たちの社会は安寧を保つ。

しかし、安寧が保たれているが故に、そしてまた、決して派手な仕事ではないが故に、社会の構成員からは、蟻の一穴をふさいでいただいている方々の存在に目を向け、感謝の念を抱くことがついつい疎かになりがちだ。

私たちは、そんな皆さんの日頃の地道な活動とご努力に光を当て、感謝と敬意を表していきたいと思う。

141名の皆さんの、これからのご活躍を期待して。
長岡京市民生児童委員の辞令伝達式

長岡京市民生児童委員辞令伝達式
(12月1日、中央公民館市民ホールで)

11月25日 危機への感度

「つなみ!にげて!」「すぐにげて!」

22日の朝、テレビ画面に流れる強い調子のテロップからは緊迫感が伝わる。驚きや恐怖を感じた方もおられるのではないだろうか。

東日本大震災を教訓にNHKでもメッセージの出し方を変えたという。瞬時の判断を促す点では評価できる。

 

一方、受け止める側の危機管理意識に疑問を感じた場面もあった。

夜のニュースでの海岸沿いからスマホで津波の様子を撮影していた男性のコメント。

「さっきまでは注意報だったのが、急に警報に切り替わった。恐怖を感じた。」

東北沿岸の一部では津波が到達してから津波注意報が警報へと切り替えられたことを伝える流れでの映像だ。

確かに行政が発する情報は危機時の行動の重要な判断基準ではある。そのため、正確さや迅速性が求められることは事実であろう。

ただ、あれだけの地震で津波が起こり得る状況が非常に高い中で、注意報だから安心で警報だから危険という判断をし、海岸沿いで撮影を行う行動は決して誉められたものではない。まずは危険を受け止め、海岸から離れることが最優先されるべきであろう。

まさに、その瞬間、自らの命を守ることができるのは自らの行動のみによってである。それこそが「自助」ではないか。その「自助」があってこその「共助」「公助」なのだ。

 

去る11月20日には本市の各地区で防災訓練が行われ、各会場併せて1,000名近い市民に参加を頂いた。

私たちは様々な機会を通じて、「危機への感度」を高める努力を重ねていかなければならない。

 

長岡第二中武道場での防災訓練であいさつする中小路市長

長岡第五小をメイン会場に、長三小、長七小、長十小校区でも開催された防災訓練。写真は長三小校区の避難所運営訓練の様子。
(11月20日、長二中で)

11月18日 ガラシャ祭2016

てるてる坊主てる坊主日曜天気にしておくれ♪

 

そんな願いが通じたのだろうか。

11月13日の長岡京市は絶好の秋晴れ。雲一つない秋空の下、「長岡京ガラシャ祭2016」のメインイベントである時代行列の巡行が盛大に行われた。

中央公民館市民ひろば、ニチユ三菱駐車場での楽市楽座は大勢の人でにぎわい、沼田丸公園・バンビオ広場でのフリーマーケット、きりしま苑でのいっぷくひろばも大盛況。とりわけ、農産物の直売会には驚くほどの長蛇の列ができる。

北開田響き太鼓によるふれ太鼓、ステージや路上での鳴子踊りが会場や沿道を盛り上げる。

私自身、初めて歩かせていただく行列では、お輿入れ行列はもちろん、市民による時代行列、伊豆の国市からの訪問団の皆さんなど友好団体による町衆祝い行列に、沿道から多くの方が手を振り声援が飛ぶ。

そして、最後のクライマックスは勝竜寺城公園での婚礼の儀。厳かな雰囲気の中で、初々しいお玉・忠興役の若い新婚カップルに思わず頬が緩む。

まさに、長岡京市中が笑顔で満載の一日となった。

11月3日から始まったガラシャウィークの各種イベント・催しを含め、素晴らしいフィナーレを飾ることができた。

この間、様々な市民・企業・団体など多くの皆様のご協力をいただいた「ガラシャ祭2016」。

すべての皆様に感謝を申し上げ、お礼とさせていただきたい。

 

ガラシャ祭の行列を歩く中小路市長ら

5年ぶりの晴天に恵まれた長岡京ガラシャ祭。
姉妹都市盟約10周年を迎えた伊豆の国市からは小野登志子市長も行列に参加いただきました。
(11月13日、市内一円で)

11月11日 長岡京室内アンサンブル

「地域ごとに独自の音色を持つオーケストラがあるヨーロッパのように、長岡京独自の音色・思想を持った演奏団体を育てたい。」

国際的に活躍してきたバイオリニストの森悠子さんが、そんな思いから始められた「長岡京室内アンサンブル」。結成から来年で20年。国内外から若手演奏家を集め、その洗練された技術や高度な表現力、音楽性の高さはもちろんのこと、指揮に頼らない独自の演奏スタイルで、日本でも稀有な存在として高い評価を得ている。

 

そんな『長岡京室内アンサンブル』のコンサートが、11月4日、長岡京記念文化会館で行われた。

これまでから毎年、定期的な開催をいただいてきたが、今年は本市でスタートした「長岡京芸術劇場」の一環として、素敵な演奏をいただいた。

「長岡京芸術劇場」は今年度からの取り組みで、クオリティの高い文化・芸術に「触れる」機会、自らが文化・芸術に「参加」する機会、文化・芸術活動を通して長岡京に「集う」機会を創出し、「文化・芸術のまち長岡京ブランド」を構築しようと考えている。

「長岡京室内アンサンブル」の皆さんには、素晴らしいコンサートの開催のみならず、子どもたちが楽器に触れる機会を創っていただくなど、幅広い活動を行っていただいている。

その意味でも『長岡京芸術劇場』のコンセプトを象徴していただくような存在。

皆さんの活動に感謝と敬意を表するとともに、「長岡京」の名を冠したアンサンブルの存在を心から誇りに思う。

 

11月4日 30歳の成人式in長岡京

今年の人間ドックの結果は、ほぼ身体は問題なしとの診断を頂いたのだが、視力の悪化を指摘された。

確かに、ここ1~2年、本や書類に目を通す時も、スマホやパソコンで文書やメールを読む時も、手元の文字が見えづらく感じる。40歳を超えると、途端に彼方此方のガタが気になりだす。

20代、30代の頃は決してそんなことを気にしたこともなかったのだが。

 

去る週末、「30歳の成人式in長岡京」が開催され、100名を超える本市出身者、在住・在勤の「30歳」の皆さんが一堂に会した。

今企画は、長岡京市女性の会、そして「30歳」のメンバーで構成する実行委員会の皆さんの多大なるご尽力により開催を頂いた。開催にあたりご協力いただいた皆さん、そしてご協賛いただいた事業所の皆さんに心よりの感謝と敬意を表したい。

当日は、本市出身の「30歳」、テレビ大阪のアナウンサーと活躍している庄野数馬さんの司会のもと、落語家の月亭太遊さんにもご参加いただき、「長岡京市の未来」を語るトークセッションなど、終始和やかな雰囲気の中で進んでいく。久しぶりの再会や新たな出会いを楽しんでいる姿に、自らの三十歳の時を重ね合わせてみる。

彼らの前に広がる30代は、仕事、家族、そして人間としても大きな飛躍が待っているはずだ。

そんな皆さんを、私たちも応援していきたいと思う。四十にしても惑い通しの、少し先輩からのメッセージを受け止めてもらえると幸いだ。

 

30歳の成人式のみなさんとの記念撮影

30歳の成人式のみなさんと一緒に。
懐かしい再会を喜ぶ姿や新たな出会いに大盛況。
(10月29日、バンビオで)

10月28日 熊本地震から半年を経て

4月の熊本地震発生から6ヶ月が経過をした。

現在も避難されている方々、今なお復興途上にある各自治体・地域の一日も早い復旧・復興を心から願う。

長岡京市においても、発災後、被災地支援のため、要請に応じ積極的に職員を派遣してきた。

4月、発災直後には、倒壊家屋の被害状況を把握するため、応急危険度判定士の資格を持つ2名の建築士を宇城市、嘉島町、西原村へ。6月には、避難所での健康相談業務に従事するため保健師1名が益城町で、8月には、家屋被害の認定業務のため固定資産評価等の経験のある職員が熊本市で、それぞれの活動を全うしてくれた。

そしてこの度、被災地への応援に行ってくれた職員からの報告会を開催した。

各種災害対応を含め、防災への意識は職員の中でも高まりつつあるものの、被災地を目の当たりにした職員から現地の情報や肌で感じた感想を組織全体で共有することは非常に有意義だ。これは、これまで被災地でのボランティアや視察をする機会を頂戴してきた自分自身の実感でもある。

「情けは人のためならず」という。

今回の職員各人の経験を、市役所全体で受け止めたいと思う。

 

被災地派遣の報告をする職員

被災地に派遣された職員の報告会
(10月28日、市役所で)

10月21日 乙訓市町会行政視察~岡山県津山市・真庭市

10月19日、20日の両日、乙訓市町会の行政視察で岡山県を訪れた。

今回は、津山市での観光振興の取り組み、真庭市でのバイオマス関連事業の取り組みを調査。

 

津山市は、津山藩の城下町として発展してきた町だけに、津山城跡や洋学(蘭学)記念館、現存する扇形機関車庫(梅小路に次ぐ規模)など、様々な地域資源は多数あるものの、点在する地域資源のネットワーク化や年間を通じた観光誘致などの課題に取り組んでおられる。ちなみに昼食で「津山ホルモンうどん」を頂戴したが、これが美味い。最近では各地のB級グルメのコンテストでも上位の常連だそうで、これを目当てに訪れる方もおられるとか。

今回は新幹線と在来線を乗り継いでの訪問であったが、西山天王山からも直通のバスが4便/日あり、3時間弱でつながる。駅前のバス停に「長岡京」の文字を見つけ親近感を覚える。

 

林業の盛んな真庭市はバイオマスのまちづくりで全国的にも有名な町。NHKの「里山資本主義」のモデルとなった町でもある。

ちなみに太田真庭市長は元京都副知事で長岡京市にお住まいだったこともあり、浅からぬご縁がある。

(先述の「里山資本主義」のプロデューサー、著者も長岡京市出身!)

そんな地方創生の成功事例として語られる真庭市においても、平成17年の合併当時人口が51,700人、現在が47,000人と、まさに人口減少に直面している。

ただ、真庭市のすごさは、そうした現実をしっかり直視しながら、とてもポジティブな施策を展開し、「人」と「地域資源」の循環に徹底的にこだわられているところにある。

 

両市に共通しているのは、それぞれの「強み」をよく理解し、その「強み」を活かそうとしておられるところにある。私たちも、是非、その姿勢を見習いたいと思う。

 

真庭市の視察先で研修を受ける中小路市長

真庭市で木質バイオマスなど現場を視察
(10月20日、真庭市で)

10月14日 秋はいずこへ?

いったい、「秋」はどこにいったのだろう?

そんな思いに駆られるくらいに、朝晩の冷え込みが厳しい。冬の訪れさえ感じてしまう。

天気図を見てみると冬型の西高東低の気圧配置。大陸から張り出した寒気が原因なのだろう。

つい先日の運動会や週末のイベントの際は、「暑い、暑い」と言っていたのが嘘のようだ。

スーツに寝巻にとタンスの奥をひっくり返す日が続く。果たして、夏物のスーツはクリーニングに出してよいのだろうか。

 

さて、そんな冷え込みのきつい朝。

家人に駆り立てられて愛犬の散歩へ。しっかり服を着込んで出かける。

ふと通りすがりの畑を見ると、柿の木のあたりで年配のご夫婦がたわわに実った柿を一生懸命とっておられる。目が合うと、「はい、市長さん。柿のおすそ分け」と、大きな柿をいくつか頂戴する。

そんなご近所のお心配りに寒さに負けないくらいの心の温かさを感じさせていただいた。

早速、帰って朝食でいただく。そういえば、今年初めての柿だ。味覚だけでも「秋」を十分に堪能する。感謝。

 

まだまだ寒暖差の激しい季節が続きそう。皆さん、くれぐれもご自愛ください。

 

10月7日 人がやらないことをやる

今年のノーベル賞医学生理学賞に東京工業大学名誉教授の大隅良典氏が選ばれた。

日本人のノーベル賞受賞は3年連続。嬉しき報に接し、心より祝意と敬意を表したい。

その受賞会見での大隅教授の次の言葉が非常に印象に残った。

『私は競争があまり好きではありませんで、人がよってたかってやっているより、人がやっていないことをやる方が楽しいんだと、ある意味でサイエンスの本質みたいなことだと思っております。誰が一番乗りかを競うより、誰もやっていないことを見つけた喜びが研究者を支えると常々思っています。』

人はついつい、注目が集まること、関心が高いこと、華やかな分野に心ひかれがちになる。

そして、近視眼的な評価を求めてしまう。

地道な努力を積み重ねてこられた研究者だからこそ、重くずっしり響く言葉だと思う。

私たちの社会は一人一人の仕事や活動によって成り立っている。その一つ一つには必ず意味がある。

「役に立つ」とか「意義がある」などと軽々に評価することなどできない。

そんなメッセージを重く受け止めたいと思う。

9月30日 ふるさと納税

長岡京市では9月からふるさと納税を活用し「京都・長岡京応援寄付金」という新たな仕組みでの事業展開を図っている。

各地での返礼品競争が過熱する中、ふるさと納税の本来の趣旨に立ち返り、これからの「長岡京市の未来づくり」にご寄附いただいた全額を活用させていただくことにした。

その使途は3つのプロジェクト。

「京都西山再生プロジェクト」では、本市の象徴でもある西山の森林整備をはかり、カブトムシやオオムラサキが暮らす森を再生しようとするもの。ご寄附を頂いた方には整備エリアにネームプレートを掲げさせていただく予定。

「スターライトイルミネーションinバンビオ」では、冬の風物詩になりつつあるJR長岡京駅前のイルミネーションの充実を目指す。竹行燈の設置や街路樹装飾、東口へのエリア拡大をしていきたい。ご寄附を頂いた方にはお名前の掲示とともにイルミネーションのアルバムを贈らせていただく。

「こどもたちに本を贈ろうプロジェクト」では、文字通り市内の小学校の学校図書の充実に使わせていただく。ご寄附を頂いた皆さんには子どもたちからのメッセージが届く。

それぞれ1万円のご寄附をいただくと、「京都西山再生プロジェクト」の場合、バレーボールコート1面強の森林整備が可能で、「スターライトイルミネーションinバンビオ」では竹行燈1本あるいはLED約100個の購入が、「こどもたちに本を贈ろうプロジェクト」では本4冊の購入が可能となる。

私は、全国各地には「ふるさと・長岡京市を応援したい!」という思いを持っておられる方がたくさんいらっしゃると信じている。

新たな取り組みの成否は、そうした皆さんに、今回のこの仕組みと私たちの思いが届くか否かにかかっている。

市民全員が営業マン。ぜひ、友人や家族にお伝えをいただけたら幸いだ。皆さんも、ご一緒に長岡京市の「未来づくり」に参加していただきたい。

 

9月23日 人類のたくましさ

ギリシャ沖の地中海で2千年前の人骨が見つかった。

新聞の記事によれば、通常、海中に残された人骨は分解したり、魚に食べられて保存されることは少ないのだが、砂などの堆積物に覆われていたため、化石化していない状態で見つかったらしい。DNAを抽出できれば新たな発見につながるかもしれない。

今回発見された人骨は、アテネから南に約200kmの小島アンティキティラ島近くの水深50メートルの海底に沈没した船の近くで見つかり、丈夫なことから若者の男性とみられている。紀元前1世紀ごろ、大嵐で岩に打ち付けられ、男性は逃げる間もなく船とともに海底に沈んだようだ。併せて、積み荷からは太陽や月、惑星の動きを予測できる精密な機械も見つかっているそうだ。

 

別の夕刊紙。

沖縄県南城市のサキタリ洞遺跡で、世界最古となる約2万3千年前(後期旧石器時代)の「釣り針」が出土した。

大きさは1.4センチで、巻き貝の底を割って三日月形に磨いて先端を細くなるようにとがらせている。

陸上での狩猟が中心と考えられていた旧石器時代の新たな一面がうかがえる貴重な資料だそうだ。

 

時間軸は異なるものの、太古からの人類のたくましき営みには驚嘆をさせられる。

しばし、私たちの祖先の生き生きとした姿と豊かな暮らしの様子に思いをはせてみる。

 

9月16日 長岡京環境検定~自らを知ること

<問10>乙訓2市1町から出るごみは、大山崎町にある処分場へ運ばれ、焼却されますが、焼却灰は尼崎市まで運搬され、大阪湾(神戸沖)に埋め立て処分されています。乙訓2市1町から出る焼却灰は年間約6,000tで、小学校のプールに換算すると約20杯分になります。平成40年度からはすべての焼却灰を市内の勝竜寺埋立地で処分しなければなりません。同埋立地は、あと何年で満杯になるでしょうか。

 

ア)5年 イ)15年 ウ)25年 エ)35年 オ)45年

 

 

9月11日の日曜日。「長岡京環境検定」を受検した。

この検定は、環境基本計画のステップアップ・チャレンジ事業の一環として取り組まれているもので今年、第3回を迎える。

問題は全部で50問の択一式。広く環境全般の基礎知識や「広報長岡京」に掲載された記事などから出題される。時間は60分。問題は「ステップアップチャレンジ会議」の皆さんが厳選されたもの。

私自身も初めての受検。「立場上悪い成績では…」との不安もよぎるが結果やいかに?

今回、58名の方が受検いただいた。中には小学生の姿も。頼もしい限りだ。

自分たちの暮らす「まち」の足下をしっかりと見つめる良い機会でもある。

まずは「知る」こと。そこが行動の変革を促す出発点になるはず。

さて、皆さん。ご自身がどれくらい「自らのまち」を知っているか。来年は試してみられては?

 

※問10の正解はイ)

環境検定であいさつする中小路市長

試験の後には解説と答え合わせも。
長岡京市の環境について、改めて考える機会となりました。
(9月11日、図書館で)

9月9日 一般質問と答弁調整

長岡京市議会9月定例会が開会をして一週間あまり。

9月7日(水)、8日(木)の両日には本会議・一般質問が行われ、15名の市議から幅広くご質問をいただいた。一般質問での答弁は本市の考え方や施策の方向性などを示す大変重要で意義深い場であり、誠心誠意、お答えさせていただくように心がけている。

 

その一般質問に向けて市役所内部で「答弁調整」という作業がある。

事前に通告された質問項目とその主旨に基づき、誰がどう答弁するかを議論する。もちろん、市長自らが答弁する以外の担当部長の答弁についても市長として確認をする。この作業をおおよそ丸二日間くらいかけて行う。

私はこの「答弁調整」という作業をとても大切なものだと考えている。

もちろん、質問いただく内容について正確に漏れなく答えなければならないのは当然であるが、さらに重要な機能は、市役所が組織として、「どういう方向性を目指すのか」「何をいつまでにどのように成し遂げていくのか」ということを「共有」していくことに大いに寄与するからである。

議論を重ね、幾度となく答弁原稿を修正していく中で、私自身の考え方や思いを伝え、担当部局の考え方や思いを吸い上げることができる。

今年度、私自身が市役所運営で掲げたテーマである「共有」。

そのことを実践できるプロセスをこれからも大切にしていきたい。

9月2日 いよいよ9月~市議会9月定例会開会

8月19日に八丈島の東で発生した台風10号は迷走を重ね、30日、岩手県に上陸。東北・北海道を中心に大きな爪痕を残している。

今回の台風と大雨により被害にあわれた皆様にお見舞い申し上げるとともに、尊い命を失われた皆様に衷心よりお悔やみを申し上げたい。

以前、小欄でも取り上げたが、今年は7月に入るまで台風が一つも発生しない「異常」な年であった。18年ぶりのことだそうだ。今回の台風10号の足取りも私たちの常識とは相いれず、不気味さすら感じてしまう。

9月に入り、まだまだ台風シーズンは続く。市民の安心・安全を預かる立場として、気持ちを引き締め不測の事態に備えたいと思う。

 

さて、9月1日から長岡京市議会9月定例会が開会した。会期は9月29日まで。

今定例会では、平成27年度一般会計および各特別会計等の決算審査が行われる。自身にとって初めて編成した予算に対する決算でもある。

また、防災関連事業を含む9月補正予算案なども提案させていただいている。

この間の諸施策の事業進捗を含め、真摯に対応していきたい。

一般質問は9月7日(水曜日)、8日(木曜日)の両日に行われる予定。

 

8月26日 悲劇から1ヶ月

あの残虐な事件から1ヶ月がたった。

相模原市の障がい者施設で入所者19名の尊い命が一人の男の手によって奪われた。

社会的な弱者の命をないがしろにしたことに怒りを禁じ得ない。

さらに、私たちに衝撃を与えたのは、その異常な主張だ。

「障がい者はいなくなればいい」などとする極めて偏った偏見に基づく主張に、私たちは慄然とさせられた。

 

「生きるに値しない命はあるか?」

長い人類の歴史で繰り返された悲劇を通じ、この問いに対する答えはすでに明らかになった。

誰もがそう確信をしていたはずだ。

 

果たして、今回の事件は「異常な人間の異常な犯罪」だとしてよいのだろうか。

周りを見渡せば、テレビや雑誌でも人を傷つける心無い言葉が躍っている。ネットを検索すれば、吐き気を催すような偏見も散見される。ヘイトスピーチに至っては短絡的・感情的な言葉を喚き散らしている姿は怒りを通り越して哀れさすら感じてしまう。

世界に目を転じても、極右による排外主義が跋扈し、人々の不満や不安を煽り立て扇動する指導者が目に付き始めた。

そんな時代の文脈の中にあるからこそ、私たちは単なる「特異な事件」で済ましてはならないのではないか。極端な主張が受け入れられてしまう風潮が社会に巣食っていないか、目をこらさなければならない。

 

障がい者施設での不審者対応訓練で不審者役を押さえつける職員

向日町警察署と連携し、乙訓地域唯一の入所施設「晨光苑」で、不審者対応訓練を実施しました。
(8月17日、障がい者支援施設晨光苑で)

8月19日 感動と涙、リオオリンピック

連日のリオオリンピック2016が熱い。眠い目をこすりながら観戦されている方も多いのではないだろうか。

 

長岡京市も熱い。

開幕直後、水泳女子400mメドレーに出場した長岡京市出身の高橋美帆選手はロンドンに続いて2度目の五輪。残念ながら決勝に進むことはできなかったが堂々の世界10位である。その頑張りに敬意を表したい。

バドミントンも頑張っている。

女子ダブルスでは髙橋礼華選手、松友美佐紀選手の「高松ペア」が見事金メダル!

両選手は長岡京市で開催している「若葉カップ」の経験者でもある。

女子シングルスも、準々決勝で奥原希望選手と山口茜選手の日本人対決など注目も集め、奥原選手が見事銅メダルを獲得した。

 

数々のドラマを生みだした2週間のスポーツの祭典も終幕が近づいてきた。

連覇を果たした歓喜の涙。復活を遂げた王者の自信に満ちた涙。

敗れたがやりきった清々しい涙もあれば。力を出し切れず悔しさからあふれる涙もある。

心無いブーイングに流される涙もあれば、転倒を助け合い走り抜いて誘った涙もある。

悲喜こもごも数多くの涙。涙の数だけ、涙の意味がある。全力だからこそスポーツには涙が良く似合うと思う。

果たして東京ではどんな感動のドラマと涙を見せてくれるのだろうか。

 

 

リオオリンピック女子自由形400メートルに出場した高橋美帆選手のパブリックビューイング

高橋選手の地元の粟生自治会館で開かれたパブリックビューイングで、リオに向けて声援を送りました。
(8月7日、粟生自治会館で)

8月5日 若葉カップ全国小学生バドミントン大会

西山公園体育館において「第34回若葉カップ全国小学生バドミントン大会」が7月29日から8月1日の4日間の日程で開催された。

今年は40都道府県から、各地での予選を勝ち抜いた男子48チーム、女子48チーム、合計96チームが参加。名実ともに小学生バドミントンの甲子園とも言える大会へと成長を遂げてきた。

いよいよ始まるリオ・オリンピックのバドミントン日本代表選手9名中、7名の選手がこの「若葉カップ」経験者である。その事実が、この大会の価値を物語っている。

 

この大会、本市からも「長岡京市バドミントンスポーツ少年団」が開催市代表として毎年参加をしている。

今年は男子チームが活躍をしてくれた。

今回、女子チームはベスト16で残念ながら敗退したものの、これまでに3位入賞を果たすなど、どちらかと言えば女子チームの活躍が目立った。

そんな中、今年は男子チームが見事に準優勝!素晴らしい成績を残してくれた。

決勝戦の相手「小平ジュニア(東京都)」は過去に優勝経験もある強豪。

結果は残念ではあったものの、決してあきらめない粘り強さは、まわりで応援する者たちの心を魅了したに違いない。

彼らが流した悔し涙は、これからの彼らの人生の大きな糧になるはずだ。

そして、それはこの大会に参加したすべての小学生にも言える。子どもたちの汗と涙に心からの感謝と敬意を表したい。

 

若葉カップ決勝戦を終えた男子チームの健闘をたたえる市長

若葉カップ準優勝おめでとう!
(7月30日、西山公園体育館で)

7月29日 西代里山公園 グランドオープン

西山に沈みゆく夕日に向かって歩く。この季節、汗がどっと噴き出す。

緑が美しい芝生広場では、遊んでいる親子の影が長く伸びている。時おり聞こえる子どもたちの歓声。そして鳴り響くセミの声。

私にとっても、休日のウォーキング、愛犬のお散歩コースが新たに加わった。

 

7月23日。西代里山公園の完成記念式典を執り行った。

すでに5月末には「誕生記念祭」を行い、公園・広場の部分供用を開始。

遊びの広場の遊具やせせらぎでの水遊びをする子どもたち、健康遊具や散策を楽しむ方々など、多くのご利用を頂いており、市民農園では約400名の子どもたちがもち米の田植え体験を行い収穫の秋を待っている。

今回、少し遅れていた管理棟が竣工の運びとなりグランドオープンを迎えることができた。

 

この新たな公園は、「第二外環・西山トンネル」の掘削残土を利用して造成されたもので、以前は西山を背景とした田園風景が広がり、小泉川の清流にはホタルが飛び交う自然豊かな地域であった。

多くの地権者の皆さんのご協力と地元の協議会での熱心な議論のおかげで今回のオープンへと漕ぎづけることができた。

また、工事や防災ヘリの発着点の整備に際しては国土交通省をはじめネクスコ西日本、河川改修については京都府など、多くの関係機関のご協力も頂戴をした。

これらすべての皆さんのご協力に改めて心から感謝と敬意を表したい。

 

ここからは完成したこの公園を交流の拠点としていかに活用していくのか。そのことが問われる。

利用者の皆さんの声を聴きながら、しっかりと取り組んでいきたいと思う。

 

西代里山公園完成式でのテープカットの様子

晴天のもと開かれた西代里山公園完成式
(7月23日、同公園管理棟前で)

7月22日 暑い夏!スポーツの夏!

ピッチを駆け抜けスタンドまで吹きあげる風が心地よい。

7月20日。西京極スタジアムで行われた京都サンガvsカマタマーレ讃岐戦を観戦。

この日は「ホームタウン長岡京市応援デー」

地元市を代表してオープニングセレモニーの中で選手への花束贈呈やハーフタイムインタビューの機会をいただく。

試合は相手チームの反則によるPKをしっかり決めて、1対0の勝利!

結果、サンガもJ2の4位へと成績を上げる。

昨年の「長岡京市デー」も対札幌戦を2対0の勝利で飾った。

なかなか幸運の女神かもしれないとほくそ笑んでいるのは私だけだろうか。

 

高校野球の京都予選は、地元で残ってくれていた乙訓高校も残念ながらベスト16で敗れてしまった。

それでも、暑い夏にはスポーツが良く似合う。

リオオリンピック・パラリンピックも目前に迫ってきた。

応援で盛り上がり夏を乗り越えていきたい。

京都サンガFC・カマタマーレ讃岐戦のハーフタイムにインタビューを受ける中小路市長

お玉ちゃんやしろんちゃんと共に京都サンガの熱戦を応援。
ハーフタイムのインタビューではガラシャ祭をPRしました。
(7月20日、西京極スタジアムで)

7月15日 乙訓古墳群

京都市西京区から大山崎町に至る西山の麓、桂川右岸地域は、37基もの古墳が存在した一大集積地だ。

本年3月、それら現存するもののうち11基が「乙訓古墳群」として国の史跡指定を受け、長岡京市では恵解山古墳、井ノ内車塚古墳、井ノ内稲荷塚古墳、今里大塚古墳の4基が指定をされた。

今回、乙訓自治研究会のテーマとして「乙訓古墳群」の歴史的価値をテーマにご講演いただくとともに、向日市の物集女車塚古墳の視察を行った。

今回、単体の古墳ではなく「古墳群」として史跡指定されるのは全国的にも珍しく、卑弥呼の時代から聖徳太子の時代まで、いわゆる「古墳時代」すべての時期に築かれた多くの古墳が現存しており、そのため、規模や構造、埋葬施設や出土品など多様性に富んだ形態の古墳が集積している点が高く評価されたポイント。

まさに「古墳時代の縮図」を象徴するのが乙訓地域だそうだ。

では何故、この地域にこれほど多くの古墳が築かれたのか?

当時、朝鮮半島との交易・交流が盛んであり、丹後地域が文化や様々な技術の拠点であった。九州との交易も日本海ルートが中心でもあったそうだ。

そうすると、畿内の中心であった大和の地と丹後地域の間に位置をする乙訓エリアが、地政学上も極めて重要な存在であった。それ故に、有力な豪族がこの地を治め、結果、多くの古墳が築かれたという。

そう思うと、わが故郷は、古代から現代に至る長い歴史の中で極めて重要な位置にあったと言える。

足下を見つめると数多くの誇り得る宝が眠っている。

物集車塚古墳内部の横穴石室

向日市の物集車塚古墳に残る横穴石室。
雨上がりの蒸し暑い日だったが、古墳内部は一定温度に保たれてひんやりと涼しい。
毎年春に一度公開される内部を特別に視察させていただいた。

7月8日 一日民生児童委員体験

強烈な太陽が照りつける。したたる汗がポロシャツにしみる。

インターホンを押し返答を待つ。

「民生児童委員の中小路です。」「暑い中ご苦労様です。」

そんな会話からすべてが始まる。

 

4日月曜日。「一日民生児童委員体験」をさせていただいた。

今回の企画は、民生児童委員協議会の皆さんからの発案で、普段、なかなか見えにくい民生児童委員さんの活動の一端をより広く市民の皆さんに知っていただこうというもの。

 

今回は、午前中いっぱいをかけ3軒の独居女性のお宅を訪問し、熱中症予防の啓発とクールタオルを配布させていただいた。

出発に際していただいたアドバイスは「先方のお話を遮らず、じっくりと聞き役に徹すること。」

会話の中で、「女性に年齢をお聞きしてもよいのかな?」「ご家族についてどこまで踏み込んでお聞きしてもよいのかな?」と戸惑いながらも、それぞれ三者三様の歩んでこられた人生を楽しそうに懐かしみながらお話しされる姿がとても印象的だった。

日常の民生児童委員さんの活動内容は多岐にわたるが、このように「会話すること」そのことがとても大切な役割なのだと思う。

 

さて、民生児童委員制度は来年で創設100周年を迎える。

そして本年12月には3年に一度の一斉改選が行われる。

「苦労が多いことも確か。それでも、必ずやりがいを感じる時が来て、それが自身の生きがいにつながります。」

ある民生児童委員さんのそんな言葉に心から敬意を感じた一日だった。

皆さんも、そんな「生きがい」を感じてみませんか?

1日民生委員として訪問先のお宅で話を聞く中小路市長

1日民生児童委員としてお宅を訪問。
民生児童委員さんの活動の一端を体験。
(7月4日、市内で)

7月1日 ワクワクする7月

先週6月24日(金曜日)に長岡京市議会6月定例会が閉会をした。

専決処分の承認5件、一般会計補正予算案、契約案件、市道認定など9件を全件、承認・可決いただき終えることができた。

週が明けて、今週は環境衛生、福祉施設、消防、3つの一部事務組合の議会も無事終え、いよいよカレンダーは7月に入った。

 

7月という月は、年間を通じると、市が直面している課題解決に向けて次の一手をじっくり議論し、考えられる数少ない1ヶ月だと言える。

その一つの取り組みが「サマー・レビュー」。

各所管での、課題解決に対する方向性や具体策の議論、検討事項の整理、スケジュール感の共有を行う大切な機会だ。

今年度からは、4月の「スプリング・プレビュー」、7月の「サマー・レビュー」、秋に行う「オータム・レビュー」という形での年間サイクルを構築していきたい。

他にも、中学校給食の導入、市役所庁舎の建替え構想、シティプロモーションの推進、観光戦略など懸案事項に対する具体的なアクションを起こしていく作業が目白押し。

 

そんな7月。「ワクワク」する気持ちを大切にしながら乗り切っていきたい。

 

長岡京市役所の外観

中学校給食や市役所の建て具体的なアクションに向けて議論や検討を重ねていく。

6月24日 日英 それぞれの選択

インターネットで「EC」を検索すると、「eコマース」すなわち電子商取引に関する検索結果がズラッと現われる。

私にとって「EC」と言えば「ヨーロッパ共同体」。大学の国際政治学の講義で初めて購入した教科書も「EC~欧州統合の現在」だったと記憶している。

今や「EU(ヨーロッパ連合)」の方が馴染み深くなったが、学生当時(1990年代前半)、国家間の統合という実験的な試みにワクワクしたのを覚えている。

 

その「EU」が揺れている。

23日、英国のEU離脱を巡る国民投票が始まった(23日午後4時執筆時現在)。

大勢は明日の午後に判明するそうだが、その結果はヨーロッパならず、我が国の為替や株価など経済にも大きな影響を与えることになりそうだ。

英国内では残留派と離脱派がほぼ二分しており、関連は未だ不明であるが下院議員が銃弾に倒れる悲劇も起こっている。この社会の分断の背景には、どうやら「格差」や「閉塞感」への不満が大きく横たわっているようだ。

 

翻って、我が国でも参議院議員選挙が始まった。

英国ほどの明確な単一争点ではないものの、安全保障や憲法、経済政策や社会保障など、この国の将来を決する判断基準は枚挙にいとまがない。

皆さんは、何を基準に選択されるだろうか。

少なくとも選択の機会を逸することだけは無いようお願いしたい。

 

参議院議員通常選挙を知らせるポスターの写真

18歳以上に選挙権年齢が引き下げられて初めての選挙。
7月10日(日曜日)の投票が難しければ、前日までに市役所で期日前投票を。

6月17日通過点にしか過ぎない記録

2日間にわたる本会議での一般質問を終え市長室に戻ると、夕刊一面の嬉しい記事が目に飛び込んできた。

 

米大リーグ、マーリンズのイチロー外野手(42)=本名鈴木一郎=は15日、サンディエゴでのパドレス戦で2安打を記録し、ピート・ローズが持つメジャー記録の4256安打を日米通算で上回った【サンディエゴ=共同】。

 

イチロー選手がまた一つ金字塔を打ち建てた。

大リーグでの年間最多安打を262本に更新した時も、史上初の10年連続200本安打を達成した時も、常にそこにはストイックなイチロー選手がいた。私は、そんな姿勢に魅かれてしまう。

2013年8月に日米通算4000本安打を達成した時のインタビューが、今でも印象に残っている。

「4000本のヒットの後ろには、8000回の悔しい思いがある。その悔しさと自分なりに向き合ってきたことが誇りだ。」

 

「大きなことという感じは全くしてないんですけどね。」

謙虚さのポーズで言っているわけではない。努力を一つひとつ積み重ねてきたイチロー選手だからこそ、心のままを語った言葉なんだと思う。

そんなイチロー選手にとって、今回のヒットはまだまだ「通過点」でしかないんだろう。

ここまで来たら、行き着くところまで活躍を見届けたいと心から願う。

6月10日 恵みの雨

この原稿を書いている窓の外では、激しい雨が降り続けている。

多くの生き物にとっては恵みの雨に違いない。

 

この間の休日の夜、夕食後、子どもたちを連れて近くの小泉川沿いを散歩した。

満々と水の張られた水田からは蛙の大合唱が聞こえる。

そして、川辺に目を移すと、あちこちに美しい光の瞬きが見える。

蛍の飛び交う光景に、身近に残された自然への畏敬の念を抱かざるを得ない。

この週末、6月10日、11日には、恒例の「ホタル観賞の夕べ」が金ヶ原橋周辺で開催される。

先日の蛍の様子に、この恵みの雨が加われば、きっと美しい光景が見られるはずだ。

 

そんな中、長岡京市議会6月定例会が開会をした。会期は24日までの16日間。

来週15日、16日には本会議一般質問が行われる。

平成28年度が始まり、この間、事業実施に向けて鋭意取り組んでいる。その内容を丁寧にお伝えしていきたいと思う。

 

小泉川を飛び交うホタル

6月10日・11日にはホタル観賞の夕べが開かれる。

6月3日 雨の季節を前にして

仕事を終え、家に帰り、まずはたっぷりはった湯船につかる。私にとって、一日の疲れを癒し明日に備える大切な儀式でもある。

とりわけ熱い風呂が好きだ。自動湯沸し器の設定温度は42℃。子どもや妻からは「熱過ぎる」とお叱りを受けるのだが。

 

5月19日、インド西部のファローディで、日中の最高気温が51℃を記録したという。

さすがの熱い風呂好きにとっても想像を絶する気温だ。

熱帯太平洋の海面水温が平年よりも高くなるエルニーニョ現象の影響で、インド洋の水温が高くなり、高温で乾いた風が大陸になだれ込んだことが原因のようだ。

世界を見渡せば、そんな「異常」がそこかしこで散見される。

日本周辺の海域においても、5月30日現在、台風の発生はゼロ。5月になっても台風が一つも発生しないのは、1998年以来18年ぶりだそうだ。

 

季節も6月に入り、梅雨の季節を迎える。

出水期を控え、先月末には本市においても防災パトロールを行い、今週末には小畑川・犬川の合流点での水防訓練を予定している。

昨夏、台風11号の際には、本市においても24時間降水量が観測史上最高の278mmを記録し、土砂災害警戒情報にもとづく避難勧告を発令する事態もあった。

何があってもおかしくない。世界各地の例はそのことを教えてくれる。

まずは気持ちのうえでも、備えを怠ってはならない。

5月27日 平和への思いを込めて

今月26日、G7主要国首脳会議が三重県の伊勢志摩を舞台に開幕した。

初日は世界経済の状況についての認識が話し合われ、各国の財政支出のあり方など経済政策についての議論が交わされたようである。その他、為替政策やパナマ文書で注目された租税回避問題、テロ対策など安全保障など議題には事欠かないことだろう。

 

そんな伊勢志摩サミットに関連して、今回最も注目をされているのが、米国オバマ大統領による被爆地・広島の訪問だろう。

私自身は、今回の現職のアメリカ大統領初の広島訪問を大きな一歩として、高く評価したいと思っている。

2009年、プラハでの演説で「核兵器を使用したことがあるただ一つの核保有国として、米国は行動する道義的責任を持っている」と語ったオバマ大統領が、どのようなメッセージを発するのか、注目の集まるところではあるが、何よりも広島を訪れたという事実は、大きな政治的レガシーだと言える。

 

「こころ豊かで、ゆとりのある平和な暮らしは、私たちの願いです。

人類はいま、冷戦の時代から平和と共生の時代へと踏み出したこの歩みを、さらに確かなものとするために、私たちは薄れつつある戦争の記憶を常に新たにし、その悲惨と災禍の歴史から、平和の尊さをくみとっていかなければなりません。」

 

これは、2000年12月に本市で行われた「いのち輝く長岡京市平和都市宣言」の一節である。

日米双方のリーダーから、この宣言に込められた想いや価値を共有したメッセージが出されることを期待する。

 

 

5月20日 明智光秀サミットin福知山

今年の大河ドラマ「真田丸」をご覧の方も多いだろう。私も、毎週、楽しみにしている。

三谷幸喜氏の脚本ということもあり、いつもの大河よりもコメディタッチで描かれ、エンターテイメント色も強い。

配役もなかなかの個性派ぞろい。草刈正雄さん演じる真田昌幸のインパクトも強いし、家康の内野聖陽さん、秀吉の小日向文世さんの陰陽両面の演技も光る。ただ、主役の真田信繁の堺雅人さんは、私にはどうしても「半沢直樹」に見えて仕方がないのだが…。

 

兎にも角にも、ドラマの舞台としての戦国時代は面白い。

誰の立場、視点から物語を描くかによって、それぞれ違った色合いが出るからなのだと思う。

 

さて、話題転じて。

今週、22日の日曜日。

福知山城天守閣再建30周年を記念した「明智光秀サミット」が福知山市で開催される。

光秀の娘・お玉(のちのガラシャ)のご縁もあり、パネリストの一人としてお招きいただいた。

小和田哲男静岡大学名誉教授による記念講演「明智光秀その虚像と実像」や、タレントの松村邦洋さん、ジャーナリストの細川珠生さん、福知山市長、亀岡市長を交えたパネルディスカッションも行われる。

会場は福知山市厚生会館。時間は午後2時から4時30分まで。

 

明智光秀サミットのチラシ

福知山城天守閣再建30周年記念
「丹波福知山 明智光秀サミット」
5月22日(日)午後2時から
福知山市厚生会館で

5月13日 ズートピア

GW最後の日曜日。子どものお供で映画館へ。ディズニーの話題作『ズートピア』を観る。

 

「ズートピア」は動物たちが人間のように暮らす楽園。

誰もが夢を叶えられる、人間顔負けの超ハイテク文明社会。そこでは、肉食動物も草食動物も仲良く共存をしている。

ジュディは夢であったウサギ初の警察官として見事、ズートピア警察に採用。意気揚々と大都会へと向かう。そこで、夢を忘れたサギ師のキツネ、ニックと出会うのだが…。二人を待ち受けていたのは?

 

子ども向けの映画と侮ることなかれ。

描かれているのは個性的なキャラクターの動物たち。しかし、そのモチーフは明らかに私たち人間だ。

出身地、性別や学歴、年齢、見た目。

典型的な「型」に当てはめることで、私たちの心の隙間に生まれる「偏見」。そして、「偏見」が「区別」を生み、「区別」をすることが「差別」へとつながっていく。

そんな人間の心のどこかにある本質への警鐘がこの作品には込められている。

 

興味を持たれた方は是非劇場へ!

 

5月6日 “こどもの日”に思う

5月5日。こどもの日。

私の住む地域では神社の春祭りが行われ、晴天のもと子ども神輿が練り歩く。

子どもたちの歓声と笑顔に包まれた和やかな時間。

各地でもこうして多くの子どもたちが幸せな休日を過ごしているのだと思う。

 

一方、こどもの日に掲載された新聞各社の社説に明るさはない。

不登校やいじめ、児童虐待やネグレクト、非行行為に児童買春。

その背景にある貧困、親そのものが抱える困難な状況。そして、それらが連鎖していく構造。

海外に目を転じれば、多くの子どもたちが紛争や飢餓で苦しんでいる。頻発するテロも、被害者・加害者に関わらず子どもと無縁ではない。

 

圧倒的に多くの子どもたちは、親の愛情に恵まれ健やかに育っているだろう。

ただ、少なからず「SOS」すら発せられずに、苦しんでいる子どもたちが存在することもまた事実である。

かつてない少子化時代を迎え、私たちはつい、「子どもの数を増やさなければ」と言いがちだ。

しかし、今、「目の前に既に存在している子どもたち」すべてを育て上げられる社会を築けているだろうか。そのことを自問しなければならない。

そのためにも、埋もれている子どもたちの声に、耳を傾けていきたいと思う。

 

4月28日 被災地に寄り添う

外では雨が降り続いている。

自然界にとっては新緑の季節に向けた恵みの雨であっても、被災地では無情の雨であろう。

熊本を中心に相次ぐ地震は、最初の大きな揺れから2週間が経過をした。

27日現在、熊本・大分で損壊家屋が2万7,000棟、今もなお3万7,000人の方が避難生活を強いられている。

先日、高齢のご家族の介護のために熊本に帰郷されている方とお話しする機会があった。

断続的に続く余震への不安。また大きな揺れが起こるのではないかという不安。

避難生活がいつまで続くのだろうという不安。元の生活に戻れるのだろうかという不安。

そんな不安だらけの中での生活を慮ると、胸が締め付けられる思いになる。

遠く離れた地で、変わらない日常を過ごしている身としても、せめて被災をされている皆さんの心に寄り添っていたいと思う。

 

長岡京市からも、今週月曜日から2名の建築職員が危険建物の調査活動のため現地に入ってくれている。連休中には、本市災害ボランティアセンターから職員を、連休後には給水車を派遣する予定。

今後、保健師や手話通訳者の派遣等の要請も頂いており調整をしている。

引き続き、でき得る限りの支援を続けていきたい。

 

熊本の災害支援に派遣する職員を激励する中小路市長

住宅の応急危険度判定士として派遣する職員を激励
(4月25日、市役所で)

4月22日 熊本地震へのお見舞い

熊本を中心とする地震の甚大な被害は未だなお現在進行中だ。

4月14日以降、断続的な余震も続き、そこに降雨が重なるなど、被災地ではまだ緊急対応の局面にある。

震災で多くの命が失われ、不明者の捜索も継続されている。そして、多くの方が避難所での生活を余儀なくされている。

お亡くなりになられた皆様のご冥福を衷心よりお祈り申し上げるとともに、被災をされ避難をされている皆様方に心よりのお見舞いを申し上げたい。

 

かつて長岡天満宮にあった「古今伝授の間(細川幽斎公が桂宮智仁親王に和歌の秘儀を授けたとされる)」が熊本の水前寺成趣園に移築されるなど、細川家のご縁で、本市と熊本とは様々な交流が積み重ねられてきた。

そんなお付き合いも含め、一日も早い復興に向けて、長岡京市としてもでき得る限りの支援をしていきたいと思う。

 

本市においても16日に「熊本地震災害支援対策本部」を立ち上げた。

支援物資の要請も少しずつではあるが入り始め、週明けからは職員の被災地への派遣も行う予定でもある。

これから現地でのボランティア活動などの動きもあるだろう。

市民の皆様にも可能な限りのご支援をお願いしたいと思う。

 

4月15日子どもの声は騒音か?

 「住民反対で保育園計画中止」 そんな新聞記事に目が留まった。

首都圏の某市でのこと。社会福祉法人がこの4月開園を目指して、0歳から5歳児を対象とした定員108人の保育園設立を計画したのだが、「子どもたちの声で騒がしくなる」などの理由による近隣住民からの反対で建設に着手することができず、開園中止に追い込まれたとのこと。

 

私自身、周辺の環境や立地など、どういう状況の中での建設なのか詳細を知るわけではない。

記事によれば、「狭い道路に送迎の車が進入することは危険」といった声による反対もあったそうだ。

建設に反対するだけの理由がほかにもあったのかもしれない。

 

だとしても。

「子どもの声」が「騒音」で「迷惑」だという論理が、本当に成り立ちうるのだろうか。

もし、その論理に正当性が付与され、前提となる価値観が幅広く人々に共有されているのだとしたら、この国の未来は相当暗いように思えてならない。

「子どもの声」は本質的に賑やかなものである。

それを「迷惑」の対象だと受け止めるのか、「愛すべき」対象として受け止めるのか。

決して個々人の態度の話をしているのではない。

根底に流れる価値観として、受け止める側の社会全体の態度が問われているのだ。

 

 この手の話は、保育園のみならず公園建設などでもあるし、決して今回掲載された記事の自治体だけの問題ではない。

 さて、皆さんはどう考えられるだろうか。一度、立ち止まって考えるべきテーマだと思う。

 

4月8日 『共有』と『チーム力』

新年度にあたり、今年一年間、市役所を運営するにあたってのキーワードは「共有」と「チーム力」だと考えている。

 

昨年度は、市役所内での「対話の回路」を創ることがテーマだった。

就任一年目ということもあり、まずは、幹部職員の皆さんを中心にコミュニケーションを密にすることを念頭においていた。

日常の業務は当然のことながら、総合計画やその実施計画の策定もあり、相当な対話を積み重ねることができたと思う。

 

今年度は、それを実行に移す年となる。

だからこそ、積み重ねてきた対話の中で明確になった、直面する課題に対する認識やその本質、取り組むべき施策やその方向性など、計画に書かれている字面の背景にある「考え方」を、市役所組織全体で「共有」することが大切になる。

 

私は、仕事のパフォーマンスを規定する要素は、「能力×情熱×考え方」だと思う。

能力は言うまでもなく個々人の職員の力であり、熱意はやる気やモチベーション。

この二つが不可欠であるが、「考え方=組織全体の目指すべき方向」を「共有」できていなければ、組織全体でのパフォーマンスを最大化することはできない。

ベクトルを「共有」させてこそ、市役所全体の力が発揮できる。

 

そして、もう一つ重要なことが「チーム力」だ。

市役所の仕事の基本は役割分担。そのために部署ごとに事務所掌も決まっている。

しかし、市役所全体でのパフォーマンスを最大化させるためには、そうした事務所掌を超えて、職員の個々人の能力や性格、得意・不得意、得手・不得手など、その機微を感じ取りながら、「足らざるを補い合う」ことが必要だと思う。

 

この二つのテーマを心に留めながら、今年度も全力を尽くしたい。

 

管理職を前に話す市長

新年度のスタートにあたり、管理職に対して「共有」と「チーム力」をテーマに話しました。
(4月1日、市役所で)

4月1日 それぞれの物語

平成27年度が幕を下ろし、平成28年度、新しい年度が始まる。

3月31日と4月1日。

カレンダーをめくる作業はいつもと変わらないのに、やはり、この両日の日付が変わる瞬間は、365分の1以上の重みがあるように感じる。

 

長岡京市では、昨日、定年退職の方を含め28名の職員が退職をされた。

そして、本日4月1日、新たに30名の新入職員に加え、国や府からの出向者をお迎えする。

 

市役所職員はすべて市民福祉の向上という崇高な理念のもとに仕事をしなければならないことは言うまでもない。

ただ、そこには職員の数だけ、それぞれの人生があり、それぞれの物語がある。

退職者の言葉には、そんな数々の多様な生き方が散りばめられている。

 

そして、本日、市役所に迎えた職員の数だけ、新しい物語がスタートをする。

充実したおもしろい物語が数多く生まれることを期待する。

 

平成28年度入所職員との記念撮影

新入職員との記念撮影。
新たな物語がスタートする。
(4月1日、市役所で)