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第3回中小企業振興推進会議会議録

  • ID:13840

日時

令和5年8月24日(木曜日)午後3時から

場所

長岡京市立産業文化会館 3階 第2会議室

委員の出欠

※敬称略

京都橘大学 経済学部 教授 岡田 知弘

立命館大学 経営学部 准教授 植田 展大

長岡京市商工会 会長 藤井 宣之

長岡京市商工会 女性部 部長 太田 香

長岡京市商店街連絡協議会 副会長 長岡天神駅前相互会 会長 山添 和富

京都銀行長岡支店 支店長 村谷 昌彦

長岡京市経済協議会 三菱ロジスネクスト株式会社 管理本部 総務部長 公受 正道

長岡京市地産地消推進協議会 会長 小林 茂

社会福祉法人恩賜財団 京都済生会病院 福祉相談室 係長 田島 佳織

市民公募 髙橋 多賀子

市民公募 千葉 紀明

京都府中小企業総合支援課 課長 浅利 賢司

長岡京市環境経済部 部長 木村 靖子

長岡京市教育部 部長 舟岡 衛

傍聴者

0名

内容

開会

  • 成立の確認

会長挨拶

前回の推進会議は6月初めに開催されたが、それからわずかの間に大きな社会的変化があった。統計的な話で見ると、GDPは確かに回復しているように見えるが、ほとんどは外需であり、実質的なところで内需はマイナスである。そのため、必ずしも全ての産業や人々が恩恵を得ているわけではない。また、毎月倒産統計を発表している帝国データバンクや東京商工リサーチによると、企業の倒産はコロナ禍になって過去最悪を更新しているという。やはり様々な支援が切れてきた中で、売り上げは戻らないが借金を返さなければならない。その結果、持ちこたえられず倒産したり、廃業を決める事業所が全国的に増加している現状である。しかし、長岡京市の実態に関しては、すぐに全てを把握することはできない。

前回の推進会議では、長岡京市の実態を様々な角度から見て指標化をしようということになった。指標の到達点に基づいて施策を打ち、その効果を見る中で、弱ければ補完や強化をする取組を始めたところである。しかし、まだ一年も経っていないこともあり、会議で意見を出しづらい雰囲気もあるようなので、今回も様々なご意見をいただきながら進めていきたい。

議事

第2回推進会議の振り返り

(事務局)資料を基に前回会議の振り返りと、関係団体の取組や長岡京市の基礎データを共有。

市の状況を共通認識化する作業は引き続き行うとともに、データの追加やアップデートをしながら、連携の進化につなげていく。

進捗管理の手法として、まずは団体の取組等を「見える化」し、各主体の取組の重なりや役割を共有・連携して、中小企業振興の全体の最適化を図っていく。

それと同時並行的に評価指標を設定し、中小企業振興の進み具合を確認する。

このようなサイクルを繰り返すことで、効果的な施策推進を進めながら目標や将来像を共通認識化していく。

また前回の会議にて、イベントの対象者を明確にすべきという意見があった。後程の議題で改めて理解促進策について意見をお願いしたい。


基礎データの共有・評価指標について

(事務局)資料を基に基礎データを共有。

中長期的な中小企業振興の進み具合を確認するため、いくつかの評価指標を設定していき、施策推進に反映していきたい。

評価指標の設定について、今後議論を重ねていく中で意見を集約していきたい。

(会長)質問や意見をお願いしたい。

(委員)資料によると学術研究、専門・技術サービス業は事業所数、従業者員数ともに増加している。具体的に学術研究、専門・技術サービス業とはどのような形態のイメージか。

(事務局)具体的な例として、写真撮影業や士業といった手に職を持つような形態が含まれる。

(委員)長岡京市の特徴は子育て世帯の流入だと考える。資料P13から分かるように教育、学習支援業が増加しており、特徴として出ている。

同じく資料P13の医療、福祉において、保育所と医療機関が混在していると思うので、分けて考えたほうがいいのではないか。

子供の数が増えているという話もあるため、保育所が増加している可能性があり、そのようなデータを知りたい。

(事務局)次回の会議ではいただいた意見をもとに、さらに詳しいデータを用意したい。

(委員)事業所数のところで、チェーン店か個人の店かというデータを出したほうがいいと思う。

コロナの時のように、チェーン店だと方針により簡単に閉業する。そのため、できるのであれば、チェーン店かどうか分けて考えたほうがいい。

(委員)経済センサスの統計では、地元か市外か、また、フランチャイズかどうかもわかる。

資料P13の表を見ると、平成28年では農業、林業従業者数が4人だが、令和3年では22人に増加している。この要因は大体想定できるか。

(事務局)農業・林業のところは農家だけではなく、造園業等も含まれる。

市内にもいくつか造園業はあるが、造園業の中でも工事を伴うものは別の産業になる。

回答事業者によって答え方が異なるため流動的になっており、事業所数に変化が生じている。

(委員)コロナ禍では開設事業所数の推移は落ち込んでいるが、現在は感覚的には戻っているのか。

(事務局)客観的な理由や根拠はないが、商工会では創業塾というセミナーを開催しており、昨年度は約20人の参加があった。

今年度実際に創業した人が4、5件あり、日々の窓口での相談が10件以上来ている。

コロナ禍で逆に新しいビジネスを始めようと考えている人は増えている。

一方で既存の飲食店では、事業主の高齢化による廃業が出ている。

(委員)業種や業態、年代層で創業のニーズに変化は生じているか。

(事務局)年齢層は若い方で30代や40代、また女性の創業希望者が多い。

学術研究、専門・技術サービス業に入るかは定かではないが、ネイルサロンや接骨院等が増えている状況。

(委員)創業の相談をする人は、長岡京市在住の人か市外在住の人どちらが多いか。

(事務局)全てを調べたわけではないが半々。以前まで長岡京市に住み、いったん離れたが戻ってきてこの地で開業した人もいる。

(委員)肌感覚的には、新しいことを始めたいという人は出てきており、コロナ前まで回復してきている。


各団体の取組・事業等の報告

(事務局)前年度や今年度の取組、次年度の展開や課題について報告・共有をお願いする。

(委員)長岡中央商店街振興組合、セブン商店会、神足商店会、長岡天神駅前相互会の4つの商店街で、長岡京市商店街連絡協議会、略して「商連協」という形で活動している。

以前は1年間に2、3回の集まりだったが、現在は2ヶ月に1回の定期的な会議で各商店街と情報交換を行っている。

各商店街では夏祭りやハロウィンなど定期的にイベントを開催している。一例として、セブン商店会では七夕の時に、「セブンドリを探せ」というイベントを実施。34店舗が参加し、125名の一般応募があった。

昨年度のガラシャ祭では商店街全体を知ってもらうために、各商店街の企画ではなく、商店街全体としてガラガラ抽選会を行った。

ガラガラ抽選会では、当たりの景品として、4商店街どこでも使える商品券を作成し、商店街の宣伝を行った。

しかし、各お店の負担が大きいという課題が発生した。お店の営業時間に活動する必要があるため、熱心に活動するほど本業に支障が出るところは考える必要がある。

また、ガラシャ祭終了後に4商店街の会長で会議を行った。商店街207店舗あった中で商品券の回収率は70%、使用されたお店の割合は12%のため、費用対効果としてはあまり良くなかった。

経費の割には費用対効果が出ていないため、今後は商連協全体としてどういう形で取り組むか、皆さんに相談しながらやっていきたい。

これからの新規事業として、セブン商店会は来年度50周年を迎えるため、その準備に取り組む予定である。取組内容は決まっていないが、商店街に興味を持ってもらうきっかけになればと考えている。

神足商店街では1万2,000円分の商品券を9,000円で1,000セット販売するプレミアム付商品券事業を行う予定である。

業界を取り巻く課題として、後継者不足による空き店舗の発生が挙げられる。セブン商店会や駅前の商店街でも、事業者の高齢化によって店舗の営業日数や営業時間の減少が発生している。このように高齢化が進み、後継者がいない店舗は営業を縮小していく現象が現れている。

また、事業をどのように承継させていくか、あるいは創業希望者をどれだけ応援できるかを考える必要がある。

どうしても商店街周辺、商連協に所属している地域は賃借料が高く、チェーン店は出店できるが、個人事業主はなかなか出店できない状態である。

そのため、個人の人たちがいきいきと商売ができるまちづくりを考える必要がある。

立地条件が良すぎると、買物がしやすいメリットもあるが、商売人にとっては賃借料の面でデメリットになる。いかにして若い人たちにとって商売がしやすい状況を生み出すか考えなければならない。

(委員)前年度の取組として、今まで今里にあった病院を建て替えて、6月に下海印寺へ移転した。

移転を機に救急・災害医療、周産期医療や小児科の医療を強化し、地域のニーズに応えられるように整備している。

新型コロナウイルス感染症対応として、感染患者の受け入れや地域での感染対策の取組を実施している。

また、医療費に困窮している人への適切な入院医療の提供や無料低額診療事業、市のなんでも相談室と連携した生活困窮者支援の構築を行っている。

今年の春に病院の竣工1年を記念して、行政や社会福祉協議会、地元企業の協力を得て「健康と防災」というテーマで済生会フェアを開催した。3,100人の参加があり、地域社会とのつながりを構築する機会となった。

前年度の課題として、済生会フェアを通じて、地域の福祉医療施設として質の高い医療を提供し、医療を通して地域に貢献することを再認識した。

業界を取り巻く課題として、地域完結型の医療・介護供給体制の構築、サービス提供人材の確保や働き方改革。また、限りある資源を有効的かつ効果的に活用することや、データヘルスの推進、地域共生社会の実現が挙げられる。

次年度以降の展開・目標として、済生会の創立の精神で、地域福祉に積極的に取り組みたい。

出産から看取りまで地域の医療機関と連携しながら、安心安全な医療を切れ目なく提供し、地域包括ケアの整備を進めて、暮らしやすく活力あるまちづくりに貢献したい。

また、地域住民にとって何でも相談しやすく、安心して頼れる身近な総合医療機関として地域に貢献していきたい。

現在、ソーシャルインクルージョン活動の一環として、市内の福祉事業者と連携して、院内で就労支援のカフェを行っており、今後の重点事業と考えている。

今後は産学連携の取組や、地域との交流イベントとして済生会フェアを再度行いたい。また、市民や市内事業者との関わりで、まるごとヘルシーフェスタやガラシャ祭に参加したいと考えている。

働きやすい職場環境の整備促進として、病院併設の保育室や病児・病後児保育を継続して取り組んでいきたい。

(委員)現在の取組として、市内スーパーへのインショップ出店や地元企業等への農産物の供給、また小学校、中学校、保育所の給食への農産物の納品を行っている。

学校給食は何か月も前から献立が選定される。そのため前もって献立に合わせて納品するが、自然環境の変化によって時期的に収穫ができない場合や前倒しになる場合がある。

それが10小学校、4中学校、保育所とまとまってずれるため、農家の人は納品に間に合わない野菜をどうするかという問題も発生する。

例えばナスやキュウリといった夏野菜は自然環境に合うため多数収穫できる。しかし、旬の状態で収穫できるときには、すでに夏休みに入り納品ができない場合がある。そのため生産者も時期的な問題を考えながら作る必要がある。

もともと地産地消の取組は学校給食で子供たちに安心安全なものを食べさせようというスタンスから始まった。

大人と違い子供は産地を選べず、出されたものを食べなければならない。そのため、農家が良いものを提供すると、子供たちも自ずと安心安全なものを食べられる。

しかし、現実として旬な野菜が収穫できる時には長期休暇に入るため、子供たちに良いものを提供できないのが課題である。

学校給食の問題に加えて生産者の高齢化による跡継ぎ問題も課題として挙げられる。

今後、重点的には10小学校4中学校、保育所という形で学校給食を進めていきたい。また、進めていく中で納品できる品目を増やしていき、子供たちに旬なものを食べさせたい。

また、コロナ禍で中止となっていた各種イベントに出店し、地元農産物をPRしていきたい。

(委員)地域密着事業として、商店街のイベントやガラシャ祭の応援・協力を行っており、地域の活性化に取り組んでいる。

また、去年に地域の特産品を集めたECサイトモールを、地銀10行と連携して立ち上げた。

今年度の新規事業や重点事業では、法人については従来通りM&Aに力を入れている。外部機関を使わず事業を行った結果、ここ10年で140件成約した。単純計算で年間約14件成約しており、直近では年間20~30件である。

去年からSDGsの取組として、環境にリンクした融資を行っている。例えば二酸化炭素の排出量を削減すると金利が安くなる。企業からすると企業イメージのアップや求人対策につながる。

個人では政府が推奨しているNISAに一生懸命取り組んでいる。取引先の企業にお願いして社員向けにセミナーを開催している。

また高齢化社会のところで、遺言信託といった信託業務を行っている。信託についてもセミナーを開催すると浸透していき、反応が良くなっている状況。

様々な会社を見るなかで、課題として人不足や土地不足を感じている。長岡京市は創業地として人気はあるが、土地がなく地価が高いという課題がある。

今後については今述べたことを継続的に続けていくことや、ゼロゼロ融資のあとの処理を行う。

(委員)令和2年のコロナ禍により、政府系金融機関でゼロゼロ融資の取組が始まり、その後民間の金融機関でも取引が始まる。

京都府内約11万事業所、事業主として約8万数千事業所があり、このうちゼロゼロ融資の利用件数が4万7,000件。折り返しの利用もあったため、実際には融資終了時点では3万8,000件程度の残高があった。概ね半数近くの事業者がゼロゼロ融資を利用している。

3年間の無利子期間が終わるとともに返済が開始されるところが多いため、令和5年をターゲットイヤーにして取り組む必要がある。

平成20年頃にリーマンショックがあり、その前年くらいから倒産が増えてきた。当時リーマンショックの頃、負債額1,000万円以上の倒産が年間500~600件続いた。そのため、ゼロゼロ融資の返済とともに倒産が増えることを、未然に防ぐ取組が必要である。

企業の倒産を未然に防ぐ取組の一つ目に、ゼロゼロ融資の後継として、各金融機関の協力を得ながら伴走型応援融資を実施している。

二つ目に経営改善の仕組みの構築をしている。後継融資の借り換え時に3~5年の据え置き期間を取る事業所もいるが、結局は延命しただけになる。そのため、この間に経営改善の仕組みが必要である。

また、商工会は中小企業応援隊として経営支援の取組をしているが、各事業所の財務に関するデータがない。

一方で金融機関は各事業所の財務状況を知っている。そのため、商工会と金融機関との間でリンケージが必要だと考え、令和3年度から金融経営一体型支援に取り組んでいる。

これまで金融機関と経営支援機関が直接、個別のお客様の案件について、双方が持つデータを開示しながら支援の方針を考えることはなかった。

現在は保証協会も含めて、お客様の同意を得た上で当該事業の支援方針を固めるといった伴奏支援をしている。

京都府内では令和3年~4年度の2年間で約1,000事業所、乙訓地域では2年間で90事業所に対して金融経営一体型支援を行っている。

現在の倒産の動向は、令和5年1月~7月までの間で、京都府内の負債額1,000万円以上の倒産件数が172件。ちなみに昨年の同時期で139件、一昨年が116件、コロナが始まった令和2年は135件となっている。

数字で見ると倒産件数が増加しているように見え、そのような報道がされている。

しかし、平成20年にリーマンショックがあったが、実はその前年から倒産は増えていた。平成18年には327件、19年には296件、20年には312件、21年には321件の倒産が発生している。

そのため、当時に比べると爆発的に倒産が出ている、あるいはデフォルトがいきなり発生しているという状況には至っていない。

ゼロゼロ融資の返済の動向として、6~8月くらいにピークはあったが、その間借り換え融資が爆発的に売れたという状況でもなく、一定落ち着いている。

最大瞬間風速は来年の4月だと予想される。38,000件の借り入れのうち、約1割がこのタイミングで返済が開始する。

気づきとしては、初めて財務とお客様の状況を照らし合わせて見る環境ができたが、後継者不足による黒字廃業が問題化している。

財務的にも悪くない場合、後継者の対策に軸足を移すことも必要。今後、後継者の事業承継も、取組の延長上必要だと考える。

(事務局・市)昨年度、商工観光課として中小企業振興基本条例の理解促進や地域内の経済循環を目的に、市の公式LINEを活用したLINEクーポン祭という事業を2回実施した。

2回合わせた実績として、約17万5,000回クーポンの利用があった。また、約1億2,400万円の補助金を使用した結果、約4億3,000万円が市内でお金として回った。

事業終了後に1万1,000人からアンケートの回答があり、「地元のお店を応援したいために利用した」等の好意的な意見があった。

事業所からは新規顧客の獲得や、足が遠のいた人が戻ってきた等の意見があった。

また、中小企業の支援として市ではゼロゼロ融資の認定をしている。事務的なことだが、各種業者の業種・業態や売上減少幅を確認しながら、令和2年2月から期間全体では808件ほど認定をしている。

令和4年度単体では56件とそこまでの多さではないが、コロナ禍における資金繰りが深刻である事業所を支えることができたと考える。

中小企業の支援から離れる事業ではあるが、中学2年生による職場体験事業や小学生の社会科見学として工場見学が復活している。

前年度の課題として、コロナ禍での緊急対策的な国の財政出動もあり、今後継続的に中小企業を振興する方法を考える必要がある。

また、事業者に対しての情報発信も課題として挙げられる。現状、商工会に加入している事業所約950、商店街に加入している事業所207。ここに対しては制度の紹介といった情報発信はできる。

しかし、どこにも所属していない事業者は広報誌やホームページ等でしか周知ができない構造的な問題がある。これらに対して、情報発信のプラットフォームとして市の公式LINEを活用できないか検討している。

次年度以降にも関わる課題として、「人不足」と「土地不足」が挙げられる。特に東部地域での工場の用地がないことや、店を出したいがテナントが空かない、また空いてもそのまま置かれる現状がある。

こういった課題に対して、マッチング支援制度等を進めていきたいと思う。

(事務局・商工会)商工会の課題として情報発信が挙げられる。商工会では「ええやん長岡京」とい うSNSに各事業所さんを紹介する特設ページを作っている。これは事業所の情報発信に資する事業だと思う。

また、商品券事業を実施している。今年度も約6,000万円の商品券を市民に向け発行していきたいと思う。他にも建設業支援のためのリフォーム工事券も、商品券発行事業の一環として行っている。

アフターコロナのゼロゼロ融資に絡む借り換え支援で、借り換えが追いつかないという声もある。そのため、金融機関と連携して、事業計画まで踏み込み、抜本的に商売を変えていく支援を実施していきたい。

また、創業希望者が増加しているが、開業する店舗用地がないという課題がある。

空き店舗の情報を把握するためにも、商店街と連携して創業希望者に情報提供をしていきたい。


中小企業振興に関する意見交換

(会長)後継者の問題を含めた人手不足と、店舗や土地の不足という問題が浮かび上がった。

また、商店街での課題にもあったが、市内で商品券事業を実施するも、地元のお店で使ってもらえないという実態もある。

皆さん方からそれぞれ報告された方々に対する質問やご意見をいただきたい。

(委員)商連協の会議で、各商店街の空き店舗の「見える化」をするべきという意見があった。

例えば、上に住まいがあり下に店舗がある空き店舗の場合、入口の位置の関係上、店舗を貸すことができないパターンもある。

このような様々な理由により貸すことができない場合もあるため、まずは各商店街の空き店舗の状況について「見える化」をしようと考えている。

(委員)京都府では商店街創生センターという商店街の支援をする組織がある。空き店舗対策についても一定の支援ができるため、情報提供があれば我々としてもできることをさせていただきたい。

創業希望者のストックも一定数あるため、貸し手の調整ができた際には紹介することもできる。

地域コミュニティの核となる場の一つが商店街だと考える。例えば、京都市内では商店街の空き店舗を共用スペースとして利用しており、子供連れの母親や高齢者が交流している。

全てにおいて補助金が出るわけではないが、商店街をコミュニティスペースとして活用したいという思いを持つ場合、そのようなリフォームに関する支援もあり得る。

(委員)商店街は街の中のコミュニティになる必要があると考える。

夏場の熱中症対策として、商店街の企画で「ウォーターステーション」を考えている。夏場に商店街の店舗に行くと、お水や休憩スペースの提供があるという企画を考えている。

市の熱中症予防対策という形で商店街とタイアップすると、ある程度商店街は負担なく、コミュニティの場づくりにつながるのではないか。

今後もお年寄や子供が交流できる場を作るような施策も、振興条例の中では必要だと考える。

(委員)市のLINEクーポンを利用していた。

新しいお店に行くきっかけや事業者とのコミュニケーションにもつながったため良い取組だったと思う。

長岡京の魅力を知るために回収したアンケートを利用することで、効果的な集計ができるのではないかと思う。

(委員)LINEクーポンを活用していた。便利な一方で近隣のお店で行列や交通渋滞が起きていた。

地産地消推進協議会の話を聞き、一人の親として、給食のことを考え、子供たちの成長を見守っていただき、感謝の気持ちでいっぱいである。

是非ともこれからも続けてほしい取組だが、私たちはそれに対して何ができるか考えていきたいと思った。

(委員)女性部としても、中小企業振興基本条例は、なかなか理解を得られていない現状がある。

始まったばかりなので、今後会議を通して、皆さんと考えていきたいと思う。

(委員)コロナ禍でなかなか職場体験を実施できなかったが、今年度から再開させて

いただき、非常に貴重な機会となっている。

現在、学校ではICT化を進めており、タブレットを1人1台配布しながら学習を進めている。しかし、単に机に向かうだけでなく、現場に出て子供たちが体験するのは非常に重要だと考える。

その意味でも職場体験は非常に重要で、市内の各事業所に協力をいただきながら実施しているところである。

今後は協力をいただく事業所の数を増やしていきたい。

また、学校給食の問題については栄養士がメニューを決めているため、時期的に直前での臨機応変な対応は難しい。

ただし、長岡京市の学校給食は子供たちに好評。また、美味しいという感想や食べ残しも少ないことから、地産地消を含めて学校給食が充実している証拠である。

(会長)病院や福祉施設、工場等と連携して、地元野菜を食堂で使う取組も一つだと考える。

多数の事業所もあり、通年的な出荷もある程度見通せるため、検討する余地があると思う。

病院側ではコストの問題で難しいという話も聞くが実際はどうか。

(委員)以前は地元の食材を職員食堂で使う運用をしていたが、現在は業者が変わったこともあり実施はしていない。今後検討はしていきたいと思う。


条例趣旨の理解促進について

(事務局)前回の推進会議で中小企業振興のイベントという話もあったが、イベント以外の周知の方法があると考えた。

例えば、それぞれ各団体の中でも周知を図っていただくことも必要。一堂に会してすることだけが、理解促進する策ではないと考えた。

団体別や業種別に理解を深めてもらうような説明会や勉強会等の開催も含め、提案や議論をしていただきたい。

(委員)業種別というのは非常に大事だと考える。

商売をしている人は説明会を土日に開催しても行けない。そのため、小さなコミュニティでの開催も一つだと考える。

また、提案として理解を深めるためには、その時聞くだけでなく、YouTube等で復習するのも一つだと考える。

(委員)YouTubeを活用するのも、多様な方法の一つだと考える。

(会長)異存はほとんどないと思うので、事務局の提案の方向で進めてもらいたい。


次回推進会議について・その他

(事務局)次回は定例として、2月頃の開催を予定している。

今回の推進会議では、今年度の取組や新たな展開を報告していただいた。次回は進捗や実際の成果を共有していきたいと考える。

また、各団体での次年度の事業や予算はある程度固まっていると思うため、そのあたりを共有していきたい。

(副会長)今後の会議の注意点として、中小企業を振興しようという意識か、あるいは中小企業振興条例を推し進めていく意識か、どちらに重点を置くか考える必要がある。

また、どのような評価指標で、どういった数字が上がるのか、毎年統計を取りながら変化を見ていくことも大事だと思う。

今後、商工会の各部会で振興条例の説明を行う予定である。商工会に加入している全ての事業所に情報伝達ができるように努力していきたい。

会議資料

第3回中小企業振興推進会議資料