第2回 総合計画審議会 会議録
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第2回 総合計画審議会 会議録

日時
令和元年12月24日(火曜日)午前10時から12時16分

会場
長岡京市役所 大会議室A

出席委員
石垣委員、小幡委員、岡委員、山本(弥)委員、河原委員、山本(一)委員、今堀委員、西小路委員、小山委員、山田委員、林(利)委員、小田委員、稲葉委員、石田委員、林(勝)委員、吉田委員、鵜野委員、芝田委員、山本(哲)委員、土家委員、佐々谷委員 ※吉田委員の「吉」の上部は「士」ではなく「土」

欠席委員
川勝委員

事務局
仁科総合政策部長、硲総合計画推進課長、嶋本総合計画推進課主幹、藤井総括主査、今北主事

出席者(総合計画企画会議委員)
城田委員、大西委員、神田委員、井上委員、河北委員、山本委員、尾崎委員、川村委員、志水委員、八木委員、清水委員

傍聴者
なし

議事
開会
議事
長岡京市総合計画条例施行規則第9条第2項の規定に基づき、委嘱を行った22名の委員の内、21名の出席を確認し、会議の成立が認められた。
進行の流れについて
事務局より、前回の審議会を踏まえ、進行の流れについて提示。
(会長)
事務局提案のとおり議論を進めてよろしいか。
<異議なし>
第2期基本計画たたき台について
① 満足度が低く、重要度が高い政策
事務局より、満足度が低く、重要度が高い政策【市街地、道路・交通】について説明。
【質疑応答】
(委員)
こどもの通学路などにブロック塀が多い。昨年に痛ましい事故が起こった。対策を盛り込んでいただきたい。
(事務局)
ブロック塀の危険性については認識している。施策「道路空間の整備」の重点方針に通学路の安心・安全の確保について記載している。ブロック塀を含めた安全対策を行っていく。
(委員)
市街地については、今計画を進めているものが長期にわたるものであるため、新たなものに着手するべきではないと思うが、道路は人の命に関わるものであり非常に重要。例えば長岡京駅東口から勝竜寺城公園へ行く道は電柱が多く、歩行者が電柱をよけて歩くので車道に出てしまい危険。同様の箇所が他にもたくさんあると思われる。人の命を守るという視点で、無電柱化を検討していただきたい。
(事務局)
無電柱化は景観の観点からも有効だと考えている。施策「良好な景観の保全」に、今回新たに「無電柱化推進事業」を位置付けている。まずは阪急長岡天神駅周辺から推進していきたいと考えている。
(委員)
阪急長岡天神駅前の混雑の解消と、JRを挟んだ東側と西側のアクセスがうまくできれば、市民の不満はかなり解消されるのではないか。現在御陵山崎線の整備をされているが、御陵山崎線の南からJRをくぐって東側へアクセスできるようにする計画はあるのか。また、東側地域から阪急長岡天神駅にバスで向かうには、一旦JR長岡京駅で乗り換えないといけない。このあたりが解決されればと思っている。
(企画会議委員)
御陵山崎線については、JRガード下に向かって拡幅を進めている。現在片泓の交差点を鋭角に曲がるようになっているが、これを少し北側から、真っ直ぐガード下に道を広げる計画で進めている。
(委員)
そうなるとJRとの交差はアンダーパスでやるのか。
(企画会議委員)
将来的にはアンダーパスで結ぶ計画だが、実現は当分先になると考えている。
(委員)
中国では道路状況がしっかりしており、自転車中心になっている。長岡京市でも、拡幅する際は自転車や車椅子を優先としたものにしていただきたい。またレンタサイクルの仕組みも発展している。
(事務局)
交通ネットワークの充実については、交通事業者と連携し、公共交通会議でも議論している。バス以外の移動手段や先進事例も研究を進めていく。
(委員)
道路が安全でなければお店に立ち寄ることもなくなってしまう。私の店の前の道路でも、死亡事故が起きている。店を出す人にとって魅力的な道になっていないことが、経済にも波及してくるのではないか。どのように整備をするのかを周知しながら工事を進めていくとよいのでは。
(事務局)
市民向けへの情報発信については、検討していく必要があると考えている。今回の基本計画では分野「都市経営」の施策「市民の利便性向上」に、市政情報の伝達手法の検討を重点方針に加えている。前回の審議会でも、いろは呑龍トンネルの防災機能や、小畑川の水位と桂川との関連等の周知不足についてご意見があった。
(委員)
光明寺から長岡天満宮に至る道は通学路としても使われているが非常に狭く危険。小さな道では、行き止まりの道がかなり多いので改善してほしい。また、「コンパクトシティの推進」とあるがその意味は。済生会京都府病院の移転とどのような関係があるのか。
(事務局)
道路空間の安全性の確保はこれまでも課題であり、計画的に整備を進めていく。施策「道路空間の整備」において、道路空間の安全性と快適性の向上、歩車道の維持管理、バリアフリー化等を進めていく。
(企画会議委員)
コンパクトシティは中心市街地に居住を誘導しようとする政策。併せて立地適正化計画というものを作成している。中心市街地に居住を誘導するためには、生活に必要な施設も誘導する必要があり、都市機能を充実させるために、済生会京都府病院の機能を都市の中心に移転しようとするもの。
(委員)
道路・交通についての市民からの要望や苦情について、市長との対話のわを含めて、どのように出てきているか。また一般の道路について、ヨーロッパでは市街地において車の規制などを行っているが、そういった規制等は行っているのか。警察等との協議も必要かと思うが。
(企画会議委員)
各種規制については現在、最高速度を30km/hとするゾーン30を地元・警察と協議し、区域を定めて導入している。
(委員)
自転車ゾーンが作りっぱなしで、ルールが守られていない。作った後のルールの徹底、市民に浸透するような周知が必要。
(企画会議委員)
施策「道路空間の整備」の重点方針に、自転車ネットワーク計画について記載している。今年度から計画の作成を開始。道路がなかなか拡幅できない状況の中、自転車の走行空間を確保していく。また、自転車の左側通行の指導などを、行政・警察・ボランティアと協力し、啓発を強化していく。
(事務局)
道路・交通、市街地について、個々の事例の具体的な意見・要望をいただいている。これについては、具体的な事業の組み立ての中で反映させていきたい。我々が課題だと認識しているところとも重複している。ただ、ここでの論点としては、市民の重要度が高く満足度が低い「道路・交通」「市街地」について、第2期基本計画としてお示ししている分野と施策の5年後の目標、例えば分野「道路・交通」であれば「道路の整備や、交通のネットワーク化が進み、誰もが移動しやすいまちになっている。」 この方向性については、今後も掲げて推進するべきだろうと考えている。この方向性に間違いはないだろうかということをご議論いただきたい。委員の皆さんのご意見を伺っていると、方向性については、ほぼ間違いはないと受け止めている。
(委員)
光明寺の東に高齢者介護施設(共生型福祉施設)を置くという話を聞いている。また西山天王山駅付近に済生会京都府病院が移転するということであれば、乙訓地方の医療機能が集約される。地域ごとの機能が徹底されていないように感じる。
(会長)
立地適正化計画があるので、それに基づいて進められるのではないか。
(事務局)
目指す姿としては、分野「市街地」の5年後の目標である「自然環境、都市機能と住生活の調和が保たれたまちで、都市拠点の充実と市街地の魅力向上が展望できる。」手法等についてはご不満があるかもしれないが、方向性としてはここを目指していく。
② 市民評価・行政評価でかい離のある政策
事務局より、市民評価・行政評価でかい離のある政策【魅力発信、都市経営】について説明。
【質疑応答】
(委員)
市外に住んでいる子どもが、来年度中には長岡京市に住みたいと言っている。生まれ育った長岡京市で子どもを育てたいとのこと。本市は自然環境が豊かで鉄道が便利、公園もあるので子育て世代には魅力的。そこをアピールしていってほしい。また、今年のガラシャ祭は今までになく賑わっており、市外からも多くの人が訪れていた。大河ドラマをきっかけとして、市外の人に魅力を発信していくことが重要だと思う。
(事務局)
本市の魅力が届いていないところに対しても、引き続きシティプロモーションを推進していきたいと考えている。
(委員)
文化協会の年間の大きな事業として、名月の宴、市民文化まつり、長岡京展があり、協会の会員と一般市民が協力してこの事業を行っているが、文化協会の会員が年々減っていることに悩んでいる。
(事務局)
まちのうるおい・魅力を高めるために、文化活動は大事なこと。文化・芸術の振興については、計画において「かがやき」のなかで位置付けている。第2期計画でも引き続き推進していきたい。
(委員)
アンケート結果は一般的な回答だと思う。設問の内容が自分と関わりがない場合、肯定・否定ではなく、普通という選択肢を選ぶ傾向がある。この分野について、関心がない人が多い。しかし、都市経営は長岡京市の今後において非常に重要なこと。情報を発信していくしか手がない。興味を持つ人を増やしていく。次の5年間に特に注力することとして、行革の取組の見える化等を挙げているが、この内容については問題ないと思う。
(委員)
ガラシャ祭について、ガラシャに限定せずに、継体天皇や桓武天皇などを入れてはどうか。
(事務局)
ガラシャ祭は市内の団体、個人の協力により作り上げてきたものであるため、この形で続けていく。大河ドラマを契機として長岡京市を知ってもらうため、施策「シティプロモーションの推進」に位置付けている。
(委員)
京都市には多くの観光客が訪れるが、長岡京市に足を運んでもらえないというのが長年の課題。大河ドラマを契機として、一過性ではなく継続的に観光客が訪れ、満足していただき、経済的な効果をもたらすような施策に取り組んでいただきたい。情報発信についても新たなツールを試すことや、専門家の意見を聞くことも必要では。
(事務局)
行政だけではなく、市民・団体・企業と連携し、一丸となって市のブランド力を向上させ、魅力を発信していきたいと考えている。手法については参考とさせていただく。
(委員)
人口減少に関連して、企業を誘致すれば従業員が増え、人口も増加する。
(事務局)
企業誘致の必要性については認識している。施策「商工業・観光の振興」において、「企業誘致の促進」を実施計画事業として位置付けている。
(委員)
ガラシャ祭の行列をやる意味はあるのか。PTAからも人を出してくれと言われたが、PTAは非常に運営に苦労しており、仕事を減らして何とかやっている状況であり、人が出せない。代案として、1月のガラシャロードレースを11月のガラシャ祭りでやるのはどうか。歴史にまつわるコスプレをして走る、名産であるタケノコをふるまうなど。
(企画会議委員)
ガラシャ祭は市民提案によって平成4年に始まったもの。行列については、玉のお輿入れ行列、各小学校区の住民に,地域に由来のある歴史上の人物に扮していただく歴史文化行列、町衆祝い行列の三部構成で行っている。おそらく歴史文化行列の人集めを校区ごとにされているなかで、PTAに依頼があったのではないかと思われる。これについては自治会にお願いをして、校区ごとに参加者を取りまとめていただいている。ご意見については真摯に受け止める。
(委員)
スポーツ協会としては、秋はスポーツ事業が多く、ガラシャロードレースを11月に行うのは難しい。ロードレースの参加者数は減っている。コスプレや名産品をふるまうなど、楽しめる内容については検討していきたい。
(委員)
長岡京市に限らず、乙訓地方には多くの観光地があるが、場所が離れているので観光用のバスを走らせてはどうか。
(事務局)
観光については、「新・観光戦略プランの推進」として、様々な手法で取り組んでいる。
(委員)
ガラシャ祭は必要だと思うが、市民に負担がかかってはいけない。行列の途中でトイレに行けないという問題もある。
(企画会議委員)
実行委員会でも課題として認識している。対処について検討していきたい。
③ 市民ニーズが低い政策
事務局より、市民ニーズが低い政策【地域活動・市民活動】について説明。
【質疑応答】
(委員)
自治会への加入者が減っている。自治会の基本は隣近所で助け合うということだが、なかなか理解してもらえず、加入のメリットがないという若い人もいる。自治振興条例の制定については、自治会長会としても協力していきたい。その中で考えなければいけないのが、災害が起こったときにどう助け合うかということだと思う。行きつくところは防災。条例の制定に向けて、自治振興室と一緒に頑張っていきたい。
(委員)
自治会やPTAに言えることだと思うが、子育てをしていると夜の会議に行くことが難しいので、加入しにくい。入るか入らないか、0か100かというものではなく、ゆるいつながりがよいのでは。公園の草むしりなど、子どもと一緒にできるようなものから参加してもらい、子どもが大きくなり余裕ができたら役員をしてもらうなど。
(委員)
引っ越して来られた方には加入のお願いに行くが、できる範囲で参加していただければよいと考えている。
(委員)
PTAは運営が厳しい。役員の選出に苦労している。子どもの役に立つものだけを残して、それ以外は仕事を減らしていこうとしている。また、講演会や研修会などの行事が多く、動員の依頼にも苦労している。
(事務局)
PTA活動については、市が強制しているわけではないことはご理解いただきたい。私も経験者だが、旧態依然としてそういった問題が残っている。
(委員)
子ども会を終えられると自治体も脱会というのが現状かと思う。働いている母親も多い。民生委員の選出も厳しい状況。民生委員の仕事として、社協の募金活動、会員募集に一軒ずつ回るが、なっていただけるのはごくわずか。他自治体では、新たなマンションができた際に、居住者に自治会加入を義務付けているところもあると聞く。
(企画会議委員)
自治会の加入は市が強制するものではない。マンションの管理組合には必ず加入されるので、そのことではないかと思われる。今後もマンションの建設が見込まれるが、市としては、隣接の既存自治会に入れていただくことをお願いしている。大規模であれば管理組合を通じて、新たな自治会の結成に動いていただくようお願いしている。
(委員)
私が活動している団体でも、新たな人が入らず高齢化している。もっとPRが必要と考えている。市の広報で発信すると会員が増えるのではないかと思う。
(事務局)
第2期基本計画においては、施策「市民の利便性向上」において、伝わる市政情報の伝達手法の検討について記載している。また施策「市民活動の活発化と協働の促進」において、活動の場や情報交換の機会の提供について記載している。
(委員)
市民活動サポートセンターの認知度が低い。行政としても市民協働というのは大きな柱だが、実際にどんなことをしているか、どういう状態かを知っている人は行政にも少ない。
④ 社会情勢・環境の変化への対応を検討する政策
事務局より、社会情勢・環境の変化への対応を検討する政策【人権、柱「みどり」を構成する政策】について説明。
【質疑応答】
(委員)
長岡京市は福祉に対して非常に寛容な土地柄だと考えている。様々な人を受け入れる土壌があるところ。福祉政策なども盛んに行われている。ぜひこのまま続けていってもらいたい。
(委員)
個々の多様性を認め合うことが物事のすべてに共通すると考えている。
(委員)
農業委員会としては、都市近郊農家の農地の保全が難しい。また、西代里山公園について、休日には多くの子ども連れの家族が訪れるが、トイレが広場に設置されておらず遠い。災害時の避難場所であり、子どももたくさん来るので必要ではないか。
(企画会議委員)
西代里山公園のトイレについて、管理棟には設置されているが、下水道の高さの関係で広場にトイレが設置されていない。同様の要望は多く頂いている。検討を進めたい。
(委員)
脱炭素というのは緑化のことか、太陽光発電、風力発電等も考えているのか。
(企画会議委員)
個別具体的な場所に再生可能エネルギーをつくるという計画はないが、脱炭素社会を構築していくためには、行政だけでなくあらゆる主体・世代が参画し、温室効果ガス排出量を削減していくことが大切と考えている。まずは行政から情報発信を行い、多くの方に参画していただける仕組みづくりに取り組んでいきたいと考えている。
(会長)
最後に、他の分野、全体を通してのご意見があれば。
(委員)
夏休み等の学校休業時のみ利用できる学童保育が長岡京市にはない。通年の放課後児童クラブは就労時間の要件があり、パートタイム勤務等の親は学校休業中の子どもの預け先に困っている。本当は必要ないが、学校休業中の預け先を確保するために通年の放課後児童クラブに申し込みをされている親御さんも多い。放課後児童クラブは人数に余裕がない状況だが、学校休業中のみの学童保育を作ることで、通年の放課後児童クラブの人数を抑制できるかもしれない。
(事務局)
ニーズにずれがあるということかと思う。本日教育委員会の企画会議委員が欠席しているため、頂いたご意見については申し伝える。
(委員)
政策について、満足度が高いものと、無関心なものが二極化しているので、ここの手立てを考える必要があると感じた。また、施策「地域環境力の向上」の重点方針に、「SDGsの趣旨に則り、世代を超えた市民や企業、諸団体とのパートナーシップにより、環境、経済、社会の統合的向上を目指します。」とあるが、SDGsは計画全体に関わることであり、環境、経済、社会の統合的向上というのも大きすぎる課題のように感じるので、精査をお願いしたい。
(委員)
市民アンケートでは、生活・産業活動に密着する政策、現代の生活に深く関わっている政策についての重要度が高い。そうでないものについては相対的に重要度が低い。今日のご議論を聞かせていただいていると、ニーズや重要度にかかわらず、どの分野にも、具体的な事業や取り組みについて幅広く意見があった。いずれの分野も大変重要なもの。頂いたご意見については、これを具体化するための実施計画で参考にして事業化していくことが必要と感じている。また、行政評価と市民の満足度にかい離があるものについては行政としてしっかりと受け止めなければいけないと考えている。事業を着実に進め、それを見える化し、関心を持っていただくという取り組みが大事だと感じた。
(会長)
様々な意見が出たが、政策が市民に見えていないのが一番の問題かと思う。市民に見える政策を進めていただければと思う。
(事務局)
本日頂いたご意見については実施計画のなかで参考とさせていただきたい。本日の議題である分野・施策の方向性についてはこの進め方でよろしいか。
(会長)
皆さんよろしいでしょうか。
<異議なし>
その他
◇ 次回日程
(事務局)
第3回の審議会は2月18日火曜日午前10時から正午までを予定している。本日いただいた意見を踏まえ、庁内の検討組織である総合計画企画会議で調整したたたき台をもとに、議論を深めていただきたい。
(委員)
私の審議会のイメージでは、実施計画に対して具体的にどう取り組むかということを議論する場と捉えていたが、委員の質問に市が答えるという、意見交換会のような雰囲気を感じている。進め方は今の形でいくのか。
(会長)
本審議会は総合計画の審議会であり、それぞれの具体的な事業については別の場で議論されていることと思う。
(事務局)
今回は第2期基本計画の策定にあたっての議論であるが、第1期基本計画策定時の議論を踏まえて、大きな方向性は変えないということでスタートしたので、この進め方で、分野、施策についてのご意見を頂きたいと考えている。
閉会