西山森林整備の取り組みについて(平成27年度)
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西山の豊かな森林環境の保全や育成を推進するために、平成17年6月に西山森林整備推進協議会を設立しました。森林所有者、地域住民、企業、NPO、大学、行政などが連携して活動に取り組んでいます。協議会では「西山森林整備構想」に基づき、『つなげたい みどりの西山 未来の子らへ』という想いのもと、積極的に活動を進めています。
→協議会について詳しく知りたい人は、西山森林整備推進協議会のホームページ(別ウインドウで開く)へ
→西山森林整備構想について詳しく知りたい人は、西山森林整備構想のページへ

平成27年度の取り組みを紹介します
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森林整備事業
水源涵養や二酸化炭素の吸収など、森林が本来持っている豊かな機能を取り戻すためには、森林整備を行う必要があります。
平成27年度は、人工林、二次林(天然林)、竹林の整備を行いました。西山の森林総面積約800ヘクタールのうち、平成28年3月末で、約273.80ヘクタールを整備しました。
特に、竹林の整備に関しては、平成27年4月に改定した西山森林整備構想で最重要課題とした「放置竹林の拡大」を止めるために、市街地側から西方向へ拡大する竹林の最前線をライン上に整備する取り組みを始めました。
森林整備をした面積に対し、どれだけの二酸化炭素が吸収されるかの算定を、公益社団法人京都モデルフォレスト協会に依頼しています。平成18年度~27年度の10年間で実施した森林整備により、約1,408トンの二酸化炭素の吸収が認められました。
また、カシノナガキクイムシ等の森林病害虫被害を受け、枯れてしまった木を、景観や安全面を考慮して歩道沿いなどを中心に約77立方メートル(材積)伐採しました。
整備後の人工林
整備後の二次林(天然林)
整備後の竹林


林道・作業道等の整備
森林整備をした後の間伐材を利活用するためには、まず伐採した木を山から運び出さなければなりません。そのための林道や作業道、施業路を整備することも、森林を保全するために必要なことの一つです。
平成27年度は、浄土谷八町地区にて約992.5メートルの施業路を開設しました。さらに、台風などの大雨により崩れた立石林道、鉢伏作業道、西山作業道浄土谷線の修繕も行いました。
人工林エリアに開設した施業路


木竹資源の利活用
本市では、平成23年11月に「公共建築物等における長岡京市産材の利用促進に関する基本方針」を策定し、森林整備により搬出した伐採木等の地産地消を積極的に進めています。
平成27年度は、人工林については伐採した木材を西山天王山駅前にある環境都市宣言の看板や公共施設内のベンチ等へ利用しました。
また、昨年度に引き続き、薪と薪ストーブの購入者に対する補助を行いました。薪は1束あたり200円の補助を設け、約600束分の申請がありました。
竹材については引き続き、竹チップを敷き詰めた私有地の調査区において、引き続き防草効果を検証しています。
また、西山公園及び産業文化会館内の花壇に防草材として活用しました。
西山天王山駅前の環境都市宣言の看板に利用
西山公園内の花壇の様子


自然環境調査・植生調査
- 日本自然保護協会のモニタリング1000里地調査を実施しました(第2期調査期間:平成25年度~5年間) 。
- 森林整備予定地の生物・環境調査を、ボランティアの皆さんの協力を得ながら実施しました。希少な動植物などの生育が報告された場合は、それらに配慮した整備を行っています。


啓発事業

西山ファミリー環境探検隊
四季を通して西山で様々な体験をすることで、自然のすばらしさを感じていただく親子対象の環境教育事業「西山ファミリー環境探検隊」を4回開催しました。 参加者数は延べ149名。西山をフィールドに活動されている団体や大学生ボランティアのご協力を得ながら、季節を感じられる充実した内容となりました。

春の自然観察「花や虫がい~っぱい」

夏の水遊び「小泉川であ~そぼ♪」

森林ボランティア行事
第11回西山森林ボランティア行事を、10月に西山キャンプ場周辺にて開催しました。爽やかな秋晴れの中地元、森林所有者、ボランティア団体、企業等から88名が参加しました。
拡大竹林の整備と、二次林(天然林)の整備をする班に分かれ作業を行い、気持ちのよい汗を流しました。
伐採作業
集合写真

森林ボランティア養成講座
継続的な森林整備を進めていく上で、森林ボランティアの皆さんの存在は欠かせません。
ボランティアの増加を目的として、森林ボランティア養成講座(初級編・竹林の整備)を2月に実施し、16名が参加しました。作業後はNPO法人竹の学校、里山再生市民フォーラムとの交流会を開き、参加者の興味分野や、活動への意欲などを聞くことができました。
また3、4月には、ボランティアの活動をより身近に知ってもらうためにボランティア団体の通常活動を体験してもらいました。
作業の様子
整備体験後の交流

各イベントでの活動PR
西山を市民の皆さんに身近に感じてもらうため、環境フェアや長岡京市農業祭等のイベントブースに出展しました。工作体験や巨大めいろ、改定された西山森林整備構想をわかりやすく解説したコーナーなどを展開し、西山の魅力や西山森林整備推進協議会の活動をPRすることができました。
巨大めいろと展示(環境フェア)
工作体験(環境フェア)


環境教育事業
- 市教育委員会主催の環境教育事業で、市内全小学校が西山及びその周辺での環境教育を企画・実施しました。実施にあたっては、本協議会に参画するボランティアの皆さんに、自然観察や工作のお手伝いをしていただきました。
- 神足小学校は、学校で育てたドングリの苗木をキャンプ場周辺に植え戻す活動を行いました。また、次年度も継続的な活動とするため、ドングリ拾いとポット植え活動を実施しました。
- 小学校の新任教員に向けて、西山環境学習実施のためのオリエンテーションを行いました。
ドングリ苗の植樹


西山森林整備構想
西山森林整備構想の改定を記念し、6月に環境講演会を開催しました。
構想改定の報告と、兵庫県立大学の服部 保先生による「里山の今後のあり方」という内容で、当日は77名の参加がありました。市民の皆さんに西山を広く周知する良い機会となりました。
服部先生の講演


その他
- 視察研修:兵庫県川西市 大阪府豊能郡豊能町

