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「長岡京市文化財保存活用地域計画」を作成しました!

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市制施行50周年から、次の50年へ!歴史文化のまちづくり

長岡京市は、6世紀前半に「弟国宮」、8世紀後半に「長岡京」と2度にわたって都が置かれ、王城の地として栄えてきました。

市域には、国史跡「乙訓古墳群」や「長岡京跡」など、旧石器時代から現代にいたるまでの豊富な歴史文化が存在し、また、乙訓寺や光明寺、長岡天満宮をはじめとする多くの寺社や旧跡なども、永年にわたる人々の営みを有形・無形の文化財として今に伝えています。また、京都・大阪の二大都市を結ぶ中間に位置する地の利にも恵まれ、西国街道や丹波街道などの交通の要衝、京都の生活を支える農村、京都や大阪のベッドタウン、工業都市として、さまざまな時代のニーズに対応しながら、歴史文化が幾重にも重なり合い、豊かな自然や歴史資源、先端産業が調和するまちとして発展してきました。

令和4年、市制施行50周年を迎え、これまでの本市の歩みを振り返りながら、歴史文化を「ものがたり」として明らかにし、それらを構成する文化財を大切に未来へ継承するため、総合的・計画的な取組を進めていく指針として、「長岡京市文化財保存活用地域計画」を作成しました。


「長岡京市文化財保存活用地域計画」の国認定

文化財保存活用地域計画は、文化財保護法第183条の3に位置づけられる、文化財の保存・活用に関する総合的な計画です。

本市では、令和2年度から令和4年度にかけて、学識経験者や文化財所有者などの文化財関係者だけでなく、商工観光関係者、公募市民などで構成する協議会(長岡京市文化財保存活用推進会議)を設置し、課題や方針、具体的な措置などの協議を重ねてきました。令和4年12月16日に国の文化審議会文化財分科会の答申を受け、文化庁長官の認定を受けます。


「長岡京市文化財保存活用地域計画」の概要

計画期間

令和5年(2023)度から令和12年(2030)度の8年間とします。


文化財保存・活用の方針

本市の歴史文化を、未来へ大切に守り、伝えていくためには、文化財行政だけでなく多様な主体が連携し、誰もが文化財に親しみ、その価値や歴史文化の魅力をともに磨き、楽しみながら次世代へつなげていく取組が必要です。そのため、歴史文化の特徴から紡いだ「7つのものがたり」を共有しながら、文化財の保存・活用に関する現状と課題から導く「8つのビジョン」、さらに「4つの基本方針」を示し、わかりやすく総合的・一体的な取組を進めていきます。


キャッチフレーズ

歴史文化×めぐる。かしこ暮らしっくなまちにせんと(遷都)!

~7つのものがたり・8つのビジョン・4つの基本方針~


「めぐる」という言葉には、「あるものを中心としてそれを囲み交わる」、「繰り返す」、「あちこち歩きまわる」といったさまざまな意味があります。

例えば、文化財を中心に、みんなで歴史文化の魅力を語り合うこと、次世代へ歴史文化をつないでいくこと、実際に市内の歴史文化に触れ親しむこと、歴史文化を通じて地域や人々が交わること。こうした歴史文化を核として、つながり交わる、さまざまな人々の活動や想いを大切にしながら、歴史文化薫るまちづくりへの取組を進めます。

また、このまちに都「長岡京」が遷都され、新たなまちづくりが進められたように、まちの大きな魅力である「かしこ暮らしっく」なバランスよいくらしをこれからも着実に継承・発展していくため、歴史文化を活かすことで、いっそう「かしこ暮らしっく」なまちにせんとあかん!という意気込みを表しています。

「7」つのものがたり、「8」つのビジョン、「4」つの基本方針には、長岡京遷都の年「784年」への想いを込めています。

「7つのものがたり」

本市の歴史文化の特徴(=長岡京らしさ)を見つけるため、自然環境、地形的特質などを踏まえながら、市民ワークショップなどを行い、ベースとなる「7つのものがたり」を導き出しました。

7つのものがたり
1

きわめて高い利便性!人とモノ、文化をつなぐ要衝の地

京都盆地の西の玄関口、交通の要衝として栄え、街道沿いの民家や道標などが今に歴史を伝えます。現在も、その利便性により、ベッドタウンと産業が共存しています。
2

巨大な古墳が出現!大王の息吹を体感

古墳時代、大小さまざまな古墳がつくられ、現在もその息吹を体感することができます。当時の暮らしがわかる遺跡も数多く見つかっています。
3

ここがみやこ!「長岡京」王城の地

518年に「弟国宮」、784年に「長岡京」と2度にわたって都が置かれました。幻の都の解明に人生を捧げた中山修一氏の記念館も市内にあります。
4

幽閑とにぎわい!信仰と遊観の地

勝龍寺や楊谷寺、乙訓寺、光明寺、長岡天満宮など、信仰の地として、江戸時代の復興以降は周辺環境も含めた遊観の地として、多くの人々に親しまれています。
5

自治と戦乱の舞台!西岡衆と細川藤孝

戦国時代、周辺地域とともに西岡衆と呼ばれる連帯により暮らしが営まれました。細川藤孝が入った勝龍寺城は、山崎合戦で明智光秀の拠点となり、天下統一の舞台となりました。
6

京都の繁栄を支えた!京都近郊農村のくらし

京都の近郊農村として都を支えながら、地域ならではの庶民文化や伝統行事、食文化などが栄えました。また、用水確保やそれにまつわる歴史文化も残っています。
7

ピカイチ特産物!竹とタケノコ

乙訓地域の竹は竹材として古くから利用され、またモウソウチクの良質なタケノコは京都式軟化栽培により本市を代表する特産物として、現在も広く知られています。

「8つのビジョン」

現状と課題を踏まえ、具体的な目標イメージとして、「8つのビジョン」を定めて、取組を進めていきます。

8つのビジョン
1 調査・研究の充実 分野や時代、エリア毎にどんな文化財があるのか、 きちんと整理されています。
2 価値の共有 誰もが歴史文化の魅力を知ることができます。
3 確実な保存・継承 保存や維持管理のための担い手、収蔵スペース、 資金などが確保されています。
4 防災・防犯の推進 地震や水害、火災、盗難等から文化財を守るしくみづくりが進んでいます。
5 まちづくりへの活用 景観や都市計画など、幅広く 歴史文化を活かしたまちづくりが展開されています。
6 観光との連携強化 観光振興と連携した取組が進んでいます。
7 生涯学習の充実 歴史文化を活かした生涯学習が展開され、 歴史文化に関わる人材が育っています。
8 協働体制の推進 行政や専門家だけでなく、さまざまな主体 と連携・協働した取組が進んでいます。

4つの基本方針

8つのビジョンを達成するため、「4つの基本方針」を示し、事業を進めていきます。

4つの基本方針
1調査・研究の充実と文化財の価値の共有
~歴史文化をめぐり磨く~
歴史文化を活かしたまちづくりを進めるためには、文化財の価値と歴史文化の魅力を知り、共有することから始まります。本市の文化財の価値を明らかにし、歴史文化の魅力を周知するため、継続的・戦略的な調査・研究を行います。また、情報発信を強化し、調査・研究の成果を市民等と共有することによって、さらに文化財の価値と歴史文化の魅力がめぐり磨かれていくものと考えます。
2着実な保存・管理と継承
~歴史文化が時をめぐる~
歴史文化を活かしたまちづくりを進めるためには、文化財の着実な保存・管理・継承の取組が欠かせません。調査・研究の成果に基づき、未指定文化財の指定等を進め、指定等文化財の保存・修理を実施します。また、防災訓練の実施や防災・防犯設備整備への支援など、文化財の防災・防犯対策を進めます。こうした取組により歴史文化が時を超え、次世代へ確実にめぐっていくものと考えます。
3まちづくりへの活用
~歴史文化にめぐり親しむ~
歴史文化を活かしたまちづくりを進めるためには、文化財の保存を前提としながらも、活用を進めることが重要です。実際に市内の文化財に触れ、歴史文化に親しみめぐることで、より身近にその魅力を感じ、このまちへの誇りや愛着を生み出すことが、文化財を守り伝えていくことにつながります。観光振興や景観、環境などさまざまな分野で、「7つのものがたり」を活かしたまちづくりを進め、地域ブランディング(シティプロモーション)や地域の活性化へつなげます。
4みんなで支えるしくみづくり
~歴史文化で想いめぐる~
歴史文化を活かしたまちづくりを進めるためには、文化財の保存・活用を進める体制の整備や多様な人材の育成、それらを支えるしくみづくりが必要です。学校教育や社会教育と連携した取組をいっそう進め、文化財関係者だけでなく、多様な主体が参画・協働し、歴史文化でつながり、みんなの想いをめぐらせ、支え合うことができるしくみやしかけづくりに努めます。

「長岡京市文化財保存活用地域計画」

「長岡京市文化財保存活用地域計画」(本文)ダウンロード

「歴史文化×めぐる」ロゴマーク

地域計画のテーマである「歴史文化×めぐる。」のロゴマークを作成しました。

長岡京市の歴史文化・文化財の保存と活用の趣旨に賛同するイベントのチラシ等にぜひダウンロードしてご活用ください。

ロゴマーク(縦)

ロゴマーク(横)

長岡京市文化財保存活用地域計画ロゴマーク等に関する使用取扱要綱

地域計画作成の経過

令和2年度から令和4年度までの地域計画作成の経過や取組内容については、計画作成の経過ページをご覧ください。


関連情報

過去に開催した講演会・イベント等

令和5年度

【終了しました】地域計画キックオフ講演会「江戸時代の旅と名所と乙訓」