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現在位置

生活環境審議会 第3回計画改定作業部会会議録

  • ID:11869

日時

令和3年9月29日(水曜日)午後2時30分から3時30分まで

場所

長岡京市役所東棟3階 会議室7

作業部会委員の出欠

白石 克孝(龍谷大学副学長・政策学部教授)

小幡 範雄(立命館大学政策科学部特任教授)

奥谷 三穂(京都府立大学 京都地域未来創造センターCOC+客員教授)

山川 肇(京都府立大学大学院生命環境科学研究科教授)

徳地 直子(西山森林整備推進協議会)

木原 浩貴(京都府地球温暖化防止活動推進センター)

<欠席>

的場 信敬(龍谷大学政策学部教授)




項目

開会

事務局:定刻になりましたので、ただ今から長岡京市生活環境審議会第3回計画改定作業部会を開催致します。本日は大変お忙しい中ありがとうございます。なお本日、的場委員からは、ご欠席の連絡をいただいております。それ以外の部会委員の皆さまは、本日オンライン会議システム「ZOOM」によりご参加いただいております。それでは、議事に入ります前に、配付資料の確認をさせていただきます。事前に配付させていただいております資料は、

資料1:環境基本計画への改定スケジュール

資料2:環境基本計画の骨子

資料3:二期計画と三期計画の施策体系比較表

資料4:第三期環境基本計画

資料5:前回の会議で出された宿題について

それでは会議の進行につきましては、本計画改定作業部会の部会長である会長にお願いしたいと思います。会長、よろしくお願いします。

会長:ありがとうございます。案件に入っていきたいと思います。まず最初に2番目にあります「本日の会議以降のスケジュールの共有について」ということで、事務局から説明を受けて確認したいと思います。

事務局:それでは資料1をご覧ください。計画のスケジュールの共有ということで、赤文字が計画改定に係る項目となっております。今日は令和3年度の9月29日のところを見ていただきますと、三期計画の本編についてということで、この後審議いただきます。11月に審議会の本体会議がございますので、今回部会で話し合ったことを報告して形を詰めていくということになります。同時に三期基本計画の下位計画である実施計画を11月の会議では提示する予定です。併せてご審議いただきます。そして12月からパブリックコメントということで、この段階ではほぼ計画の本編はできあがっているような状態です。1月の上旬くらいまで1カ月間パブリックコメントをかけまして、2月の審議会の本体会議で微修正ということになります。同時に三期計画の実施計画についてももう一度最終案を審議して決定していくということになります。後半になるにつれ、大幅な修正が難しくなってきますので、今日の部会を通してでも、気になる点があればおっしゃっていただければと思います。スケジュールの共有は以上です。

議事1 会議及び記録の公開について

会長:ありがとうございました。事務局からの説明について何かご質問はございますか。よろしいですか。では議事の方に移ります。議事1「会議及び記録の公開について」ということで事務局から説明をお願いします。

事務局:長岡京市では、審議会等の会議の公開に関する指針におきまして「審議会等は、原則公開」となっており、「審議会等の会議の公開又は非公開の決定は、審議会等の長が、当該審議会に諮って行うものとする」と規定されております。今回は部会ということではありますが、審議会の一部でありますので、同規定を適用し、会議及び記録の公開につきまして、よろしくご審議願います。

会長:それでは皆様にお諮りしたいと思います。本部会につきましても、指針に基づき会議及び記録については、「公開」ということでよろしいでしょうか。

一同:異議なし。

会長:異議は特にございませんでしたので、公開とさせていただきます。本日は傍聴者はおられませんので、次の議題へと進みたいと思います。

議事2 第三期環境基本計画の本編について

会長:議事の2番目「第三期環境基本計画の本編について」ということで、事務局からの説明をお願いします。

事務局:まず資料自体の説明になりますが、まず資料5をご覧ください。前回出された宿題を簡潔にまとめたものとなっております。それについて反映できるところは、資料4の冊子に既に反映しております。資料5の宿題に順に答える形で、資料4を使いながら順に説明して参りたいと思います。資料2と3については、今までに何度かご覧いただいております形式の一覧表の資料となりますが、資料4の冊子に反映している修正を、既に反映した状態で、最新版として提示しているものです。こちらは適宜ご覧ください。資料5の宿題の回答から順にさせていただきます。資料5の①、環境の範囲のところに「建築環境」というのが位置付けられているが、そのことに触れる必要はないのか。中位施策「エコ建築の普及」あたりの書きぶりで「エコで快適な建築の普及」のようにするのかどうか、そこを考える必要があるだろうという宿題をいただいておりました。それについての回答ですが、資料4の4ページをご覧ください。既にエコ建築の普及という中位施策の中で、建物の環境性能については触れておりますので、ご質問いただいていた趣旨というのは、エコに限定しない建物の快適性とか、バリアフリーとかそういった建物環境について、そもそも環境基本計画の守備範囲なのかどうなのかといった問題提起だったのだろうと理解しています。確かに見直していますと、その部分がややあいまいになってきたように思います。二期計画を改めて見直しまして、当時の担当者にも話を伺いました。いわゆる「エコ」を抜きにした建物の快適性であるとか、バリアフリーといったことは、本編の本文の中でも特段触れてはおりませんでした。確かに柱4の都市環境の中には、「歩きやすい」といった、エコとは直接関係のない部分についても環境基本計画の守備範囲として扱ってはおりますが、建物の中のこととなると、本市の環境基本計画では「エコ」と関連付けたものだけを扱ってきたという経過があります。建物の快適性とか、バリアフリーといったことも非常に重要なことではありますが、環境基本計画で扱う「環境の範囲」としては、範囲外であると、ここで確認しておきたいと思います。ただ、そのことが分かるように、今回4ページの書き方を若干修正したものです。こちらⒶ地球環境Ⓑ自然環境Ⓒ地域環境とありますけれど、建物環境というところの前に、ⒶⒷⓒに関連する建物環境とさせていただきました。以前はこの「ⒶⒷⓒに関連する」というのがなかったということになります。その上で、今回はSDGsの分野横断的視点を重視しておりますので、この「環境の範囲」を基本としつつも、その範囲を超えて、バリアフリーとか福祉的なことに貢献することがあっても、それは非常に意義のあることだと考えています。続いて資料5に戻りまして、②の宿題、読みやすくする工夫がもう少しいるのではないか、グリーンインフラのところのあたりが特に解説が不足しているのではないかというご指摘でした。そちらグリーンインフラの説明を大幅に変えたほか、全体的にも文章を見直しました。今後もこの文章については引き続き精査していきたいと思います。また、こちらのページも文字中心になっていますので、可能な限り写真を入れたりといった工夫をしていきたいと思っています。続いて資料5に戻りまして、③「地球温暖化」という表現が使われているが、基本的に「気候変動」に統一してはどうかということで、全体を通して「温暖化」という言葉を「気候変動」に改めております。次に宿題の④、温室効果ガスの削減目標は国に準ずるということであれば「46%」ではなく「46%以上」ではないかということで、こちらは「以上」というように見直しました。次に宿題の⑤、2030年度に46%以上の削減という目標は良いが、3年5年といった経過目標があった方が良いのではないかという提言をいただいておりました。今回、温暖化対策実行計画の区域施策編が、環境基本計画に統合されたということで、この下に環境基本計画実施計画が紐付くことになります。その中で向こう3年間の温室効果ガス削減目標を立てることは可能だと考えています。実施計画の案については、11月の審議会でご提示致します。ここで改めて共有しておきたいのは、温暖化対策実行計画区域施策編の進捗管理を毎年2月3月の審議会で行う中で、従前から課題として示しておりますが、市内の電力使用量が自由化によって分からないですとか、電力使用量以外についても、基本的に京都府の統計数値を案分して算定している部分が大半を占めていますので、市の取り組みの成果が即座に本市の温室効果ガス排出量に連動しないという課題はございます。ですので46%以上削減は目標としては明確に掲げるのですが、実績の数値については、あくまで参考的なものになってしまうということになります。長岡京市くらいの規模の市町村は、「それに向けた取り組みをしっかりしているか。」そちらをしっかり進捗管理していくことに意義があるのかなと思っております。続いて宿題の⑥です。読みやすくする工夫として、「取り組みの現状と課題」のところで、課題にスポットライトが当たるようにデザインの工夫をした方が良いということで、若干デザインを変えております。最終的に整える作業は、業者発注を予定しています。ただ大幅にデザインを触ってもらう予算は取っておりませんので、基本的には事務局が作成する形に近いものとなりますので、今後もデザインは精査していきたいと思います。次に⑦、森林は放っておいてもCO2を吸収する。柱3環境共生の成果指標のCO2吸収量について、人為によって森林に働きかけたからということであるなら、そのことが分かるように表現を見直しては、ということでした。市民の方が見た時にも、同様の誤解が生じないように、「森林整備による」西山の森林のCO2吸収量と改めました。続いて⑧と⑨は関連しますので一緒に説明します。柱3環境共生の成果指標が、今の指標だけだと各種施策の成果が測れないのではないか、また緑地面積が指標として出せるのであれば、柱3環境共生の成果指標にするのも一案ではないか、柱3の成果指標は生物多様性関連の指標が出せればなお良いと考えるが、それが難しい場合には緑地面積にしてもいいのかもしれない。また、生物多様性関連の指標は、そこへの市民の関わりの度合いが分かるようなものがあっても良いのではないかということでした。生物多様性関連の指標ということで探しまして、市民の参画の度合いを直接測るものではないのですが、西山における植物調査で確認できる種の数の維持であれば、西山の中の限られた調査区間ではありますが、数を把握することができます。それをサブ指標に据えてはどうかという提案です。西山を守る活動が市民も含めて適切に実施されていけば、種の数の維持にもつながるのではないかというものです。現状、市も参画している西山森林整備推進協議会として、植物、蝶々、鳥の種の調査を行っております。調査はボランティアによって成り立っています。以前は哺乳類も調査していたのですが、ボランティアですので、調査を続けていくのが難しいといった事情もあって、今は行っておりません。植物の調査に関しては、2カ月に1度の調査で、今は数名の方に調査に参加いただいていますので、今後も当面調査を継続していただけると思いますので、植物の種の数をピックアップしたということになっております。続いて⑩と⑪も関連しますので、一緒に説明します。柱4都市環境の成果指標が、今の指標だけだと各種施策の成果が測れないのではないか、シンボリックなものだけを挙げるという整理で行くのか。⑪柱4都市環境の成果指標は、住民1人あたり公園面積ではなく、緑地面積にしてはどうか、緑地面積であれば市民による緑化の部分を含むので、行政の直営の事業だけでなく、市民や市民協働による成果も見えてくるのではないか。こちら「緑地面積」については、「緑被面積」と名称は異なるのですが、環境基本計画の実施計画の中で進捗管理している数値はあります。しかし、こちらもあくまで市の公園に、市が設置した緑地帯の面積であるので、団体との連携によって増やされた緑被や、個人の自宅の緑被などは含んでおりません。しかし、確かに住民1人あたりの公園面積の増加だけでは、直営事業の進捗しか測れない、市民協働の部分が見えてこないという趣旨は理解できますので、今回サブ指標として、緑のサポーターによって管理されている緑地の数の維持というものを目標に掲げてはどうかという提案です。面積という形では把握はできないそうなのですが、道路上の緑地を含めて、みどりのサポーターが管理している箇所数を把握することはできるということでした。それを維持し、できれば増やしていこうというのが市の方向性ですので、それによって市民の参画の度合いを測れるのではないかという提案です。次に⑫、中位施策「都市環境に配慮したまちの整備」という表現は、人間が作った環境への配慮という意味になってしまうので、表現としては違和感がある、「環境と調和のとれたまちの整備」というような表現にしてはどうか、ということでした。こちらは表現を改めました。環境に配慮した都市空間整備としてはどうかという提案です。「環境と調和のとれたまちの整備」という提案をいただいておりましたが、こちらの表現については、分野横断的視点の二つ目、こちらで「環境と調和のとれた新たな地域の魅力を創造するまち」という形で入れさせていただいております。できるだけ表現が重複しないよう、縦の視点と横の視点という形で整理したいという趣旨です。次に⑬、単位施策に「環境保全に係る啓発」とあるが、それに関連して、学校教育と社会教育も大事だという意味で、柱4都市環境のどこかにそのことが入れられないか、ということでした。こちらも先ほどの説明と重複する部分がありますが、今回は縦の視点と横の視点で整理するというのが、三期計画の基本的なしつらえとなっております。環境面における学校教育や社会教育は大変重要なものと認識しております。施策としても位置付けるべきかと考えています。その位置付ける場所については、都市環境に位置付けてしまうと、都市環境は縦の整理ということになっておりますので、都市環境に関係する学校教育や社会教育だけのように見えてしまうともったいなくなってしまいますので、今回は分野横断的視点の四つ目のところ、「環境学習の機会の提供」、「地域の中で環境を考える学び合いの機運の醸成」のところに、教育のことに関しては反映しているものであります。そして今回新たに表現を補完したところなのですが、今申し上げた②環境学習、③地域の中で環境を、についても、分野横断的施策として、「施策」として位置付けることとしました。分野横断的視点は四つあるわけですが、その分野横断的視点の下に、分野横断的施策があるという整理です。二期計画では5本目の柱として整理していたものが、三期計画では、横断的なものだという打ち出し方に整理し直しているということになります。このように、学校教育や社会教育についても重要なものとして捉えていますので、ご理解願います。次に⑭、読みやすくする工夫をということで、5章分野横断的視点及び施策のところが文字中心になってしまっているということなので、今後もブラッシュアップしていきますが、写真を交えたりというような工夫をしています。また、基本的に文章が長く続きますので、ここの分野横断的打ち出し方というのは、SDGsの視点を踏まえた、いわば新しい打ち出し方になります。ですので、まずその背景にある考え方を先に文章で説明して、最後に、それに対して長岡京市はどう関わっていくのかと、そういう書き方に統一しました。計画ですので、長岡京市は「目指す」「行う」「繋げる」そういった断定的な形で、最後に長岡京市としての関わり方をまとめるというしつらえにしております。次に⑮、長岡京市は西山の緑と歴史、そして地下水がPRポイント、地下水のことに触れられていない、中位施策「身近な緑の保全創出」のところに「水辺空間の創出」といったことを入れるのも一案ではないかということでした。ご指摘のとおり、長岡京市は地下水もPRポイントの一つだと思います。そのことがほとんど触れられていないということでした。また、地下水と関連して水辺空間の創出なんかをまちづくりに生かせないかという提案をいただいておりました。それならば、ということで、アイデアとして挙がったミストシャワーなんかは、具体的にその実現を目指すかはこの場では申し上げられませんが、そういった水辺空間の創出というのは、柱4都市環境だけでなく、柱1の気候変動の適応にも関連しますし、水場があれば鳥にもいいとなれば柱3環境共生にも関連してくるかと思います。そこで、横断的視点の二つ目の「環境と調和のとれた新たな地域の魅力を創造するまち」の横断的施策「①みどりと歴史のまちづくり」において言及しようというものです。具体的には53ページの二つ目の写真右側のあたりに、「まちづくりの中でグリーンインフラや植栽など緑を取り入れる、あるいは歴史の趣を活かしたまちづくりを行う、さらには緑が育む豊かな地下水を活用した水辺空間の整備といったことも考えられる、こうすることで緑と歴史だけでなくまちづくり、さらには郷土愛の醸成にも貢献できるというマルチベネフィットを生み出す」というようにまとめ直しました。次に⑯、長岡京市は、立地適正化計画を立てているが、コンパクトシティの話との関連が、環境基本計画上で見えてこない、関連する話であると思う、「エコライフと暮らしやすさを両立するまちづくり」のどこかに位置付けられるのではないかということでした。初めは、立地適正化計画と環境基本計画との関連というのは一体どういうものがあるのだろうと思ったのですが、少し勉強しますと、行政サービスの効率化・市民サービスの向上ということだけでなく、環境面からもコンパクトシティの考えが今必要だという議論があることが分かりました。そこで、これについても本市の環境基本計画で触れる必要があるだろうということで、57ページ「エコライフと暮らしやすさを両立するまち」のところに位置付けています。前半部分で立地適正化計画とかコンパクトシティの基本的な考え方を示して、後半の方で、環境との関連を示すというしつらえにしています。写真の左あたりからです。「コンパクトで安心なまちづくりを推進するため、新たに防災指針を定めハード・ソフトの両面から災害リスクの回避、低減に必要な取り組みを進め、気候変動により多発・激甚化するとされる災害へ備えます。また、公共交通利用の促進により、暮らしやすさと同時にCO2の排出抑制にもなると考えます。」こちらもマルチベネフィットを生み出すという締めくくり方にしています。最後資料5の⑰、計画の推進体制について、5章の分野横断的視点及び施策をやろうとすると庁内体制とかパートナーシップが特に重要である。もう少し具体的に書いた方がいいのではないかということでした。68ページで、計画が絵に描いた餅で終わってしまわないように、どういう体制で臨むのか、できるだけ具体的に示しておく方がよい、ということでした。庁内体制のところでは、部署間の連携であるとか、意思決定のプロセスなんかを新たに具体的に記載したものです。次のページのパートナーシップの形成のところでは、「協働」が大事だ、ということはもちろんですが、それについて行政がどう関わっていくのか、関わり方について具体的に記載しております。宿題については以上ですが、宿題以外で我々が見直す中で大きく触ったところが何カ所かありますので紹介しておきます。一つ目が6ページ、持続可能なまちづくりの基本理念ですが、庁内において、基本理念と分野横断的視点・施策との棲み分けを整理しておいた方がよいのではないかという意見がありましたので、整理をしました。七つの基本理念は、一期計画のときからあるのですが、改めて見ますと、既にSDGsの理念に通じるものが、初期の頃から書いていたのだなと改めて気付かされました。「環境と地域経済・雇用の質を改善を両立させる」といったことがありますし、「社会的公正に配慮して全ての人と分かち合う」など、「誰一人取り残さない」というSDGsの理念に通じる部分があるものでした。なおさら、今回のポイントとしているSDGsの視点を取り入れた、分野横断的視点・施策との棲み分けはどうなのかということになるのですが、この七つの理念を理念で終わらさないために、「具体化したもの」、「より実践しやすくしたもの」である、という整理をここで書いています。続いて11ページ、パリ協定の記述のところにIPCCの最新の報告書が出されたということで、気温上昇1.5度に到達するのが2040年ということで、10年早まったということを最新の情報に更新しています。続いて14ページ、新型コロナウイルスのことを書いています。コロナと環境基本計画との関わりについては、コロナをきっかけとして生まれた常識の転換、新しい生活様式のような、環境においても常識の転換が必要だと言われていますので、そういったこととの関連を書いています。最後22ページ、下のグラフの2030年対策なしというところが、前回の資料では計算中としていましたが、一定理由をつけて計算したものを書いています。それによると2030年、今よりも若干下がるのだけれども46%目標には遠く及ばないので、取り組みの上積みが必要だという書き方になっています。続いて34ページ、先ほど柱3と柱4については、サブ指標を設けるという形で提案しました。柱1と柱2についても、サブ指標として、戸建て住宅に占める再エネ発電設備の導入率ということで、改正温対法では努力義務ではありますが、自治体において再エネに関する目標を定めるようにということもありましたので、本市は従前から再エネの世帯普及率というのがありましたが、より集計しやすい指標としてこちらを掲げたものです。柱2資源循環のところにもサブ指標ということで、一般廃棄物処理基本計画の改定の議論をしておりますが、連動させる意味も込めまして、ごみの焼却に係る温室効果ガス排出量をサブ指標として出してはどうかということです。続いて35ページ、エコ建築の普及の施策に関わるところで若干文言を直しました。エネルギー効率が高く環境に配慮した公共建築物等の整備ということで、長岡京市は木材利用の推進も指針を作ってやっていますので、そのことを拾うために文言を変える必要があったということです。一番最後に、71ページ以降の資料編です。前回は付いていませんでしたが、資料編を完成させて付けています。事務局からの説明は以上です。

会長:ありがとうございました。事務局から前回の審議会で出された宿題について、別紙の資料5という形で本編に書き込んだり、新たな説明もいただきました。それ以外のところの変更箇所や追加箇所についても説明をいただきました。それらの点について議論します。先ほど説明がありましたように、スケジュールの終盤に行けば大きな変更は難しくなりますので、今日のところでかなりの変更につながるようなものがあれば審議を尽くしてほしいという趣旨の発言が事務局からありました。その他の箇所についてもぜひ今回点検したり、改める必要があるところがあればご指摘をいただいたらと思っております。意見がございましたらお出しください。

会長:気が付いたので私の方から1点だけ申し上げます。第5章の国内外の動向の説明のところなどを見ていたら、政府なのか国なのか、主語がばらばらだなと思いました。例えば12ページのCOOL CHOICEのところは、「政府は」という主語になっていますし、13ページのグリーンインフラのところは、「国は」という言い方になっています。11ページのパリ協定のところは、ゼロカーボンの実現について、外国との比較ということで「日本」でもいいかもしれませんが、「日本政府」なのか「国」なのか「政府」なのか「日本」なのか、第2章のところは少し統一をしていただいた方が読みやすいのかなと思いました。第3章以降のところではそのような記述は見当たらなくて、「長岡京市」「本市」「市役所」は、というような形で書いてあるので、そこは大丈夫かなと思います。同じようなニュアンスの指摘ですが、本文上で「長岡京市」をなんと言うのか、ということについても、例えば44ページの最初に、「本市には」と始まっているところもあれば、「長岡京市」というところもあって、チェックをすると主語が不統一と感じられるところがあります。本文に「本市は」と書かなくても「長岡京市は」に統一すればいいと思います。表記上のことで、完成度を高めるために指摘をしました。そこはご検討ください。特に審議するようなことではありません。

会長:審議ポイントがあればご発言ください。だいぶ頑張って手を入れていただきましたし、見栄えも事務局でやれる範囲のことはやっていただきました。あとは最終的な成果物に仕上げていくプロセスの中で、プロの手も入るということですので、改善されていくかと思います。見栄えも含めて気になるところがあればお願いします。

A委員:前回の宿題以外のところも含めて、ということでよろしいでしょうか。

会長:資料編も含めて全編、見栄えも含めて気になるところがあれば、今日確認をしておきたいと思います。

A委員:まずは前回の各委員さんからの指摘に丁寧に対応いただいたことに心から敬意を表したいと思います。中身もすごく素敵だと思いますし、こうしたプロセスを他の市も見ていただきたいくらいだなと思いました。いくつかの審議会の委員を務めさせていただいておりますけれど、本当に丁寧なやりとりがあるなと感じているところです。その上で1点検討していただきたいところがございます。IPCCの第6次報告書が出ていますので、その内容をできる限り反映させた方がいいかなと思いました。第6次報告書作業部会の報告書のポイントとして、「人間の活動が今の気候変動につながっているということは疑いがない。」と言い切っているというところが大きなポイントです。これは市がこれから脱炭素の施策を進めていく上での力強い背骨にあたる言葉かなと思いますので、これは必ず入れていただきたいなというのが私からのお願いです。併せてグラフに関しても、現在RCPシナリオが入っていますけれど、このシナリオがもう使われなくなって、新しくシナリオの作り方が第6次報告書で提案されて、グラフも出てきておりますので、そういったものに差し替えていただければというのが提案でございます。

会長:ありがとうございました。ごもっともな指摘ですので、表記・資料の差し替えをきちっと対応していきたいと思います。他いかがでしょうか。

B委員:三つありまして、資料の3で、柱1気候変動対策の中の、「気候変動への適応推進」のところで、本文24ページに農作物への対応のことが書かれていますので、単位施策小分類のところに、農作物への対応のことを入れておいてはどうかなと思いました。同じことで、36ページの「気候変動への適応推進」のところにも、単位施策小分類として農作物への対応というのを入れるということです。一つ目です。

会長:意味は分かりました。対照表のところで説明いただきましたが、本文のところもそれに合わせて小分類のところに記述が必要だということですね。

B委員:二つ目ですけれど、柱3環境共生のところで、「竹林の保全・再生・活用」がありますが、ここの「竹の利活用に向けた調査研究」というのは、15年も20年も前からずっと長岡京市はやってきていて、竹チップの利用とかもされているところなのですね。いつまで調査研究するのだろうと思いまして、役所が調査研究をするというよりも、竹資源を活用したビジネス提案をするというような民間業者が長岡京市にはいくつかありますし、市民でボランティア活動をされている人達もありますので、ここは企業や市民の竹資源の活用を支援するという表現にした方がいいのではないかという意見です。本文の33ページと42ページに出てくるので、これを直すということです。次に、柱4都市環境のところ、「歴史文化資源の保存・活用」ということで、「保存」というように赤で入れておられるので、言葉のそろえとして、小分類の方も「歴史文化資源の保存・活用」というように、これは単純に文字が抜け落ちただけなのかなとも思うので、それもそろえておくということです。本文の33ページに基本施策・中位施策・単位施策の表があるのですが、都市環境の歴史文化資源のところが「保全・活用」というように言葉が「保存」から「保全」に変わってしまっています。文化財保護法だったら「保存・活用」かなと思います。上の竹林の場合だったら「保全・活用」と言ったりしますし、長岡京市の方で歴史文化資源をどのように捉えているかによって、「保存」とするのか「保全」とするのかが変わってくるかなと思うのですが、普通は「保存・活用」だと思いますので、「保存・活用」に全部そろえられたらどうかなということです。同じものが45ページにも出てきますので直しておくということです。あと1点、資料2の第5章の分野横断的視点及び施策のところですが、一番右に「環境の枠に捉われない経済・社会への貢献」と書いてあります。この言葉は誤解を招くのではないかと思います。環境を台なしにして経済・社会に貢献するように受け取られてはいけませんので、ここはなくても、上に黄色でSDGsへの貢献として環境・経済・社会への統合的な向上と書いてあるので、右側はいらないのでないかなと思います。

会長:B委員が言われたことはもっともだと思うので、書き方の問題だと思いますから、見直していただければと思います。1点確認したいのは、「持続可能な竹の利活用に向けた調査研究」というところで、事業者等への支援ということも、実際の取り組みの中身としては必要だと思うのですが、実際に何らかの調査研究活動を市として予定をされておられてこの表現が残っているということなのでしょうか。今でもそういう事業が今後もまだ予定されているのであれば、並列的な書き方にする必要があると思いますが、今のB委員の質問の部分はいかがですか。

事務局:具体的な調査テーマがあるかについては、今、一旦白紙に戻った状態というのが正直なところです。私が平成30年にここに着任する以前から把握している限りで、平成25年頃から竹をチップ化して、それを肥料にしたり、竹炭にしたり、あるいは燃料化したりと、いろいろな研究をしてきました。私が来てからかなり具体的に事業化に向けて検討したのが、竹チップの燃料化です。「竹チップボイラー」を謳ったボイラーを扱っている業者が少ないですがありまして、そういった業者と積極的に情報交換して、本市の竹チップを実際に燃焼実験までしてもらったりと、かなり事業化に向けた検討を積み重ねてきました。しかし、先進事例として竹チップボイラーを導入しているところはあるのですが、そうした先進事例を見ていますと、コストがかかり過ぎて困っているという話もありまして、一旦燃料化については、今のコストの状勢では事業化は難しいという結論になりました。ただ、放置竹林の問題というのは長岡京市でいまだ継続している問題ですので、燃料化は今は無理でも、別の方法を考えていかないといけないなという状況です。そういった意味でこれを残しているということになります。B委員がおっしゃられたとおり、行政だけの研究では限界がありますので、例えば本文の書き方の中で、事業者の方がこうした竹の問題に取り組めるような関わり方であるとか、そういった書き方にしてもいいのかなとご意見を聞いて思いました。

会長:調査研究活動もなおまだ必要だということから残したいということですね。

C委員:西山森林整備推進協議会ですけれど、まさに今、竹の調査研究を新たに始めようとしているところです。そちらの方は、京都大学の科学研究所と一緒に、生分解性のプラスチックの方に利用できないかということで、竹材料を使って今年度、打ち合わせをしているので、来月総会があるのですが、そこで決議をして、そちらの方できちんと進めていきましょうということになろうかと思います。ですでの、こちらの方は私としては残しておいていただきたいというように思います。

会長:B委員の今のところは、調査研究活動を引き続き市の方も民間の方も取り組まれているということなので、竹の利活用に向けた調査研究というのは残すか、また、本文のところで調査研究も引き続くということをご了解いただいた形で残して、同時に実際に利活用する動きとして、関係機関と連携して進めていくというような書き方に見やすく直してもらうということでよろしいですか。

B委員:42ページのところに、先ほど事務局の方がおっしゃられたように、行政だけが調査研究をするというのは限界なので、民間や学術機関の研究を支援するというように言った方がいいのではないかということです。やはり連携、支援だと思います。

C委員:41ページのサブ指標として挙げていただいている植物種の維持と書いてあるのですが、こちらの種の同定を、おっしゃられたように数名のボランティアの方に依存している状態です。かなりご高齢になられているというところで、おそらく10年どうなのかなということがありまして、後ろの方に書いていただいている人をつなぐプロジェクト、人結び・SDGsモデルプロジェクトがありますが、こちらの方できっちりとそういうことも連携してボランティアだけではなくて、市で育成された方々と一緒に西山を守っていくという、そういうプラットフォームができるように進めていただけるということであれば、こちらの方はサブ指標としてあるのかなと思います。ですので、その連携のところをきっちりこれからご相談をさせていただいて、積極的に自分ごととしていくような市民の方を育てていくということで、そういう理解でよろしいでしょうか。

会長:他どうですか、C委員の方から指摘がございました。確かに誰がどうしたかというところでいくと、人結びのところと人を育てるところと連動しないと、この計画をやっていけないよというのが理解できました。その点、市の方いかがですか。

事務局:おっしゃるとおりだと思います。植物種を調査いただいているボランティアさん、説明の中で今植物調査の方は幸い人数は数名おられると申し上げましたが、ご高齢になられてきているということがあります。その活動自体もいずれ引き継いでいかなければいけないということを考えると、何らかの育成といったことも考えていかなければいけませんので、どういった人をつないだらよいか、連携したらよいか、そういった点について、また西山森林整備推進協議会の中でも、C委員にご助言いただけたらと思いますので、よろしくお願い致します。

会長:何らかの工夫が加わるような形で表現をしたいと思います。他いかがでしょうか。

D委員:まだどう書いていいのかイメージできていないのですが、内容的には第5章の分野横断的なところの三つ目「エコライフと暮らしやすさを両立するまち」の所についてです。本文56ページで「ごみの出ない暮らし方の推進」を挙げていただいております。ここでプラスチックの話を書いていただいているのですが、長岡京市の場合はフードバンク団体が市内にあって、そこと連携して、食が十分得られない方々への食のシェアみたいなこともされていると思います。それはSDGsの2のNo Hungerのゴールにもつながる話で、食ロスの話はSDGsの中ではいろいろな展開があるとよく言われるのですが、その中でも2に繋がる重要なポイントかなと思います。もしうまく書き込めるのであれば、食品ロス、フードバンク団体との連携、そのシェアの考え方をこの暮らし方の中に書き込んでいただいて、ゴールにも入れてもらえると、よりSDGsにつながって広がっていいかなと思いました。どう入れられるかがイメージできないので、可能であればということでご理解いただければと思います。

会長:第三期の基本計画は、第二期までの理念の説明があって、継承するところはありますが、新たに実現をしていく、つまり新たに我々に突きつけられている課題に対して、第三期を通して実現していくという課題もあります。D委員の指摘があったところは、今スタート地点のどこに立っているかというのはいろいろ議論はあるかと思いますが、何らかの形で我々の取り組みの中に盛り込むようにしていったらいかがでしょうか。委員長としてはそう思います。ぜひ工夫してみてください。

事務局:はい。分かりました。

会長:他いかがでしょうか。事務局の方で時間をかけていただいて、丁寧に作文されておりますし、図表やいろいろなところもできる限りアップデートして書いていただいていて、先ほどA委員から指摘があったようないくつかの差し替えはあるとしても、企画文書としてはかなりきちんとしたものになってきているという印象はあります。特段発言がなければ、部会としてのたたき台を作っていくのは一旦ここで閉じてもいいかなと思います。また細かい点は後でも直せますので、一応今日の大きいところは追加したり修正したりするということでいきたいと思います。では、その他の案件ということで、事務局の方からお願いします。

事務局:本日はその他案件はございません。

会長:それでは今日はこれで案件は全て終了ということになりますので、司会を事務局の方にお返しします。

事務局:ありがとうございました。次回の全体会議ですが11月に予定しております。またその前になりましたらご案内させていただきます。それではどうもありがとうございました。

※委員名のA、B、C等は発言順に付番しているもので、他の会議録の委員と一致するものではありません。

 

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