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令和3年度第1回地域健康福祉推進委員会障がい福祉部会 会議録

  • ID:11637

日時

令和3年7月30日(金曜日) 午後1時30分から午後3時20分

場所

長岡京市立図書館 大会議室 3階

出席委員

武田部会長、石田委員、上田委員、大西委員、田中委員、敦賀委員、西野委員、西村委員、夏川委員、日野委員、松本委員、三好委員、森井委員、小松オブザーバー

欠席委員

島田委員、中谷委員、大内オブザーバー

事務局

能㔟健康福祉部長兼福祉事務所長、厚地障がい福祉課長、望月障がい福祉課主幹兼社会参加支援係長、山中障がい支援係長、髙瀬障がい支援係総括主査、山﨑障がい支援係保健師長、水野社会参加支援係主査、藤原社会参加支援係主事、中村社会福祉課地域福祉労政係主事

傍聴者

2名

配布資料

・【資料1】第5次長岡京市障がい者(児)福祉基本計画の進捗・総括について

・【資料2】長岡京市障がい福祉計画(第5期計画)・長岡京市障がい児福祉計画(第1期計画)の進捗報告と総括について

・【資料3】障がい者基本条例の進行管理(差別に関する相談事例)について

・【資料4-①】「誰もが共に自分らしく暮らす長岡京市障がい者基本条例」施行3年経過後の検討について

・【資料4-②】「誰もが共に自分らしく暮らす長岡京市障がい者基本条例」の趣旨に合致する取り組み


議事の流れ

1. 開会

・能勢部長挨拶

令和元年度・2年度の2年間にわたり、今年度から始まる計画策定にご尽力いただき、心より感謝申し上げる。新しい計画のもと、さらなる障がい福祉行政の推進に努めてまいりたい。
本日は、前計画である「第5次障がい者(児)福祉基本計画」と「障がい福祉計画(第5期計画)・障がい児福祉計画(第1次計画)」の総括、「障がい者基本条例」の進行管理、障がい者基本条例」施行3年経過後の検討についてご審議いただく。限られた時間であるが、活発なご意見を賜りたい。

 

2.新部会委員の紹介


新部会員の紹介・あいさつ

 

3.議題

(1)第5次長岡京市障がい者(児)福祉基本計画の進捗・総括

(2)長岡京市障がい福祉計画の進捗報告と総括

 

・部会長

本日の議事内容は基本計画と福祉計画の進捗の報告と総括。計画を議論して急いで作っていく回ではないからこそ、皆様のご意見をしっかり出していただいて意見交換ができればと思う。

 

・事務局

資料1について説明。

 

・委員

P.9施策(22)防災対策の推進、通番81「災害時要配慮者支援体制づくり推進事業」について。“避難支援プラン(個別計画)を自治会・自治防災会へ配布しました。”とあるが、避難支援プランを何故要配慮者本人が知らないのか。

 

・事務局

個別計画は、要配慮者本人同意のもと、登録申請書に記載された情報を個別計画の様式に入力し、自治会や避難支援者等に提供しており、要配慮者と支援する側が一緒になって、支援に必要な情報を肉付けしていくもの。要配慮者本人について、災害時に配慮すべきことを記入するものなので、要配慮者本人が知らないところで勝手に作っていくものではない。

 

・委員

私は災害時要配慮者支援制度に登録している。“隣家の人に支援をお願いします”となっているが、3、4年前に書類を提出して以降、一切何も連絡がない。どうなっているのかが分からない。
自治会や自主防災会に出しているというが、私は避難計画の進捗をどうやって知ることができるのか。
今までは、まず一次避難所に行って、そこで要配慮者は福祉避難所に行くという二段階の避難計画がずっと続いていた。避難自体が短期か長期かによっても異なると思うが、個別に「あなたはここにこうして避難しなさい」と最初に決めておいた方が避難しやすいのではないか、という点がずっと引っかかっている。
この資料に“自治会や自主防災会に配布しました”と記載されているということは、すでに私の避難計画が私の住んでいる自治会に私の名前で出ているわけだと思うが、出ていても私には何も連絡がない。それは何故なのか、ということをお尋ねしたい。


・事務局

本人が希望する支援情報は、自治会や自主防災会に共有されて、具体的にどのように支援するかを個別計画に記入することになっている。災害発生後すぐに市が対応できないことを前提に、この取組について、市は地域への後方支援を行っている。地域ぐるみで助けあいの仕組みづくりが趣旨であり、先進的に取り組んでいる地域もあるが、何も聞いていないと言われる人もある。

 

・委員

障がい当事者がちゃんとわかっていないと、避難計画は何の意味もない。障がい当事者がどうすれば良いかわからないのに、市が「自治会に任せました」でいいと思っているのか。この状況で個別に計画を立てられていると言えるのか。現在の進捗状況をきちんと管理しなければならないのではないか。

 

・事務局

災害対策基本法の改正があり、個別避難計画の概念そのものが変わりつつある。災害対策基本法改正に伴って、要配慮者について、災害が起こった際の具体的な避難計画を今後策定していくこととなっている。
先進的な市町村では具体的な個別避難計画を策定されているところもあるが、長岡京市のような取り組みを行っている市町村もあるという状況。
現時点で市が取り組んでいる個別計画を指標とした成果を紹介させていただいたところであるが、今後は、具体的・実質的な個別計画策定の取り組みをすすめてまいりたい。

 

・部会長

事務局の説明で、個別避難計画を有効性のあるものにしていくことが大事という発言があったが、その点がとても重要となる。
市町村によっては事情も違う。計画を立てて活かそうとしている市町村もあれば、従来のやり方では上手くいかないのではないかという市町村もある。長岡京市ではどういうやり方をしていけばいいか、ということを考えていかなければならない。京都府内や他の市町村を見ていても、個別避難計画が上手くいかないという所が非常に多い。個別避難計画があろうがなかろうが、委員のように隣家の人に頼んでいるという方もいる。そうした人は個別避難計画の有無にかかわらず、災害時は何とか避難できるのではないかと思う。実際はアンケートに回答しない人が、災害時に取り残されていき、行方がわからないという風になっていく。市としては手を挙げていないから自業自得だ、とは言えない。手を挙げていようがいまいが、計画を立てていようがいまいが、支援が必要な人は災害時要配慮者になっていく。むしろ、手を挙げていない人・計画を立てていない人の方が、把握困難であり支援が必要な人となるのではないか。それを踏まえて、どうしていくか考えていかなければならないという段階になってきている。
委員から避難所の話をいただいたが、市町村によっては、何とか一般の避難所で一次避難を食い止めようという方針のところもある。一方で、一次避難所をとりあえずのクッションとして、二次避難所として福祉避難所を並行して開所するという市町村もある。市町村によって、市町村域の広さや高低差等、全く状況が違う。長岡京市として、災害時要配慮者がなるべく困らないようにするにはどうしたらよいか考えていかなければいけない。委員のご指摘の通り、少なくとも現在の個別避難計画について再考するポイントにきているのではないかと思う。
また、目標に向けた課題について。“避難支援者を確保できていないケースがあり、地域のマッチングが課題”とあるが、避難支援者を見つけられない人が大多数であり、マッチングが課題ではない。明らかに支援者不足が課題となっている。長岡京市が災害に見舞われたときに、要配慮者の命が助かる仕組みを考えていかなければいけない。市民の命に係わる話であり、とても大事なポイントだった。 

・委員

今回の議事に直接関係する話ではないが、杉の木会の件について。進捗がどうなっているかご教示いただきたい。

 

・事務局

まず、経過についてご説明させていただく。今里に乙訓福祉施設事務組合が所有している空き地がある。土地活用について、乙訓福祉施設事務組合が入札され、杉の木会という社会福祉法人がグループホーム、ショートステイ、生活介護等サービスの整備を進めようとされたところ、地域の人から不安の声があがり、話し合いを続けられているところである。新型コロナウイルスの影響により、予定されていた法人と地域の方々との話し合いの延期が何度か続いていた。5月に延期となった説明会が、7月25日に実施されたところである。説明会で使用された資料については、乙訓福祉施設事務組合のホームページに掲載されている。説明会自体は地域の方に向けたものだが、それ以外の人にもご覧いただけるようになっている。その中で、令和6年春に開設予定であると地域の方にご説明させていただいたところである。引き続きご理解していただけるよう努めていく。

  

・部会長

地域の社会資源であるため、この場で共有しておくことは大切。

 

・委員

P.4通番34番「発達障がい児者の支援体制整備事業」の発達支援ファイル(ながおかきょうリンク・ブック)について。
「リンク・ブック」の概念は、一般的には「サポートブック」や「支援ファイル」などと称され、発達に課題のある子どもたちに切れ目のない支援を目的として、10年以上前から始まった方法と記憶している。京都府では、福知山市や舞鶴市が初期から、先進的に取り組んでいたと思う。長岡京市では、「ながおかきょうリンク・ブック」という名称で普及に努められているとのことである。
この「リンク・ブック」の趣旨として重要なことは、子どもに関わる支援機関・支援者から得られた発達の過程の見極めや助言を一つのファイルに蓄積し、その情報によって継続的に子どもを支援していくということ。長岡京市の「リンク・ブック」の特徴として、親の記入を基本とすることがまず印象付けられる様式であると思う。これに対して、例えば、舞鶴市の初版の「発達支援ファイル」では、「保護者や関係機関が直接ファイルに記入※医師は診断書等のコピー」とし、保護者のみが記入するものではないと明示している。京丹後市の支援ファイル「にじいろノート」では、支援機関に書いてもらうため、「関係機関への記入依頼は、1月末日までにお願いします。」という具体的な記載がある。親のみがきめ細かく記載するのはむずかしく、負担が大きい。内容について、再考をお願いしたい。
また、普及について。「リンク・ブック」は、複数の関係機関が記入に協力しつつ、活用もしていくものだと思う。当事者やその家族だけでなく、広く子どもが関わる機関への普及をお願いしたい。保育所・幼稚園・学校や療育機関、学童保育等にどこまで「リンク・ブック」についての認識が行きわたっているのか。ある認可保育園の園長先生とのお話では、最近まで「リンク・ブック」の存在を知らず、名称を聞いたこともなかったと伺った。「当事者に配布して普及させる」というところから一歩進んで、子どもを支える機関にも広く周知されるようにしていただきたい。子どもの所属する機関から、気になる子どもの保護者へ、「リンク・ブック」の活用について声をかけていけるような普及の仕方をぜひ考えていただきたいと思う。

 

・部会長

以前は法律上別体系となっていた障がい児と障がい者の課題について、発達障がいの特性を踏まえ人生を通じた支援を体系的に考えていくことが大事という理念によって、2005年に発達障害者支援法という法律が作られた。支援を連続性のあるものにしていく、という法律の理念を具体化したものの一つがこのリンク・ブックであると思う。その意味では、支援者側がその理念について理解して、支援者同士がつながって一連の支援をして行けるようにされるべき。
どれだけ配布したかという量の部分から、どのように活用されているかという質の部分に踏み込んでいく必要があるのではないかというご意見だったかと思う。

 

・事務局

ながおかきょうリンク・ブックについては、平成28年度から始め6年目を迎えている。
委員のご意見は、大きく2点あったかと思う。一点目は記入について。記入の困難性があり、保護者が記載することに負担を感じているというご意見。私どもも認識しているところである。本当に必要な情報のみを記入するとか、必要な情報を挟み込むということにより、保護者の負担を減らしながら必要な情報をしっかりファイリングしていけるものにしていく必要があると考えている。
二点目は普及について。とても大事な視点である。親が関係機関にリンク・ブックを提出しても、関係機関に知らないと言われるとリンク・ブックの有用性について疑われてしまう。支援者に、リングブックが有用であると認識していただき、支援される側、する側の双方にとって、メリットを感じるものにしていくことが目指すべき形である。そのために、より周知・啓発を促進していく、フォーマットを改善していく、書き方の支援を考えていく等により、さらにリンク・ブックが活用されることを目指していきたい。

 

・事務局

資料2について説明。


・部会長

P.26の移動支援事業について。利用が低調であったというのは新型コロナウイルスに関連した外出自粛の話なのか、支援者不足の話なのか、どうなのだろうか。新型コロナウイルスの関係で個別支援に行くのを控えたいという意見が支援者にあったのか。あるいは利用者からの利用希望が少なかったのか。もし把握していたらお答えいただきたい。
 

・委員

いくつか要因がある。一つは、最初は新型コロナウイルスがどんな病気かわからなかったため、どこにも行かないという人がたくさんいた。うちの事業所でいうと、ガイドヘルパーが高齢になってきているため、ガイドヘルパー自身が外出することを怖がったということがあった。
もう一つは、通所事業所から利用者に対して、できるだけ外出を自粛し、毎日通所に行き規則正しい生活をキープしましょうというような声かけがあり、ガイドヘルパーについてはキャンセルするという動きがあった。ただ、一部には外出しないと生活リズムが整わない人がいるため、そうした人たちについては短時間で交通機関に乗らず近所に出かける、ということでコーディネーター、親、相談支援専門員で話し合いながら外出先を決めるということをしてきた。
今は緊急事態宣言やまん延防止等重点措置により、戻りつつあった利用の横ばい状態が続いている。実態的には、短時間の外出をたくさんの人がし始めた、というところで止まっている。
 

・部会長

私は京都市内の社会福祉法人の理事をしているが、先日の理事会にて決算状況を確認する中で、移動支援が減っているような状況があった。
移動支援の第一義は障がいのある人の移動確保や、外出しないとストレスが溜まってしまう部分の解消がある。また、親は移動支援利用の間にほっと一息できる時間もあるという話もある。
元々十分ではなかったところが、さらに減ってしまう意味を考えないといけない。コロナだから仕方ないといえば仕方ないが。先ほどの災害の話もそうである。要配慮の状況にある人は、ヘルパーさんが来られなければ途端に命の危機に瀕することとなる。元々十分な支援を受けながら生活できていない人が、緊急事態になったときに最低限を割り込みかねないという視点は持つべき。
いま各事業所で施設のBCP(事業継続計画・Business Continuity Plan)という話が出てきていると思う。なぜかというと、福祉事業が継続されないと、利用者たちが命の危機にさらされる可能性があるため。自分ができない場合「できません」で終わるのではなく、別の事業所に助けてもらいながら何とか事業を継続していかないといけない責任があるのでは、という話がある。
コロナで仕方がないところもあるかもしれないが、何とか最低限を割り込まないよう障がい者福祉を維持・継続していく、という市としてのBCPのような考え方が必要なのではないか。
人材確保の課題についてはどうか。

 

・委員

自立支援協議会で人材確保の育成部会が今年からスタートしたところである。色々なところで人材不足が問題となっている状況。私も府の就職フェアに行かせてもらったが、コロナの関係もあるかもしれないが人が少なく、学生の数も極めて少なかった。
協議会では、学生とどう縁を取り持っていくかという学習会を予定している。福祉に関わる学生の気持ちをどう繋いでいくのか、実情をしっかりと検討し、どういう形でマッチングを取り持つのかという部分を考えなければならない。乙訓圏域、福祉分野に限らず人材不足が感じられる。乙訓圏域では、ショートステイやグループホームが土日に開所されないという部分でも人材不足があるのではないかと思う。



・委員

先日、長岡京市で開かれた福祉就職フェアが非常に有難かった。実際、なかなか就労に結びついていない現状ではあるが、あれだけ沢山の人に来ていただけるとは思っていなかった。中には福祉の仕事をしたことがないという人もいらっしゃったが、興味の入り口を準備していただけたのは一事業所だけではできないことだった。続けていくことで何かの形になればと思う。また一緒にできることがあったら取り組ませていただきたい。

 

・事務局

7月11日に中央公民館にて、市内の訪問介護・居宅介護の事業所を対象とした「ふくし就職フェア」を実施した。こうした就職フェアは京都南部というような広域で行うことが多かったが、大きな事業所しか参加できず、募集する職種・業種が広いとマッチングが進まないという現状があった。それを受け、今回はヘルパーという職種を限定し、長岡京市内の事業所のみ対象として長岡京市主催でフェアを実施することとなった。
当日は37名の方に来ていただいた。福祉がわからないが話を聞いてみたいという人の入り口になったと感じている。事業所からも、地域で働きたいという人が予想以上に多かったため、就職フェアの有用性を感じたというご意見をいただいた。最終的には地域の事業所に就職していただくということが大事だと思うが、それに繋がらなくても福祉の魅力ややりがいを発信できた良い機会だった。今後も引き続き人材確保について進めていきたいと考えているので、ご協力をよろしくお願いしたい。

 

・部会長

やはり実態はどうかということからヒントを得ながらやっていくべき。事業所で新入職員研修をやっているが、福祉を勉強して新入社員で入ってくる人が圧倒的に少ない。転職の人や、新卒でも福祉ではない人の方が多かった。そうした人たちにも、広く門戸を開くというアプローチも大事である。今回は訪問系サービスに限定したということであったが、今後は通所事業所を含んで実施する等も考えられる。亀岡市や南丹市等、そういった取り組みをしているところもある。学びながらやれたら良いと思う。


・事務局

資料3、資料4について説明
 

・部会長

条例について。「障がい者差別解消法」改正に伴い、市条例も見直すとのこと。合理的配慮の提供について、これまでは行政が義務、事業者は努力義務となっていたものを、事業者についても義務化するというもの。
 

・委員

市だけの問題ではないが、一般の該当する方に理解してもらい、実践してもらうのは物凄く難しい問題。相当の覚悟を持って広報活動を実施していかないと、とてもではないが合理的配慮が提供されるとは思えない。責任を持って、広報活動をしっかりやっていただきたい。
 

・部会長

委員のご指摘通り。もう一つ大切なのは、「条例が変わったので、やる義務があるんですよ」というやり方にしてしまうと、対立構造になってしまう。最終的にはそうなってしまうかもしれないが、なるべくそうならないようにソフトランディングをしていかないといけないのではないか。また、施行後も運用を一緒に考えていくというところも含めてやっていく必要がある。委員がおっしゃったとおり、変えていくのは時間の問題となってくるが、そこまでに命令ではないやり方、事業者と障がい当事者が市民としてうまくやっていける方向をどれだけ耕せるかが問われていくところであると思う。そこがうまくいかなければ、実態が伴わないどころか、下手をすると溝が深まりマイナスになりかねない。委員のご指摘は大変重要なところである。


・委員

資料3の「令和2年度各分野における合理的配慮の提供促進の主な取組状況」について。「③市広報誌(令和3年3月号)に障がい理解啓発の特集記事掲載」とある。この特集記事は、分かりやすくて大変良かったと思う。「障がい者」や「人権」と口で伝えると”難しい”と受け取られてしまうが、文章や写真はわかりやすく伝えられる手法だと思った。全戸配布されるものであり、何度も読み返せるものであるため、すごくよかった。
また、資料4-①について。「⑥市民等へのコミュニケーション手段を学ぶ機会の提供」について、取り組みの1つに「あいサポート研修のミニ手話講座」がある。“ミニ”ということが大事なのだと思う。少しずつ沢山の方に体験をしてもらうことで、小さな子どもから大人まで手話等のコミュニケーション手段が役立つ社会にしていこう、という意義が伝わってくる。まずは「楽しい」と感じてもらうことが、浸透させるために必要なことだと思う。
 

・部会長

大変貴重なご意見だった。一つは、意識の高い市民の方が活動していただけるバックアップのような取り組み・ツールを広報誌で提示すること、それを市が実施することの価値は高いと思う。一法人でやると、「そんなところもあるんだな」で終わってしまうようなところが、市がやることで公的な資料として活用できる。
もう一つは、小学生に対する取り組みはとても大事。10年後、20年後に現在の小学生たちが長岡京市のメインの市民になっていく。子どもたちを対象とした取り組みは絶対やっておかないといけない。大人になると価値観を曲げる話になる場合もあるが、子どもであれば価値観を作る話になる。
 

・委員

合理的配慮に関して。合理的配慮として求めていい範囲がぼんやりしすぎていて、なかなか理解されなかったという場面が多い。施設をバリアフリー化する、手話が必要な人に手話を、等はわかりやすいが、例えば教育現場等で合理的配慮を要求する場合、根拠・証明が必要となる。それが少しでも改善されるといいと思う。診断等に左右されないものが合理的配慮であると思うが、現実的には未だ根拠が必要な状態。「わたしはこうだからこれを求めます」というものがはっきりなければ、合理的配慮を受けづらい。
また、リンク・ブックについて。ただの保護者の記録となると、記録媒体としての役には立つが、支援等に繋げようとした場合に力が弱い。例えば、学校の先生に見せるとなった場合、支援にあたりどういう情報が役に立つのか知りたいと思う。医師等の専門家が子どもの状況について記載する欄があれば、ファイル自体が力を持つのではないか。その辺りも改善されると良いと思う。
また、日々感じたことを市に伝える手段がないので、そうしたツールがあれば良いと思う。伝えたことについて改善してほしいということではないが、ただ伝えるいうことをみんなが簡単にできるように改善されれば、市が把握しやすくなると思う。
 

・部会長

大事なご指摘があった。府のいきいき条例の進捗委員会にも出席しているが、そこでも「合理的配慮について、どこまでが合理的な範囲なのか」という話が出ている。示さないところが大事なポイント。ここまでが合理的配慮の範囲ですよ、と示せば、そこまでやればいいのか、という話もセットになってくる。「当たり前」が変わっていく中で、あえて規定しないメリット、しないデメリットがある。そこを何とか埋めていくために、府では合理的配慮の事例収集を行っている。事例を収集、分析、公開していく積み重ねが大切。長岡京市の中でもどんどん合理的配慮の事例がでてくると良い。
リンク・ブックの話でも、前のステージではこうした合理的配慮をしてもらっていたという記載があれば、それが力になり、どうして次のステージではしてもらえないのかという話になってくる。ファイル自体が力を持っていくことになる。
長岡京市の中で、合理的配慮の事例をどんどん挙げていってもらい、分析・公開を繰り返していけば、長岡京市の中で合理的配慮の水準ができてくると思う。その水準に対し、もう一歩進んでもいいのでは?という話が出てくるような好循環を狙っていくとすれば、委員の指摘は大変重要なヒントであると思う。
京都府のいきいき条例の改正の動向もあるが、長岡京市が先に条例改正をやってしまってもよい。他市では京都府のいきいき条例に準じていこうとしている中で、長岡京市は独自で条例を作ってきたので、長岡京市が先んじて前に進めていってよいと思う。


 

4.その他

・事務局

令和2年度4回目の部会の中で、オブザーバーの2名について部会委員にしてほしいとの意見をいただいた。現在調整中であるため、もう少しお時間をいただきたい。

 

・事務局

災害時要配慮者支援制度の郵送調査について。毎年夏に、本制度への登録を希望するかどうかの郵送調査を実施している。身体障がい手帳1級・2級、精神手帳1級・2級、療育手帳A・Bの交付を受けている人で、本制度へ登録されていない人が対象となっている。もし対象の人にお会いされる機会があり、対処に困っておられるようであれば、サポートをしていただけたら有難い。
課題はあるところだが、どの程度この制度が理解されているのか、どれほど支援を必要としている人がいるのかということをできるだけすくいあげ、支援に繋げていきたいと思うのでご協力いただきたい。

 

・委員

対象者が誰かというのは、もらった人が相談しなければわからない。私の場合は民生委員が持ってきた。忙しいのかもしれないが、その手続きをなぜ民生委員がしないのか。一般の人に聞いてもわからないのではないか。

 

・部会長

委員から、対象者全員に送付するのではなく、未登録の人のみ郵送するのであれば、対象が誰かわからないのではないかという話をいただいた。
本会は事業所の人がいらっしゃるので、関わっている人たちについて、もし災害時要配慮者支援制度の郵送調査の話がでてきていたらサポートしていただきたいという趣旨。そうした機会があれば、災害への備えについて話をするきっかけにもなればよいと思う。

 

・委員

資料1の目次について。通番22「障がい者差別啓発・理解・解消(アルコール健康対策基本法への対応)」とあるが、「差別啓発」という記載でいいのか。アルコール健康対策基本法への対応だけでいいのか。障がい者差別啓発と書かれると、差別を啓発する、という意味に取られないか。我々はわかっているが、文言を変えたほうがよいのではないか。

 

・部会長

差別啓発の後ろに「解消」と記載されてはいるが、このままでは「差別」という言葉が啓発にもかかっている。誤解を招く表現になっているため、資料を残していく場合、修正をしていかないといけない。そこは事務局にお願いしたい。

 

・事務局

第5次計画策定時、元々この名称となっていた。意味を大きく変えない形で、誤解を防ぎ、名称で事業がわかるようにしたい。

 

・委員

本日の資料として、「誰もが共に自分らしく暮らす長岡京市障がい者基本条例」に関する市の施策をまとめたものがあるが、こういうところに含まれない配慮について、気になっていることがある。合理的配慮は概ね当事者に対する配慮や対応となると思うが、発達に課題のある子どもを持つ親が、イベント・講座に参加する際の配慮も必要ではないか。「保育あり」のイベントについて、サポートが必要な子どもの親が気軽に保育を申し込めるだろうか、ということが気がかりである。合理的配慮の項目には入らないことかもしれないが、必要なことであると思うので、市には検討していただきたい。

 

・部会長

とても大事な視点。もしかすると基本条例の中でカバーするものかもしれない。一般市民として保障される部分で、長岡京市民が市の中で行われるプログラムへの参加を障がいを理由に妨げられないという捉えもできる。「保育あり」としているところを、「障がい児保育あり」や「保育あり(障がい児保育も可)」という記載にすることも考えられる。
もしそれができなければ、基本計画のどこかの項目に該当する可能性もある。条例でカバーするのか、いずれにしても大事な問題・視点である。
先程の移動支援の話でも、移動支援が止まると、その間は親がみることになる。当事者中心の視点も重要であるが、障がいを持つ子どもを育てているという意味での当事者は親になるため、その視点は大変重要。

 

5.閉会

・事務局

今後のスケジュールについて説明。


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