求める人材像 市長インタビュー
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市長からのメッセージ
長岡京市は昭和47年の市制施行から、今年で53年目をむかえます。
わずか人口1万5千人だった農村が、いまや大きく発展し、立地条件の良さを生かして豊かな都市として成長を遂げてきました。
そして、私が市長に就任して、ちょうど10年が経過しました。
これまで、子育て環境の充実を中心に、まちづくりや環境、シティプロモーションなどの取り組みを進めてきましたが、その結果、人口減少社会においても、長岡京市の人口は8万2千人を超え増加の傾向がみられるところです。
長岡京市は、いまなお大きな変化の真っただ中にあり、まだまだ多くの潜在的な力を持ったまちだと確信しています。
「定住の促進」「交流の拡大」「まちの新陳代謝」
市政運営に掲げる3つの基本戦略をもとに、目の前にある課題を解決することはもちろん、将来を見据えた投資を行うことによって、もっと魅力的なまちになっていきます。
私たちが生きる現代は、VUCAという言葉で表されるように、揺れ動きやすく、曖昧、不確実で複雑な、変化が激しい先行きを見通しにくい時代です。
こうした中で、私たち行政は、目の前の課題に対して絶対的な正解を導き出すことは非常に困難であり、多くの制約、前提条件の下で意思決定、決断をしなければなりません。
これまでの当たり前や、常識が通じない時代。
私たちの仕事は、そうした先が見えない時代において、必死に挑戦を続けながら、「新しい時代」を切り拓いていくことです。
難しいさまざまな課題に答えを見出し、「新しい時代」を切り拓いていくのは、「どこかの誰か」ではなく、「あなた自身」であるという熱い想いを持って、私たちと一緒に、長岡京市の未来づくりをしてみませんか?
皆さんと一緒に仕事をすることを楽しみにしています。

長岡京市長 中小路健吾

市長インタビュー

長岡京市の「まちの魅力」は何ですか
「地の利」と「人の輪」でしょうか。
交通や買物など都会的な生活の利便性と、西山の豊かな自然が共存するバランスのとれたまちです。
面積のコンパクトな街に都市機能が凝縮しています。
地域のつながりが希薄になってきたと言いながらも、小学校区単位の地域コミュニティやNPOなどの市民活動が盛んですね。

長岡京市を取り巻く環境や将来像をどのように見ていますか
いままで以上に子育てしやすいまちづくりを進めることが、重要な課題であると考えています。まちの持続的な成長に欠かすことができません。
また、近年、地震や大雨被害などの自然災害が各地で頻発していますので、長岡京市においても「災害に強いまちづくり」に向けて、激甚化する自然災害への備えを一段と充実させるべく、安心安全への投資を進めていかなければなりません。
ほかにも、にぎわいと交流、共生の基盤づくり、デジタル化の推進など、「定住の促進」「交流の拡大」「まちの新陳代謝」の3つの戦略目標に基づき、各分野においてまちづくりを着実に進めているところです。
全国的に人口減少が進む中、おかげさまで、長岡京市が多くの方に「住みたいまち・住み続けたいまち」として選んでいただけているものと認識しています。

シティプロモーションの取り組みの成果ですね
自治体の間でも人口獲得に向けた競争が激しさを増す中、長岡京市のブランドイメージを確立して、定住人口の増加につなげる「シティプロモーション」が必要ではないか。そのように考え、「かしこ暮らしっく」をブランドコンセプトとして、長岡京市の暮らしやすさをPRし続けて、今年で10年目を迎えます。
住宅会社が実施する「街の幸福度&住み続けたい街ランキング2024」の京都府版では、「住み続けたい街」として3年連続で1位に選ばれるなど、市政の戦略目標の1つ「定住の促進」が順調に進んでいることを実感しています。
今年採用された職員からは、長岡京市に観光に訪れ、それを縁に本市で働くことを決めたという声もあり、なんともうれしい気持ちになりましたね。

「まちの新陳代謝」では、市役所新庁舎の建設が進んでいます
新庁舎建設では、令和8年1月に2期庁舎の部分共用を開始する予定にしています。
既存のものをそのまま置き換えるのではなく、これを大きなチャンスと捉え、環境の変化に対応する新たな価値を生み出すことを目指してきました。
市役所業務へのAIの活用など、さらなるデジタル化、DXを進める環境も整い、いまや年間に5万件を超える手続きがオンラインでなされるなど、市民の利便性向上と業務の効率化が図られています。
また、新しい市役所には市民広場を設けて市民が交流する場を作るほか、長岡公園、西山公園のリニューアルオープンや、JR長岡京駅東口の再整備など、民間との協力により魅力ある憩いの空間づくりにも取り組んでいます。
中心市街地においては、阪急長岡天神駅前にロータリーを整備する計画も進行中です。

令和7年度は第4次総合計画第2期基本計画の仕上げの年となりますが
第2期基本計画に掲げた施策をしっかり進めていくと同時に、次の長岡京市づくりに向けた議論を深め、形にしていく1年にしたいですね。
同時に眼前に迫る第3期基本計画や、さらにその先にある第5次総合計画を見据えて、市政を次のステップへと推し進める1年としていかなければなりません。
総合計画の基本構想に掲げた「住みたい 住みつづけたい 悠久の都 長岡京」を目指して、多様化・高度化する行政需要や複雑に絡み合う課題にも果敢に取り組んでいきます。

長岡京市の財政状況については、どう捉えていますか
長岡京市の財政状況は安定性を確保しています。
長岡京市では、いまも人口が微増傾向にあり、今後も子育てや教育環境の整備、介護基盤の充実など、多くの財政需要が見込まれるところです。
また、今後とも、投資的経費にかかる公債費や扶助費の伸びが見込まれることに加えて、物価高騰の影響などによる経常経費の増大にも対応していかなければなりません。さらに、公共施設の維持・更新をはじめ、さまざまな重要課題に対応するための投資も継続的に行わねばなりません。
財政状況を楽観視するものではありませんが、いままさに生まれつつある好循環の流れを止めることのないよう、必要な事業には躊躇なく、積極的に取り組んでいくべきと考えています。

長岡京市は人口8万人の決して大きくないまちです。市役所職員のやりがいとは
仕事としての規模でいえば、ちょうど良い大きさではないでしょうか。
市役所の仕事は、市全体を見渡すことができますし、市民との距離感も近すぎず、遠すぎず、ちょうど良いのではないかと思います。
国や都道府県とは違い、住民の一番近くにある仕事です。市民の体温がわかる場所と言えるかもしれません。
まず困った時に相談に来られるのは市役所。反応もダイレクトです。
それだけにできることも多く、職員一人ひとりの責任も大きいですね。

これからの時代を担う職員に求める人材像は
過去が参考にならない時代ですから、まずは、自分の頭で本質をキッチリと考えられる人ですね。
それに、考え続ける力というのが大事だと思っています。
考え抜く忍耐力というか、答えが無いような問いに対してしっかり立ち向かっていこうとする力。答えが出ない事態に耐える力、それと向き合い続ける力が必要だと思います。
私たちが向き合っていく課題には、一概に簡単に答えが出せるようなものはほとんどありません。先行きが不透明な状況の中で、自信をもって明確に「これが絶対に答えだ!」という状況は少ない。だからこそ考え続ける力というのが求められていると思うのです。
答えや結論のない状態を受け入れ、継続して向き合うことは、思いのほか苦しく、そう容易いことではありません。
インターネット上にはいまや多くの情報が溢れ、簡単にアクセスができるし、AIを活用すれば、それらしい「答え」にたどりつくことができる。そんな時代だからこそ、いま改めて、自分自身の頭でじっくり時間をかけて「考え続ける」ことが大切なのではないでしょうか。

民間企業と公務員の違いはありますか
「公共を担う市役所」と「利潤追求の民間企業」といった単純なイメージで捉えない方がよいでしょうね。
「地方公務員は競争もなくて楽」というイメージは必ずしも当てはまりません。
イメージとは違う世界が、実際にはあるはずです。
実態を知るためには、公務員として働く人と話すのがよいのではないでしょうか。
まず「聞く」というアクションを起こす人は、市の求める人材と言えるかもしれません。
人から話を聞いて自分自身で咀嚼することは大事な能力です。

「働く場」としての長岡京市役所はどうでしょうか
この10年間で、公務員の働き方も大きく変化してきたと感じます。
公務員に限らず、人を確保していくことが、難しい状況になってきていますし、働き方に対する考え方、価値感も、若い人を中心に変わってきていますね。
長岡京市役所も、このような状況に対応していかなければなりません。
長岡京市では女性職員が増え、監督職(係長など)では女性が5割を超えていますし、職場全体も若返っています。
これからも引き続き、若いみなさんの知恵や感覚をぜひ仕事で発揮していただき、働きがいや意欲、組織に対する思い入れ、愛着などを感じていただける職場となるよう、一層磨き上げていかなければなりません。

職員は、どんな存在ですか
職員は大きな財産であり、市政の原動力です。
市が発揮するパフォーマンスは職員一人ひとりの積み重ねの結果だと思うのです。
まちは人で成り立ち、人がつくり上げるものだと。

市長は、職員との「対話」も大切にしていますね
先ほど、市が発揮するパフォーマンスは職員一人ひとりの積み重ねの結果だと申し上げました。
職員一人ひとりの能力「スキル」と仕事に対する情熱「モチベーション」、加えて「ものの考え方」、この3つの掛け算が、組織としての結果につながる。
「ものの考え方」がバラバラであれば、組織としてのパフォーマンスは大きくなりません。
これを合わせるというプロセスこそが、「対話」であると考えています。
職員は対話のパートナーであり、現場の第一線で働く職員が、一番実態を把握しています。
先行きを見通しにくい時代、答えがない状態の中で、答えはどこかにあるのではなく、与えられるものでもありません。答えは、私たち自身が作り出していかなければならない。
そのために、考え尽くす、議論を尽くして結論を出していくということです。
職位や職責の違いはあれども、対話の場面では、対等な議論でないといけないと考えています。

新たに職員になる人に期待することは何ですか
失敗を恐れて難題を回避するのではなく、難題であればこそ、学びを多く得られる成長の機会として歓迎するくらいの前向きな気持ち、成長型思考を持って、何事にも積極的にチャレンジしてほしいですね。
そして、自分自身の頭でじっくり時間をかけて「考え続ける」ことを期待したいです。

長岡京市の採用ページをご覧の人へメッセージを
市役所の仕事はとても幅広いです。採用された後に、どこへ配属されるかもわかりません。
そして、どこに配属になったとしても、市民の暮らしのため、まちのためになる仕事がそこにはあり、なすべき仕事と勉強すべき材料は無限にあります。
ぜひ、イメージだけで選ばずに色々ご覧になってください。
与えられた仕事をやってみて感じるやりがいや、初めて見えることもたくさんあります。
想像する以上に色々な仕事があるのが地方自治体の醍醐味かもしれません。
他の自治体もそうですし、職種や分野なども幅広く検討した結果、最終的に就職先として長岡京市を選んでいただけたらと思います。